株式投資における投資スタイルとして「デイトレード(デイトレ)」というトレードスタイルはご存知でしょうか?
デイトレードとは、日をまたがずに1日の中でトレードを完結させる超短期のトレードのことを言います。
上記のようなトレードスタイルとなりますので、「デイトレーダー」と聞くと1日中株に専念していて、チャートに張り付きながら細かいトレードを行っているイメージを持つ方もいらっしゃるかと思います。
そうなると、皆さんが気になるのは「結局のところ、デイトレードって儲かるの?」という部分ではないでしょうか?
そこで今回は、デイトレードで効率的に儲けることができるのか、初心者やサラリーマンでも無理なくトレードができるトレードスタイルなのかについてご紹介します。
この記事でわかること
- 株式投資におけるデイトレードとは
- デイトレードで「大きく」儲けることができるのか
- 忙しいサラリーマンにもおすすめの「効率的」に稼げるトレードスタイル
株式投資のスタイルは何がいい?初心者におすすめのトレードスタイルをご紹介
株式投資におけるデイトレードとは
デイトレードとは前述の通り、日をまたがずに1日の中でトレードを完結させる短期トレードのことを言います。
1日ですぐに利益が出ることもあるので、「すぐにお金を手に入れたい」と考えている人には魅力的な投資スタイルに見えるかもしれません。
実際に、デイトレードをして利益を上げている人がいるのは事実です。
しかし、投資初心者やサラリーマンとして働く人たちにとって、デイトレードには注意すべき点もあります。
では、デイトレードではどのような部分に気をつければいいのでしょうか?
株におけるデイトレードをする際の注意点
株におけるデイトレードをする際の注意点として、大きく分けて以下の4つに分類できます。
- トレンドの流れが読みにくい
- 日中のまとまった時間を確保しなければならない
- 翌日以降の大きな利益を逃す可能性が高い
- 身体的・精神的負担が大きい
代表的なものとしては、上記になります。
ひとつずつ見ていきましょう。
トレンドの流れが読みにくい
デイトレードは時間軸が短いトレードのため、トレンドの流れを読みにくいことがあります。
株価の値動きは、大きな流れ(週単位や月単位)で上昇・下落しているという動きを元にトレンドが形成されることが多いです。
しかし、デイトレードの時間軸は何分~何時間単位という短い時間軸での分析、トレードが必要になるので、株価が大きな流れのトレンドとは逆方向に動くことも多く、早いタイミングで損切り(損失を抑えるためにマイナスの状態で決済すること)の判断をしてしまい、利益にならないこともあります。
時間軸での細かい値動きを追っていると、大きなトレンドと違い方向性が読みにくいため、「ダマシ」の動きにつられて逆方向に玉を建ててしまうこともあります。
また、証券会社の分析ツールによっては、短期的な分析に必要な分足や時間足などのツールが少なかったり、基準がバラバラなこともあり、分析がしにくいと感じることもあるかもしれません。
「勝ち馬に乗る」という言葉もあるように、時間軸を上げてトレードをする方が大勢の流れの中(勝ち馬)に乗りやすいと言えるでしょう。
日中のまとまった時間を確保しなければならない
デイトレードは、1日で決済を完了させるトレードだということはお話してきました。
1日のうちで利益を最大化させるためには、場が動いている間は常に株価の値動きをチェックしなければなりません。
時間軸を上げて、数日間~数週間のデータを元に分析することも可能ですが、デイトレードでは建玉のタイミング(ザラ場のどの場面で建玉をするか)も重要です。
1日のうちで利益を最大化させる必要があるデイトレードは、時間が限られているサラリーマンの方などは特に難しいトレードスタイルであると言えます。
翌日以降の大きな利益を逃す可能性が高い
デイトレードの場合は日をまたがずに決済をするため、翌日以降の大きな利益を取りこぼしている可能性があります。
株価は、トレンドに乗って上昇していくと1日だけでは上昇が終わらないことも多々あります。
もちろん、予想に反して下落するケースもありますが、トレンドに乗り出したらその後大きく株価が上昇するようなケースが多いようです。
そうした時、デイトレードをしていたら翌日に建玉を持ち越すことがないため、利益が最大になるタイミングで決済することはできません。
最大の値幅を取りに行こうとすると、1日どころか毎日トレードをすることになります。
これでは、都度手数料も発生してしまったりして、あまり効率的なトレードとは言えないかもしれませんね。
身体的・精神的負担が大きい
初心者の方がデイトレードをする時に感じることとして、身体的・精神的にも負担が大きいということが挙げられます。
デイトレードは1日完結のトレードスタイルのため、その日のうちで利益を最大化させる必要があります。
そうすると、マーケットが開いている間は常に集中してチャートや株の値動きなどを見続けていなくてはいけません。
株式投資でトレードができる時間は、前場(9時~11時30分)と後場(12時30分~15時)になりますが、その時間帯は精神を集中させ続けなければならず、よほどチャートを見続ける時間とゆとりがある人でないと厳しいと言えるでしょう。
こうした状況は、株初心者の方には心理的負担が大きく、精神を集中させ続けた状態は身体的にも辛い状況と言えます。
はたして株初心者にデイトレは有効なのか
株初心者の方でデイトレードに興味を持っている方もいらっしゃるかと思いますが、はたしてデイトレードは株初心者に有効なトレードスタイルなのでしょうか?
結論としては、初心者やサラリーマンなどの忙しい人には、デイトレード以外のトレードスタイルをおすすめします。
デイトレードは、上記で見てきたようにさまざまな負担や不利な点が大きくなる可能性が高いからです。
個々人の生活スタイルなどもあると思うので、常にチャートを見ながらトレードをするスタイルが好きという方であればいいかもしれませんが、無理にデイトレードをする必要がないというのが、当サイトの見解となります。
もちろん、短期トレードすべてが悪いというわけではなく、初心者が手を出すにはデイトレードはハードルが高い部分もあるということは覚えておきましょう。
初心者やサラリーマンにおすすめの投資スタイル
では、初心者やサラリーマンにおすすめの投資スタイルはどんなものでしょうか?
それは、「スイングトレード」のような、数日~数週間かけて行う投資スタイルです。
スイングトレードも投資手法全体から見れば短期に分類される投資スタイルとなりますが、デイトレードとの違いは「1日でトレードを完結させない」という点です。
スイングトレードでは、数日~数週間は建玉を保有して、タイミングを見ながら決済をすることで利益の最大化を狙います。
スイングトレードよりもさらに長期で建玉を維持しながら資産運用をするトレードスタイルもありますが、デイトレードに興味を持っている方が何ヶ月も気長に建玉を持ち続けているのは、最初のうちは精神的に耐えられないと思います。
時間と利益のバランスが良い投資スタイルが、スイングトレードと言えるでしょう。
当サイトの監修をしてくださっている相場師朗(あいばしろう)先生のトレードの基本として「ザラ場は見ない」ということがあります。
ザラ場は、株価が右往左往していて誘惑に負けてしまうため、効率的なトレードには適していないという考え方です。
相場先生は、場が終了する直前の14時30分~15時までの、1日30分でトレードを完結させ、利益を得ています。
なぜその30分間を使うかというと、後場終了直前ならば日足がほとんど完成しているため、日足トレードの判断材料になり得るからです。
1日の内でトレードに費やす時間を短くすることで、それ以外の時間を練習に充てることができるため、トレード技術の向上も一段と早めることができるのでしょう。
初心者や時間の限られているサラリーマンなどは、特にスイングトレードのような時間軸で効率的にトレードの基本を身に付ける方が、マーケットの動き方も覚えやすくなります。
ただし、スイングトレードで勝率を上げるためには、マーケット理解と株についての正しい「勉強」が必要です。
また、スイングトレードくらいの時間軸で利益を上げられるようになれば、さらに長期の投資スタイルでより大きな利益を狙うこともできるようになるでしょう。
もし興味がある方は、当サイト監修者である相場先生の動画レッスンも受講してみてくださいね。
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まとめ
- 初心者はデイトレードでは4つのポイントで苦戦する
- デイトレードはいきなり挑戦するのはおすすめできない
- 初心者におすすめの投資スタイルはスイングトレード
いかがでしょうか?
デイトレードは、超短期で利益を狙えるトレードなので、投資家の方にとっては魅力的なものに見えるかと思います。
しかし、他のトレードスタイルよりも労力がかかることも想定しておいた方が良いでしょう。
生活スタイルを見つめつつ、ご自分に合った投資のスタイルを探してみてはいかがでしょうか?
著者プロフィール
根本 卓(株塾・インテク運営責任者)
1年間勉強・練習後に2013年から株式投資を運用資金30万円から開始。
地道に続け、7年後に月500万円の利益を出せるように。
その経験を活かし、株塾サービスに反映・インテク記事を書いています。