条件付き注文「寄付、引け、指成」とは?指値や成行以外の株の注文方法を解説

株式投資では、株を買ったり売ったりしたいときに自分で何らかの注文を出す必要があります。

そのとき、売買価格を指定したり株数だけ指定したり…と注文スタイルは複数あります。

メジャーな注文方法としては「指値注文」や「成行注文」があるかと思いますが「なかなか思い通りに約定してくれない…」と困ったことはありませんか?

そこで本記事では、指値注文や成行注文にさらに条件を付けて注文を出すことができる「条件付き注文」について解説していきます。

この記事でわかること

  • 寄付注文・引け注文・指成注文の意味
  • 条件付き注文のメリット
  • 株式投資で利益を上げるための勉強法とは

株式の注文方法は?売買の流れや「成行注文」・「指値注文」について詳しく解説!

目次

条件付き注文「寄付」、「引け」、「指成」とは?

株式投資をしている方は、株式を購入するとき「指値注文」や「成行注文」のどちらかを出すことが多いのではないでしょうか?

指値注文と成行注文については初心者向け 株の注文方法~成行注文と指値注文の違いについて~の記事で解説していますが、基本の注文方法としては、これらの2つの注文方法がもっともメジャーです。

ただ、株式投資における注文方法というのは、これ以外にもあります。

それは、指値注文や成行注文に対してさらに注文が執行される条件を指定する「条件付き注文」という方法です。

条件付き注文はさらに3つに分けることができます。

以下で1つずつご説明していきましょう。

寄付注文

1つめは「寄付注文」です。まず「寄付」という言葉の意味についてご説明しておきます。

私たちが株式取引をする証券取引所では、取引時間が前場(東京証券取引所:9時~11時30分)と後場(東京証券取引所:12時30分~15時)と、お昼休みを挟んだ2ブロックに分けられています。

このとき前場と後場それぞれの最初の取引もしくはそのときの価格が、寄付です。

ちなみに後場の最初の取引については「後場寄り」ということもあります。

つまり条件付き注文の1つである寄付注文は、前場もしくは後場の寄付でのみ注文が有効になります。

イメージとしては「前場もしくは後場が始まったあとすぐに売買したいけど、それ以降の注文はキャンセルしたい」方に向いています。

詳しくご説明すると、前場の売買が開始する前に寄付注文を出すと前場の寄付でのみ有効となり、前場終了後かつ後場の売買が開始する前に寄付注文を出すと後場の寄付でのみ有効です。

もし前場の寄付で注文が約定しなかった場合は「失効」となり、後場の寄付での売買をさらに希望するという場合は再度注文をしなければなりません。

引け注文

2つめは「引け注文」です。この場合も「引け」という言葉の意味について、先にご説明しておきます。引けは、上記でご紹介した寄付と逆の意味を持つと考えていただくとわかりやすいです。

おさらいすると寄付は、前場と後場それぞれの最初の取引のことでした。一方で引けは、前場と後場それぞれの最後の取引ということになります。ちなみに後場の最後の取引については「大引け」ということもあるので覚えておきましょう。

つまり引け注文は、前場または後場の引けでのみ有効となる注文のことです。

イメージとしては「たくさんの取引がおこなわれた末に行き着いた、前場または後場の最後の価格で売買したい」という方に向いています。

こちらも詳しくご説明すると、前場引け前に引け注文を出すと“前場引けのみ”または“後場引けのみ”のどちらかで有効となります。前場引け後かつ後場引け前に引け注文を出すと、後場引けのみ有効な注文となります。

寄付注文と同様に前場の引けで注文が約定しなかったら「失効」となるので、後場の引けで再度売買をしたい場合は再注文が必要になるのでご注意ください。

指成注文

最後に3つめは「指成注文」です。

指成注文は、前場もしくは後場の引けまでは「指値注文」として扱われ、その注文が約定しなかった場合にはその引け時点で自動的に「成行注文」に移行するという注文方法のことです。指成注文という名前のとおり、”指(値注文から)成(行注文へ)”と覚えておきましょう。

イメージとしては「最初は指値注文を出しておくけど逃しはしたくないから、約定しなかったら成行注文でもいいから売買したい」という方に向いています。

詳しくご説明すると、前場引け前に指成注文を出すと前場引けの価格での成行注文となり、前場引け後かつ後場引け前に指成注文を出すと後場引け前の価格での成行注文となります。

もし指値注文と成行注文の両方が約定しなかった場合は、失効します。よって再度売買をしたいという場合は、再注文が必要になるのでご注意ください。

難しそう?条件付き注文をするメリット

ここまで、条件付き注文の3種類について解説してきました。

それぞれの違いや役割についてはわかったものの、とくに株式投資初心者の方にとっては難しい印象があるかもしれません。

ただし条件付き注文は「条件付き」というだけあり、自分に有利な条件で注文が約定するように設定をすることができます。

すべてが思い通りにいくというわけではありませんが、一部だけでも自分で条件を決めることができるというのは大きなメリットかと思います。

始めは難しいかもしれませんが、慣れていくとより機動的なトレードが可能になるため非常に便利です。きちんと理解することで、徐々に使いやすくなっていくでしょう。

また、難しくてどうも使いこなせなそうという場合は、当サイトの監修者である株歴38年以上のプロトレーダーである「相場師朗(あいばしろう)」先生も活用している成行注文でエントリーしておけば、チャンスを逃す心配もありません。

まとめ

  • 寄付注文とは前場もしくは後場の寄付でのみ有効な注文のこと
  • 引け注文とは前場または後場の引けでのみ有効な注文のこと
  • 指成注文とは引けまでは指成注文として扱われ、その後自動的に成行注文に切り替わる注文のこと

いかがでしたでしょうか?

少し難しい内容でしたが、「株式の注文方法ってこんなにあるんだ」と感じていただけかと思います。

条件付き注文は、基本的に普段注文を出す画面で条件を選択しておこなうことが可能です。

売買タイミングを逃したくない方やマーケットの方向性がわかっている場合には非常に有効となっていますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

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この記事の監修者

監修者プロフィール

トレード歴40年の株職人。“株匠” を目指している。
20歳で株の売買を始めてから20年間、
「日本郵船」1銘柄のみの「売り」「買い」に集中、大きな利益を重ねる。
その後、宮本武蔵が洞窟に籠もるかの如く、チャートと建玉の研究に没頭する。

現在も、チャートと建玉の操作のトレード手法をさらに極めるべく精進を重ねており、
日本株、米国株、イタリア指数、イギリス指数、ユーロ指数、金、原油、コーン、FXなど、
どの市場でも大きな利益を生み出している。

ラジオNIKKEI「相場師朗の株は技術だ!」でキャスターを務める。
東京証券取引所北浜投資塾講師、日本経済新聞社お金の学校講師。

この記事を書いた人

著者プロフィール
根本 卓(株塾・インテク運営責任者)
1年間勉強・練習後に2013年から株式投資を運用資金30万円から開始。

地道に続け、7年後に月500万円の利益を出せるように。

その経験を活かし、株塾サービスに反映・インテク記事を書いています。

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