「S&P500」に投資する方法とは?複利効果で効率的に資産形成する方法も解説

日本経済が長く低迷するなか、世界をリードするハイテク企業など巨大企業が成長を続ける米国への株式投資が注目されています。

なかでも多くの投資家によって指示されているのが「S&P500」への投資です。

「知人から、投資するなら『S&P500』が良いって聞いたんだけど、どんな投資なの?」

「複利だとお金がたくさん増えるって本当?どんな仕組み?」

今回は米国を代表する株式指数であるS&P500への投資について詳しく解説します。

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目次

S&P500とは

まず「S&P500」とは、いったい何なのでしょうか。

米国の代表的な株価指数

「S&P500」とは、米国の代表的な株式指数のひとつです。

「エスアンドピー ファイブハンドレット」または「エスアンドピーごひゃく」などと読みます。

S&P500指数は、米国の格付け会社である「S&P Global Ratings(S&P グローバルレーティングス)」が公表しており、米国を代表する株式500銘柄が指数に採用されています。

同社の旧社名「Standard & Poor’s」から、現在でも「スタンダード・アンド・プアーズ」と呼ばれることが一般的となっているのです。

1957年から指数が算出されており、原則年に4回、指数のリバランスが行われます。

なお格付け会社はこの他にも、米国系のMoody’s(ムーディーズ)や、欧米系のFitch Ratings(フィッチ・レーティングス)が有名で、日本国内にも格付投資情報センター(R&I)や日本格付研究所(JCR)などが存在します。

上位の組み入れ銘柄

S&P500指数は米国の大型株の動向を表しており、米国株式市場の時価総額約80%をカバーしています。

構成上位10銘柄は以下のようになっています。(2023年3月31日時点)

①アップル(AAPL)

②マイクロソフト(MSFT)

③アマゾン・ドットコム(AMZN)

④エヌビディア(NVDA)

⑤アルファベットA(GOOGL)

⑥テスラ(TSLA)

⑦バークシャー・ハサウェイ(BRK.B)

⑧アルファベットC(GOOG)

⑨メタ(META)

⑩エクソンモービル(XOM)

日本でも人気の高いスマートフォン「iPhone」を手がけるアップルのほか、「Windows」やビジネス向けソフトウェア「Office」を手がけるマイクロソフト、世界最大のネット小売企業アマゾン・ドットコムなどの超有名企業が名を連ねています。

セクター別の内訳を見ると、インフォメーション・テクノロジーが26.1%と最多で、ヘルスケアが14.2%、ファイナンシャルズが12.9%と続いています。

世界をリードする米国のハイテク企業が、大きな存在感を示していることが分かりますよね。

なお「APPL」などのアルファベットは、「ティッカー(シンボルとも呼ばれる)」という個々の銘柄を識別するための番号です。

日本株の場合は「銘柄コード」が使用されており、「トヨタ自動車(7203)」というように数字の識別番号が割り振られていますが、米国では個別株・ETFともにアルファベットで表されますので覚えておきましょう。

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S&P500に投資する方法

S&P500がどんな指数か分かりましたね。

ではS&P500に実際に投資するためには、どうすればよいのでしょうか。

S&P500に投資するためには、S&P500の値動きに連動を目指す「投資信託」や「ETF」などを利用する方法があります。

それぞれどうすればいいのか、見ていきましょう。

投資信託

S&P500に投資するために最も一般的な方法は、「投資信託」を利用することです。

投資信託とは、投資家から集めたお金を大きな資金としてまとめ、運用の専門家が株式や債券などに投資・運用する商品のことです。

ネット証券を利用すれば100円など少額から投資が可能で、初心者でも購入しやすく、「毎日」・「毎月」など積立で投資することもできます。

S&P500に連動を目指す投資信託としては、「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」や「SBI・V・S&P500インデックスファンド」、「iFree S&P500インデックス」などの商品があります。

ETF

ETF(Exchange Traded Funds:上場投資信託)とは、証券取引所に上場し、株式指数などの指標への連動を目指す投資信託です。

代表的な商品としては、「東証株価指数(TOPIX)」に連動するETFが挙げられます。

市場を見ながらリアルタイムで売買できるので値動きが分かりやすく、運用や管理にかかる「信託報酬率」は投資信託より低めの傾向があります。

ただし株式と同様に、取引ごとに売買手数料がかかり、積立での投資は投資信託ほど簡単にはできません。

S&P500に連動する主なETFとしては、「MAXIS米国株式(S&P500)上場投信(2588)」や「iシェアーズS&P500米国株ETF(1655)」などがあります。

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S&P500の「複利効果」で長期的に資産を形成

長期的に右肩上がりで成長を続けるS&P500への投資は、長期的に資産を形成したいと考える投資家にとって魅力的な選択肢です。

そして、より効率的に資産を形成するために欠かせないのが「複利」の効果です。

複利とは「利息と元本の合計」に対して利息を計算する方法で、この複利によって得られる効果を複利効果といいます。

資産運用によって得た利益を再投資することで、利息が利息を生んで資産が雪だるま式に増えていくことが期待できるのです。

投資信託では、運用によって純資産が増えると基準価額が上昇し、上昇分が利益になり、その一部やすべてが「分配金」として投資家に支払われます。

投資信託には、毎月や半年、1年ごとに分配金が支払われるタイプと、売却または解約するまで分配金を支払わず再投資するタイプがあります。

S&P500との連動を目指す投資信託は、分配金の支払いがなく再投資するタイプが一般的なので、手間をかけずに複利効果を期待することができます。

手元資金が少ないという人も、少額から積立投資を始めることで、限られた資産を有効に活かすことができるでしょう。

なおETFは分配金を自動的に再投資してくれる仕組みがないので、投資家が自ら再投資を行わなくてはなりません。

複利効果を最大限に活用するなら、S&P500との連動を目指す投資信託に積立投資を行うのがよいでしょう。

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まとめ

米国を代表する株式指数であるS&P500と、複利効果を利用してS&P500で資産を形成する方法について解説しました。

S&P500は、2008年のリーマンショックや2020年3月のコロナショックなどを乗り越え、長期的には右肩上がりで力強い成長を続けています。

S&P500に連動を目指す投資信託やETFは多くの投資家から支持されており、資産形成のひとつの手段として注目されています。

いっぽうS&P500に組み入れられている銘柄の中には、特に株価が著しく上昇している銘柄もあります。

株価上昇のトレンドをつかみ、個別の銘柄を的確なタイミングで売買することができれば、さらに大きな利益が期待できるでしょう。

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この記事の監修者

監修者プロフィール

トレード歴40年の株職人。“株匠” を目指している。
20歳で株の売買を始めてから20年間、
「日本郵船」1銘柄のみの「売り」「買い」に集中、大きな利益を重ねる。
その後、宮本武蔵が洞窟に籠もるかの如く、チャートと建玉の研究に没頭する。

現在も、チャートと建玉の操作のトレード手法をさらに極めるべく精進を重ねており、
日本株、米国株、イタリア指数、イギリス指数、ユーロ指数、金、原油、コーン、FXなど、
どの市場でも大きな利益を生み出している。

ラジオNIKKEI「相場師朗の株は技術だ!」でキャスターを務める。
東京証券取引所北浜投資塾講師、日本経済新聞社お金の学校講師。

この記事を書いた人

著者プロフィール
根本 卓(株塾・インテク運営責任者)
1年間勉強・練習後に2013年から株式投資を運用資金30万円から開始。

地道に続け、7年後に月500万円の利益を出せるように。

その経験を活かし、株塾サービスに反映・インテク記事を書いています。

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