積立投資シミュレーションとは?S&P500の積立投資シミュレーションも紹介

「積立投資をすると、将来どのくらいの資産が築けるのだろう」と気になっていませんか?

実際に計算しようとすると複利効果や期間、利回りなどの要素が複雑に絡み合い、手計算では正確な予測が困難です。

しかし、積立投資シミュレーションを活用すれば、将来の資産見通しを簡単に立てることが可能です。

そこで今回は、積立投資シミュレーションの基本的な活用方法について詳しく解説します。

本記事を読むと、初心者の方でも積立投資シミュレーションを活用して現実的な投資計画を立てられるようになります。

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目次

積立投資シミュレーションとは

積立投資シミュレーションは、投資計画を立てる上で有効なツールですが、正しく活用するためには事前に理解しておくべきポイントがあります。

そこで本章では、積立投資シミュレーションについて以下の内容に沿って解説します。

  • 投資計画の検討と見える化に使える
  • シミュレーションは確実なものではなく目安
  • 資産が増えすぎる結果は設定が現実離れしている可能性がある

それぞれみていきましょう。

投資計画の検討と見える化に使える

積立投資シミュレーションは、将来の資産形成を具体的に可視化する有効なツールです。

出典:金融庁「つみたてシミュレーター」を加工して作成

毎月の積立額や想定する利回り、運用期間を入力すると、目標達成までの道筋が明確になります。

グラフや数値で結果を表示すると、複利効果の威力や時間の価値を直感的に理解でき、現実的な投資計画の策定ができるようになります。

また、複数のシナリオを比較検討すると、リスクとリターンのバランスを考慮した最適な戦略を見つけることも可能です。

シミュレーションは確実なものではなく目安

積立投資シミュレーションは、将来の確実な結果を保証するものではなく、あくまで投資計画の参考として活用すべきツールです。

なぜなら、市場環境や経済情勢は常に変動しており、将来の動向を正確に予測することは誰にも不可能だからです。

そのため、シミュレーション結果は絶対的な指標ではないことを踏まえて、投資戦略を立てるのが重要になります。

資産が増えすぎる結果は設定が現実離れしている可能性がある

シミュレーション結果で異常に高い資産増加が示される場合、設定している利回りが現実から大きくかけ離れている可能性が高いです。

たとえば、月3万円の積立で年利15%を30年間継続した場合、シミュレーション上では数億円の資産形成が表示されることがあります。

しかし、10%を越えるような高利回りを30年間安定して維持できる投資商品は現実には存在しないと考えるべきです。

株式中心の投資信託であれば年3%~7%程度、債券中心であれば年2%~4%程度の保守的な数値で再度シミュレーションを実行し、実現可能な投資計画を立案しましょう。

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入力項目の意味を理解する

積立投資シミュレーションで正確な結果を得るためには、各入力項目が最終的な資産形成にどのような影響を与えるかを理解することが必要です。

そこで本章では、以下の基本的な入力項目について解説します。

  • 積立額
  • 期間
  • 利回り

それぞれみていきましょう。

積立額

積立額は毎月投資に充てる金額で、資産形成の土台となる重要な要素です。

積立額が大きいほど元本の蓄積速度が向上し、最終的な資産総額に直接的な影響をもたらします。

たとえば、月1万円と月3万円の積立では、同じ投資期間と利回りだと最終資産額には3倍の差が生まれます。

積立額の設定は、家計の収支を十分に考慮し、生活費や緊急資金を確保した上で無理なく継続できる金額を選択することが重要です。

無理な積立額は途中で継続困難になるリスクがあるため、長期間安定して続けられる現実的な金額設定を心がけましょう。

期間

投資期間は複利効果の威力を決定する重要な要素で、期間が長いほど資産増加の効果が指数関数的に大きくなります。

たとえば100万円を年利5%で一括投資した場合、10年後は約163万円、20年後は約265万円、30年後は約432万円となります。

上記の例のように元本は変わっていなくても、時間の経過とともに増加額が加速度的に大きくなるのが複利効果の特徴です。

そのため、投資開始年齢と目標達成時期を慎重に検討し、可能な限り長期間での投資計画を立てることが資産形成成功の鍵となります。

時間は投資家にとって強力な武器であるため、早期の投資開始が将来の豊かな生活につながる重要な選択となるでしょう。

利回り

利回りは年間の投資収益率を示し、シミュレーション結果に大きな影響を与える変数です。

わずかな利回りの違いでも、長期間でみると資産額に大きな差を生み出すため、現実的で適切な数値設定が重要です。

前の章でも解説しましたが、株式を中心とした投資であれば年3%~7%程度、債券中心の安定志向であれば年2%~4%程度が長期的に実現可能な範囲とされています。

シミュレーションで利回りを設定する際は、過去の株式市場データを参考にしつつ、景気循環や市場変動を考慮した保守的な数値を採用することが重要です。

高すぎる利回り設定は非現実的な期待を生み、実際の投資で大きな失望を招く原因となるため慎重な判断が求められます。

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結果画面は元本と運用益を読む

シミュレーション結果を正しく解釈するためには、表示される数値の構成要素である元本と運用益を理解し、それぞれの推移を分析することが大切です。

2つの要素を区別して把握すると、投資効果の実態を客観的に評価できるようになります。

そこで本章では、元本と運用益について詳しく解説します。

元本

元本は実際に積み立てた金額の総合計であり、積立額に積立期間の月数をかけて計算できる損益計算の基準となる投資元金です。

たとえば、月3万円を10年間継続して積み立てた場合、元本は360万円(3万円×120ヶ月)となります。

元本金額は投資商品の種類や市場環境に関係なく、投資家が拠出した確実な金額として記録され、運用益の評価基準として重要な指標となります。

最終資産額から元本を差し引いた金額が純粋な投資利益となるため、投資の成功度や効率性を判断する際に基礎数値として活用しましょう。

運用益

運用益は投資による利益部分であり、最終資産総額から元本を差し引いて算出される指標です。

たとえば、元本360万円で最終資産額が600万円の場合、運用益は240万円となります。

この240万円が投資により新たに創出された価値であり、元本に対する運用益の比率(今回の例の場合約67%)が、投資の成功度を測る評価基準となります。

シミュレーションをみる際は、目標としている金額と運用益を照らし合わせて投資計画の妥当性を判断しましょう。

途中の谷を想定する

シミュレーションの推移では、将来発生する可能性が高い市場下落局面を事前に想定し、心理的な準備と対応策を検討しておくことが重要です。

実際の資産運用では、市場変動により資産価値が一時的に大幅に減少する局面が高確率で発生するためです。

たとえば、2008年のリーマンショックや2020年のコロナショックのような金融危機では、株式市場が30%以上下落し、積立投資の資産額が大幅に減少しました。

シミュレーションでは右肩上がりの成長が描かれても、実際には大きな谷が複数回発生します。

そのため、最終的な投資結果だけでなく、途中で発生する可能性が高い価格変動リスクについても十分に理解しておきましょう。

短期的な損失に動揺せず、事前に決めた投資戦略を長期的な視点で淡々と続けることが重要です。

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税金についても考慮しておく

積立投資シミュレーションで、将来受け取るお金について考える際に見落としがちなのが、税金の存在です。

本章では、以下の内容に沿って積立投資にかかる税金について解説します。

 

  • 投資の利益にかかる税金
  • 利用する口座の違いで手取りが変わる

それぞれ詳しく見ていきましょう。

投資の利益にかかる税金

投資で得た利益には、税金がかかることを忘れてはいけません。

株式投資の場合、売却益や配当金には約20%の税率が適用されます。

たとえば、100万円の利益があっても、実際の手取りは約80万円となります。

そのため、投資戦略を立てる際は、税引き後の実質リターンで判断することが重要です。

なお、投資信託でも同様に利益には20%の税金がかかります。

利用する口座の違いで手取りが変わる

株式や投資信託は、運用する口座によって手取り額は大きく変わります。

一般口座や特定口座などの課税口座では、株式の売却益や配当金に対して約20%の税金が課されるため、利益を満額を受け取れません。

一方、NISA口座を活用すれば年間投資枠内での運用益や配当金にかかる税金が非課税となり、利益をそのまま受け取ることが可能です。

たとえば100万円の利益が出た場合、課税口座では約20万円が税金として徴収されますが、NISA口座なら非課税のため100万円が手取りとなります。

この差は運用期間が長くなるほど複利効果と相まって拡大するため、投資をはじめる際は口座選択も重要なポイントです。

長期的な資産形成を考えるなら、まずはNISA枠を最大限活用することが賢明な戦略といえるでしょう。

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積立投資シミュレーションについて知りたい人によくある質問

積立投資シミュレーションについて知りたい人によくある質問は、以下のとおりです。

  • S&P500の積立投資シミュレーションは?
  • オルカンの積立投資シミュレーションは?

それぞれみていきましょう。

S&P500の積立投資シミュレーションは?

S&P500は、米国の代表的な約500社で構成される株価指数であり、長期的に安定した成長実績を持つ株式市場の指標です。

S&P500の利回りを年平均7%と仮定した、月々の投資金額と投資期間別シミュレーションは以下のとおりです。

1万円 3万円 5万円
10年 171万円 513万円 855万円
20年 508万円 1,523万円 2,538万円
30年 1,169万円 3,508万円 5,847万円

投資期間が10年から30年に延びることで、最終資産額は約7倍に増加しています。

ただし、本節のシミュレーション結果は過去のデータに基づく試算であり、将来の運用成果を保証するものではありません。

実際の投資では市場の変動により元本割れのリスクもあるため、余裕資金での投資と分散投資を心がけ、長期的な視点を持つことが重要です。

オルカンの積立投資シミュレーションは?

オルカンとはeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)という投資信託の愛称です。

オルカンは、全世界の株式市場に分散投資できるインデックスファンドで、1本で先進国・新興国を含む様々な銘柄に投資できます。

オルカンの利回りを5%と仮定した、月々の投資金額と投資期間別シミュレーションは以下のとおりです。

1万円 3万円 5万円
10年 154万円 463万円 772万円
20年 406万円 1,217万円 2,029万円
30年 815万円 2,446万円 4,077万円

本節のシミュレーションは年利5%で計算した理論値で、実際の運用では市場の変動により元本割れのリスクもあります。

しかし、長期間の積立投資により複利効果が働き、時間を味方につけることで資産形成成功の可能性が高まります。

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まとめ

今回は、積立投資シミュレーションの基本的な活用方法について解説しました。

積立投資シミュレーションは、将来の資産形成を具体的に可視化する有効なツールですが、あくまで投資計画の参考として活用すべきものです。

重要なのは、現実的な利回り設定で計算し、市場の変動や税金の影響も考慮した上で無理のない投資計画を立てることです。

ぜひ本記事を参考に、自分に合った現実的な資産形成戦略を検討してみてください。

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この記事の監修者

監修者プロフィール

トレード歴40年の株職人。“株匠” を目指している。
20歳で株の売買を始めてから20年間、
「日本郵船」1銘柄のみの「売り」「買い」に集中、大きな利益を重ねる。
その後、宮本武蔵が洞窟に籠もるかの如く、チャートと建玉の研究に没頭する。

現在も、チャートと建玉の操作のトレード手法をさらに極めるべく精進を重ねており、
日本株、米国株、イタリア指数、イギリス指数、ユーロ指数、金、原油、コーン、FXなど、
どの市場でも大きな利益を生み出している。

ラジオNIKKEI「相場師朗の株は技術だ!」でキャスターを務める。
東京証券取引所北浜投資塾講師、日本経済新聞社お金の学校講師。

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この記事を書いた人

株トレード歴40年のプロトレーダー相場師朗先生が監修する株式投資情報総合サイト「インテク」の編集部です。今から株式投資を始めたいと思っている投資初心者の方から、プロが実際に使っているトレード手法の解説までの幅広いコンテンツを「わかりやすく、気軽に、実用的に」をモットーに発信しています。

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