相場格言「備えあれば迷いなし」とは?投資をする際に必要な心構え

備えあれば迷いなし

みなさんは相場格言「備えあれば迷いなし」をご存知でしょうか?

投資の世界では、常に変動する市場の波に対応するための心構えが求められます。

「備えあれば迷いなし」という格言は、投資だけではなく、人生全般にも通じる重要な教訓を私たちに与えてくれます。

リスクに直面した時、事前の準備があるかどうかで結果が大きく変わることは、誰もが一度は経験したことでしょう。

本記事では、「遠くのものは避けよ」について解説し、どういった意味や教訓などがあるのかについて、見ていきます。

この記事で分かること

  • 「備えあれば迷いなし」の出典
  • 意味と教訓
  • 格言を活かすシチュエーション

株で失敗した事例3選!失敗を避けるための具体的な方法を解説

目次

格言の出典

相場格言「備えあれば迷いなし」の出典は定かではありませんが、日本の古来から伝わることわざの一つとして広く知られています。

この言葉の背景には、日本文化における「事前準備」の重要性を重んじる思想が込められていると考えられています。

類似した言葉として、中国の古典『孫子』における「備えあれば患いなし(備え有れば患い無き)」という表現があります。

これは、事前にしっかり準備をしておけば、問題が生じても対処でき、困難に直面することが少ないという教えを意味しています。

この言葉は現代において投資、ビジネス、災害対策、日常生活など幅広い分野で使われ、計画性や準備の重要性を象徴するフレーズとして多くの人々に親しまれています。

株式投資も事前準備が勝敗を決める!イチローに学ぶ成功の秘訣

講座

格言の意味とその教訓

「備えあれば迷いなし」とは、「確信を持っていさえすれば、慌てなくとも済む」ということを教える相場格言です。

株式投資で最も大切なことは、売買に際しての確固たる自信と決断です。

そこに、少しでも迷いがあってはいけません。

基盤が軟弱であれば、ちょっとしたことにも動揺しやすくなってしまいます。

水鳥の羽音に驚き、枯れすすきを幽霊と間違えてギョッとする前に、揺るぎない心の備えを固めておくべきであるというわけです。

それと同時に、まさかのときにも動じない資力を蓄えておく必要も説いています。

ギリギリの資金で株式投資をしていると、損をしてはいけないと常にせっぱつまった気持ちになってしまい、わずかなことでも動揺して迷いだしてしまいがちです。

迷ったら最後、適切な対処ができなくなってしまいます。

自分の決断が揺るがないように、しっかりと理解し、念入りな準備をしてから投資をするようにしましょう。

株の勉強はなぜ必要?初心者におすすめのステップと失敗しないためのコツ

講座

格言を活かすべきシチュエーション

では、実際にこの相場格言を活かすべきシチュエーションを紹介します。

指し値の取り消し

「迷い」の代表的な例として、指し値(値段を指定する注文)の取り消しがあります。

相場の動きにつれて自分の判断に対する自信が揺らぎだし、つい取り消してチャンスを失うというケースが非常に多いです。

そこで「指し値を取り消すな」という格言が生まれます。

最初から綿密な調査と冷静な判断があれば、簡単に指し値を取り消すことはありません。

しかし、一時的な思いつき等で仕掛けたものは“根なし草”のようなもので、ちょっとした風で流されてしまうのです。

むろん、指し値が的確かどうかについては、まったく別の問題ではあります。

迷うを減らす準備方法

  • 相場分析の徹底
    テクニカル指標やニュースなどを活用して、指し値の根拠を明確にします。
  • リスク許容度の確認
    損切りラインや利益確定ラインを事前に設定し、「最悪でもここまでは許容できる」範囲をあらかじめ決めておきましょう。
  • 感情に流されない
    一度決めた指し値を、特定の条件以外では取り消さないと決断しましょう。

相場格言「指値は取り消すな」とは?指値注文を成功させるコツを解説

両建て

相場に練達した人が行う、迷いを減らす防御策として両建て(信用取引で売りと買いを同時にやること)があります。

急な相場変動に対する防御策として利用されることが多く、特に市場がどちらの方向に動くか読みにくい場合に有効です。

つまり、相場の動きによって自分の信念がぐらつきだしてしまい、売りなのか買いなのかが分からなくなってしまう状況で利用されることが多いです。

例えば、「買い建て玉があるときにそれをそのままにしておいて新しく売り建てする。上げ下げをうまくつかんで、2つながらに利益を上げよう。」と思うのは虫が良すぎます。

両建てになるだいたいのケースは、高値で買い建てし安値で売り建てするのが多く、結局両方とも損勘定になってしまいがちです。

そこで「両建て両損」という戒めの言葉が出てきます。

本来はリスクを分散させるための手法が、コストや判断ミスによりかえって損失を生む結果になってしまいます。

ただ「なんとなく不安だから」という感情で両建てを行うと、結果的に無駄な損失を抱える可能性が高くなります。

自分の信念がぐらついて勢いでアクションを起こしてしまわないよう、トレードの計画性やリスク管理を徹底して行いましょう。

「備えあれば迷いなし」という格言の通り、事前の準備や計画がしっかりしていれば、両建てを成功させ、無駄な損失を避けることができるでしょう。

両建てを行う際は、「損失を限定するため」「方向性が定まるまで待つため」など、理由をはっきりさせることが重要です。

両建てとは?リスクを抑えながら利益を狙う投資手法を解説!

講座

まとめ

  • 「備えあれば迷いなし」という相場格言は、日本文化における「事前準備」の重要性を重んじる思想や「備えあれば患いなし(備え有れば患い無き)」という表現が背景にある
  • 株式投資の売買に際して最も大切なのは「確固たる自信と決断」である
  • 慌てなくて済むように、しっかりと事前準備をすることが重要である

いかがでしたでしょうか。

本記事では相場格言「備えあれば迷いなし」の出典や意味、生かすべきシチュエーションをご紹介しました。

株価チャートを分析するテクニカル分析をしっかりと覚えて、迷いがなく自信に満ちたトレードができるように練習していきましょう。

テクニカル分析を学ぶならこの5冊!初心者から中級者におすすめの本を紹介

相場師朗の株塾無料レッスン
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事の監修者

監修者プロフィール

トレード歴40年の株職人。“株匠” を目指している。
20歳で株の売買を始めてから20年間、
「日本郵船」1銘柄のみの「売り」「買い」に集中、大きな利益を重ねる。
その後、宮本武蔵が洞窟に籠もるかの如く、チャートと建玉の研究に没頭する。

現在も、チャートと建玉の操作のトレード手法をさらに極めるべく精進を重ねており、
日本株、米国株、イタリア指数、イギリス指数、ユーロ指数、金、原油、コーン、FXなど、
どの市場でも大きな利益を生み出している。

ラジオNIKKEI「相場師朗の株は技術だ!」でキャスターを務める。
東京証券取引所北浜投資塾講師、日本経済新聞社お金の学校講師。

この記事を書いた人

株トレード歴40年のプロトレーダー相場師朗先生が監修する株式投資情報総合サイト「インテク」の編集部です。今から株式投資を始めたいと思っている投資初心者の方から、プロが実際に使っているトレード手法の解説までの幅広いコンテンツを「わかりやすく、気軽に、実用的に」をモットーに発信しています。

目次