チャートには窓がある?「窓開け」「窓埋め」について徹底解説します

窓開け・窓埋め

みなさんは、株価チャートにおける「窓」についてご存知ですか?

「窓」とは株用語の一つで、株価チャートのローソク足とローソク足の間に生じる、ぽっかりとした空間のことをいいます。

実はこの「窓」というのは、株価の勢いや流れを示唆する大事なサインでもあります。

では、窓は株価チャートの中でどのような部分のことを言うのでしょうか?

本記事ではそんな「窓」について、徹底解説していきます。

この記事でわかること

  • 「窓開け」「窓埋め」の意味
  • 窓開けが起こる要因
  • 窓埋めが起こる要因とそのタイミング

気配値の意味とは?初心者の方にわかりやすく解説します

目次

チャートにおける窓とは

株式投資においてチャートを見ているとき、以下の図のようなチャートを見たことがありませんか?

窓開けの説明

このように、前日のローソク足と当日のローソク足との間に生じる隙間のことを「窓」と呼びます。

多くの場合は、前日のローソク足と当日のローソク足は重なり合っているため、たまにぽっかりと隙間が空くチャート上の窓は非常に見つけやすいでしょう。

また、この窓を利用したチャートの見方として「窓を開けた(窓開け)」・「窓を埋めた(窓埋め)」といった表現が使われます。

まずはそれぞれの表現について、説明していきます。

「窓を開けた(窓開け)」とは

「窓を開けた(窓開け)」とは、上記でも紹介した図のような状況のことをいいます。

ここで、例を見ていきましょう。

たとえば、前日の終値が400円であったとします。

その後、マーケットが閉まった後になんらかの要因によって買い注文が多く集まったとすると、その次の日(当日)の始値は、前日の終値(400円)と比べるとより高い価格で取引されることが予想されますよね。

このように、当日の始値が前日の終値を大幅に上回った(下回った場合も同様)のときに窓が発生し、この状況のことを「窓開け」と表現します。

このとき、上方向に窓が開くことを「ギャップアップ」、下方向に窓が開くことを「ギャップダウン」と表現するので、覚えておきましょう。

「窓を埋めた(窓埋め)」とは

窓開け窓埋めの説明

「窓を埋めた(窓埋め)」とは、上図のような窓を開けたあとに株価が戻る(窓を埋める)ような動きのことを言います。

もちろん、100%全てがこのような動きを見せるわけではありませんが、一般的に窓を開けたあとは窓埋めの動きが多いといわれています。

窓を開けて下がってしまった株価が、窓開け前の水準まで戻ってきていることがおわかりいただけるでしょうか。

これが、「窓埋め」ということです。

ただしここで注意しておく必要があるのが、開いた窓は必ず埋まるというわけではなく、あくまでも「いつかは埋まる可能性がある」ということです。

窓が埋まるとしたら、それは数日後の話かもしれないし数カ月後の話かもしれない、ということを知っておきましょう。

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窓開けが発生する要因

ここまで、窓開け・窓埋めについて説明してきました。

次に、窓開けが発生する要因について見ていきます。

窓開け(ここでは、上方向の窓開け)の要因として考えられるのは、たとえば以下のようなものです。

  • 中小企業が日本を代表する大企業と資本業務提携をした
  • 好決算で大幅な上方修正をした
  • 予想されていた事柄が正式な事実になった

上記でも紹介しましたが、窓開けは上方向にも下方向にも起こります。

下方向の窓開け(ギャップダウン)の場合は、企業の不祥事などのような株価にとっての大きな悪材料が窓開けの要因です。

このように、窓開けには大きな値動きを及ぼす要因が大前提として挙げられます。

これらの要因による銘柄への期待感が大きければ大きいほど窓開けは大きくなり、はたまた連続の窓開けまでも起こりうるかもしれません。

つまり連続で窓開けが発生している場合や短期間に頻発している場合は、窓開けに対する非常に強い要因があったということがわかります。

また、マーケットの動きに”絶対”はないので、要因がなくても窓開けが発生することはあります。

ただしそのときは、後々になって要因が出てくることが多いので、先見的なチャートの動きを見ておくことは非常に重要です。

不祥事などは突然発覚することもあるので予測することは難しいですが、株価チャートの動きを追うことにより事前に株価の動きをある程度予測することができるようになるでしょう。

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窓埋めが発生する要因とタイミング

上記でもお伝えした通り、上方向の窓開け(ギャップアップ)の発生は、急激な値動きがあったことを意味しています。

よってこのときは「大きく値上がりしたから売りたい」と思っている方が多いはずです。

そのための株価の値動きとして「売り圧力を消化しよう」という流れが起こるので、「窓埋め(株価が窓開けの分だけ下落)」が起こりやすくなると考えられています。

また、窓埋めのタイミングには以下のようなものが挙げられます。

  • 窓開けで寄り付き後、当日中に窓埋め
  • 窓開け後、数日~数週間かけて窓埋め
  • 窓開け後、数カ月かけて窓埋め

窓開けが大きいほど要因への期待感が強いということなので、その分窓埋めも大変となるでしょう。

窓に惑わされないようにするためには

窓開けで株価が推移した場合、株価が大きく変動することになるので、もしトレードをしていた場合は気持ちが焦ってしまうこともあります。

窓開けした後に窓埋めで株価が戻ってくることもありますが、窓開けして下落してそのまま下落トレンドに突入してしまうということもあり得ます。

こうした場合に買い玉を持っていたら、どんどん損失が膨らんでしまうことでしょう。

そうしたことにならならためには、株価チャートを分析する力を養うことが大切です。

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詳しくは、【株技術】プロトレーダー直伝!移動平均線を使いこなそうの中でご紹介していますので、ご興味がある方はぜひご覧になってみてください。

株価の「窓」に惑わされないように、しっかりとトレード技術を磨いていきましょう。

まとめ

  • 窓とはローソク足とローソク足の間にぽっかりと空いた隙間のこと
  • 窓開けは、前日の終値から当日にかけて株価が大きく動いたことを表している
  • 窓埋めは、窓が開く起点となった水準まで株価が戻ることを表している

本記事では、チャートにおける窓開け・窓埋めについての意味や発生する要因を説明してきました。

株のトレード技術を磨くことができれば、株価チャートの動きから上昇や下落の動きを予測しやすくなり、結果として窓開けが起きるような部分で事前にエントリーして利益を狙うこともできるようになるでしょう。

窓開けが起きる前にエントリーできるように、トレーニングをしてみてはいかがでしょうか?

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この記事の監修者

監修者プロフィール

トレード歴40年の株職人。“株匠” を目指している。
20歳で株の売買を始めてから20年間、
「日本郵船」1銘柄のみの「売り」「買い」に集中、大きな利益を重ねる。
その後、宮本武蔵が洞窟に籠もるかの如く、チャートと建玉の研究に没頭する。

現在も、チャートと建玉の操作のトレード手法をさらに極めるべく精進を重ねており、
日本株、米国株、イタリア指数、イギリス指数、ユーロ指数、金、原油、コーン、FXなど、
どの市場でも大きな利益を生み出している。

ラジオNIKKEI「相場師朗の株は技術だ!」でキャスターを務める。
東京証券取引所北浜投資塾講師、日本経済新聞社お金の学校講師。

この記事を書いた人

著者プロフィール
根本 卓(株塾・インテク運営責任者)
1年間勉強・練習後に2013年から株式投資を運用資金30万円から開始。

地道に続け、7年後に月500万円の利益を出せるように。

その経験を活かし、株塾サービスに反映・インテク記事を書いています。

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