投資信託を長期保有するデメリットとは?

投資信託は手間をかけずに「ほったらかし投資」で資産を増やせるとして、根強い人気を誇る金融商品です。

しかしいったん積立投資を始めると、そのまま放置する人も多く、実は隠れたデメリットがあることに気付かないケースも少なくありません。

「投資信託はほったらかしで良いって聞くけれど、本当に大丈夫なのかしら?」

「投資信託を長期保有していると、何かデメリットはある?」

今回は投資信託を長期保有するメリットとデメリットについて解説します。

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目次

投資信託の長期保有とは

まず「投資信託を長期保有する」とはどういうことか、確認しておきましょう。

長期投資と短期売買の違い

投資のスタイルは、大きく「長期投資」と「短期売買」に分けられます。

長期投資は、株や投資信託などの金融商品を、数年から数十年といった長期にわたって保有し資産を増やしていくスタイルです。

時間をかけて、ゆっくりじっくり資産を増やしていきたい人に向いているでしょう。

いっぽう短期売買は、短期間の取引で利益を狙うスタイルで、1日の間に売買を繰り返す「デイトレード」や、数日~数週間で取引する「スイングトレード」などの手法があります。

短期間で売買の判断を繰り返し、一気に利益を狙いたい人に向いています。

投資信託は長期保有が前提

投資信託(ファンド)は、投資家から集めたお金を大きな資金としてまとめ、運用の専門家が株式や債券などに投資・運用する商品です。

投資信託は多くの場合、長期保有を前提として設計されています。

投資信託は売買の注文を出しても、その日のマーケットが終わった後に基準価額が決定して注文が約定するので、リアルタイムでの取引ができません。

特に海外資産に投資するファンドは、国内ファンドよりも約定までの時間がかかるので、さらにタイムラグが生じてしまいます。

短期売買はわずかな価格差が利益を左右するため、正確な取引価格が把握できない投資信託は短期売買に不向きだといえるでしょう。

投資信託を売却するタイミングはいつがいい?

投資信託を長期保有するメリット

では投資信託を長期保有するメリットについて確認しておきましょう。

複利効果を享受できる

投資信託を長期保有する最大のメリットは、複利効果を享受できることです。

「利息と元金の合計」に対して利息を計算することを「複利」といい、複利によって得られる効果を「複利効果」と呼びます。

利息と元金の合算に対しても利息が付くため、雪だるま式に資産が増えていき、長期的に投資することでより効率的にお金を増やすことができるのです。

手間が少ない

投資信託は手間をかけずに長期的な運用が可能なため、忙しいサラリーマンや主婦にも人気があります。

金融機関によっては100円程度の少額から、毎週・毎月など決まったタイミングで一定額を購入していく「積立投資」が可能です。

無理のない金額を設定しておけば自動的に投資が進んでいくので、投資信託の長期保有は「ほったらかし投資」には最適だといえるでしょう。

値動きに心理的に惑わされにくい

デイトレーダーに人気のFX(外国為替証拠金取引)や暗号資産取引は、値動きが激しく、心理的な負担も大きくなります。

なかには寝ている間に大きな値動きがあればすぐに対応できるよう、夜中までアラームをかけているトレーダーもいるほどです。

投資信託を長期保有する場合は、毎日値動きを確認する必要はなく、心理的に惑わされにくいというメリットがあります。

投資信託における手数料の罠

投資信託を長期保有するデメリット

では投資信託を長期保有するデメリットには、どのようなものがあるのでしょうか。

短期的な利益を得にくい

投資信託の最大のデメリットは、短期的な利益を得るのが難しいことです。

マーケットの状況に合わせて柔軟に売買して利益を積み重ねていくことができないため、より効率的に資産を増やしたい人には、長期保有はもどかしく思われることもあるでしょう。

特に手元資金が限られている場合は、せっかくの資金を寝かせることになってしまい、短期売買なら得られたかもしれない利益を失っていると考えることもできるのです。

運用コストがかさむ

特に投資初心者は見逃しがちですが、実は投資信託は運用コストがかさむことがあるので注意が必要です。

購入時、保有中、解約時それぞれのタイミングでコストがかかります。

購入時にかかる「購入時手数料」は、近年では「ノーロード型」といって無料化されている商品も少なくありません。

いっぽう保有時にかかる「信託報酬」は運用管理費用とも呼ばれ、運用資金から徴収されるため投資家から見えづらく、気付かないうちにコストがかさんでいることも多いのです。

投資信託は、日経平均株価などの株式指数への連動を目指す「インデックスファンド」と、運用のプロであるファンドマネージャーなどが運用する「アクティブファンド」に大きく分けられます。

このうちアクティブファンドは、ファンドマネージャーが情報収集や調査分析などを積極的に行う分、信託報酬が高くなる傾向があります。

投資信託の保有期間が長くなるほど、この信託報酬の料率の差が、運用成績に大きく影響してきます。

証券会社などの店頭で投資信託を購入しようとすると、手数料が高いアクティブファンドを勧められることも多いので注意しましょう。

将来的な予測を立てにくい

投資信託の長期投資は、5年や10年など長期にわたることも珍しくありません。

期間が長くなればなるほど、未来を予測することは困難になるでしょう。

マーケットが上昇傾向にあれば良いですが、下落傾向が続けば、ほったらかしているうちに損失が拡大してしまう恐れもあるのです。

投資信託で注意したい元本割れの罠

まとめ

今回は投資信託を長期保有するメリットとデメリットについて解説しました。

手間をかけずに複利効果を享受でき、値動きに惑わされにくいといったメリットがある一方で、短期的な利益を得ることが難しく、運用コストもかさみがちといったデメリットもあります。

投資をするならば、期間にとらわれず「安く買って高く売る」を繰り返すのが、最も効率的に資産を増やせる方法だといえるでしょう。

そこで長期的に資産を形成したいと考える多くの人から選ばれているのが「株式投資」です。

株式投資なら、より効率的に短期間で利益を狙うことができ、少額でも手元資金からチャレンジすることができます。

利益を積み重ねることで、長期的に大きく資産を増やすことも可能となるでしょう。

ただし初心者が行き当たりばったりで投資を始めると、大きな損失を抱えてしまうこともあるので注意が必要です。

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この記事の監修者

監修者プロフィール

トレード歴40年の株職人。“株匠” を目指している。
20歳で株の売買を始めてから20年間、
「日本郵船」1銘柄のみの「売り」「買い」に集中、大きな利益を重ねる。
その後、宮本武蔵が洞窟に籠もるかの如く、チャートと建玉の研究に没頭する。

現在も、チャートと建玉の操作のトレード手法をさらに極めるべく精進を重ねており、
日本株、米国株、イタリア指数、イギリス指数、ユーロ指数、金、原油、コーン、FXなど、
どの市場でも大きな利益を生み出している。

ラジオNIKKEI「相場師朗の株は技術だ!」でキャスターを務める。
東京証券取引所北浜投資塾講師、日本経済新聞社お金の学校講師。

この記事を書いた人

著者プロフィール
根本 卓(株塾・インテク運営責任者)
1年間勉強・練習後に2013年から株式投資を運用資金30万円から開始。

地道に続け、7年後に月500万円の利益を出せるように。

その経験を活かし、株塾サービスに反映・インテク記事を書いています。

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