投資を始めるにあたり、SBI証券と楽天証券を使い分けるべきか悩んでいませんか?
使い分けるのならばどのように使い分けるのか悩んでいませんか?
結論、SBI証券と楽天証券を使い分けることはあまりおすすめしません。
しかしSBI証券と楽天証券を使い分けることでメリットを享受する方々がいることも事実です。
アジア最大の投資塾である「株塾」を運営している私たちが、その方々に向けて、SBI証券と楽天証券をどう使い分けるのか徹底解説します。
SBI証券と楽天証券をどう使い分けるのか悩んでいる方やあまり投資のことをまだ理解できていない方は、ぜひ参考にしてくださいね。
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SBI証券と楽天証券の使い分けはあまりおすすめではない
アジア最大の投資塾である「株塾」を運営している私たちは、SBI証券と楽天証券の使い分けはおすすめしません。
SBI証券と楽天証券は機能面で非常に似ているため、2社において特別なメリットを受けることができる相乗効果は低いです。
そのため、特別なこだわりがない人は使い分ける必要はないため、おすすめではありません。
実際にSBI証券と楽天証券を使い分けている方は、どのような意図で使い分けているのか下記で詳しく解説していきます。
SBI証券と楽天証券を使い分けて併用するメリットとは?
SBI証券と楽天証券を使い分けて併用するメリットとしては、
- IPO(新規公開株)のチャンスが2倍になる
- 両社のキャンペーンの恩恵を受けることができる
- 幅広く投資情報の収集ができる
ことが挙げられます。
下記で、詳しく説明します。
IPO(新規公開株)のチャンスが2倍になる
IPO(新規公開株)とは『Initial Public Offering』の略で、限定された株主にのみ株式の所有を認めていた未上場会社の株式(未公開株)を、初めて証券取引所を通して株式市場に公開し、不特定多数の投資家に向けて株式を売り出すことをいいます。
IPO(新規公開株)への投資は、値上がりが見込めるため多くの投資家が注文します。
しかし、証券会社ごとに抽選があるので、購入できるかは抽選結果次第ということになります。
つまり、2社で申し込みをすれば当選チャンスが2倍になります。
SBI証券では口数比例抽選(上限なし)・ポイント配分・裁量配分を採用しており、資金力がある人ほど当選しやすい仕組みです。
一方で、楽天証券では口数比例抽選(上限あり)を採用しており、SBI証券よりかは気楽に取り組みやすい仕組みです。
また、IPO取扱銘柄数を2023年度で比較すると、SBI証券は91件で楽天証券は61件となっており、SBI証券の方が取扱銘柄数が多いことが分かります。
両社の違いを活用し、IPOの当選確率をアップさせましょう。
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両社のキャンペーンの恩恵を受けることができる
SBI証券と楽天証券ともに口座開設時と口座開設後にキャンペーンを開催しています。
キャンペーン内容は銀行連携、クレカ連携、取引によるものです。
下記に、過去にSBI証券と楽天証券が行っていたキャンペーンの抜粋を掲載しました。
両社それぞれが、タイミングによってさまざまなキャンペーンを実施していることが分かります。
SBI証券と楽天証券が現在実施しているキャンペーンは下記でチェックしてみてください。
特に、口座開設のキャンペーンは1度きりなので、キャンペーンを要チェックしてから両社ともに口座を開設するようにしましょう。
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幅広く投資情報の収集ができる
基本的な投資関連の情報を集める分には、SBI証券と楽天証券を使い分ける必要はないため、強いメリットではありません。
しかし、SBI証券と楽天証券でそれぞれ独自の情報提供サービスや分析ツールを提供しているので、それぞれをうまく活用することもできます。
例えば、楽天証券の「マーケットスピードⅡ」は、パソコン専用トレーディングツールで完全リアルタイムの株価自動更新機能が備わっています。
「マーケットスピードⅡ」はビジュアル的に見やすく、カスタマイズしやすいと好評のサービスです。
楽天証券に口座があれば、取引をしていなくてもだれでも無料で利用することができます。
また、SBI証券には「分析の匠」という国内株式銘柄分析ツールがあります。
「決算ニュース速報」や「適時開示」「財務分析」など、企業業績を基にした豊富な情報を確認できたり、業績情報等をグラフや表などで視覚的に捉えたりすることができます。
両社でツールが異なるので得られる情報が異なります。
併用することで、より幅広く情報収集や分析が可能となり、精度の高い投資判断を下すことができます。
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SBI証券と楽天証券をどのように使い分けるのか
おすすめしない私の立場として、もし私が使い分けるとしたら次のように使い分けます。
- 基本的な取引はすべてSBI証券
- キャンペーンのために楽天証券
SBI証券では投資信託の積立購入が毎日で設定でき、自分の都合でこまめに変更が可能なため非常に便利です。
課税口座だけでなく、NISA口座も開設して運用すると良いでしょう。
iDeCoや日本株などの取引を行う場合も、SBI証券で運用します。
楽天証券ではサブ口座として課税口座を開設しておき、基本的には資金運用は行いません。
キャンペーンをうまく活用し、楽天ギフトカードやポイントをお得にゲットした分だけ積立や運用を行います。
ぜひ参考にしてみてください。
SBI証券と楽天証券を使い分ける上での注意点
SBI証券と楽天証券を使い分けて併用するメリットが多くありますが、注意点もあります。
- 資産の管理が大変になる
- 2社の損益計算をする場合は確定申告が必要になる
始める前に注意点を確認しましょう。
資産の管理が大変になる
2つの証券会社で口座を持つので、資産の管理が複雑になります。
資産が分散されている状況になるため総資産が一目で把握できず、投資が順調に進んでいるかの判断が難しくなります。
対処法としては、家計管理アプリの利用がオススメです。
家計管理アプリを利用することで銀行や証券口座の資産をまとめて管理することができるため、総資産を把握しやすくなります。
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2社の損益計算をする場合は、確定申告が必要
SBI証券と楽天証券両社の証券会社を使う場合、取引の内容や状況によって確定申告が必要になる可能性があります。
口座の種類 |
損益計算 | 確定申告 |
---|---|---|
特定口座(源泉徴収あり) | 不要 | 不要 |
特定口座(源泉徴収なし) | 不要 | 必要 |
一般口座 | 必要 | 必要 |
NISA口座 | 非課税のため必要なし | |
iDeCo口座 | 年末調整、または確定申告 |
特定口座(源泉徴収)を利用している場合、証券会社が投資家の代わりに投資の損益を記録・計算して納税までしてくれるため、確定申告は原則不要です。
2社とも特定口座を利用している場合で、両社間で損益通算したい場合は確定申告が必要です。
A社ではNISA口座のみ、B社では特定口座(源泉徴収あり)と使い分けることで確定申告をする必要がなくなります。
自分はSBI証券と楽天証券のどっちをメインバンクにすればいいの?
SBI証券と楽天証券を使い分けて併用する際に、自分はSBI証券と楽天証券のどっちをメイン口座にすればいいのか悩みますよね。
下記で、向いている証券の特徴を述べます。
自分がどちらの証券がいいのか、決める際の参考にしてください。
SBI証券が向いている人
下記に当てはまれば、メインバンクはSBI証券が向いています。
- 年間のクレカ利用が100万円(税込)以上ある
- IPO(新規公開株)の当選確率を上げたい
- リスク分散や高いリターンを狙いたい
- コンビニ利用が多い
年間のクレジットカード利用が100万円(税込)以上ある
日常的にクレジットカードを利用し、月々約9万円の支払いがある方はSBI証券をメイン口座にした方がいいでしょう。
なぜなら、年間100万円の利用があれば、三井住友カードゴールド(NL)の翌年伊古野年会費が永年無料になるからです。
三井住友カードゴールド(NL)でクレカ積立を行えば、ポイント付与率が1.0%になります。
楽天の年会費無料カードでクレカ積立を楽天証券で行った場合のポイント還元率は0.5%となっており、日々クレカを利用している人にとってはSBI証券の方がお得というわけです。
IPO(新規公開株)の当選確率を上げたい
個別銘柄でIPO(新規公開株)の取引を背局的に行いたい方は、SBI証券をメイン口座にした方がいいでしょう。
なぜなら、SBI証券ならNISA口座でもIPOの銘柄を購入することができるので、税制面の優遇を受けることができるからです。
また、SBI証券は IPOのまとめ役の主幹事会社となる場合も多く、楽天証券を含む他の証券会社よりも多くの公開株を引き受けるため、当たるチャンスも増えます。
さらに、SBI証券には独自の「IPOチャレンジポイント」というサービスがあり、IPOの抽選や配分に外れた場合でもポイントが貯まります。
貯まったIPOチャレンジポイントを使うとIPOが当選しやすくなるお得なサービスのため、IPOの当選確率を上げたい方はSBI証券の方がお得というわけです。
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リスク分散や高いリターンを狙いたい
国内株だけでなく外国株で、リスク分散や高いリターンを狙いたい方は、SBI証券をメイン口座にした方がいいでしょう。
なぜなら、SBI証券では米国株式をはじめとする数多くの外国株式を取り扱っているからです。
2023年度時点での人気のある米国株式取り扱い数はSBI証券が5600以上で楽天証券が4875でとなっており、SBI証券の方が選択肢が多いことがお分かりいただけるでしょうか。
そのため、リスク分散や高いリターンを狙いたい人にとってはSBI証券の方がお得というわけです。
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コンビニ利用が多い
コンビニ利用が多い人は三井住友のクレジットカードで支払えば、Vポイント付与率がアップします。
なぜなら、SBI証券と三井住友カードを連携している場合「Vポイントアッププログラム」が適用され、最大+2.0%ポイントが付与されるからです。
貯まったポイントは1ポイント=1円として投資信託のスポット買付に利用することができます。
また、SBI新生銀行を紐づけると普通預金の金利が0.2%に跳ね上がり、他行振込手数料が月50回無料になるというメリットも享受できます。
コンビニ利用が多い人にとってはSBI証券の方がお得というわけです。
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楽天証券が向いている人
下記に当てはまれば、メインバンクは楽天証券が向いています。
- 月々10万円以上の積立投資を考えている
- 短期投資にステップアップしたい
- ポイントで資産運用の効率を上げたい
- スマホや家のネット回線の乗り換えを検討している
月々10万円以上の積立投資を考えている
楽天証券は月々最大15万円までキャッシュレスでポイントを貯めながら積立投資をすることができます。
SBI証券のクレカ積立の月々上限は10万円のため、新NISAの非課税枠をお得に使い切りたい人は楽天証券の方がお得というわけです。
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短期投資を行いたい
短期間での株式投資(デイトレ)にチャレンジしたい人は楽天証券をメイン口座にした方がいいでしょう。
なぜなら、少額でのリアルタイムのトレードに楽天証券は「かぶミニ」というサービスで対応をしているからです。
一方でSBI証券では対応していないため、短期投資を行いたい人にとってはSBI証券の方がお得というわけです。
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ポイントで資産運用を行いたい
ポイント投資のできる幅が楽天証券(楽天ポイント)の方がSBI証券(Vポイント)よりも充実しています。
SBI証券では投資信託のみですが、楽天証券では投資信託以外にも国内株や米国株などいろいろな投資にポイントを使うことができます。
ポイントで手軽に試せるので、初心者にとっては非常に始めやすいでしょう。
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スマホや家のネット回線の乗り換えを検討している
スマホや家のネット回線を楽天のサービスにまとめている人や乗り換えを検討している人は楽天証券をメイン口座にした方がいいでしょう。
サービスをまとめればポイント還元率は最大17倍までアップします。
日常の様々なサービスを楽天グループにまとめるのならば、楽天証券の方がお得というわけです。
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まとめ
SBI証券と楽天証券の使い分け方を紹介してきました。
自分自身が、SBI証券と楽天証券を使い分ける必要があるのかないのか理解できたでしょうか。
また、SBI証券と楽天証券に限らずではありますが証券会社を使い分けることは、ペイオフ対策になるためより安心して資金を預けることができるでしょう。
ぜひ、参考にしてみてください。
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著者プロフィール
根本 卓(株塾・インテク運営責任者)
1年間勉強・練習後に2013年から株式投資を運用資金30万円から開始。
地道に続け、7年後に月500万円の利益を出せるように。
その経験を活かし、株塾サービスに反映・インテク記事を書いています。