「休むも相場なり」は、売買を控えることそのものも相場との付き合い方の一部だと伝える格言です。
とはいえ、休むと言われても「いつ・どれくらい・何をすればいいのか」が曖昧だと、かえって不安になることもあります。
本記事では、格言の由来と意味を整理しつつ、感情が揺れやすい場面でどのように距離を取り、休んでいる間に何を振り返るのかまでを、具体的なシチュエーションとともに解説します。
休むも相場なりの出典
「休むも相場なり」は、古くから伝わる相場格言のひとつで、もともとは米相場で活躍した本間宗久の言葉「売るべし、買うべし、休むべし」に由来すると言われます。
ここでは、格言が生まれた背景と、「売り・買い・休み」をどうバランスさせて相場と向き合うのかという基本的な考え方を整理し、現代の株式市場にも通じるポイントを確認していきます。
格言の由来と「売る・買う・休む」のバランス感覚
「売るべし、買うべし、休むべし」という言葉は、相場に向き合うときに売買だけでなく休む時間も含めて考える姿勢を示したものとされています。
なぜなら、相場は常に動いている一方で、人の判断力や集中力には限りがあり、連続した取引が続くと視野が狭まりやすいからです。
たとえば、短期間で売買回数が増えると、チャートの細かな値動きに意識が向きやすくなり、中長期のトレンドや資金全体のバランスを確認する余裕が少なくなることがあります。
そこで、この格言では「売る」「買う」だけではなく、あえて何もしない時間を挟むことで、自分の判断や相場全体を落ち着いて見直すきっかけを持つことの大切さが強調されていると解釈されています。
江戸時代の相場観と現代マーケットの共通点・違い
「休むも相場なり」が生まれた江戸時代の米相場と、現在の株式市場では、商品も制度も大きく異なりますが、人が心理的な影響を受けながら取引する点には共通性があります。
価格が大きく動けば当時も現代も感情が揺れ、連続した値上がりや値下がりのあとには、判断が強気や弱気に偏りやすいことが知られています。
一方で、現代のマーケットは情報量や取引スピードが格段に増え、短時間で多くの売買ができる環境になっています。
そのぶん、感情の変化が行動に反映されるまでの時間も短くなりやすく、連続した売買で疲労やストレスが蓄積しやすい側面もあります。
こうした点を踏まえると、「休むも相場なり」は、時代が変わってもなお、売買の頻度と心身の状態のバランスを意識するきっかけとして引用され続けている格言と言えます。
休むも相場なりの意味とその教訓
「休むも相場なり」とは、「年中株式の売買を繰り返しているとマーケットを客観的に見ることができなくなってしまうので、大損をしてしまうことがある。
冷静にマーケットを見直すために休むことも大切だ。」と戒めた相場格言です。
株式投資をしている方のなかには、四六時中チャートを見て株を売ったり買ったりしなければ落ち着かないという方もいるかもしれません。
俗にいう「ポジポジ病」という状態です。
「上げ相場なら株は買うべき、下げ相場なら株は売るべき」と、常に株価に翻弄されることも少なくないと思います。
そのような方にこそ知っておいてほしい相場格言が、今回ご紹介する「休むも相場なり」です。
人は1度利益が出ると「よし、もっと儲けられるぞ」と余裕や欲が出てきてすぐにほかの株を買ったり、逆に損をしてしまうと「この損を早く取り返さないと」と焦りが出てマーケットの状況をきちんと鑑みずに株を買ってしまったりします。
このままでは目の前の取引だけに一生懸命になってしまい、いつの間にかマーケット全体を見失ってしまう可能性があります。
そこで、利益が出て気が大きくなっているときや損が出て自信を失い焦っているときは持っているポジションをすべて解消して、トレードのことを考えずに外に出て休んでみましょう。
マーケットの外から冷静に見直してみることで、今まで見えていなかったことに気付けることもあるはずです。
トレーダーは、買ったり売ったりすることだけが仕事ではなく「休む」ことも必要不可欠ということを知っておくといいでしょう。
休むも相場なりを活かすべきシチュエーション
では、実際にこの相場格言を活かすべきシチュエーションを紹介します。
株を売買したあと
株を売買したあとは、またすぐに銘柄を探して売買を繰り返すのではなくいったん市場から身を引くのも1つの手段です。
すぐにトレードを再開すると、株初心者の方は特に視野が狭くなって
客観的に相場を見ることはもちろん、経済状況やトレンドなどの全体像をしっかりと分析するゆとりを作ることが、よりよい株式投資を再開させることに繋がります。
分析をしつつ休んで、次の大きな投資チャンスを待てばよいのです。
不確実性が強いマーケット状況での距離の取り方
政治イベントや金融政策の発表、地政学リスクなど、将来の見通しに対する不確実性が高まっている局面では、短期間で価格が上下に振れやすくなることがあります。
このような相場では、ニュースが出るたびに評価が分かれやすく、売りと買いの判断が交錯しやすいため、値動きも落ち着きにくいとされています。
具体的には、大きなイベント前後に価格が急に動いたり、ニュースへの反応が一時的に過剰になったりすることがあり、そのたびに感情も揺れ動きやすくなります。
こうした場面では、あえて取引を控え、全体の状況や自分が把握できる情報の範囲を確認しながら様子を見るという選択肢もあります。
相場が落ち着いてから改めて自分のルールに沿って検討することで、ニュースそのものに反応するのではなく、自分の理解できる範囲で判断しやすくなる、という考え方です。
損失が続いたときのチェックポイント
損失が続いたときに何を確認するかをあらかじめ決めておくと、「休むも相場なり」という格言を具体的な行動に結びつけやすくなります。
チェックポイントの一つは、損失の原因が、もともとのルールに沿った結果なのか、それともルールから外れた行動によるものなのかを区別することです。
次に、自分が想定していたリスクの大きさと実際のポジションサイズとの関係を確認し、生活資金や他の資産とのバランスの中で無理が生じていないかを振り返ることも参考になります。
また、損失のきっかけとなった出来事(決算発表、ニュース、急な値動きなど)に対して、事前にどの程度準備やシナリオを持てていたかを見直すことで、今後の情報収集やルール作りの改善点が見えてくることがあります。
こうした点を整理したうえで、どのタイミングで相場に戻るかを考えていくと、休む時間が自分なりの確認プロセスとして機能しやすくなります。
休むも相場なりに関するよくある質問(Q&A)
Q1. 休むべきタイミングはどう判断すればよいですか?
A. 一つの目安として「感情が大きく揺れているかどうか」を手がかりにする方法があります。
具体的には、利益が続いて気持ちが高ぶっているときや、損失が続いて焦りや不安が強いと感じるときです。
また、ニュースや値動きが気になって、チャートを頻繁に確認してしまう状態が続いているときも、一度距離をとるサインとして捉えられます。
こうした状況に気づいたときに、「今の自分は落ち着いて判断できているか」「取引回数が増えすぎていないか」を振り返り、必要に応じて新しいエントリーを控える期間を設ける考え方があります。
Q2. どのくらいの期間休めばよいのでしょうか?
A. 休む期間は人によって異なり、一定の正解が決まっているわけではありません。
数日から数週間ほどチャートから離れてみると、気持ちが落ち着き、相場全体を俯瞰しやすくなると感じる人もいれば、数回の決算発表やイベントをまたいで様子を見たいと考える人もいます。
大切なのは、「気持ちが少し落ち着き、自分のルールや方針を冷静に読み返せる状態に戻ったかどうか」です。
期間だけにこだわるのではなく、自分の心理状態や生活のリズムを基準に、無理のない長さを検討するとよいでしょう。
まとめ
「休むも相場なり」は、売りや買いだけでなく、「あえて動かない時間」も含めて相場との向き合い方を考えるための格言として伝えられています。
利益や損失、不確実な市況など、感情が揺れやすい局面では、一度距離をとることで、自分のルールや資金管理、相場全体の流れを落ち着いて振り返りやすくなります。
休む期間は人それぞれですが、「休む」という選択肢を持っておくことで、自分なりのペースを保ちながら、長くマーケットと付き合う視点を持てるようになるでしょう。
格言をヒントに、自分に合ったリズムや振り返りの方法を整えていくことが、継続的に学び続けるうえで大事です。
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著者プロフィール
根本 卓(株塾・インテク運営責任者)
1年間勉強・練習後に2013年から株式投資を運用資金30万円から開始。
地道に続け、7年後に月500万円の利益を出せるように。
その経験を活かし、株塾サービスに反映・インテク記事を書いています。







