株価のニュースを見る時、株価の数字だけでなく、「出来高」という言葉を目にしたことはありませんか?
この出来高が急増すると、一体何が起こるのでしょうか?
投資初心者の方にも分かりやすく、出来高の重要性と、その動きが意味するものを解説します。
株の出来高とは?
出来高とは、売買が成立した株数のことを指します。
例えば、A社の銘柄を1,000株売りたい人が買いたい人に1,000株売ったとしたら出来高は1,000となります。
株取引の売り買いの総数を表したのが出来高です。
株の「売買代金」と「出来高」の、正しい見方と使い方を徹底解説!
株の出来高が増えるとどうなる?
株の出来高は、1日にどれだけ売り買いをされたかが分かる数値です。
出来高が増えた時に、取引や株価にどのような影響をあたえるのでしょうか。
取引数や値動きが活発になる
株の出来高が増えると取引数や値動きが活発になります。
売買の数が多いと値動きも頻繁にするため、デイトレードなど短期取引をしている投資家が続々と参加してきます。
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出来高が増えるのはどんな時?
出来高は、その企業が何かしらの理由で注目されたタイミングで増加することが多いです。
株価が大きく動く予兆となるため欠かさずにチェックするようにしましょう。
上方修正や増配など好材料などが出た時
上方修正や増配など好材料が出た時に出来高は急増することが多いです。
何らかの良いニュースが出て投資家の関心が集まり、買いたい人が増えた時に出来高も比例して増えます。
こういった銘柄は大口の投資家も参入するため、利益を伸ばすチャンスとなるでしょう。
不正など悪材料が出た時
不正や下方修正、決算が期待値以下などだった場合も出来高が急増します。
好材料が出た時と同じく出来高は増えますが、株価が急激に落ちることもあるので注意しましょう。
出来高が減るとどうなる?
出来高が増えると取引数や値動きが活発になりますが、一方で出来高が減るとその後どうなるのでしょうか。
取引数や値動きが鈍化する
取引数や値動きが鈍化します。
取引をする投資家の数も少ないため、最悪の場合、自分が売りたい金額で購入したい買い手が見つからないかもしれません。
高値圏で掴んでしまった場合には、損切も検討しましょう。
株の出来高が減るのはどんな時?
出来高の減少は急にやってきます。
場合によっては、出来高の減少によって資産を大きく減らしてしまうかもしれません。
出来高は、主に下記のようなタイミングで減少します。
投資家の関心が低くなった時
出来高の減少は、投資家の関心がなくなったということを意味します。
特に出来高急増が起こった後の出来高の減少には注意が必要です。
大口の投資家が利益確定をして続々と撤退していくので、それに伴い株価も急落していきます。
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出来高の調べ方(yahooファイナンス)
出来高はyahooファイナンスから調べることができます。
出来高を事前に調べておくことでことで、売りや買いのサインにいち早く気づくことができるので、積極的に活用していきましょう。
個別銘柄ごとの調べ方
出来高の動向について個別銘柄ごとに調べることができます。
yahooファイナンスで調べたい銘柄を検索後に、下記の手順で調べることができます。
くわしくは下記のとおりです。
【手順】
①まず調べたい個別銘柄を検索後、チャート下にある【チャートをもっと見る】を選択
②次に画面上に表示されているオレンジ色で囲ってある部分で、チャートの期間を選択
③画面下の出来高の項目で選択した期間中の出来高を確認
ランキング形式での調べ方
取引当日に出来高の多い銘柄をランキング形式で確認することができます。
yahooファイナンスのトップページにある株式ランキングの項目からチェックすることができます。
くわしくは下記のとおりです。
【手順】
①Yahooファイナンストップページの株式ランキング内の【出来高】の項目を選択
②画面下の【出来高ランキングをもっと見る】を選択
③画面上の【絞り込み】を選択し、市場(プライム・グロースなど)を選択
出来高をトレードに活用しよう
出来高を利用することでトレードを有利に進めることができます。
yahooファイナンスのチャート画面を使って簡単にできるので、取引を行なう前に気になる銘柄に以下のようなサインが出現していないかぜひ確認してみてください。
【買い時】下落局面で出来高が増加した時
下落局面で出来高が増加した時、「買い」のサインとなります。
出来高が増加したということは、他の多くの投資家も「ここが買い時」だと判断したことになるからです。
下落局面での出来高増加は、上昇トレンドに反転する1つのサインとなります。
【売り時】上昇局面で出来高が急増した時
上昇局面で出来高が急増した場合、「売り」のサインとなります。
株価が上昇局面で出来高が急増すると「そろそろ売り時」だと判断する人が増えて利益確定の動きが活発になるからです。
ピークが過ぎると、大口の投資家も続々と撤退し株価も急落する恐れがあるので上昇局面での取引は注意して行ないましょう。
出来高が多い銘柄での取引がおすすめ
出来高が多い銘柄は、売買を希望する投資家もたくさんいるため、買いたい時に買えないことや売りたい時に売れないなどといった心配がありません。
一般的に出来高が20万株以上が流動性が高い(出来高が多い)銘柄の目安とされています。
出来高は常に変動しますが、時価総額が多い銘柄は出来高も多い傾向にあります。
まとめ
出来高とは、株取引の売買が成立した数のことを指します。
出来高が多いということは、それだけ投資家に注目されているという証であり取引が活発に行なわれます。
一般的に出来高が多い銘柄は、株価が上昇する傾向にありますが、不正や下方修正や減配など、悪いニュースをきっかけに売りの数が増えて、株価が急落するパターンもあるので注意しましょう。
出来高をトレードに生かすことで株価が大きく動くサインを一足早く見つけ、利益を大きく増やすチャンスが生まれます。
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