株式トレードで相場師朗先生が頻繁に使う用語に「下半身・逆下半身(かはんしん・ぎゃくかはんしん)」があります。
書籍やセミナーで耳にしたことのある方も多いのではないでしょうか。
この「下半身」「逆下半身」は、相場の転換点を見極めるための重要なシグナルであり、相場流トレードの中核をなす考え方です。
本記事では、相場流株技術における「下半身・逆下半身」の意味や見分け方、実際のチャートでの判断ポイントをわかりやすく解説します。
基本をしっかり理解して、相場先生の再現性あるトレード手法を自分のものにしていきましょう。
下半身とは

「下半身」は、相場師朗先生が体系化した株技術の中で、上昇トレンドの初動を捉えるための買いシグナルを指します。
また、メディアによっては「半分の法則」という伝え方をされている場合もあります。
5日移動平均線(上図の赤い波線)が横ばいか上向きに転じた時に、陽線のローソク足が5日移動平均線をカラダ(実体)半分以上飛び出ている状態のことを指します。
5日移動平均線は5日間の株価の終値を平均したものですが、この5日移動平均線が横ばいか上向いている状態でローソク足が移動平均線を飛び越えてきたときは、買いの勢いが強い状態であると言えるでしょう。
5日移動平均線が下向き(下落トレンド)の状態だと、全体の動きとしてはまだ下落傾向である可能性が高いため、もしローソク足が5日移動平均線の上に出てきたとしても注意が必要です。
株価は大勢の投資家心理が働いて形成されることが多いため、上昇のトレンドが一度発生すれば何日間かは継続して上昇する可能性が高いと考えられます。
逆下半身とは

逆下半身は、強い売り圧を示す陰線によって現れる下落シグナルです。
チャート上で、5日移動平均線(赤い波線)を陰線が大きく下回り、ローソク足の実体が5日線よりも半身以上下に突き出ている状態を指します。
下半身とは反対に、空売りのサインとして機能します。
5日移動平均線が横ばいまたは下向きの状態でこの形が現れた場合、平均価格帯を明確に割り込み、売り優勢に転じた合図と考えられます。
これは、直近の買い手が含み損に変わり、売り圧力が一気に強まる局面です。
その結果、売り方が主導権を握り、相場が下落トレンドへ移行する可能性が高まります。
上図のチャートをみると、逆下半身の出現後に急落するケースが多く見られます。
典型的には、シグナルの直後に窓を開けて続落するパターンが多く、短期的な反発よりも下げの勢いが勝る傾向があります。
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下半身・逆下半身でも注意は必要
下半身・逆下半身は明確なトレンド(局面)を見極めるシグナルのひとつですが、注意しなければならないケースもあります。
それは、想定していた方向とは逆に株価が動くことです。
シグナルが出たからといって、一気に大きな玉を建ててしまうと想定していた方向とは逆に株価が動いてしまい、大損してしまうことがあります。
たとえば、局面が変わる(トレンドが転換する)直前での陽線だったり、大局的には大きな下げの中での一時的な上げの動きだったりするケースもあるので、株技術は複合的に用いてチャート分析をするべきでしょう。
とはいえ、下半身が有効の株技術であることは間違いないので、過去のチャートを読み解きながら検証していくことが大切です。
株初心者の方は、特に慎重な判断をすることが必要でしょう。
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Q&Aセクション
Q1. 「下半身」と「逆下半身」は、どんなときに使うのですか?
A. どちらも相場のトレンド転換を見極めるためのシグナルです。
「下半身」は上昇トレンドへの転換点を示す“買いシグナル”です。
「逆下半身」は下落トレンドへの転換点を示す“売りシグナル(空売り)”として活用されます。
特に、相場が横ばい〜持ち合いから動き出す場面で強い効果を発揮します。
Q2. 下半身(または逆下半身)が出たら、すぐに売買してもいいですか?
A.シグナルが出た当日だけで判断するのは危険です。
翌日も5MAの上(または下)をキープしているか確認してからエントリーするのが相場流。
また、最初から大きなポジションを取らず、「試し玉 → 本体 → 追随」の3分割で入るのがリスクを抑えるコツです。
まとめ
- 下半身・逆下半身は売買のシグナルのひとつ
- 勢いが強いので、トレンドになりやすい
- 反対の値動きもあるので、いきなり玉を入れすぎない
いかがでしたでしょうか?
ここまで、相場先生の株用語の中の「下半身・逆下半身」について解説してきました。
他にも相場先生の株用語の記事があるので、ぜひ読んでみてください。
株のトレードはいきなり成功するものではなく、正しい知識の習得と練習の繰り返しで磨いていくことができます。
継続して努力を怠らないよう、日々練習をするようにしましょう。
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著者プロフィール
根本 卓(株塾・インテク運営責任者)
1年間勉強・練習後に2013年から株式投資を運用資金30万円から開始。
地道に続け、7年後に月500万円の利益を出せるように。
その経験を活かし、株塾サービスに反映・インテク記事を書いています。







