過去の大化け株をチェックして、実際に自分でも大化け株でトレードしてみたいと思っていませんか?
株価が10倍にも100倍にもなる大化け株は、過去に存在しています。
そんな大化け株を掴むことができれば、大きな利益を期待できますよね。
しかし、大化け株がどれかは事前にわからないもの。
そこで今回は、過去の大化け株を短期・長期目線で10銘柄紹介。
継続率98%の投資塾「株塾」を運営する私たちが、過去の大化け株から読み取れる共通点についてもお伝えします。
大化け株はどれくらい株価が動くものなのか見てみたい方も、ぜひ参考にしてくださいね。
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過去の大化け株【短期編】
過去の大化け株の中でも、短期的に株価が急上昇した銘柄をまとめました。
それぞれの大化け株、なぜ化けたのかも含めてみていきましょう。
アジャイルメディアネットワーク(6573):15.75倍
アジャイルメディアネットワークは、インターネットを活用した広告配信・マーケティング事象を行っている企業です。
大化けした理由は、不祥事によるマイナスイメージからの、好材料によるプラスというギャップの大きさ。
2022年に不正会計や役員による着服が明らかになり、上場廃止の可能性まで考えられていました。
しかし2023年1月に社長が交代し、さまざまな材料が立て続けに発表されていきます。
業務提携や子会社の新設など、投資家たちにとってのプラス材料によって見直し買いが進んだのです。
その結果、10月には961円という高値まで急上昇しました。
ちなみに2024年に入ってからは業績が振るわないこともあり株価は低迷、8月時点で84円にまで下落しています。
プログリット(9560):10.67倍
プログリットは、英語学習サービス事業を展開する企業です。
2023年1月に発表された、2023年8月期の第1四半期決算が好決算だったことを受けて、勢いがつき始めました。
そもそも2022年9月に上場したばかりの新興銘柄で注目を集めていたことも、上昇の一因でしょう。
さらに第2四半期決算も好調だったため、上昇の勢いは止まらず、6月20には2,499円の高値をつけました。
実に約5か月半で株価が10.67倍になったわけです。
その後株価は急落しましたが、1月の安値である234円まで落ちることはなく、1,000円前後を推移しています。
いわゆるIPO銘柄であり、業績が良好であったため株価が急上昇したといえますね。
ヘッドウォータース(4011):9.94倍
ヘッドウォータースは、AIシステム開発を通じて企業の経営課題を解決するソリューション事業を展開している企業です。
1月初めに1,672円だった株価は、7月初めに16,630円まで上昇しました。
約6か月で株価が9.94倍になったのです。
主な要因は、AI関連銘柄として高パフォーマンスを出し、業績拡大していったため。
注目を集めるAIジャンル、かつ日本マイクロソフトやAI企業のrinnaとの連携など、投資家にとっての好材料がそろっていたのです。
まさに時代の変化をとらえて急成長し、それに合わせて株価も上がった王道の大化け株といえるでしょう。
その後株価は落ち着きをみせ、8,000円台を推移しています。
ビューティカダンホールディングス(3041):8.85倍
ビューティカダンホールディングスは、生花商品の企画・提案や生花祭壇の作成・設営を行っている企業です。
2023年5月9日に株価が上昇し始め、その後17日に2,409円の高値まで急騰しました。
1月の安値から4か月で8.85倍となっていますが、上昇し始めた5月の332円から考えると、わずか1週間で株価が7.25倍になる計算です。
なんと5連続でのストップ高であり、まさに短期的な大化け株だといえます。
なぜここまでの上昇が発生したのかというと、いわゆる仕手株として値動きした可能性が高いです。
株価が上がるような材料がないにも関わらず、急騰していたのです。
この事例で学ぶべきは、小型株での空売りにはリスクがあるということです。
仕手株については下記をご確認下さい。
仕手株となる銘柄の見分け方は?過去話題になった実例も合わせて解説
セキュア(4264):6.82倍
セキュアは、監視カメラシステムや入退室管理システムをAIによる画像認識技術で提供する企業です。
2023年1月6日の58円から、5か月半かけて3,990円まで株価が上昇しました。
最初に株価が上昇したタイミングは2月、回転ずしチェーン店での迷惑行為が連日報道され、監視カメラなどの防犯関連株に買いが集まりました。
その後、5月に業績予想を「営業利益前期比59.6%増・純利益前期比36.3%」に上方修正し、さらに買いが殺到します。
買いの勢いは止まらず6月21日に高値をつけたわけですね。
その後株価は下落、2,000円台を推移したのち、1,200~1,500円台となっています。
3,990円という価格は、投資家たちにとって「割高である」と捉えられているわけですね。
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過去の大化け株【長期編】
長期的に株価が急上昇した、過去の大化け株をまとめました。
短期的に大化けする株と何が違うかも含めて、5銘柄を確認していきましょう。
FRONTEO(2158):530倍
FRONTEOは、自社開発のAIでビジネスソリューションを提供している企業です。
2010年11月時点では10円だった株価が、約11年で5,300円まで上昇し、株価530倍の大化け株となりました。
AI関連株ということもあり、2010年と比較すればじりじりと株価は上昇していたものの、大化けしたのは短期間であるといえます。
特に風向きが変わったのは、2021年11月15日に発表された2022年3月第2四半期累計決算でした。
営業利益が、前年同期は1億6,000万の赤字だったにも関わらず、その年は12億600万円の黒字だったのです。
決算発表翌日の株価は、前日比17%高となり、その後も勢いは止まらず26日に高値を付けた後急落しました。
大化けする期間が短すぎると、その後の反動も大きくなりやすい典型的な例といえますね。
ウエストホールディングス(1407):517倍
ウエストホールディングスは、太陽光発電システムを軸としたトータルエネルギーソリューションを提供している企業です。
2008年時点では13.4円という安値でしたが、13年後の2021年には6,940円の高値をつけました。
特に上昇したのは2020年からの1年間。
2020年3月に、営業利益の大幅上方修正が発表されたことで買いが集まり始めたのをきっかけに、株価が上昇していきます。
そして2021年9月には、アマゾン・三菱商事の太陽光発電設備の開発受託が発表され、さらに買いの勢いは増すことに。
その後、6,940円をピークとして、2か月後には半額以下の3,085円まで下落しています。
注目度が高い銘柄であればあるほど、大化けからの急落には注意したいですね。
もちろん空売りを駆使すれば利益を狙いに行ける局面でもあります。
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MonotaRO(3064):462倍
MonotaROは、事業者向けの工場・工事用関節資材の通信販売を展開している企業です。
2008年時点では7.5円だった株価ですが、13年後には3,470円にまで上昇しています。
工具界のAmazonともいわれており、13年で急成長を遂げました。
競合らしい競合がいないこともあり、買いが集中したともいえるでしょう。
2021年2月に高値をつけたのち、反動で急落、じりじりと株価は下がっていきます。
しかし、2024年に入ってからは再度上昇し始めているため、今後も要注目の銘柄といえますね。
レーザーテック(6920):348倍
レーザーテックは、半導体やFPD関連装置を開発・製造・販売している企業です。
半導体ジャンルである銘柄の中でも、値動きの激しい銘柄として人気を集め、株価を連日上昇させました。
2012年時点では130.5円だった株価は、約12年で45,500円にまで大化けしています。
2023年にもっとも売買された銘柄であり、ダントツで人気を集めていました。
今後も中長期での成功が見込まれており、人気のスター銘柄として今後も取引は増える可能性があるでしょう。
注目ジャンルでの成長株というだけでなく、買いが買いを呼んだ大化け株だといえます。
ジーエヌアイグループ(2160):306倍
ジーエヌアイグループは、日本で上場したのち、中国で創薬をしている企業です。
日本や中国などで多い疾患をターゲットとした治療薬を開発しています。
2009年時点では13.3円だった株価が、約11年案で4,070円まで上昇しました。
2020年に上昇したのは、肝線維症治療候補薬F351の第2相臨床試験の最終報告会での発表によるもの。
その後急落したのは、臨床試験の見通しが発表され、時間がかかることを懸念された結果である可能性が高いです。
新薬に関する情報が出ることで、株価が急上昇し、大化け株となったわけですね。
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大化け株の共通点
過去の大化け株たちからわかる共通点をまとめました。
未来の大化け株を探し出すためにも、ぜひ参考にしてみてください。
- 業種が「情報通信・サービス」
- 最先端のテクノロジーが絡む
- 時価総額が小さい成長株
- IPO銘柄である
一つずつ確認していきましょう。
業種が「情報通信・サービス」
業種が「情報通信・サービス」である銘柄が、大化け株になっています。
いわゆる旬のテーマが多い業種であり、追い風が吹きやすいため、株価が急成長する可能性が高いのです。
デジタル化が進む現代、今後も「情報通信・サービス」から大化け株は出現してくるでしょう。
実際に今回紹介した10銘柄の業種をまとめてみました。
会社名 | 業種 |
---|---|
アジャイルメディアネットワーク(6573) | サービス業 |
プログリット(9560) | サービス業 |
ヘッドウォータース(4011) | 情報通信 |
ビューティカダンホールディングス(3041) | 卸売業 |
セキュア(4264) | 情報通信 |
FRONTEO(2158) | サービス業 |
ウエストホールディングス(1407) | 建設業 |
MonotaRO(3064) | 小売業 |
レーザーテック(6920) | 電気機器 |
ジーエヌアイグループ(2160) | 医薬品 |
10銘柄のうち、半数が「情報通信・サービス」となっていることがわかります。
この2業種には要注目ですね。
最先端のテクノロジーが絡む
最先端のテクノロジーが絡むのも、大化け株の共通点の一つです。
AIやバイオ、再生可能エネルギーなど、大きな変化が起こるテクノロジーに関わる銘柄は、株価が急成長しやすいです。
投資家たちの注目度も高いため、それだけ取引量も多くなり、値動きしやすくなるのですね。
今後話題となるテクノロジーを掴むことも、大化け株のヒントになりますよ。
時価総額が小さい成長株
時価総額が小さい成長株も、大化け株になりやすいです。
そもそも時価総額が小さければ、それだけ伸びしろも大きくなります。
100円の銘柄が1,000円になっても10倍ですが、10円の銘柄が1,000円になったら100倍です。
時価総額が小さい中から、事業の成長性に光るものがある銘柄を探しましょう。
IPO銘柄である
上場からの年数も、大化け株を探すうえで重要な基準です。
まだあまり年数がたっていない銘柄は、今後の伸びしろも大きく大化け株になりやすいといえます。
実際に、今回紹介した10銘柄の上場日を見てみましょう。
会社名 | 上場日 |
---|---|
アジャイルメディアネットワーク(6573) | 2018/03/28 |
プログリット(9560) | 2022/09/29 |
ヘッドウォータース(4011) | 2020/09/29 |
ビューティカダンホールディングス(3041) | 2006/06/19 |
セキュア(4264) | 2021/12/27 |
FRONTEO(2158) | 2007/06/26 |
ウエストホールディングス(1407) | 2006/03/01 |
MonotaRO(3064) | 2006/12/06 |
レーザーテック(6920) | 1990/12/25 |
ジーエヌアイグループ(2160) | 2007/08/31 |
短期で大化け株となった銘柄は、5銘柄のうち3銘柄が2020年以降に上場しています。
また長期で大化け株となった銘柄も、5銘柄中4銘柄が2000年代に上場しているのです。
株価がぐんぐん上がっていくことを考えれば、IPO銘柄に注目しておくのも、大化け株を掴むコツですよ。
まとめ
過去の大化け株をみれば、短期・長期どちらでも株価は急騰する可能性があるとわかります。
大化け株の共通点を掴み、化ける前に買っておけば、大きな利益を狙えますね。
今後急上昇する業界はどこなのか、どの銘柄が特に注目を集めそうなのか、じっくりと情報を集めていきましょう。
もちろんチャート上からも株価上昇のシグナルは読み取れます。
自分に合った分析手法で、利益を積み重ねっていってくださいね。
テクニカル分析とファンダメンタルズ分析どっちがおすすめ?違いを徹底比較
これまで10以上のメディア運営に従事。現在は自身も株塾で学びつつ、毎日コンテンツ作成をし続ける。
あらゆるジャンルで編集者として活動してきた経験を活かし、初心者から上級者まで役立つ記事を作成。
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