NYダウってどんな株価指数?採用銘柄やS&P500との違いについても解説します

ニュースや新聞、証券会社のアプリなどでもよく見かける「NYダウ」という文字。

アメリカの株価指数なのですが、日本の株式市場とも深く関わっているので知っておきたい用語でもあります。

みなさんは、NYダウについてどの程度理解できているでしょうか?

2020年2月末から始まった日本の株式市場暴落の際、NYダウも大きく下落をしていました。

サーキットブレーカーが発動されたことでも話題となりましたね。

では、NYダウとはどのようなものなのでしょうか?

今回は、NYダウの基礎から徹底的に解説していきます。

この記事でわかること

  • NYダウとは何か
  • NYダウの特徴
  • NYダウの採用銘柄と投資するメリット
  • S&P500との違い

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目次

NYダウって何?

「NYダウ」の正式名称は「ダウ工業株30種平均指数」です。

NYダウ以外にも「ダウ平均」、「ニューヨーク平均株価」と呼ばれることもあります。

ここで気になる「ダウ」についてですが、これはNYダウを発表しているアメリカの企業がダウ・ジョーンズという社名であるためです。

ダウ・ジョーンズ社は、アメリカの経済新聞である「ウォールストリート・ジャーナル」を発行している出版社でもあります。

NYダウとはその名のとおり、ダウ・ジョーンズ社が発表する優良工業株30種(銘柄)を対象にした平均指数のことです。

1896年に算出が開始されたのですが、当初は12銘柄、1916年に20銘柄…と徐々に採用銘柄数を増やしていき、現在の30銘柄になりました。

感覚としては、私たち日本人にとっての「日経平均株価」のようなものですね。

アメリカの株式市場の動向を見るうえで欠かせない、重要な株価指数となっています。

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株価指数としてのNYダウの特徴

NYダウは、採用している30銘柄の株価を単純平均したものです。

つまり、株価が著しく高い銘柄があると、それにNYダウが大きく影響を受けやすくなります。

また、採用数も30銘柄と少なめなので、市況を反映するものの時には個別銘柄の影響を大きく受ける可能性もあるのです。

NYダウに採用されている銘柄

日経平均株価は、多くの方が知っているような大企業・有名企業の銘柄が多く採用されているイメージがあるかと思います。

たとえば、トヨタ・NTT・ソフトバンクグループ・ソニーなどです。

そこで、NYダウにはどのような銘柄が採用されているのか気になるところだと思います。

私たち日本人が知っているような企業は上場しているのでしょうか?

NYダウに採用されているのは、日経平均株価に採用されている銘柄数(225銘柄)と比べて30銘柄と非常に少ない状況です。

そのうち知名度が高そうな企業をご紹介していきますね。

  • アップル
  • アメリカン・エキスプレス
  • ウォルト・ディズニー
  • ゴールドマン・サックス・グループ
  • インテル
  • ジョンソン・エンド・ジョンソン
  • JPモルガン・チェース
  • コカ・コーラ
  • マクドナルド
  • マイクロソフト
  • ナイキ
  • ビザ
  • エクソン・モービル

いかがでしょうか?

日本人にとっても非常に馴染みのある企業がこんなに採用されています。

日本で知名度が高いだけではなく、アメリカ企業の代表としても名を馳せているということになりますね。

また、正式名称に含まれる「工業」に違和感がある方がいらっしゃるかと思います。

実はここでの工業にはかなり広い意味があり、鉄道や公共事業以外の企業であれば対象になるといわれています。

ちなみに採用銘柄は、10年に1度くらいのスパンで時代の流れに合わせて入れ替えがおこなわれるようです。

上記でご紹介したもののうち、直近2019年におこなわれた銘柄入れ替えで新規採用になったのは、アップル、ゴールドマン・サックス・グループ、ナイキ、ビザです。

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もう1つの株価指数「S&P500」との違いは?

みなさんは、S&P500という株価指数をご存知でしょうか?

NYダウと同じくアメリカの株価指数なのですが、「違いを知りたい」、「どちらを見ればよいかわからない」といったことがあるかもしれません。

というのも、アメリカの株式市場はニューヨーク証券取引所とナスダック市場の2つがあり、それぞれ約2,300銘柄、3,000銘柄もの企業が上場しています。

このうち、NYダウではたったの30銘柄しか採用していないため「これでアメリカ株式市場の動向を示しているといってよいの?」と思う方も少なくないでしょう。

この点をカバーするのが、S&P500です。

S&P500はその名のとおり500銘柄を採用していて、NYダウと比べてより株式市場の動向を反映していると考えられます。

採用銘柄も、アメリカを代表する企業というよりも、流動性が高い大型株が多い傾向にあります。

ちなみにS&P500はNYダウとは違い、時価総額加重平均型の株価指数です。日本人にとっての東証株価指数(TOPIX)と似たような概念といえますね。

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NYダウの銘柄に投資するメリット

NYダウの銘柄は、上記でも触れたとおりアメリカを代表する企業が採用されています。

なので、倒産リスクも低く、経営基盤がしっかりしているものばかりでしょう。

それに加えて、配当利回りが高い企業が多いので、インカムゲインも安定しています。

アメリカ企業は株主還元が手厚く、日本のような株主優待を実施しない代わりに配当利回りが非常に高いので、配当目的での保有もおすすめです。

長期的な視野での株式投資をしたい方には、NYダウの銘柄はぴったりかもしれません。

NYダウのような指数でも、テクニカル分析は有効に作用するので、一度株価チャートを研究してみてもおもしろいかもしれませんね。

テクニカル分析については、テクニカル分析とファンダメンタルズ分析とは?それぞれのメリット・デメリットを解説しますの記事で解説しているので、合わせてご覧ください。

まとめ

  • NYダウは、ダウ・ジョーンズ社が算出するアメリカの代表的な株価指数
  • 株価が高い銘柄の影響を受けやすい
  • 採用銘柄は時代に合わせて入れ替えがおこなわれる
  • S&P500とは算出方法や構成銘柄(数)が大きく異なる

いかがでしょうか?

本記事では、アメリカを代表する株価指数NYダウについて解説してきました。

NYダウはアメリカの優良企業30銘柄が採用されている、平均株価指数です。

NYダウを始めとしたアメリカの株価指数について知識を深めていくと、さらに広い視野を持って投資ができることでしょう。

日本株に絞って投資をしているという方も、アメリカの情勢について知っておくと思いがけないリスクを避けることもできるかもしれません。

ぜひ参考にしてみてくださいね。

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この記事の監修者

監修者プロフィール

トレード歴40年の株職人。“株匠” を目指している。
20歳で株の売買を始めてから20年間、
「日本郵船」1銘柄のみの「売り」「買い」に集中、大きな利益を重ねる。
その後、宮本武蔵が洞窟に籠もるかの如く、チャートと建玉の研究に没頭する。

現在も、チャートと建玉の操作のトレード手法をさらに極めるべく精進を重ねており、
日本株、米国株、イタリア指数、イギリス指数、ユーロ指数、金、原油、コーン、FXなど、
どの市場でも大きな利益を生み出している。

ラジオNIKKEI「相場師朗の株は技術だ!」でキャスターを務める。
東京証券取引所北浜投資塾講師、日本経済新聞社お金の学校講師。

この記事を書いた人

著者プロフィール
根本 卓(株塾・インテク運営責任者)
1年間勉強・練習後に2013年から株式投資を運用資金30万円から開始。

地道に続け、7年後に月500万円の利益を出せるように。

その経験を活かし、株塾サービスに反映・インテク記事を書いています。

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