株式投資にある程度慣れてきた方であれば、現物取引だけでなく信用取引でトレードをしている方も多いかと思います。
信用取引について詳しくは、信用取引とは?リスクを抑えた上手な活用方法もご紹介の記事をご覧ください。
信用取引は、上手く活用すればトレードの機会を増やすことができるのでとても有効な手段となりえます。
具体的な信用取引のメリットは、
- 現物取引と比べると売買手数料が安くなる
- 自己資金の約3倍のトレードが可能
- 株の「空売り」ができるので、下落の局面でも利益を狙うことができる
など、トレーダーの方にとっては嬉しい仕組みなのではないでしょうか?
しかし、株初心者の方が注意しておかなければならない点も存在します。
実際にどのような点に注意が必要なのか、詳しく見ていきましょう。
この記事でわかること
- 空売りに隠れたリスク
- 株初心者が注意した方が良い点
- 空売りをするために必要な技術
空売りに隠されたリスク
前述の通り、空売りは下落の局面においても利益を狙うことができるため、使いこなすことができれば「買い」だけでトレードをするよりも利益を狙えるチャンスが拡大することになります。
しかし、何の考えもなしに空売りをしてしまうことは、大きなリスクを伴うでしょう。
具体的にどのようなリスクがあるのでしょうか?
株価が上昇した際に自己資金がマイナスになる
空売りは、手元に持っていない株式を信用取引を利用して「借りて売る」状態のことを指します。
つまり、いずれは買い戻して借りたものを返さなければならないということです。
このとき、例えば株価1,000円の時に100株空売りしていた銘柄を、株価が1,100円の時に買い戻すとすると「100円×100株=1万円」の損失が出た状態で買い戻さなければならないということになります。
せっかく株価が上がっているのに資金がマイナスになってしまうというのは投資家心理としては悔しいものがあるかと思います。
また、株価が安い銘柄で空売りをしてしまうと、その後一気に株価が上昇して大きな損失を抱えてしまう可能性もあるので、空売りの使いどころは間違えないようにしましょう。
信用取引を活用してレバレッジをかけ過ぎてしまう
株式投資では、信用取引を活用することで最大約3.3倍のレバレッジを効かせることができます。
100万円の資金があれば約330万円の取引が可能になるということです。
これは、トレードが上手くいけば資金を効率的に増やすことができますが、一方で損失が出てしまった場合は損失の額も大きくなってしまいます。
そのため、トレードである程度利益を出せるようになっている中級~上級トレーダーでなければ、あっという間に損失が膨らみ退場してしまうということも考えられます。
まだトレードに慣れていない方や、安定的に利益を上げられるようになっていない人がレバレッジを最大にしてトレードをするのは危険であると言えるでしょう。
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株初心者が空売りをする際に注意した方が良い点
空売りのリスクについて見てきましたが、株初心者の方が実際に空売りをする際に注意した方が良い点はどこでしょうか?
レバレッジをかけない
どれだけ自信があったとしても、最初のうちはレバレッジをかけずにトレードをするようにしましょう。
株式市場に絶対ということはなく、初心者の人の安易な判断で大きな金額を入れてしまうことはとても危険です。
ある程度利益を上げられるようになってからであれば、レバレッジをかけて利益額を大きくするのもいいですが、初心者の人は着実に利益を増やしていくことをおすすめします。
低位株での空売りには注意する
低位株とは、株価が安い銘柄のことを言います。
株価が安い銘柄で、特に出来高が安定していないような銘柄で空売りをすると、その後に一気に株価が上昇してしまう可能性もあります。
株初心者の方が空売りを狙う際は、安定的な値動きをしている銘柄に絞って行うようにしましょう。
トレードの技術を磨いてから空売りをするようにする
空売りは上手く活用できれば利益を狙うことができますが、もしストップ高を連発するような銘柄で空売りをしてしまったら、大きな損失を被ることになるでしょう。
そのような事態を起こさないためには、トレードの技術を磨くことが重要になります。
トレードは才能がないとダメなのではないかと思っている方もいるかもしれませんが、練習次第で技術を向上させることは可能です。
空売りを上手く活用するためには、トレード技術の向上が欠かせません。
空売りをするために必要な技術
前述のように、安心して空売りをできるようになるには、トレードの技術を磨くことが大事です。
トレードの技術を磨くことで精度の高いエントリーができるようになります。
株価チャートを見て、「このような動きをしているから下落局面だな。空売りをしよう。」というような判断ができるようになれば、自信を持ってトレードができるようになるでしょう。
トレードの技術が上がってくれば、たとえ自分が想定していた動きとは違う動きを見せても、建玉の操作などを駆使して利益を安定させることができるようになるのです。
当サイトの監修者である株歴37年以上のプロトレーダー「相場師朗(あいばしろう)」先生の主催する『株塾』では、現在3,000名以上の受講生の方がトレードの技術を磨くために、日夜トレーニングをされています。
繰り返し、正しい手法をもとに練習することにより、トレードの精度を向上させていくことが可能なのです。
反復練習をして、自分自身を見つめ直すことができれば、トレードの技術は自然と向上していくでしょう。
まとめ
- 初心者が空売りをする際はレバレッジに注意
- 低位株での空売りにも気をつける
- 精度の高い空売りをするには、トレード技術を磨く
ここまで、空売りのリスクや注意するべき点について見てきました。
トレードの技術を磨いていけば、空売りは強い味方になり、リスクヘッジにもなりえます。
まずは、しっかりとトレードの練習をした上で空売りを使いこなせるようにしていきましょう。
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著者プロフィール
根本 卓(株塾・インテク運営責任者)
1年間勉強・練習後に2013年から株式投資を運用資金30万円から開始。
地道に続け、7年後に月500万円の利益を出せるように。
その経験を活かし、株塾サービスに反映・インテク記事を書いています。