一括投資とほったらかし運用は相性がいい?メリット・デメリットも解説

一括投資とほったらかし運用は相性がいい?メリット・デメリットも解説

「一括投資とほったらかし運用って相性がいいの?」と疑問に思っていませんか?

一括投資に興味はあるものの、ほったらかし運用と組み合わせてうまくいくのか知りたいという方が多いようです。

そこで今回は、一括投資×ほったらかし運用について詳しく解説します。

ぜひ本記事の内容を参考に、一括投資とほったらかし運用で効率的な資産づくりをはじめてみてください。
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目次

一括投資とほったらかし運用は相性がいい?

一括投資とほったらかし運用は、長期で資産を育てたい人にとって相性のいい組み合わせです。

まとまった資金を一度に投じて、あとは売買せずに保有を続けるだけなので、忙しい人でも無理なく取り組めます。

本章では、一括投資とほったらかし運用について改めて意味を整理していきます。

  • 一括投資とは
  • ほったらかし運用とは

それぞれ解説します。

一括投資とは

一括投資とは、保有する資金を一度に投資信託や株式へ投入する手法のことです。

毎月決まった金額をコツコツ買い付ける「積立投資」とは対照的に、タイミングを見定めて資金を集中的に市場へ投入するスタイルとなっています。

一括投資と積立投資の違いは、以下のとおりです。

一括投資 積立投資
投資方法 まとまった資金を一度に投入 毎月一定額をコツコツ買い付け
必要資金 まとまった資金が必要 少額からはじめられる
買付タイミング 自分で判断して一度に購入 定期的に自動で購入
取得単価 購入時の価格で固定 平均取得単価が平準化される(ドルコスト平均法)
リターンの特性 相場上昇局面で大きなリターンを得やすい 長期的に安定したリターンを狙いやすい
リスクの特徴 購入タイミングによる価格変動リスクが大きい 時間分散によりリスクが軽減される
向いている人 まとまった余裕資金があり、相場を見極められる人 投資初心者や毎月コツコツ資産形成したい人

一括投資はまとまった資金を活かして大きなリターンを狙える一方、購入タイミングの判断が重要となる投資手法です。

ほったらかし運用とは

ほったらかし運用とは、一度資産を購入したら頻繁に売り買いせず、長い期間保有し続ける運用方法を指します。

毎日の価格変動に振り回されることなく、市場全体の長期的な成長力に資産を預けるイメージです。

たとえば、まとまった資金で全世界株式のインデックスファンドを一度に購入し、そのまま10年、20年と売らずに持ち続けるような方法です。

ほったらかし運用は労力がかからないので、忙しい会社員や投資経験が浅い方でも取り組みやすい運用スタイルといえるでしょう。
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一括投資でほったらかしにするメリット

本章では、一括投資でほったらかしにするメリットについて解説します。

  • 手間がかからない
  • 複利効果を最大限に享受できる
  • 感情的な売買を防げる

それぞれみていきましょう。

手間がかからない

一括投資でほったらかし運用をする利点は、日常的な管理にほとんど時間を取られない点です。

たとえば、本業で忙しい会社員であっても、購入手続きを一度完了させるだけで特別な操作なく資産運用を続けることが可能です。

できるだけ手間を省きながら資産づくりを進めたい方にとって、一括投資×ほったらかしの組み合わせは有力な選択肢となるでしょう。

複利効果を最大限に享受できる

一括投資のあとほったらかしにする強みは、複利効果を最大限に活かせる点にあります。

複利とは、元本だけでなく過去に得た利益にも利子が乗る仕組みです。

たとえば年利5%で100万円を運用した場合、1年目の利益は5万円ですが、2年目は105万円に対して利息がつくため、時間が経つほど雪だるま式に資産が膨らみます。

積立投資のように資金を分割して投入すると、あとから入れたお金はその分運用期間が短くなり、複利の恩恵を十分に受けられません。

ですが一括投資であれば、すべての資金を最初から市場に投入できるので、複利の恩恵をフルに受けることができます。

そのため、早い段階でまとまった資金を市場に投入し、あとは慌てず持ち続ける「ほったらかし」のスタイルこそ複利のパワーを最大化できる王道の戦略といえます。

感情的な売買を防げる

ほったらかしを前提にした一括投資は、相場の上下に反応して衝動的に売買してしまうリスクを抑える効果があります。

日常的に相場をチェックしないため、下落局面でパニックになって売却したり、高騰時に追加購入して割高な価格で買ってしまったりする失敗が起きにくくなるからです。

したがって、暴落時に慌てて売却する投資家が多い中、ほったらかし運用を続けていれば回復局面の恩恵をしっかり受けられます。

感情に左右されない規律ある運用を自然と実践できる点も、ほったらかし運用の大きな強みです。
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一括投資でほったらかしにするデメリット

一括投資でほったらかしにするデメリットは、以下のとおりです。

  • 高値掴みのリスクがある
  • 投資対象の見極めが難しい

それぞれみていきましょう。

高値掴みのリスクがある

一括投資で気をつけたいのが、市場の高値圏で購入してしまうリスクです。

積立投資では、購入時期を分散させて取得コストを平均化できるため、高値掴みのリスクを抑えることが可能です。

しかし、一括投資では一度に全額を投入するため、購入直後に相場が急落すると含み損を長期間抱える可能性があります。

たとえば、2000年のITバブルがはじける直前に日経平均へ一括投資していたら、元の水準に戻るまでの約15年は含み損を抱えた状態でした。

したがって、購入タイミングの見極めが難しい点は、一括投資に固有のリスクとして理解しておく必要があります。

投資対象の見極めが難しい

一括投資でほったらかし運用をする場合、投資対象の見極めが重要になります。

まとまった資金を一度に投じるため、銘柄選定を誤ると長期間にわたって含み損を抱え続けるリスクがあるからです。

たとえば、過去の実績が好調だったアクティブファンドにまとまった資金を投じても、その後に運用担当者の交代や方針変更によって成績が悪化する場合があります。

そこでほったらかしにしていると、状況の変化に気づけないまま長期間放置してしまうおそれがあります。

そのため、一括投資でほったらかし運用をする場合は、特定の運用担当者の手腕に左右されにくいインデックスファンドのような投資対象を選ぶのが重要です。

一括投資でほったらかし運用に向いている人

一括投資でほったらかし運用に向いているのは、まとまった資金がすでに手元にあり、多少のリスクを取りつつ長期的な視点で資産を育てたいと考えている人です。

また、一度購入したら基本的に売買せず、時間を味方につけて複利効果を狙うスタイルのため短期的な下落に動じない精神的なゆとりがあることも大切です。

「相場を読むより市場に長く居続けること」を重視できる方にこそ、向いている投資手法といえるでしょう。
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一括投資でほったらかし運用した場合のシミュレーション

一括投資でほったらかし運用を実践した場合、どの程度資産が成長するのかをシミュレーションで確認してみましょう。

本章では、以下の2つの代表的な投資先を取り上げます。

  • S&P500
  • オルカン

それぞれみていきましょう。

S&P500

S&P500は、アメリカを代表する大企業約500社で構成される株価指数です。

過去30年の平均リターンは10%前後であるため、低く見積もって7%で一括投資をしてほったらかしした場合の運用収益をみてみましょう。

以下の表は、元本100万を年利7%で運用した場合のシミュレーション結果です。

運用収益
10年後 約196万円
20年後 約386万円
30年後 約761万円

S&P500への一括投資は、長期ほったらかし運用の王道として、多くの投資家から支持されています。

ただし過去の実績は将来のリターンを保証するものではないため、あくまで参考値として捉えることが大切です。

オルカン

オルカン(eMAXIS Slim全世界株式)は、先進国から新興国まで世界約47か国の株式に幅広く分散投資できるインデックスファンドです。

S&P500がアメリカ市場に集中しているのに対して、オルカンは地域が分散されているため、S&P500よりリスクが低いという特徴があります。

過去30年の年平均利回りは、約8%前後であるため、低く見積もって5%でシミュレーションしてみます。

以下の表は、元本100万を年利5%で運用した場合のシミュレーション結果です。

運用収益
10年後 約162万円
20年後 約265万円
30年後 約432万円

構成比では米国株が約60%を占めるものの、残りの約40%は欧州・日本・新興国などの株式で構成されており、アメリカ市場が不調でも他の地域が補完する効果が期待できます。

オルカンは、より広い分散を重視する投資家にとって有力な投資先となるでしょう。
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一括投資のほったらかし運用について知りたい人によくある質問

一括投資のほったらかし運用について知りたい人によくある質問は、以下のとおりです。

  • Q1.NISAなら一括投資のリスクはなくなりますか?
  • Q2.一括投資をする前に何を確認すればいいですか?

それぞれ解説します。

Q1.NISAなら一括投資のリスクはなくなりますか?

  1. いいえ、NISAを利用しても一括投資のリスクはなくなりません。
    NISAはあくまで運用益や配当金の税金が免除される税制優遇制度であり、元本割れや高値掴みといった投資リスク自体を解消するわけではないからです。
    NISA口座でも購入後に相場が下落すれば含み損が発生するため、投資リスクは通常の口座と同様にある点を理解した上で活用しましょう。

Q2.一括投資をする前に何を確認すればいいですか?

  1. 投資に回す資金が、生活費と切り離された「余裕資金」かどうかを最優先で確認しましょう。
    生活資金まで投資に回すと、相場下落時に生活が立ち行かなくなるリスクがあるからです。
    目安として生活費の6か月分を現金で確保し、残りの範囲内で投資するのが基本です。
    加えて、投資の目的(老後資金・教育費など)や自分が許容できる損失の範囲も事前に明確にしておきましょう。
    そのシミュレーションは現実的?投資信託の前提条件(利回り・税金)の設定ミスを防ぐコツ

まとめ

今回は、一括投資とほったらかし運用の相性やメリット・デメリットについて解説しました。

一括投資×ほったらかし運用は、手間をかけずに複利効果を最大限に活かせる組み合わせで、まとまった余裕資金がある方にとって有力な選択肢となります。

ただし、購入タイミングによる高値掴みのリスクがあり、市場の変化に気づきにくい点には注意が必要です。

ぜひ本記事を参考に、自分の資金状況やリスク許容度に合った運用方法を検討してみてください。
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この記事の監修者

監修者プロフィール

トレード歴40年の株職人。“株匠” を目指している。
20歳で株の売買を始めてから20年間、
「日本郵船」1銘柄のみの「売り」「買い」に集中、大きな利益を重ねる。
その後、宮本武蔵が洞窟に籠もるかの如く、チャートと建玉の研究に没頭する。

現在も、チャートと建玉の操作のトレード手法をさらに極めるべく精進を重ねており、
日本株、米国株、イタリア指数、イギリス指数、ユーロ指数、金、原油、コーン、FXなど、
どの市場でも大きな利益を生み出している。

ラジオNIKKEI「相場師朗の株は技術だ!」でキャスターを務める。
東京証券取引所北浜投資塾講師、日本経済新聞社お金の学校講師。

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この記事を書いた人

株トレード歴40年のプロトレーダー相場師朗先生が監修する株式投資情報総合サイト「インテク」の編集部です。今から株式投資を始めたいと思っている投資初心者の方から、プロが実際に使っているトレード手法の解説までの幅広いコンテンツを「わかりやすく、気軽に、実用的に」をモットーに発信しています。

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