相場格言「年の内、三度より商い場なし」とは

相場格言「年の内、三度より商い場なし」という言葉をご存知でしょうか?

この相場格言は“相場の神様”と呼ばれた本間宗久氏が残した言葉で、彼はほかにもたくさんの相場格言を残しています。

そして現在も彼の相場格言は、株式投資において重要な心構えだとして役立てられています。

本記事では、1年にわずかしかない大きな投資チャンスを狙うことの大切さを教訓とした相場格言「年の内、三度より商い場なし」の意味や教訓、生かすべきシチュエーションについて解説していきます。

この記事でわかること

  • 「年の内、三度より商い場なし」の出典
  • 意味と教訓
  • 格言を生かすシチュエーション

相場格言「株を買うより時を買え」とは

目次

格言の出典

まずは、相場格言「年の内、三度より商い場なし」の出典についてご説明していきます。

この相場格言は本間宗久氏の書物である『相場三昧伝』に残されていたものです。

原文は以下のとおりです。

「年中の内、両三度より外、商い致すところこれ無きものなり。」

本間氏は1724年に出羽庄内で生まれた江戸時代の米商人です。

米相場での米の商い(今でいう株式売買)によって、酒田・大坂・江戸などで連勝して大きな利益をあげた人物であり、大坂堂島の牛田権三郎と並んで“相場の神様”として称されたという栄光があります。

先ほど紹介した『相場三昧伝』には、本記事で紹介する相場格言「年の内、三度より商い場なし」以外にも多くの相場格言が残されていて、本間氏が言った江戸時代における心構えが現在の株式投資でも生かされています。

格言の意味とその教訓

次に、相場格言「年の内、三度より商い場なし」の気になる意味とその教訓についてご紹介していきます。

みなさんは、1年のうち株式投資で大きな利益を得られるチャンスは何回ぐらいあると思いますか?

相場格言「年の内、三度より商い場なし」によるとその回数はたった3回ほどです。

つまり、大きな利益を得られるような売買チャンスは何回も訪れるものではないため、そのほんの数回の時期をしっかり狙って投資をすることが大切だという意味を持っています。

現在はインターネット上での売買も容易におこなえるので、小さなチャンスを利用してコツコツ利益を得ることもできます。ただしそれは、年に3回ほどしかない大きなチャンスをものにしたときの利益とは、比べ物にならないでしょう。

つまり、株式投資においては稀にしかない大きなチャンスを逃さないことが、いい投資成績を残すことに繋がります。

格言を生かすべきシチュエーション

では、実際にこの相場格言を生かすべきシチュエーションを紹介します。

具体的には、1年のうち買いの大きなチャンスとなる月を3つ挙げていきます。

実は株価変動は1年をとおして見るとパターン化できる部分もあるので、それぞれ見ていきましょう。

  • 3月

3月は、機関投資家にとっての決算時期です。

そのため利益確定のための売りが出やすく株価下落が予想されるかと思いきや、一方でドレッシング買い(保有株を自分で大量に買って株価を吊り上げること)をして運用成績をよく見せようとする動きが顕著となります。

そのため、3月は株価上昇が十分に考えられる月です。

  • 4月

4月といえば、新年度が始まる節目のタイミングですよね。

機関投資家が運用をスタートすることや海外ファンドが第2四半期に入ることから、新しい投資資金がたくさん流入するため株価は上昇する傾向にあります。

さらに4月(春頃)は学会がおこなわれる時期でもあるため、バイオ(遺伝子組み換え・再生医療・遺伝子治療など)企業の株価が上昇しやすい月でもあります。

また、4月の下旬に入ると3月期決算の企業が決算発表を続々とおこなっていきます。

そのため成長が期待できる企業には大きな注目が集まると考えられますので、要チェックです。

  • 6月

6月はボーナスが支給されることが多いことや配当金・株主優待の権利取得が必要であること、7月初め頃におこなわれるETF決算の分配金目的の買いが増加することから、株価が上昇しやすい月といわれています。

また、月末には気象庁による夏予報(3カ月先までの予報)が発表されます。

予想される猛暑の度合いによっては、サマーストック(猛暑関連銘柄:ビール・エアコン・製氷機・冷凍庫など)をあらかじめ手に入れておくと、利益をあげることができるかもしれません。

しかし、実際に株価購入をする前は、株価チャートを分析しておく必要があります。

希望的観測のみでトレードをするのは危険なので、根拠のあるエントリーができるように、株式投資の勉強をしていきましょう。

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まとめ

  • 相場格言「年の内、三度より商い場なし」は本間宗久氏が『相場三昧伝』に書き記したもの
  • “年に3回ほどしかない大きな投資チャンスを逃すな“という意味
  • 株価変動にはある程度パターンがあり、とくに3月・4月・6月は株価が上昇しやすいとされている

本記事では相場格言「年の内、三度より商い場なし」の意味や教訓、生かすべきシチュエーションについて解説してきました。

本間宗久氏が残した秘伝の書『相場三昧伝』に記されていた相場格言の1つで、大きな投資チャンスを逃さないことの大切さを教訓としています。

タイミングをじっくりと狙うというスキルこそが、株式投資において大きな利益を得る助けとなってくれるはずです。

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この記事の監修者

監修者プロフィール

トレード歴40年の株職人。“株匠” を目指している。
20歳で株の売買を始めてから20年間、
「日本郵船」1銘柄のみの「売り」「買い」に集中、大きな利益を重ねる。
その後、宮本武蔵が洞窟に籠もるかの如く、チャートと建玉の研究に没頭する。

現在も、チャートと建玉の操作のトレード手法をさらに極めるべく精進を重ねており、
日本株、米国株、イタリア指数、イギリス指数、ユーロ指数、金、原油、コーン、FXなど、
どの市場でも大きな利益を生み出している。

ラジオNIKKEI「相場師朗の株は技術だ!」でキャスターを務める。
東京証券取引所北浜投資塾講師、日本経済新聞社お金の学校講師。

この記事を書いた人

著者プロフィール
根本 卓(株塾・インテク運営責任者)
1年間勉強・練習後に2013年から株式投資を運用資金30万円から開始。

地道に続け、7年後に月500万円の利益を出せるように。

その経験を活かし、株塾サービスに反映・インテク記事を書いています。

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