相場格言「遠くのものは避けよ」という言葉があるのをご存じでしょうか?
「遠くのものは避けよ」という格言は、投資初心者から経験豊富なトレーダーまで、誰もが意識すべき重要な指針を示しています。
この言葉が持つ真意は一体何なのでしょうか?
また、現代においてどのように活かすことができるのでしょうか?
本記事では、「遠くのものは避けよ」について解説し、どういった意味や教訓などがあるのかについて、見ていきます。
この記事で分かること
- 意味と教訓
- 格言を活かすシチュエーション
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格言の出典
相場格言「遠くのものは避けよ」の出典や発言者は、残念ながら不明です。
ただし、おそらく江戸時代から明治時代の米相場において生まれた相場格言で、現在に至るまで私たちトレーダーに株式投資における教訓を伝え続けています。
格言の意味とその教訓
全国の上場企業はおよそ3,965社(2024年12月末現在)です。
そのなかから投資対象を選ぶのに、わざわざなじみのないものに目を向ける必要はないですよね。
仕事や日常生活で愛用している商品を通じて、多少とも知識や親近感を持っている株式を選んだ方が間違いは少ないというものです。
つまり、投資を行う際は、自分から「遠いもの」を避けて「近いもの」を選びましょう。
株式のことはあまり知らない家庭の主婦が、普段自分が使っている家庭用品のメーカーに投資をして、利益を上げた実例があります。
その婦人は「こんないい製品を作っている会社の株を持ってみたかっただけ」だそうです。
つまり、投資のヒントは身の回りにいっぱい転がっているということです。
それに気づかないで、自分の不得手な知らないものを選ぶのはやめましょう。
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格言を活かすシチュエーション
では、実際にこの相場格言を活かすべきシチュエーションを紹介します。
聞き慣れない海外市場への投資
株式市場にはいろいろな情報(材料)がもたらされますが、はるか海外でどうこうという種類の材料も非常に多いです。
仮にそれがデマであったとしても“遠い”ところでは確かめるすべがありませんし、言語による障壁もあります。
海外市場、とくに地理的にも情報的にも遠い国の市場に投資を検討する際には、注意が必要です。
このようなときこそ「遠くのものは避けよ」という相場格言を思い出しましょう。
情報収集の難しさや通貨リスク、政治・経済リスクなどを慎重に評価せずに投資をしてしまうと、想像以上の損失を招く可能性があります。
避ける理由
- 言語の壁や情報収集の難しさおよび信頼性不足
- 通貨リスク
- 政治的・経済的不安定性によるリスク
不確実なものは避け、身近なところや日常生活の範囲内で投資を行いましょう。
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自分が理解しきれない分野への投資
例えば、専門知識が必要なバイオテクノロジーや、暗号資産などの複雑な金融商品への投資が該当します。
「遠いもの」というのは地理的な距離だけではなく、自分の理解から「遠いもの」を意味することもあります。
また、特定のテーマが市場で話題になった場合(例:AI、再生可能エネルギー、EV関連)、その分野に属する株が急騰することがあります。
しかし、これらの株価は将来の期待を過剰に織り込むことが多く、実際の業績が伴わない場合、急激に下落するリスクもあります。
理解できない分野や流行に安易に手を出すと、想定外のリスクにさらされる可能性があります。
避けるリスク
- 専門知識が必要で判断が難しい
- タイミングが難しい
未知なものは避け、身近なところや日常生活の範囲内で投資を行いましょう。
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まとめ
- 相場格言「遠くのものは避けよ」の出典や発信者は不明
- なじみのないものではなく、知識や親近感のある分野に投資する
いかがでしたでしょうか。
本記事では相場格言「遠くのものは避けよ」の意味や教訓、活かすべきシチュエーションを紹介しました。
さまざまな憶測や噂に惑わされずに、自分の理解の範囲内でコツコツと投資をしていきましょう。
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