テクニカル分析は本当に意味ない?投資のプロが勝てる5つの根拠と正しい使い方を徹底解説

テクニカル分析は本当に意味ない?投資のプロが勝てる5つの根拠と正しい使い方を徹底解説

「テクニカル分析は意味ない」という声を耳にして、不安を感じていませんか。

結論からいうと、テクニカル分析には意味があり、投資の判断を支える有力な手段です。

正しい使い方を身につければ、トレードに根拠を持てるようになり、初心者でも利益を狙いやすくなります。

本記事では、意味ないといわれる理由から、テクニカル分析に意味がある根拠まで、投資のプロが解説。

正しい知識を学んで、不安を解消しましょう。

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目次

テクニカル分析は本当に意味ない?

テクニカル分析とは、過去の株価や出来高の動きをチャートで分析し、今後の値動きを考える方法です。

【結論】意味はある

テクニカル分析には意味があります。

実際、テクニカル分析で稼いでいる投資家がいることも、検証によって有効性を確認できるケースがあることも事実です。

また、売買のタイミングやリスク管理を決めやすくなるなど、投資上のメリットもあります。

投資をやるうえで、きちんと学んでおくべき知識のひとつといえるでしょう。

正しく使わなければ意味はない

もちろん、テクニカル分析を正しく使えなければ意味はありません。

間違った使い方をすれば、損をする可能性も十分あります。

テクニカル分析をトレードで活用するなら、正しい使い方をきちんと身につけましょう。

テクニカル分析は、一朝一夕でマスターできるものではありません。

何回も練習や実践を重ねて、技術を磨く必要があります。

具体的な学び方や心構えは、後半の「テクニカル分析を無意味にしないための正しい使い方」でも解説しているので、あわせて確認してください。

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テクニカル分析が意味ないといわれる理由

テクニカル分析が意味ないといわれる理由は、以下の3つです。

  • 相場の動きはランダムだから
  • 絶対的な科学的根拠が存在しないから
  • 市場は効率的で、過去の値動きは織り込み済みだから

それぞれ詳しく解説していきましょう。

相場の動きはランダムだから

 

ランダムウォーク理論とは

テクニカル分析を否定する代表的な理論のひとつが、「ランダムウォーク理論」です。

この理論では、株価や為替などの価格変動は酔っ払いの千鳥足のように不規則で、過去の値動きから未来を予測することはできないと考えます。

過去のチャートの形がどうであれ、明日の価格が上がるか下がるかは予測できず、五分五分に近いという主張です。

この理論に従えば、どれほど精緻にチャートを分析してもコイントスと同じであり、テクニカル分析に労力を割くのは無意味だということになります。

しかし、現実の相場では、トレンドと呼ばれる一方向への継続的な動きが頻繁に発生しており、完全にランダムとは言い切れません。

実際、過去に上昇した銘柄が上昇を続けやすいというモメンタム効果は、1993年にJegadeesh氏とTitman氏が論文「Returns to Buying Winners and Selling Losers」で報告しました。

この論文は米国株(1965〜1989年)の研究で、その後も多くの国や資産で確認されています。

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絶対的な科学的根拠が存在しないから

物理学や化学の実験のように、同じ条件をそろえれば必ず同じ結果になるという確実性は、テクニカル分析にはありません。

たとえば、移動平均線のゴールデンクロスが発生したからといって、そのあとに必ず価格が上昇する保証はどこにもないのです。

サインが出てもその通りに動かない現象を、「だまし」と呼びます。

だましに何度も直面した投資家は、「結局のところ当たったり外れたりするだけで、科学的な裏付けがないから意味がない」と感じてしまいがちです。

しかし、投資はそもそも不確実性を伴うものであり、100%を求めること自体が投資の本質から外れているともいえます。

テクニカル分析は、必ず当たる予測の道具ではなく、損切りの基準を決めたうえで、優位性のある場面を繰り返し狙うための道具です。

市場は効率的で、過去の値動きは織り込み済みだから

 

効率的市場仮説とは

効率的市場仮説とは、市場に出回るあらゆる情報が、瞬時に価格に反映されるという経済学の考え方です。

効率性には段階があり、テクニカル分析と直接関係するのは、過去の価格がすでに織り込まれているとする「ウィーク型」にあたります。

この仮説が完全に正しいとすれば、企業の業績も経済指標も、そして過去の価格推移という情報も、すべて現在の価格に織り込み済みということです。

誰も知らない特別な情報を手に入れない限り、市場平均を上回る利益は出せず、過去のデータに基づくテクニカル分析では優位性を築けないと結論づけられます。

しかし、現実の市場は人間が売買を行っているため、パニック売りや過度な熱狂による価格の行き過ぎがたびたび発生するものです。

市場は完全に効率的とは限らず、分析によって勝機を見いだせる余地は残されています。

ただし、売買にかかるコストを差し引いても優位性が残るかは、検証して確かめなければなりません。

テクニカル分析に意味がある5つの根拠

テクニカル分析には意味がないという意見に対して、意味がある根拠をまとめました。

  • 実際にテクニカル分析で稼いでいる投資家がいる
  • 過去のデータの検証で、優位性を確認できる場合がある
  • トレードの買い時と売り時が明確になる
  • 損切りラインが明確になりリスク管理しやすい
  • 感情に左右されにくくなる

それぞれ詳しく解説していきます。

実際にテクニカル分析で稼いでいる投資家がいる

テクニカル分析に意味がある根拠として、「実際にテクニカル分析で稼いでいる投資家がいる」という点が挙げられます。

テクニカル分析に意味がないのであれば、テクニカル分析で稼ぐ投資家もいないはずです。

技術レベル:低 技術レベル:高
テクニカル分析 利益△ 利益◎
ファンダメンタルズ分析 利益△ 利益◎

もちろん、高い技術が身につくまで鍛錬を重ねていることが前提の話ではあります。

テクニカルだろうとファンダメンタルズだろうと、少しかじった程度で大きな利益を得られるほど、投資の世界は甘くはありません。

とはいえ、テクニカル分析によってお金を稼ぐ投資家がいることは、ひとつの事実です。

実際にわたしたちが運営している投資塾「株塾」でも、テクニカル分析によって利益を出している塾生がいます。

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過去のデータの検証で、優位性を確認できる場合がある

テクニカル分析は、過去のデータを使って検証できる点も強みです。

「株塾」でも、塾生たちがさまざまな手法の過去検証に取り組んでいます。

過去のデータを分析し、再現性の高いルールを見つけられれば、利益を積み重ねやすくなるでしょう。

テクニカル分析の技術を磨くことで、トレードの成績を高められる可能性もあります。

具体的な検証の手順は、後半の「過去チャートでテクニカル分析を検証する方法」で解説しているので、あわせて確認してください。

トレードの買い時と売り時が明確になる

100%の予想ができない株価では、どのタイミングで買いを入れればいいかは悩むポイントです。

テクニカル指標があれば、「ここで買いを入れる」という具体的な目安を持てるようになります。

タイミングが明確になるということは、それだけ「売買の判断根拠がそろっている」ということです。

テクニカル分析を使って、買い時・売り時が明確な場面に絞ってトレードできれば、根拠のない売買を減らせます。

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損切りラインが明確になりリスク管理しやすい

投資において、利益を出すこと以上に重要なのが、大きな損失を避けるためのリスク管理です。

初心者が資金を失って市場から退場してしまう原因のひとつは、損切りができずに含み損をズルズルと拡大させてしまうことにあります。

テクニカル分析を用いれば、買う(エントリーする)段階で、「このサポートライン(株価が下げ止まりやすい価格帯)を明確に下回ったら、自分の予測は間違っていたと認めて決済する」という損切りの基準を、事前に設定できるのが強みです。

損切りの位置を決めておけば、買値との差と株数から、1回のトレードで失う金額をあらかじめ計算でき、リスクを抑えながらリターンを狙う資金管理が可能になります。

ただし、急なニュースなどでは、損切りの注文が想定より不利な価格で売買されることもあるため、保有量を調整しておくことも大切です。

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感情に左右されにくくなる

自分のお金がかかっているトレードにおいて、人間は想像以上に感情的になります。

価格が急落すれば恐怖から安値で投げ売りをしてしまい、急騰すれば乗り遅れまいと高値で飛びついてしまいがちです。

テクニカル分析は、こうした人間の本能的な弱さをカバーするツールとしての役割も果たします。

あらかじめチャートに基づいた客観的なルールを構築しておくことで、相場がどう動こうとルール通りに売買を実行しやすくなる点が強みです。

ただし、ルールを決めても守れなければ効果は出ないため、売買の理由を記録して振り返る習慣も欠かせません。

感情に支配されにくく、冷静で一貫したトレードを続けるうえで、テクニカル分析は有力な拠り所のひとつになります。

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テクニカル分析が効く場面・効きにくい場面

テクニカル分析が役に立つかどうかは、使う場面によって大きく変わります。

代表的な場面を、一般的な傾向として表にまとめました。

場面 効きやすさ 理由
トレンドがはっきり出ている局面 ◯ 買いや売りが続く流れを、移動平均線の向きなどで確認しやすい
出来高が多く売買が活発な銘柄 ◯ 多くの投資家が同じ価格帯を意識するため、節目が機能しやすい
方向感のないもみ合い △ トレンド系指標のサインはだましになりやすい。買われすぎ・売られすぎを見るオシレーター系は参考にしやすい
決算発表の前後 × 業績の内容しだいで、前日の終値から離れた価格で取引が始まる(窓を開ける)ことがあり、直前のチャートの形が意味をなさなくなりやすい
急なニュース × 想定外の情報で需給が一変し、損切り注文が想定より不利な価格で成立することがある
数年単位の長期保有 △ 長期の値動きは業績や事業の成長の影響が大きく、短期のサインに従うと持ち続けたい銘柄を早く手放しやすい

テクニカル分析とファンダメンタルズ分析の比較表

テクニカル分析とよく比べられるのが、企業の業績や財務から株価の妥当性を判断するファンダメンタルズ分析です。

それぞれの違いを、一般的な目安として表にまとめます。

項目 テクニカル分析 ファンダメンタルズ分析
分析対象 株価・出来高・チャートの形 業績・財務・事業内容・景気や金利の動向
目的 いつ買うか・いつ売るか 何を買うか・割安か割高か
向いている投資期間 短期〜中期(数日〜数ヶ月が中心) 中長期(数か月〜数年)
主な指標 移動平均線・ボリンジャーバンド・RSIなど PER(株価収益率)・PBR(株価純資産倍率)・ROE(自己資本利益率)など(決算短信などの開示資料や株価から算出)
メリット 売買の目安を客観的に決めやすい 企業の価値を踏まえて銘柄を選びやすい
デメリット 決算や急なニュースで株価が急変すると機能しにくい 割安でも株価に反映されるまで時間がかかることがあり、売買のタイミングは決めにくい

ファンダメンタルズ分析を併用するときの手順

テクニカル分析とファンダメンタルズ分析を併用するときは、以下のような手順で進めることをおすすめします。

  1. ファンダメンタルズ分析で、業績や財務に問題のない候補銘柄を絞る
  2. 企業のIRページや証券会社の決算カレンダーで決算発表日を確認し、保有するつもりの期間中に決算が入るかを把握する
  3. テクニカル分析で、トレンドの向きと、買う位置・損切りの位置を決める
  4. 決算をまたぐ場合は、保有量を減らすか、決済するか、そのまま持つかを事前に決めておく

「何を買うか」はファンダメンタルズ分析で決め、「いつ買い、どこで損切りするか」はテクニカル分析で決めるというように役割を分けると、それぞれのデメリットを補いやすくなります。

テクニカル分析を無意味にしないための正しい使い方

テクニカル分析自体には意味がありますが、使い方を間違えれば効果を発揮しないどころか、かえって損失を拡大させる原因にもなります。

包丁も調理に使えば素晴らしい料理を生み出しますが、振り回せば怪我をするのと同じです。

ここでは、テクニカル分析を頼れる道具として使いこなすための、3つのステップについて解説します。

基礎知識から相場の原理原則を徹底的に学ぶ

テクニカル指標のサインだけを丸暗記して、「ここでクロス(2本の線が交わること)したから買う」といった浅い理解では、相場の変化に対応できません。

まずは、ローソク足の一本一本がどのような投資家心理で形成されたのか、ダウ理論(高値・安値の切り上げ・切り下げでトレンドを判断する考え方)などの相場の原理原則とは何か、といった基礎をしっかり学ぶ必要があります。

各指標がどのような計算式で成り立っていて、何を意味しているのかを深く理解することで、だましに備える力や、相場環境に合わせて使い分ける応用力が身につくでしょう。

一朝一夕でマスターできるものではないため、腰を据えて学ぶ姿勢が求められます。

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デモトレードや少額投資で実践経験を積む

本や動画で知識をインプットしたからといって、いきなり大きな資金を投入することは危険です。

頭で理解していることと、実際の相場でリアルタイムに動くチャートを見て正しい判断を下せることは、まったくの別物といえます。

まずは仮想の資金を使うデモトレードや、単元未満株(売買単位の100株に満たない、1株から買える株)などのごく少額の資金で、自分の分析通りに相場が動くかを検証してください。

実践と記録を繰り返し、勝率やリスクリワード(損失に対して見込める利益の比率)のデータを集計します。

そのうえで、自分の手法の成績が安定していることを確認してから、徐々に資金量を増やしていくことが、基本的な進め方です。

ただし、単元未満株は証券会社によって注文方法や約定のタイミング、手数料のかかり方が通常の株式取引と異なる場合があるため、事前に確認しておくと安心です。

自分の投資スタイルに合った指標を極める

世の中には星の数ほどのテクニカル指標が存在しますが、それらをすべて使う必要はありません。

その日のうちに売買を終えるデイトレードのような短期売買が得意な人と、数日から数週間かけて売買するスイングトレードが得意な人では、見るべき時間軸(チャートの1本が表す期間。日足・5分足など)も有効な指標も異なります。

自分の性格や生活リズムに合った投資スタイルをひとつ見つけ、そこに合致するテクニカル指標を2〜3つ程度に絞り込んで、徹底的に検証することが重要です。

あれもこれもと目移りして手法を頻繁に変えていると、検証が積み上がらず、テクニカル分析の力を引き出しにくくなります。

特定の売買パターンに特化して、職人のように技術を磨き上げてください。

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代表的なテクニカル指標の種類(トレンド系・オシレーター系)

テクニカル指標は、大きく「トレンド系」と「オシレーター系」の2種類に分けることが一般的です。

ここでは代表的なテクニカル指標をいくつか紹介します。

トレンド系(移動平均線、ボリンジャーバンド、MACD)

トレンド系は、相場がどちらの方向に、どのくらいの勢いで動いているかを見るための指標です。

流れに乗る売買に向く一方、もみ合い相場ではサインが頻繁に出て、だましになりやすい点に注意しましょう。

移動平均線

代表的なのが移動平均線で、一定期間の平均価格を結んだ線の向きでトレンドを判断することが基本です。

短期の線が長期の線を下から上に抜けるゴールデンクロスは買いの目安、上から下に抜けるデッドクロスは売りの目安とされています。

ボリンジャーバンド

ボリンジャーバンドは、移動平均線の上下に標準偏差(価格のばらつきを表す統計の値)を使った帯を描き、価格の振れ幅を表す指標です。

価格がバンドの上端(または下端)に沿って動き続けるバンドウォークは、トレンドが続いている目安になります。

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MACD

MACDは、2本の指数平滑移動平均線(EMA)の差を「MACD線」として表し、トレンドの勢いと転換を捉える指標です。

MACD線が、その移動平均線であるシグナル線を下から上に抜けると買い、上から下に抜けると売りの目安にします。

なお、MACDは、オシレーター系に分類されることもある指標です。

オシレーター系(RSI、ストキャスティクス、RCI)

オシレーター系は、一定の範囲を行き来する数値で、相場の買われすぎ(上がりすぎ)や売られすぎ(下がりすぎ)を判断するための指標です。

もみ合い相場での反転を捉えるのに向く一方、強いトレンドが出ると「買われすぎ」のまま上昇が続いたり、「売られすぎ」のまま下落が続いたりすることがあり、逆張り(値動きと反対方向に売買する手法)のサインがだましになりやすくなります。

RSI

RSIは、一定期間の値上がり幅と値下がり幅の比率を、0〜100の数値で表す指標です。

一般的に70以上で買われすぎ、30以下で売られすぎの目安とされます。

ストキャスティクス

ストキャスティクスは、一定期間の値幅のなかで、現在の価格がどの位置にあるかを示す指標です

。一般的に80以上で買われすぎ、20以下で売られすぎの目安とされます。

RCI

RCIは、日付と価格の順位の相関を−100〜+100で表す指標です。+100に近いほど上昇が続いている状態、−100に近いほど下落が続いている状態を示します。

一般的に+80以上で買われすぎ、−80以下で売られすぎの目安です。

過去チャートでテクニカル分析を検証する方法

指標の見方を覚えたら、実際のお金を使う前に過去チャートで検証しましょう。

検証すると、自分のルールがどんな場面で効き、どんな場面で外れるのかが分かります。

テクニカル分析を検証する手順

過去のチャートでルールを試す検証(バックテスト)は、次の手順で進めると、結果の偏りを抑えやすくなります。

  1. 検証するルールをひとつ決める(例:日足で25日移動平均線が上向きのとき、株価が線の近くまで下がって陽線で反発したら買う。直近の高値に達したら利益確定し、直近の安値を下回ったら損切りする)
  2. 対象の銘柄と期間を決める(同じルールで、複数の銘柄の数年分を、上昇・下落・もみ合いの局面を含めて見る)
  3. チャートの右側を隠し、先の値動きを見ないように、ローソク足を1本ずつ進めながら判断する
  4. エントリーした日・価格、損切りの位置、決済した日、損益を記録する
  5. 決算発表や大きなニュースをまたいだトレードには印をつけ、分けて集計する
  6. 勝率だけでなく、平均利益と平均損失の比率(平均利益÷平均損失)も確認する
  7. 手数料や、注文が想定より不利な価格で約定すること(スリッページ)を差し引いて、損益を計算する
  8. 検証に使っていない期間や銘柄でも、同じような結果になるかを確認する

結果が分かっている過去チャートでは、都合のよい場面だけを拾いがちです。

ルールに当てはまる場面は、勝ち負けに関係なくすべて記録しましょう。

また、結果がよくなるように、あとから条件を何度も調整すると、過去にだけ当てはまるルール(過剰最適化)になってしまいます。

ルールは検証の前に決め、結果を見てから変えすぎないようにしましょう。

初心者が陥りやすいテクニカル分析の罠と対策

テクニカル分析を学び始めたばかりの初心者は、知識が増えたことで万能感を抱きやすく、思わぬ罠に引っかかることがあります。

こうした罠は、大きな損失につながることがあるため、事前に対策を知っておくことが重要です。

初心者が避けるべき代表的な失敗パターンを3つ取り上げ、それを防ぐための具体的な考え方を解説します。

サインを過信して全資金を投入してしまう

テクニカル分析によって導き出された優位性は、あくまで過去の傾向にもとづく確率の話であり、確実な未来を約束するものではありません。

どんなに強力な買いサインが出たとしても、突発的な悪材料や大口投資家の大量の売りによって、相場が逆行することはよくあります。

しかし初心者は、サインが出たことで「絶対に勝てる」と過信し、1回のトレードに全資金を投入するような勝負に出てしまいがちです。

どれほど自信のある場面でも、1回のトレードで失うリスクを総資金の2%以内に抑える「2%ルール」などを目安に、自分に合った資金管理のルールを決めて守りましょう。

たとえば資金が100万円なら、1回の損失は2万円までに抑える計算です。

だましに遭ったときにルールを破ってしまう

相場には、テクニカルのセオリー通りに動かない「だまし」が存在します。

抵抗線(株価が上がりにくくなる価格帯)を突破して上昇トレンドに入ったと思いきや、直後に急落して元のもみ合いに戻ってしまうようなケースです。

このとき初心者は、「すぐに反発するはずだ」と期待して、あらかじめ決めていた損切りルールを破り、そのまま保有し続けることがあります。

テクニカル分析においてルールを破ることは、損失が膨らんで相場から退場する原因になりかねません。

だましによる小さな損失はトレードの必要経費と割り切り、損切りラインに達したら迷わず実行することが、長期的に相場に残ることにつながります。

そのためには、エントリーと同時に損切りの注文(指定した価格に達したら自動で売る逆指値注文)を入れておくなど、感情に左右されない仕組みづくりも有効です。

ローソク足は意味ない?その理由と初心者がだましを回避する実践トレード術

指標を表示しすぎて混乱する

少しでも勝率を上げたいという思いから、チャート上に移動平均線、ボリンジャーバンド、MACD、RSIなど、ありとあらゆる指標を同時に表示させてしまう人がいます。

しかし、異なる性質を持つ指標を重ねすぎると「Aの指標は買いといっているが、Bの指標は売りといっている」という矛盾が生じ、結局どうすればいいか分からなくなりがちです。

このように判断できなくなる状態は、「分析麻痺」と呼ばれます。

チャートは可能な限りシンプルに保ち、価格そのものの動きであるプライスアクションを中心に観察しましょう。

補助として使う指標は最小限にとどめ、視覚的なノイズ(判断の邪魔になる余計な線や表示)を減らすことが、的確な判断につながります。

たとえば、相場の方向を見るトレンド系をひとつ、売買のタイミングを見るオシレーター系をひとつ、といった組み合わせから始めましょう。

よくある質問

テクニカル分析は初心者でも覚えられますか?

はい。

基本的な見方であれば、初心者でも覚えられます。

特別な数学の才能や、高度な計算能力は必要ありません。

指標の計算は、チャートツールが自動で行ってくれます。ただし、使いこなすには実践と検証の積み重ねが必要です。

ローソク足の見方やトレンドの判断方法など、基礎的なルールから順番に学べば、理解を深められるでしょう。

大切なのは、一度にすべてを暗記しようとするのではなく、実際のチャートと照らし合わせながらひとつずつ理解していくことです。

デモトレードや過去チャートでの検証を繰り返すことで、徐々に点と点がつながり、相場の流れをつかみやすくなります。

株の勉強の始め方!初心者におすすめの最短ステップと失敗しないためのコツ

どのテクニカル指標から学ぶべきですか?

指標としては、まず相場の方向性を視覚的に把握できる「移動平均線」から学ぶことがおすすめです。

多くの投資家が注目する代表的な指標であり、ボリンジャーバンドやMACDなど、ほかの指標の土台にもなっています。

あわせて、ローソク足の形状が示す意味や、高値・安値の切り上げ・切り下げでトレンドを判断するダウ理論を学ぶことも有効です。

基礎が固まってから、RSIやストキャスティクスなどのオシレーター系指標や、MACDを、ひとつずつ取り入れていくとよいでしょう。

ファンダメンタルズ分析とどちらが重要ですか?

どちらか一方が絶対的に優れているというものではなく、投資の目的や時間軸によって重要度が変わります。

数分から数日で売買を完結させる短期トレードであれば、価格の値動きを追うテクニカル分析の重要度が高いです。

一方で、数年から数十年単位で保有する長期投資であれば、企業の成長性を見極めるファンダメンタルズ分析の比重が大きくなります。

数日から数週間保有するスイングトレードなどでは、ファンダメンタルズ分析で銘柄を選び、テクニカル分析で売買のタイミングを計るという組み合わせが、有効な方法のひとつです。

具体的な進め方は、先述の「ファンダメンタルズ分析を併用するときの手順」で解説しています。

まとめ

「テクニカル分析は意味ない」という言葉には、ランダムウォーク理論のような理論的な批判があります。

一方で、知識が不十分なまま相場に挑んで損失を出し、そう感じてしまった人も少なくありません。

正しい知識を基礎から徹底的に学び、自分のルールを確立するまで愚直に練習と検証を繰り返せば、テクニカル分析はあなたの投資を支える、長く使えるスキルとして育てられます。

決して一朝一夕で身につく魔法ではありませんが、時間をかけて技術を磨く価値はあるでしょう。

まずはチャートを開き、ひとつひとつの値動きの意味を考えるところから始めてみてください。

ローソク足の読み方から学びたい人は、次の記事も参考になります。

ローソク足は意味ない?その理由と初心者がだましを回避する実践トレード術

インテク編集部がおすすめ!相場師朗が直伝する値動きを読むチャート分析術

株塾の体験会では、売買明細の公開ができる多くのプロトレーダーを多数育成してきた相場師朗先生が、実際のチャートを使って「値動きを読むチャート分析術」を解説します。

株価チャートを見ていると、

「今は買っていい場面なのか」
「もう少し待つべきなのか」
「この上昇は続くのか、それとも一時的なものなのか」

「そもそも、チャートのサインがわからない」

など、判断に迷う場面は少なくないでしょう。

株塾体験会では、相場先生が、「移動平均線の向き」、「ローソク足の本数」を組み合わせながら「次にどう動く可能性が高いのか」を読み解いていきます。

特に見逃してはいけない「大きなトレンドサイン」は必見です。

【株塾受講者の声】

M・Aさん
チャートの読み方も分からない状態で入塾しましたが講義を受けるうちに読める様になりました。
特徴は難しい専門用語ではなく、オノマトペのような直感で理解できる用語で講義を進めてもらえるので経済・経営学が解らなくても受講できます。

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この記事の監修者

監修者プロフィール

トレード歴40年の株職人。“株匠” を目指している。
20歳で株の売買を始めてから20年間、
「日本郵船」1銘柄のみの「売り」「買い」に集中、大きな利益を重ねる。
その後、宮本武蔵が洞窟に籠もるかの如く、チャートと建玉の研究に没頭する。

現在も、チャートと建玉の操作のトレード手法をさらに極めるべく精進を重ねており、
日本株、米国株、イタリア指数、イギリス指数、ユーロ指数、金、原油、コーン、FXなど、
どの市場でも大きな利益を生み出している。

ラジオNIKKEI「相場師朗の株は技術だ!」でキャスターを務める。
東京証券取引所北浜投資塾講師、日本経済新聞社お金の学校講師。

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この記事を書いた人

これまで10以上のメディア運営に従事。現在は自身も株塾で学びつつ、毎日コンテンツ作成をし続ける。

あらゆるジャンルで編集者として活動してきた経験を活かし、初心者から上級者まで役立つ記事を作成。

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