相場格言「卵は一つのカゴに盛るな」とは

卵は一つのカゴに盛るな

みなさんは「卵を一つのカゴに盛るな」という言葉を聞いたことがありますか?

相場格言だけではなくことわざとしても有名なので、ご存知の方も多いかもしれません。

この相場格言は、簡単にいうとリスクを分散させるための「分散投資」という方法を推奨しています。

今回は、相場格言「卵を一つのカゴに盛るな」の意味や教訓、そして生かすべきシチュエーションについて解説していきます。

この記事でわかること

  • 「卵を一つのカゴに盛るな」という言葉の意味
  • 格言を生かせるシチュエーション

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目次

格言の出典

まず初めに相場格言「卵は一つのカゴに盛るな」の出典についてご紹介していきます。

実はこの言葉は、アメリカに昔からあることわざの「Don’t put all your eggs in one basket.」を日本語にしたものです。

当初は相場格言としてではなく、“危険 (卵がカゴから落ちてしまうような事態)が起きたときに被害を最小限に抑えるため、逃げ道を用意しておこう”というような意味で用いられていました。つまり、リスクの回避です。

現在はアメリカでも日本でも相場格言として用いられることが多く、非常に有名な言葉として親しまれています。

格言の意味とその教訓

次に、相場格言「卵は一つのカゴに盛るな」の気になる意味とその教訓についてご説明します。

卵は角がなくて転がりやすく、落とすとすぐに割れてしまいます。

そんな卵を一つのカゴにたんまり入れるとどうでしょうか?

非常に不安定になりますし、もしそのカゴを落としてしまったら……。

卵はいとも簡単に割れてしまいます。

このような事態を防ぐためには、カゴを複数用意して数ヵ所に分けて卵を盛っておけば良いのです。

もしどれか1つのカゴを落としてしまったとしても、割れてしまうのはそのカゴに入っていた分のカゴだけなので、ほかのカゴに入っている卵は無事ということになります。

これが「卵は一つのカゴに盛るな」の意味です。

株式投資においても同じで、自信を持って投資をするのはいいのですが1種類の銘柄や市場、金融資産だけに全ての資産を投資をするのは、リスクが高いとされています。

もしその銘柄や市場、金融資産の価格が一気に変動したらどうなるでしょうか?

買いで玉を保有していたとして、運よく上昇したのであれば持っている資産のすべての価格が上昇したことになるので、得られる利益は非常に大きいです。

ただし、予想が外れて一気に下落してしまったら、その分損失が大きくなってしまいますよね。

このように1種類の銘柄や市場、金融資産だけに全資産を投資をするのは、ハイリスクハイリターンな投資方法ということになります。

より安全に投資をしたいという方は“数ヵ所に分けて卵を盛る”ように、複数の業界や市場、金融資産を組み合わせてポートフォリオを組むことで、リスクを分散させることが可能です。

つまり相場格言「卵を一つのカゴに盛るな」は、投資先を1種類に絞るのではなく複数にすることでリスクを分散させる「分散投資」の意義を教訓としています。

しかし、株式投資初心者がなんとなくで分散投資をしてしまうと危険な場合もあります。

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格言を生かすべきシチュエーション

では、実際にこの相場格言を生かすべきシチュエーションを紹介します。

「今まで分散投資ができていなかった…」という方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

  • 資産や銘柄を分散させる

上記でも少し触れましたが分散投資の方法の1つとして、異なる資産や銘柄を組み合わせて運用するというものがあります。

運用できる資産は、国内株式以外にも外国株式・国内債券・外国債券などさまざまですから、国内株式に絞る必要はありません。

  • 国や地域を分散させる

2つめとして、異なる国や地域に投資をするという方法もあります。

日本の景気が悪いからといって、ほかの国の景気が必ず悪いということはありません。

景気循環が異なる国や地域の資産を組み合わせて投資をすれば、どちらか一方が悪化してもリスクをヘッジできるのでおすすめです。

  • 時間を分散させる

3つめとして、投資する時間(タイミング)を分散させるという方法もあります。

どういう意味かというと「ここが買いのタイミングだ!」というところで投資資金をすべて投じるのではなく、3日間ぐらいに分けて同じ銘柄に少しずつ投資資金を投じるという方法です。

株式投資に絶対はないので、まずは試し玉という形で少しポジションを持ってから、方向感を間違えていないことが確認できてから追加していけば、より安全性が高まるでしょう。

まとめ

  • 相場格言「卵を一つのカゴに盛るな」はアメリカのことわざ「Don’t put all your eggs in one basket.」がもとになっている
  • 投資先を1つに集中させるのではなく分散させてリスクを最小限に抑える「分散投資」を教訓としている
  • 分散させるものとして、資産の種類、国や地域、タイミングなどがある

本記事では相場格言「卵を一つのカゴに盛るな」の意味や教訓、生かすべきシチュエーションについて解説してきました。

非常にたとえが分かりやすいことわざがもとになっているため、理解がしやすかったのではないでしょうか?

自信を持って投資先を選ぶことは大切ですが、それ1つだけに投資資金を投じてしまうのはハイリスクであることがお分かりいただけたかと思います。

投資資金は大切なお金ですので、分散させて一気に失ってしまう(割れてしまう)ことがないよう気を付けていきましょう。

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この記事の監修者

監修者プロフィール

トレード歴40年の株職人。“株匠” を目指している。
20歳で株の売買を始めてから20年間、
「日本郵船」1銘柄のみの「売り」「買い」に集中、大きな利益を重ねる。
その後、宮本武蔵が洞窟に籠もるかの如く、チャートと建玉の研究に没頭する。

現在も、チャートと建玉の操作のトレード手法をさらに極めるべく精進を重ねており、
日本株、米国株、イタリア指数、イギリス指数、ユーロ指数、金、原油、コーン、FXなど、
どの市場でも大きな利益を生み出している。

ラジオNIKKEI「相場師朗の株は技術だ!」でキャスターを務める。
東京証券取引所北浜投資塾講師、日本経済新聞社お金の学校講師。

この記事を書いた人

著者プロフィール
根本 卓(株塾・インテク運営責任者)
1年間勉強・練習後に2013年から株式投資を運用資金30万円から開始。

地道に続け、7年後に月500万円の利益を出せるように。

その経験を活かし、株塾サービスに反映・インテク記事を書いています。

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