株式投資型クラウドファンディングとは?メリット・デメリットを解説

株式投資型クラウドファンディングとは?メリット・デメリットを解説

「株式投資型クラウドファンディングってどんなもの?」
「どんなメリットやデメリットがあるの?」

株式投資型クラウドファンディングは、ハイリスクですがハイリターンな投資として一部の投資家の間で近年注目が高まっています。

比較的新しいサービスのため、聞いたことがないという方も多いかもしれません。

今回は株式投資型クラウドファンディングとはどのような投資なのか、そのメリットとデメリットについても詳しく解説します。

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目次

株式投資型クラウドファンディングとは

株式投資型クラウドファンディングは、インターネット上で上場前のベンチャー企業の株式を購入できるものです。

ベンチャー企業へのリスクマネーの供給強化を図るために創設され、2015年に改正金融商品取引法が施行されたことで、本格的にサービスが普及しました。

金融庁から第1種少額電子募集取扱業への登録を受けた事業者が、募集の支援を行うことができます。

2020年11月現在、株式投資型クラウドファンディングの国内事業者としては「ユニコーン」や「SBIエクイティクラウド」など6社が登録されています。

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株式投資型クラウドファンディングのメリット

株式投資型クラウドファンディングにはどのようなメリットがあるのか、大きく3つご紹介します。

①未上場株式に投資できる

投資した企業が大きく成長すれば、IPO(株式公開)やM&A(企業買収・合併)により大きなリターンを得られる可能性があります。

案件によっては投資額の数倍から数百倍のリターンが得られる場合もあります。

最先端技術で社会を豊かにする企業や、社会の課題解決を目指す企業を応援し、定期的に発信されるIR情報を通じて企業の成長を実感することも可能です。

IPOについてはIPO(新規公開株)とは?初心者はリスクがあることもにて丁寧に説明していますので参考にしてみてください。

②株式優待を受け取れる場合がある

企業によっては、支援者への感謝をこめて、サービス割引や商品などの株主優待を実施している場合があります。

そのような企業に投資した場合、投資した金額に応じて、定期的に株式優待を受け取ることができます。

③エンジェル税制を受けられる場合がある

ベンチャーに投資した個人投資家に対して税制上の優遇が行われる「エンジェル税制」を受けられる場合があります。

一定の要件を満たしたベンチャー企業に投資すると、2種類の税制上の優遇のいずれかを受けることができます。

・優遇措置A(設立5年未満の企業が対象):ベンチャー企業への投資額から2,000円を引いた金額をその年の総所得金額から控除できる(控除対象となる投資額に上限あり)

・優遇措置B(設立10年未満の企業が対象):ベンチャー企業への投資金額全額をその年の他の株式譲渡益から控除できる(控除対象となる投資額に上限なし)

そもそも株式投資型クラウドファンディングは、産業発展につながるように国が主導して推し進めているのものです。

より多くの人にこれからの未来あるベンチャー企業を応援してもらい、株式投資型クラウドファンディングを利用しやすくするために、これほどまで充実した優遇税制を国が用意しているのです。

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株式投資型クラウドファンディングのデメリット

株式投資型クラウドファンディングのメリットについてご紹介しましたが、デメリットもあるので注意が必要です。

ここでは主なデメリットを4つご紹介します。

①倒産や元本割れのリスクがある

株式投資型クラウドファンディングには、元本保証はありません。

非上場株式の場合、創業間もないベンチャー企業が多いため、倒産リスクは上場企業に比べて高くなります。

過去には実際に、株式投資型クラウドファンディングで資金募集した企業が倒産した例もあります。

投資した企業が成長すれば大きな利益を見込める一方で、すべての企業がIPOやM&Aに至るわけではないので注意が必要です。

②売却のタイミングが限定されている

一般的に未公開株には譲渡制限が設けられています。

非上場株式は、上場株式のように取引できる場がないため、売却できるタイミングが限られてしまいます。

IPOやM&Aに至るまでは、数年~10年程度かかることも想定されます。

譲渡制限には、購入者が別の購入者へ株式を渡すには、取締役会等による承認を得る必要があります。

もちろん必ずしも承認が得られるわけではありませんが、承認されなければ株式を譲渡したい購入者は譲渡することができなくなります。

お金が必要な時に自由に換金出来るわけではないので、あくまで余裕資金で投資するなど注意が必要です。

③投資金額に上限がある

株式投資型クラウドファンディングでは、1社に対して投資できる金額には年間50万円という上限があります。

多額の投資資金があっても、実際に投資できる金額に上限がある分、期待できる利益にも限りがあります。

④詐欺案件に気を付けなければならない

近年、株式投資型クラウドファンディングでの詐欺被害がニュースでも取り沙汰されるようになりました。

リスクを下げる方法としては、最初にお伝えしたクラウドファンディングサービスを利用することが一つの手です。

クラウドファンディングサービスを提供する会社も健全な運営を行う上で、サービスに参加したい企業側の業績等をきちんと調べた上で株主を募集しています。

そのため、経営状態がよろしくないと判断された企業はサービスが受けられず、問題なく参加できている企業はある程度信頼できると言えるでしょう。

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まとめ

今回は株式投資型クラウドファンディングとは何か、そのメリットとデメリットについてご紹介しました。

株式投資型クラウドファンディングは上場前のベンチャー企業に投資できるハイリスク・ハイリターンな投資で、2015年に法整備されたばかりの新しい投資でもあります。

IPOやM&Aで大きなリターンが得られる可能性がある一方で、投資先の企業が倒産した場合、投資したお金は戻ってこないので、投資は慎重に行う必要があるでしょう。

上場株式のように売りたいときに売却することができず、長期間資金が拘束されることになるので、資金管理にも注意が必要です。

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この記事の監修者

監修者プロフィール

トレード歴40年の株職人。“株匠” を目指している。
20歳で株の売買を始めてから20年間、
「日本郵船」1銘柄のみの「売り」「買い」に集中、大きな利益を重ねる。
その後、宮本武蔵が洞窟に籠もるかの如く、チャートと建玉の研究に没頭する。

現在も、チャートと建玉の操作のトレード手法をさらに極めるべく精進を重ねており、
日本株、米国株、イタリア指数、イギリス指数、ユーロ指数、金、原油、コーン、FXなど、
どの市場でも大きな利益を生み出している。

ラジオNIKKEI「相場師朗の株は技術だ!」でキャスターを務める。
東京証券取引所北浜投資塾講師、日本経済新聞社お金の学校講師。

この記事を書いた人

著者プロフィール
根本 卓(株塾・インテク運営責任者)
1年間勉強・練習後に2013年から株式投資を運用資金30万円から開始。

地道に続け、7年後に月500万円の利益を出せるように。

その経験を活かし、株塾サービスに反映・インテク記事を書いています。

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