「連続増配株ってなんだろう?」と疑問に思っていませんか?
連続増配株という言葉は聞いたことがあるものの、具体的にどのような株なのかわからないから知りたいという方が多いようです。
そこで今回は、連続増配株の概要について解説します。
また、連続増配株に投資するメリット・デメリットについても解説しているので、ぜひ最後までご覧ください。
連続増配株とは
連続増配株とは、株主へ支払う配当金を毎年増やし続けている企業の株式を指す言葉です。
配当金とは、企業が事業で得た利益の一部を、株主へ分け与えるお金のことを意味します。
増配を何年も継続するには、安定した業績と株主還元への積極的な姿勢が欠かせません。
だからこそ連続増配株は優良企業の証と評価され、長期投資家から高い人気を集めています。
日本では日用品大手の花王が36期連続の増配を達成しており、国内トップの連続増配銘柄として有名です。
増配を始める前と比べると、花王の年間配当は36期で約21倍の水準まで成長しています。
ちなみに、米国には25年以上増配を続ける「配当貴族」や、50年以上増配を継続する「配当王」と呼ばれる銘柄群も存在します。
連続増配株に投資するメリット
本章では、連続増配株に投資するメリットとして以下の内容に沿って解説します。
- 利回りが年々向上していく
- 企業の財務健全性のシグナルになる
- インフレヘッジになりうる
それぞれみていきましょう。
利回りが年々向上していく
連続増配株を保有すると受け取れる配当金が年々増えるため、長期保有するほど投資の実質リターンが大きくなります。
たとえば、利回り3%の銘柄が毎年5%の増配を10年続けると、受け取る配当は約1.6倍まで成長します。
100万円を投資した場合、年間の配当は当初の3万円から10年後には約4万9,000円へ増える計算です。
このように、連続増配株は保有期間が長くなるほど取得価格に対する配当利回り(YOC)が上昇するのが大きな魅力です。
企業の財務健全性のシグナルになる
長く続く連続増配の実績は、企業の財務健全性を見分けるシグナルとして活用できます。
なぜなら10年、20年と増配を続けるには、安定したキャッシュフローと利益の成長が不可欠だからです。
裏を返せば、財務基盤の弱い企業には、長期間にわたる増配の継続はそもそも実現できません。
実際にリーマンショックやコロナショックの局面でも増配を守った企業は、財務基盤が堅固と評価されています。
そのため連続増配年数は、決算書を読み慣れていない初心者でも、優良企業を見極める指標として活用できます。
インフレヘッジになりうる
連続増配株への投資は、インフレ(物価上昇)から資産価値を守るヘッジ手段になりえます。
なぜなら、企業はインフレ下でもコスト上昇分を価格に転嫁し、利益を持続的に拡大することが可能だからです。
そのため、年2%の物価上昇が続いたとしても、インフレ率を上回るペースで増配されれば配当の購買力(実質価値)はむしろ高まります。
一方、預貯金の金利は物価上昇に追いつきにくいため、現金のまま持ち続けると資産の価値は実質的に目減りしてしまいやすいです。
こうした点を踏まえると、連続増配株はインフレ時代の備えとして有力な選択肢の一つだといえます。
連続増配株に投資するデメリット
本章では、連続増配株が持つデメリットについて、以下の内容に沿って解説します。
- キャピタルゲインが限定的になりやすい
- 増配が途切れると株価が大きく下落するリスクがある
- セクターの偏りが生じやすい
それぞれみていきましょう。
キャピタルゲインが限定的になりやすい
連続増配株は、株価の値上がりで得られる利益(キャピタルゲイン)が限定的になりやすい銘柄です。
なぜなら増配を続けられるのは成熟企業が中心で、利益を成長投資よりも株主還元へ回す傾向があるからです。
つまり、事業がすでに完成されている分、株価が短期間で急上昇する展開は期待しにくくなります。
そのため、短期売買との相性はよくない点に注意が必要です。
増配が途切れると株価が大きく下落するリスクがある
減配や据え置きによって連続増配の記録が途切れると、株価が大きく下落するリスクがあります。
なぜなら、連続増配という実績自体が、株価を高く評価させる要因の一つになっているからです。
そのため、記録が崩れると投資家の期待が剥がれ落ち、失望による売り注文が集中しやすくなります。
したがって、業績の悪化や配当性向(利益のうち配当へ回す割合)の上昇など、増配が途切れるきっかけとなる予兆の有無を定期的に確認しましょう。
セクターの偏りが生じやすい
連続増配を長期間にわたって達成できる企業は、景気変動の影響を受けにくい安定した収益基盤を持つ業種に集中する傾向があります。
たとえば、生活必需品やヘルスケア、公益事業といったディフェンシブセクターの銘柄が多くを占めています。
一方で、テクノロジーなどの成長分野では利益を研究開発や事業拡大に再投資する企業が多く、連続増配の対象にはなりにくいのが実情です。
そのため、連続増配株を中心にポートフォリオを構築すると、特定セクターへの偏りが生じやすくなり分散投資がしにくくなってしまう点に注意が必要です。
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連続増配株のスクリーニング方法
本章では、連続増配株を探す手順について解説します。
今回は、スクリーニングするツールとして、マネックス証券の無料ツール「銘柄スカウター」を活用します。
- STEP1.銘柄スカウターを開く
- STEP2.「10年スクリーニング」をクリック
- STEP3.「条件を追加する」をクリック
- STEP4.「連続増配年数(10年)」にチェック
- STEP5.「スクリーニング」をクリック
- STEP6.結果を確認
それぞれみていきましょう。
STEP1.銘柄スカウターを開く
まずはマネックス証券へログインし、投資情報のメニューから「銘柄スカウター」を開きましょう。
「銘柄スカウター」とは、企業の業績や各種の指標を無料で分析できるマネックス証券の公式ツールです。
なお、口座をまだ持っていない人は、先にマネックス証券の口座開設を済ませておく必要があります。
STEP2.「10年スクリーニング」をクリック
銘柄スカウターを開いたら、メニューの中から「10年スクリーニング」を選択します。

STEP3.「条件を追加する」をクリック
10年スクリーニングの画面が表示されたら「条件を追加」のボタンをクリックしましょう。

「条件を追加」では、銘柄の絞り込みに使いたい指標を自分で自由に選べるようになります。
STEP4.「連続増配年数(10年)」にチェック
条件の一覧が表示されたら「分析指標」の中にある「連続増配年数(10年)」にチェックを入れます。

STEP5.「スクリーニング」をクリック
条件の設定が完了したら「スクリーニング」を実行して銘柄の絞り込みを開始しましょう。

実行すると、設定した条件に合致した連続増配銘柄が自動で一覧にリストアップされます。
STEP6.結果を確認

最後に、リストアップされた銘柄の一覧を確認して、気になる企業を候補として選びましょう。
ただしスクリーニングの結果は、あくまで候補選びの入り口にすぎない点へ注意が必要です。
最終的には企業ごとの業績や財務の状況を個別に確認したうえで、投資判断を行うことが大切です。
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連続増配株に投資する際の注意点
連続増配株への投資で失敗を避けるためには、事前に知っておくべきチェックポイントがあります。
そこで本章では、大切なお金を守るための注意点として、以下の内容に沿って解説します。
- 過去の連続増配実績が将来の増配継続を保証するわけではない
- 配当性向が年々上昇していないか確認する
それぞれみていきましょう。
過去の連続増配実績が将来の増配継続を保証するわけではない
どれほど長く増配してきた企業でも、将来の増配継続が保証されているわけではありません。
なぜなら、増配の原資は企業が稼ぐ利益であるため、業績しだいで状況は大きく変わるからです。
業績が悪化すれば、減配どころか配当が支払われない無配へ転落する可能性すらあります。
実際に米国では、リーマンショック時に配当貴族だった銘柄が減配した例があります。
そのため、過去の実績は参考情報にとどめ、決算のたびに業績やキャッシュフローの推移の確認を続けるようにしましょう。
配当性向が年々上昇していないか確認する
投資する前はもちろん保有している間も、配当性向(企業が1年間で稼いだ利益のうち、配当金の支払いへ回す割合を示す指標)が年々上昇していないか必ず確認しましょう。
なぜなら配当性向の上昇は、無理をして利益の伸び以上に増配している可能性を意味するからです。
たとえば、ある企業のEPS(1株あたり利益)と1株あたり配当金が次のように推移しているとします。
- 1年目:EPS 100円 → 配当 30円(配当性向:30%)
- 2年目:EPS 105円 → 配当 35円(配当性向:約33%)
- 3年目:EPS 103円 → 配当 40円(配当性向:約39%)
- 4年目:EPS 100円 → 配当 45円(配当性向:45%)
一見すると毎年5円ずつ増配が続いており、優良な「連続増配銘柄」にみえます。
しかし利益(EPS)はほぼ横ばいなのに配当だけが増加しているため、配当性向は30%から45%へと年々上がっています。
このまま利益が伸びないにもかかわらず増配を続ければ、財務体質が悪化していくため、いずれ減配や無配転落に追い込まれる可能性が高いです。
そのため、配当性向の上昇トレンドは「増配の持続可能性が低下しているサイン」として注意が必要です。
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よくある質問
連続増配株と高配当株はどちらがいい?
連続増配株と高配当株のどちらが優れているかは、投資の目的によって答えが変わります。
高配当株と連続増配株それぞれの強みと向いている人のタイプを、以下の表で整理したので確認してみてください。
| 高配当株 | 連続増配株 | |
| 強み | 現在の配当利回りの高さ | 増配による将来の利回りの成長 |
| 向いている人 | 今すぐ多くの配当収入が欲しい人 | 時間をかけて配当を育てたい人 |
すぐに使える配当収入を増やしたい人は高配当株、じっくり資産を育てたい人は連続増配株が向いています。
両者をバランスよく組み合わせて、ポートフォリオ(資産の組み合わせ)を作る戦略も有効です。
連続増配株は新NISAの対象になりますか?
連続増配株は、新NISAの「成長投資枠」を使って購入できます。
ただし、配当金を非課税で受け取るには、受取方法を「株式数比例配分方式」へ設定する必要がある点に注意が必要です。
株式数比例配分方式とは、保有する株式数に応じた配当金を証券口座で受け取る方式のことを指します。
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まとめ
今回は、連続増配株の特徴やメリット・デメリット、スクリーニング方法について解説しました。
連続増配株は、保有期間が長くなるほど配当利回りが向上するというメリットがある株です。
ただし、キャピタルゲインが限定的になりやすい点や、増配が途切れた際に株価が大きく下落するリスクには注意が必要です。
ぜひ本記事を参考に、配当性向の推移なども確認しながら連続増配株への投資を検討してみてください。
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株トレード歴40年のプロトレーダー相場師朗先生が監修する株式投資情報総合サイト「インテク」の編集部です。今から株式投資を始めたいと思っている投資初心者の方から、プロが実際に使っているトレード手法の解説までの幅広いコンテンツを「わかりやすく、気軽に、実用的に」をモットーに発信しています。





