相場格言「株を買うより時を買え」とは

株を買うより時を買え

相場格言の1つに「株を買うより時を買え」というものがあるのをご存知ですか?

株式投資をするには、たくさんある企業の株式のなかから投資対象を選ぶことが必要ですが「どれだけいい企業に投資してもうまくいかない……。」そんな経験はありませんか?

実は株式投資においては、投資対象を選ぶことよりも重視すべき「時(タイミング)」があるのです。

本記事ではそのような教えである「株を買うより時を買え」について、詳しく解説していきます。

この記事でわかること

  • 「株を買うより時を買え」の発言者
  • 意味と教訓
  • 格言を生かすシチュエーション

相場格言「人の行く裏に道あり花の山」

目次

格言の出典

相場格言「株を買うより時を買え」の出典は定かではありませんが、世界の金融・証券市場の中心であるアメリカのウォール街で生まれた「株を選ぶ前に時を選べ」という格言が元となっていると考えられています。

格言の意味とその教訓

相場格言「株を買うより時を買え」の意味を簡単に言うと、“投資対象である株を買う(選ぶ)ことよりも、投資をする時(時期やタイミング)を選ぶことの方が重要である”となります。

なぜ投資対象としてふさわしい株を選ぶことよりも、投資をするタイミングの方が重要視されているのでしょうか?

まずはイメージしやすくするために、株式投資ではなく別の例を用いて考えてみましょう。

たとえば海に漁に出る漁師を想像してみてください。

何十年も漁師という仕事を続けてきたベテラン漁師なら海のことを知り尽くしているので、天気はもちろん潮の満ち引きなどを見て漁に出るタイミングを探すことはお手の物であることが想像できますよね。

これは、株式投資をするトレーダーにも同じことが言えます。

というのも長年経験を積んできた上級トレーダーなら、上昇トレンドや下落トレンドを予測することは株初心者の方に比べると容易に可能です。

漁師でいう、潮の満ち引きを感じることと同じですよね。

これは当てずっぽうではなく、これまでの豊富な経験から得た指標や材料などから分析をしたことで得られる能力といえます。

もし、漁に出る時期(株を買う時期)をきちんと選ばなかったらどうなるでしょうか?

いくらたくさんの獲物がいる海であっても、潮の満ち引きが好ましくないタイミングで漁をしたら何の意味もありませんよね。

逆にあまり条件がよくない海であっても、潮が満ちているタイミングで漁に出れば非常に好条件のなか漁をすることができます。

株式投資においても同じことが言えます。

いくら今後の成長が予想される企業の株式があったとしても、株価が天井まで来ていたり下落トレンドに入っていたりするタイミングで購入しては損失に繋がってしまうでしょう。

逆に、あまりよくない企業であっても、底を尽いているタイミングで購入すれば利益を狙うことができますよね。

2008年に起きたリーマンショックにより大幅に下落した日経平均株価は、元の水準に戻るまで5~6年の月日を要しました。

もしリーマンショック前にどんなにいい企業の株式を購入していたとしても、1つタイミングを間違えれば大損してしまうというわけです。

タイミングをしっかりと見極めるためには、株価チャートをもとにしたテクニカル分析を使いこなせるようになれば、トレードの強い味方となるでしょう。

利益を狙うためには、一定の基準で銘柄を選定した上で、タイミングをしっかりと見極めてトレードをすることが重要ですね。

銘柄の選定基準については、初心者におすすめの株の買い方とは?プロも活用する3つの基本ポイントを押さえようの記事を参考にしてくださいね。

格言を活かすべきシチュエーション

では、実際にこの相場格言を活かすべきシチュエーションを紹介していきます。

株式投資において重要な「時」とは、どのようなものがあるのでしょうか?

例を2つご紹介します。

自然災害に見舞われたとき

1つめは、地震などの自然災害が起こったときです。

大きな自然災害が起こると「企業業績が悪化しそうだから売ろう……。」と、不安に駆られて売り注文を出すトレーダーが多く存在するので、株価は下落する傾向にあります。

ただし、テクニカル分析をしたうえで上昇局面にある企業を見つけていた場合、その企業は自然災害に見舞われても短期間で元の状態まで株価を回復させることが可能かもしれません。

そうなるとトレーダーは安心して、その企業の株を買い戻したりする可能性があるので、株価は上昇していくこともあるでしょう。

よって、こうした銘柄を見つけることができた場合は、自然災害が起きて株価が下落しているときこそが株を買うべき「時」だといえます。

しかし、そのまま株価が下落し続けてしまう可能性ももちろんあるので、株の技術を磨いてトレードをすることが必要になるでしょう。

季節株がオフシーズンに入っているとき

2つめは、季節株がオフシーズンに入っているときです。

「季節株」とは、麦わら帽子・ビール・スキー用品などの季節によって売上が伸びたり伸び悩んだりする商品を販売する企業の株のことをいいます。

これらの商品はオフシーズンに入ると購入する人が少なくなるので安売りされるのと同様に、季節株もオフシーズンに入るとトレーダーにあまり注目されなくなるので安値で購入しやすいです。

一方で商品相応の季節が来ると注目が高まり、株価は上昇していくでしょう。

よって「今はこの季節だから銘柄としてはよくないだろう」と思わずに、オフシーズンに入って安値になっている「時」こそが購入のチャンスともいえます。

株価チャートを分析してみて、このような傾向を見つけることができたら、しっかりとタイミングを見極めた上で購入してみてもおもしろいかもしれませんね。

まとめ

  • 相場格言「株を買うより時を買え」はウォール街で生まれた言葉といわれている
  • 投資対象を選ぶことはもちろんだがそれよりも投資の時期を吟味する方が重要という意味
  • 株式投資において重要なタイミングは、自然災害後や季節株のオフシーズンなど多くのトレーダーが欲しがらないとき

本記事では相場格言「株を買うより時を買え」の出典・意味や教訓・生かすべきシチュエーションをご紹介しました。

いくらいい企業の銘柄を選んだとしても、買う「時(タイミング)」を間違えてしまえばトレード結果は思わしいものにはなりません。

株を売買するときは、そのタイミングがふさわしいのか吟味しながら実践してみることが求められます。

しっかりとタイミングを見極められるように、株の技術を向上させていきましょう。

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この記事の監修者

監修者プロフィール

トレード歴40年の株職人。“株匠” を目指している。
20歳で株の売買を始めてから20年間、
「日本郵船」1銘柄のみの「売り」「買い」に集中、大きな利益を重ねる。
その後、宮本武蔵が洞窟に籠もるかの如く、チャートと建玉の研究に没頭する。

現在も、チャートと建玉の操作のトレード手法をさらに極めるべく精進を重ねており、
日本株、米国株、イタリア指数、イギリス指数、ユーロ指数、金、原油、コーン、FXなど、
どの市場でも大きな利益を生み出している。

ラジオNIKKEI「相場師朗の株は技術だ!」でキャスターを務める。
東京証券取引所北浜投資塾講師、日本経済新聞社お金の学校講師。

この記事を書いた人

著者プロフィール
根本 卓(株塾・インテク運営責任者)
1年間勉強・練習後に2013年から株式投資を運用資金30万円から開始。

地道に続け、7年後に月500万円の利益を出せるように。

その経験を活かし、株塾サービスに反映・インテク記事を書いています。

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