「立会外分売ってなんだろう?」と疑問に思っていませんか?
立会外分売という言葉は聞いたことがあるものの、どのようなものなのかわからないから知りたいと思っている方が多いようです。
そこで今回は、立会外分売の概要やメリット・デメリットについて解説します。
本記事を読むと、立会外分売について理解が深まったうえで、参加する際の注意点もわかるようになりますので、ぜひ最後までご覧ください。
立会外分売とは
立会外分売とは、上場企業の大株主が持つ株式を、取引所の立会外で多くの投資家へ小口で売る制度です。
大量の株式を取引時間中に売ると株価が急落しかねないため、決められた価格で時間外にまとめて売る仕組みが用意されています。
分売価格は、実施日の前営業日の終値を基準に、3%〜5%程度割り引いた価格で決まるのが一般的です。
たとえば、前営業日の終値が1,000円で割引率が3%なら、970円で購入を申し込めます。
企業側の主な目的は、株主数の増加や流動性(売買のしやすさ)の向上などです。
一方、投資家側にとっては買付手数料が無料のうえ割引価格で購入できることから、コストを抑えながらお得にエントリーできる手段として注目されています。
つまり立会外分売は、企業と投資家の双方にメリットがある株式の取引方法といえます。
立会外分売のメリット
本章では、立会外分売のメリットとして、以下の内容に沿って解説します。
- 割引価格で購入できる
- 購入手数料が無料
それぞれみていきましょう。
割引価格で購入できる
立会外分売のメリットの一つは、前営業日の終値より3%〜5%程度安い価格で株式を購入できることです。
たとえば、前営業日の終値が2,000円で割引率が3%なら、1株1,940円で購入できます。
実施日の株価が前日の終値を保てば、1株あたり60円の含み益(売れば利益になる状態)を持った状態から始められます。
このように、市場価格より割安に仕込める点が立会外分売の強みです。
なお、割引率は取引所の規定で最大10%と定められています。
購入手数料が無料
分売にかかる費用は、分売を行う株主や企業といった売り手側が負担する仕組みになっており、立会外分売で株式を買い付ける際は、証券会社に支払う買付手数料が一切かかりません。
そのため、通常の現物取引で手数料がかかる証券会社であっても、立会外分売の買付は手数料0円で申し込めます。
ただし、購入した株式を売却する際には、通常どおり売買手数料がかかる場合がある点には注意が必要です。
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立会外分売のデメリット
本章では、立会外分売のデメリットとして、以下の内容に沿って解説します。
- 必ず購入できるとは限らない
- ディスカウント率が小さい
それぞれみていきましょう。
必ず購入できるとは限らない
立会外分売は、分売される株数に上限があり、申し込んだからといって必ず希望どおりに株式を購入できるわけではありません。
申込が分売株数を上回ると、抽選で配分される仕組みです。
そのため、割引率が高い人気銘柄や分売株数が少ない銘柄では申込が殺到し、抽選に外れて1株も買えない事態も珍しくありません。
1人あたりの申込上限株数も決められているので、欲しい株数をすべて買えないケースもあります。
つまり、立会外分売は「申し込めば買える」制度ではなく、当選できるかどうかには運の要素も大きく影響するのがデメリットだといえます。
ディスカウント率が小さい
立会外分売では、通常、前日の終値から3%〜5%程度のディスカウント価格で株式を購入できます。
一見するとお得に感じますが、この割引率は決して大きいとはいえません。
わずか数%程度の値引きでは、翌営業日の寄付で少し株価が下落すれば、ディスカウント分の利益が簡単に帳消しになってしまいます。
したがって、立会外分売はディスカウント価格だけに注目して安易に飛びつくのではなく、銘柄の需給状況や市場環境を慎重に見極めたうえで参加を判断する必要があります。
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立会外分売で取引する際の注意点
本章では、立会外分売の申込前に気をつけておきたい注意点として、以下の内容に沿って解説します。
- 申込時間を把握しておく
- 割引率は銘柄ごとに異なる
- 必ず利益が出るわけではない
それぞれみていきましょう。
申込時間を把握しておく
立会外分売に参加するには、申込受付時間を事前に把握しておくことが重要です。
申込期間は実施日の前営業日の夕方から実施日当日の早朝までと短いうえ、証券会社ごとに受付時間も異なります。
たとえば、松井証券は前営業日17時〜当日8時30分が受付時間です。
野村證券では、締切が実施日の深夜2時に設定されており、締切の時刻が会社によって異なることがわかります。
実施が発表されたら、取扱証券会社の受付時間を必ず確認して、締切時間内に申込を済ませることが大切です。
割引率は銘柄ごとに異なる
立会外分売では割引価格で株式を購入できますが、割引率はすべての銘柄で同じではなく、企業ごとに異なります。
もし割引率の差があることを意識できていなかった場合、他にもっと有利な条件の分売があったとしても、そのチャンスを逃してしまいかねません。
参加を検討する際は、必ず割引率を事前に確認してから投資判断をするようにしましょう。
必ず利益が出るわけではない
立会外分売は割引価格で買えるものの、必ず利益が出るわけではありません。
実施日の株価が分売価格を下回れば、割引で得た分を超える損失が発生してしまいます。
たとえば、前日終値が1,000円の銘柄を3%割引の970円で取得できたとしても、実施日の寄付き値が950円まで下落すれば、1株あたり20円の損失になります。
立会外分売では、損失の可能性も踏まえて申込株数を決めることが大切です。
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立会外分売とIPOの違い
立会外分売とIPOは、どちらも株式を取得する機会を指す言葉ですが、性質は異なります。
それぞれの特徴は、以下のとおりです。
| 項目 | IPO(新規公開株) | 立会外分売 |
| 対象銘柄 | 未上場から新規上場する企業 | すでに上場済みの企業 |
| 目的 | 企業の資金調達 | 株主数の増加・流動性の向上 |
| 価格 | ブックビルディング方式で決定 | 前日終値から数%割引 |
| 申込方法 | 抽選 | 抽選 |
| 手数料 | 購入時は無料 | 購入時は無料 |
| 値動きの期待 | 初値が公募価格を大きく上回ることも | 割引分の利益が中心(小幅) |
IPO(新規公開株)とは、未上場の企業が証券取引所に初めて上場し、株式を広く一般の投資家に公開することです。
企業にとっては資金調達の手段であり、投資家にとっては上場後の値上がり益が狙える好機でもあります。
一方、立会外分売はすでに上場している企業の大株主が保有株式を売却する際に、取引時間外で多くの投資家に分売する仕組みです。
前日の終値から数%割引された価格で購入でき、購入時の手数料もかかりません。
IPOは当選が難しいのに対し、立会外分売は比較的当たりやすい点も特徴です。
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立会外分売の流れ
本章では、立会外分売の流れを以下の6つのSTEPで解説します。
- STEP 1:分売の発表を確認する
- STEP 2:対象銘柄を分析し、参加を検討する
- STEP 3:分売条件・価格が決定される
- STEP 4:証券会社で購入申込を行う
- STEP 5:配分・約定が成立する
- STEP 6:株式を売却する
それぞれみていきましょう。
STEP 1:分売の発表を確認する
最初のステップは、企業が公表する「立会外分売の実施に関するお知らせ」を確認することです。
通常、分売実施日の1週間〜2週間前から前日に適時開示やニュースで公表されますが、事前の予告なく実施日の前営業日に条件が発表されるケースもあります。
そのため、証券会社のウェブサイトや投資情報サイトは、定期的にチェックしておきましょう。
STEP 2:対象銘柄を分析し、参加を検討する
分売の実施予定が公表されたら、対象銘柄の業績や財務状況などを確認し、参加するかどうかを検討します。
あわせて市場での流動性を確認しておくと、分売後の値動きを予想するうえで参考になります。
STEP 3:分売条件・価格が決定される
分売実施日の前営業日の大引け後(立会終了後)に、割引率や分売価格などの条件が確定・公表されます。
分売価格は、前営業日の終値を基準に割引率を適用して決まります。
たとえば、前営業日の終値が1,500円で割引率が3%なら、分売価格は1,455円です。
なお、前日の株価が大幅に変動した場合などには、分売が中止になるケースがあります。
STEP 4:証券会社で購入申込を行う
条件が公表された後、取り扱いのある証券会社を通じて分売株の購入申込を行います。
申込期間は通常、分売実施日の前営業日の夕方から当日の朝8時〜8時30分頃までと短いため、事前に買付余力の確認をしておくことが大切です。
なお、深夜に締切となる証券会社もあります。
STEP 5:配分・約定が成立する
分売実施日の立会開始前(原則9時前)に、取引所にて立会外分売が実施されます。
申込数量が分売数量を超えた場合は、抽選により配分が決まり約定します。
当選・落選の結果は、各証券会社の口座画面等で確認可能です。
STEP 6:株式を売却する
立会外分売で取得した株式は、実施日当日から売却できます。
ただし、始値が分売価格を下回る場合は損失が発生するため、当日の地合いや需給状況を見て売却のタイミングを判断することが大切です。
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よくある質問
立会外分売は儲かる?
立会外分売は、必ず儲かる取引ではありません。
割引価格で買える点は有利ですが、実施日の株価が分売価格を下回ればすぐに損失になります。
儲かる確率を上げるには、割引率・業績・相場全体の地合いなどを確認し、条件のよい銘柄に絞って申し込むことが重要です。
立会外分売で株価が下がる理由は?
立会外分売の発表後や実施後に株価が下がる主な原因は、需給(売り手と買い手のバランス)の悪化です。
たとえば、発表直後は「分売価格で買える」と考える投資家の買い控えが起き、実施日当日は当選者の売却が寄付に集中します。
すると、一時的に売りが買いを上回りやすくなり、株価に下押し圧力がかかるのです。
また「大株主が株を手放す」事実をネガティブに受け取る投資家がいる点も、下落要因の一つです。
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まとめ
今回は、立会外分売の概要とメリット・デメリット、取引時の注意点について解説しました。
立会外分売は前日終値から割引された価格で株式を買え、買付手数料もかかりません。
ただし、割引分以上に株価が下がれば損失が出る点には注意が必要です。
ぜひ本記事を参考に、割引率や分売株数などの条件を確認したうえで申込を検討してみてください。
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