三角持ち合いとは何か?株初心者にもわかりやすく解説します

「三角持ち合い」という言葉をご存知でしょうか?

テクニカル指標の中でも代表的な形の一つで、どういったものか理解しておくことで、トレードの精度を高めることも可能です。

そこで今回は、「三角持ち合い」というテクニカル分析の手法について解説します。

マーケットの中で、実際のチャートの中から見つけ出すのは慣れないと少し難しく感じますが、発見できるとその後の動きも予想しやすくなるでしょう。

それでは三角持ち合いの3つのパターンと、なぜそうなるのかについて見ていきましょう。

この記事でわかること

  • 三角持ち合いとは
  • 三角持ち合い3つのパターン
  • なぜ、三角持ち合いで相場を判断できるのか

知っておきたい株式投資用語集|マーケットや指数・指標に関する基本用語その1

目次

三角持ち合いとは

三角持ち合いとはテクニカル分析の一種で、株価が横ばいである状況で後に上下どちらかに株価が大きく上昇・下落していく動きのことを言います。

株価の変動が一定の範囲で横ばいになっているボックス相場の状態を「持ち合い」と呼びます。

一例として、SMBC日興証券の『初めてでもわかりやすい用語集』によると、「株価の上昇・下落の値幅が徐々に狭まっていき、チャートの形が三角形のようになる状態」を三角持ち合いと定義しているようです。

ちなみに三角持ち合いのブレイクアウトは、実際には三角形の収束点までいかずにその前に起こることが多いです。

三角持ち合いのパターン(3つ)

三角持ち合いは、出現後の株価を大まかに分けると「上昇する・下落する・どちらか分からない」の3パターンに動く確率が高いと言われています。

それでは実際に、チャートも交えて3パターンを確認していきましょう。

1)出現後、株価が上昇する可能性が高いパターン(図1)

 

図1では上側の移動平均線と下側の移動平均線に株価が挟まれていて、その範囲内で株価が動いています。

この場合、上側の移動平均線はレジスタンスライン(抵抗線)になり、下側の移動平均線は上昇トレンドラインになっています。

レジスタンスラインとは、ある移動平均線の水準まで株価が上昇すると、その後に下落する傾向が頻繁にみられる移動平均線のことです。

つまり、移動平均線より上に株価が上昇しなくなった状態です。

これは、強い下落相場の中で投資家の心理状態として「できれば高いところで売りたい」と考えている人がほとんどで、そのような市場心理のなか、過去に移動平均線まで上がった後に決まって下落する動きが頻繁に見られていたとすると、移動平均線まで我慢し、この水準で売りに動く人が多くなるためと想定できます。

簡単に言うと「株価が高くなったら売りたい」という投資家が多くなった状態ですね。

しかし、そのような市場心理の中、図1のように株価が上昇トレンドに向いてくるとどうでしょうか。

多くの投資家の心理として「もっと高く売ろう」と考えて売られにくくなるのです。

こうして、抵抗線は払拭され上昇トレンドの波に乗ることで、株価が上昇しやすくなります。

2)出現後、株価が下落する可能性が高いパターン(図2)

 

図2では図1と同様に上側の移動平均線と下側の移動平均線に株価が挟まれていて、その範囲内で株価が動いています。

しかし図1と違う点は、上側の移動平均線は下落トレンドラインになり、下側の移動平均線はサポートライン(支持線)になっています。

サポートラインとは、ある移動平均線の水準まで株価が下落すると、その後に上昇する傾向が頻繁にみられる移動平均線のことです。

つまり、移動平均線より下に株価が下がらなくなった状態です。

これは、強い上昇トレンドの中で投資家の心理状態として「できれば安いところで買いたい」と考えている人がほとんどで、そのような市場心理のなか、過去に移動平均線まで下がった後に必ず上昇する動きが頻繁に見られていたとすると、移動平均線まで我慢し、この水準で買いに動く人が多くなるのです。

簡単に言うと「株価が安くなったら買いたい」という投資家が多くなっている状態です。

しかし、そのような市場心理の中、図2のように相場が下落トレンドに向いてくるとどうでしょう。

多くの投資家は「もっと安く買おう」と考えて買わなくなるのです。

こうして、支持線は払拭され下落トレンドの波が発生するのです。

3)出現後、株価がどちらに動くか分からないパターン(図3)

図3は少し特殊で、上昇トレンドラインと下落トレンドラインによって形成される三角持ち合いです。

この場合、一般的にはどちらに株価が動くかわからないと言われています。

ただ、全ての三角持ち合いは、いずれどちらかに株価が大きく動く可能性が高いと言われていますので、他の根拠を基に投資判断する必要があります。

当サイトの監修者である株歴38年以上のプロトレーダー「相場師朗(あいばしろう)」先生が使う売買シグナルを使うことで、よりトレードの精度を高めることができるでしょう。

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まとめ

  • 三角持ち合いとは株価を読むテクニカル指標の一つ
  • 三角持ち合いは「上昇・下落・どちらに動くか分からない」の3パターンある
  • 三角持ち合いは市場心理がメカニズムになっている

いかがでしたでしょうか。

三角持ち合いは市場心理が根拠になっていて、出現すると上昇や下落に繋がる可能性が高いといえるでしょう。

チャート上で見つけるのは少し難しいですが、発見するとかなり有利なのでぜひ理解して使ってみましょう。

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この記事の監修者

監修者プロフィール

トレード歴40年の株職人。“株匠” を目指している。
20歳で株の売買を始めてから20年間、
「日本郵船」1銘柄のみの「売り」「買い」に集中、大きな利益を重ねる。
その後、宮本武蔵が洞窟に籠もるかの如く、チャートと建玉の研究に没頭する。

現在も、チャートと建玉の操作のトレード手法をさらに極めるべく精進を重ねており、
日本株、米国株、イタリア指数、イギリス指数、ユーロ指数、金、原油、コーン、FXなど、
どの市場でも大きな利益を生み出している。

ラジオNIKKEI「相場師朗の株は技術だ!」でキャスターを務める。
東京証券取引所北浜投資塾講師、日本経済新聞社お金の学校講師。

この記事を書いた人

著者プロフィール
根本 卓(株塾・インテク運営責任者)
1年間勉強・練習後に2013年から株式投資を運用資金30万円から開始。

地道に続け、7年後に月500万円の利益を出せるように。

その経験を活かし、株塾サービスに反映・インテク記事を書いています。

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