信用倍率の目安は1倍?利益を出すためのトレード活用法を解説

信用倍率,目安

信用倍率の目安はどれくらいなのか、知りたいと思っていませんか?

買い手と売り手のバランスがわかる信用倍率は、今後の株価の動きを予想するのに役立ちます。

信用倍率の目安を把握することで、投資の戦略を練っていけるのです。

とはいえ、信用倍率だけをみて株を買うのはおすすめできません。

そこで今回は、信用倍率の目安と、同時に見ておきたい指標についても解説。

会員数約3,000人である投資塾「株塾」を運営する私たちが、投資のプロとして信用倍率で考えるべきポイントをお伝えします。

分析の一つとして信用倍率をみる際は、ぜひ参考にしてください。

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目次

信用倍率の目安は1倍より高いか低いか

信用倍率,目安

信用倍率の目安は、「1倍より高いか低いか」です。

1倍よりも高ければ買いの勢いが強く、1倍よりも低ければ売りの勢いが強いことを示します。

買いの勢いが強ければ株価上昇の見込みが、売りの勢いが強ければ株価下落の見込みがあります。

信用倍率は「信用買い残÷信用売り残」

信用倍率とは

信用倍率は、「信用買い残÷信用売り残」で求められます。

信用倍率のもととなる信用取引は、現金や株を担保に証券からお金や株を借りて取引ができる仕組みです。

通常の約3.3倍までの取引ができ、信用買い・信用売りで投資家たちは利益を狙います。

その信用買いの残高と信用売りの残高のバランスによって、信用倍率は決まるのです。

一般的な信用倍率は1

一般的な信用倍率は1倍です。

信用買いの残高と、信用売りの残高の量が同じであるとき、信用倍率は1倍となるからです。

ただ、信用売りよりも信用買いのほうが基本的には多いため、信用倍率が1倍以上となっている銘柄が多いといえます。

買い時売り時はケースバイケース

信用倍率に、買い時売り時の明確な水準はなく、ケースバイケースだといえます。

倍率であるために、状況によって数字の持つ意味が変わってしまうからです。

例えば信用倍率10倍の銘柄が2つあるとします。

信用倍率,例

片方は、信用買い残10株・信用売り残1株です。

もう片方は信用買い残100,000株・信用売り残10,000株です。

どちらも信用倍率は10倍ですが、株数の差は9株と90,000株でかなり違いますね。

同じ倍率でも、勢いの強さは違うのです。

そのため、信用倍率だけで「ここが買い時・売り時」といった明確な水準はありません。

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信用倍率1倍以上の場合の考え方

信用倍率が1倍以上である場合の考え方を解説します。

基本的には信用倍率1倍である銘柄のほうが多いです。

とはいえ、1倍以上であればそれは買いの勢いが強いことを示します。

実際にどのように考えていけばいいのか見ていきましょう。

株価上昇を予想する投資家が多い

信用倍率,株価上昇

信用倍率が1倍以上ということは、信用買いの割合の方が多く「株価上昇を予想する投資家が多い」と読み取れます。

通常よりも信用倍率が上がっているなら、それだけ買いの勢いが強まっている証拠。

今後上昇するかもしれないと考えて、他の指標でも株価上昇のシグナルが出ていないか確認してみましょう。

全体平均と比較してみる

信用倍率が3倍だから高い、と考えるのはオススメできません。

なぜなら、その銘柄はいつも信用倍率が10倍であるかもしれないからです。

いつも10倍であれば、3倍はむしろいつもより低いといえますね。

信用倍率が高いか低いかは、これまでの倍率と比較して考えましょう。

倍率が高いほど売り要因は増える

信用倍率,売り要因

信用倍率が高ければ高いほど、売りの要因は増えます。

信用買いは、基本的に返済期限が6か月と定められています。

6か月後には必ず売りとして決済しなければならないのです。

つまり信用買いが集まれば集まる程、将来的にそれらはすべて売りに転じてしまいます。

信用倍率が高いからといって、必ずしも株価が上昇するわけではないことは忘れないでおきましょう。

異常に高い時は暴落リスクに注意

信用倍率が異常に高い時は、暴落リスクに注意しましょう。

買いが過熱しすぎて、それらが一気に反転して株価が暴落する可能性があります。

そもそも信用買いは6か月以内に決済しなければなりませんから、投資家たちは利益を確保するタイミングを見逃さないように待っています。

一度下がり始めれば、「天井に当たってここからは落ちていく」と判断して売りが売りを呼ぶ事態になりかねないのです。

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信用倍率1倍以下の場合の考え方

信用倍率1倍以下の場合はどのように考えればよいのでしょうか。

1倍以下であるなら、それだけ信用売りの残高の割合が多いことを示します。

それだけ売りの勢いが強いことを示しているのです。

信用倍率1倍以下の時どう動いていけばいいのか、見ていきましょう。

株価下落を予想する投資家が多い

信用倍率,株価下落

信用倍率1倍以下は、株価下落を予想する投資家が多いことを示します。

信用売りの割合が大きく、売りの勢いが強いからです。

通常よりも信用倍率が低くなっていれば、売りの方向に株価が変動しているのではないかと考えて、分析を進めてみましょう。

倍率が低いほど買い要因は増える

信用倍率,買い要因

信用倍率が低ければ低いほど、買いの要因は増えていきます。

信用売りは6か月以内に買戻しをしなければならないからです。

倍率が低いほど信用売りが多いわけですから、その分だけ将来的には買いに変わることが決まっています。

またそれを見越して「株価は今後上がるだろう」と予測して、買いを入れる投資家もいるのです。

そうなれば一転株価上昇となることもあります。

1倍以下なら買ってみる価値はある

信用倍率が1倍に近い、あるいは1倍以下の銘柄は基本的に「好取組銘柄」として注目を集めがちです。

今後、集まっている信用売りが買いに転じて、株価上昇の可能性を秘めていると考えられているわけですね。

そのため、信用倍率が1倍以下の銘柄を買ってみる価値はあります。

ただし、株価が上がらずに下がり続ける可能性もある点には注意しましょう。

信用倍率と同時に見ておきたい指標

信用倍率だけを見るのではなく、他の指標も同時に見るべきです。

あくまでも買いと売りの傾向を見るのが信用倍率ですから、実際のトレードに使うのであればもっと情報を集めておく必要があります。

通常よりどれくらい買いと売りが変化しているのか、そもそも取引は活発なのかなど、見ておきたい指標をまとめました。

信用買い残と信用売り残の変化率やバランス

割合だけでなく、実際の信用買い残・信用売り残の変化率やバランスもチェックしておきましょう。

先週からどれくらい信用買い残が変化しているのか、実際の数字はどれくらいなのかをチェックするのです。

それにより、より信用倍率が持つ意味を正確にとらえることができます。

信用買い残が先週よりも半分以上減っている状態での信用倍率5倍であれば、買いの勢いが強いとは言い切れなくなりますよね。

割合だけでなく、その中身まで見ておくと安心ですよ。

取引の活発さがわかる回転日数

回転日数とは、信用取引の「新規建てから決済まで」の日数のことです。

信用買い・信用売りをしてから、最終的に決済するまでで1回転するわけですね。

回転日数が30日であれば、信用取引の1回転に30日かかっていることを示します。

回転日数が短ければ短いほど、それだけ取引が活発であるといえるのです。

基本的に10日以内であれば活発、5日以内であれば過熱と考えられ、それだけ株価が天井・底である可能性が高くなります。

信用倍率とあわせてみておくことで、より買い手と売り手の動向を分析できるわけですね。

まとめ

信用倍率の目安は、「1倍以上か以下」です。

そのうえで、高すぎないかどうか、そもそもこれまでと比べてどうなのかを分析し、今後の値動きを予測します。

とはいえ、信用倍率だけでチャートを読み解くのは難しいです。

あくまでも指標の一つとしてとらえておきましょう。

他にも活用できる指標はたくさんありますから、組み合わせて使いこなしていってくださいね。

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この記事の監修者

監修者プロフィール

トレード歴40年の株職人。“株匠” を目指している。
20歳で株の売買を始めてから20年間、
「日本郵船」1銘柄のみの「売り」「買い」に集中、大きな利益を重ねる。
その後、宮本武蔵が洞窟に籠もるかの如く、チャートと建玉の研究に没頭する。

現在も、チャートと建玉の操作のトレード手法をさらに極めるべく精進を重ねており、
日本株、米国株、イタリア指数、イギリス指数、ユーロ指数、金、原油、コーン、FXなど、
どの市場でも大きな利益を生み出している。

ラジオNIKKEI「相場師朗の株は技術だ!」でキャスターを務める。
東京証券取引所北浜投資塾講師、日本経済新聞社お金の学校講師。

この記事を書いた人

著者プロフィール
根本 卓(株塾・インテク運営責任者)
1年間勉強・練習後に2013年から株式投資を運用資金30万円から開始。

地道に続け、7年後に月500万円の利益を出せるように。

その経験を活かし、株塾サービスに反映・インテク記事を書いています。

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