株式投資におけるゴールデンクロスの勝率はどれくらいなのか、知りたいと思っていませんか?
ゴールデンクロスは有名な売買ポイントであり、一般的には狙い目とされています。
そんなゴールデンクロスの勝率が実際のところどうなのか、勝てるのかどうか、気になりますよね。
とはいえ、ゴールデンクロスの勝率がどうなのか自分で計算するのは手間がかかります。
そこで今回は、株式投資におけるゴールデンクロスの勝率を徹底調査!
過去20年間のデータをもとに、さまざまな銘柄でゴールデンクロスの勝率を検証しました。
さらにゴールデンクロスの勝率を上げるコツを、約3,000人の塾生を誇る投資塾「株塾」の運営者である私たちが、株のプロとしてお伝えします。
ゴールデンクロスで本当に勝てるかどうか不安な方は、ぜひ参考にしてくださいね。
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ゴールデンクロスの勝率は35.71%
ゴールデンクロスの勝率は、35.71%です。
今回、過去20年間のデータをもとに、ゴールデンクロスが発生したタイミングで取引をしていくと勝率はどうなるか、独自に徹底検証しました。
対象とした銘柄は、日経平均株価の値動きと連動する「NEXT FUNDS 日経225連動型上場投信(1321)」です。
なお、5日移動平均線と25日移動平均線のゴールデンクロスの場合であり、ゴールデンクロスとデッドクロスを売買タイミングとしています。
20年間、ゴールデンクロスをもとに取引した場合、結果は下記の通りとなりました。
グラフはトレードによる合計損益の推移を表しています。
買いと空売りそれぞれを、1取引当たり10万円で実施した場合、20年間で合計損益は+40,620円でした。
勝率は35.71%ですが、最終的に利益を出して終えられていますね。
実際のチャート画面は下記の図のようになっており、月に1回程度の頻度でゴールデンクロスもしくはデッドクロスが出現していることがわかります。
詳しいトレード結果は以下の表にまとめました。
名称 | 買い+空売り | 買いのみ(ロング) | 空売りのみ(ショート) |
---|---|---|---|
勝率 | 35.71% | 42.86% | 28.57% |
合計損益 | 40,620円 | 97,740円 | -57,120円 |
総利益 | 446,370円 | 274,110円 | 172,260円 |
総損失 | -405,750円 | -176,370円 | -229,380円 |
平均損益 | 161.19円 | 775.71円 | -453.33円 |
平均利益 | 4,959.67円 | 5,076.11円 | 4,785円 |
平均損失 | -2,520.19円 | -2,484.08円 | -2,548.67円 |
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ゴールデンクロスの定義が変われば勝率も変わる
ゴールデンクロスは、短期移動平均線が長期移動平均線を下から上に突き抜けることを指します。
そのため、短期・長期の期間次第でゴールデンクロスの場所は変わってきます。
25日移動平均線と75日移動平均線のゴールデンクロスの場合、勝率は28.77%に変わるのです。
さらに20年間の合計損益は-3,600円であり、損失で終わってしまっています。
ゴールデンクロスの発生タイミングも、5日・25日の組み合わせよりも減っています。
詳しいトレード結果は以下の通り。
名称 | 買い+空売り | 買いのみ(ロング) | 空売りのみ(ショート) |
---|---|---|---|
勝率 | 28.77% | 38.89% | 18.92% |
合計損益 | -3,600円 | 67,380円 | -70,980円 |
総利益 | 219,920円 | 175,910円 | 44,010円 |
総損失 | -223,520円 | -108,530円 | -114,990円 |
平均損益 | -49.32円 | 1,871.67円 | -1,918.38円 |
平均利益 | 10,472.38円 | 12,565円 | 6,287.14円 |
平均損失 | -4,298.46円 | -4,933.18円 | -3,833円 |
ゴールデンクロスの勝率は、移動平均線の設定次第で変わることを覚えておきましょう。
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銘柄別ゴールデンクロスの勝率一覧表
銘柄によっても、ゴールデンクロスの勝率は変わってきます。
日本の代表的な銘柄のゴールデンクロスの勝率を、2004年5月から2024年5月までの20年間でどうなるか、独自に徹底検証しました。
どれも1取引の投資金額は10万円、ゴールデンクロス・デッドクロスで売買した場合の結果です。
銘柄名 | 5日/25日移動平均線の場合 | 25日/75日移動平均線の場合 | ||
---|---|---|---|---|
勝率 | 合計損益 | 勝率 | 合計損益 | |
トヨタ(7203) | 27.48% | -280,309円 | 36.92% | 138,571円 |
三菱UFJ(8306) | 34.93% | -3,552.5円 | 35.8% | 18,549円 |
キーエンス(6861) | 33.96% | -232,950円 | 31.43% | 17,530円 |
東京エレクトロン(8035) | 36.12% | -30円 | 35.14% | -20,750円 |
ソニーグループ(6758) | 35.45% | 132,720円 | 45.45% | 277,210円 |
NTT(9432) | 30.71% | -165,848.1円 | 23.33% | -239,610.8円 |
三菱商事(8058) | 36% | 148,185円 | 36.99% | 138,489円 |
日立(6501) | 39.68% | 24,995円 | 45.07% | 206,710円 |
ファーストリテイリング(9983) | 32.79% | -25,310円 | 36.47% | -100,230円 |
三井住友FG(8316) | 29.21% | -88,811円 | 36.71% | 138,556円 |
銘柄が変われば、ゴールデンクロスの勝率も変わりますし、合計損益も変わってきます。
勝率が高くても、結果マイナスになっていては意味がありません。
ただゴールデンクロスだというだけで取引をしても、なかなか勝ちにくいことがわかりますね。
ゴールデンクロスで株の勝率は上がる?
ゴールデンクロスを意識することで、株の勝率は上がる可能性があります。
とはいえ、ゴールデンクロスの勝率は決して高いとは言えないですよね。
トレードの内容によっては、損失を抱えてしまう可能性も十分あります。
ゴールデンクロスでも勝てない理由をまとめました。
ゴールデンクロスだから上がるとは限らない
ゴールデンクロスだからといって、株価がその後上がっていくとは限りません。
ゴールデンクロス直後は一瞬上がったとしても、そのまま下落し続けていってしまう可能性はあります。
特に注意しておきたいのが、長期移動平均線が下向きになっているときのゴールデンクロス。
全体の相場では下落方向に動いているため、ゴールデンクロスが発生しても一時的に上がるだけで終わってしまいます。
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正しい使い方をしなければ勝率は上がらない
ゴールデンクロスは、正しい使い方をしていなければ勝率は上がりません。
ただただゴールデンクロスだからと取引を続けていると、負けてしまう局面でもトレードをすることとなり、結果負けてしまいます。
勝率を上げるためにも、勝てるゴールデンクロスを覚えましょう。
正しい使い方をマスターして、勝率を上げられれば、利益も増えていきますよ。
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株の勝率を上げる!ゴールデンクロスの正しい使い方
ゴールデンクロスの正しい使い方を押さえて、株の勝率を上げましょう。
勝率が上がるゴールデンクロスの使い方は、以下の通り。
- 上昇トレンドでのゴールデンクロスを狙う
- 手仕舞うタイミングはトレンド転換点
- 交差の角度が急であるほど信頼度は高い
- 短期・長期移動平均線どちらも上向きなら信頼度は高い
一つずつ確認していきましょう。
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上昇トレンドでのゴールデンクロスを狙う
上昇トレンドでのゴールデンクロスを狙いましょう。
相場自体が上昇トレンドにある中でのゴールデンクロスは、大きな株価上昇につながりやすいです。
上昇トレンドかどうか見極めるなら、トレンド系のテクニカル指標を使いましょう。
また相場流の技術であれば、下半身やN大などがオススメです。
トレンド系のテクニカル指標一例
- 移動平均線
- 一目均衡表
- フィボナッチ
- ボリンジャーバンド
- ピボット
手仕舞うタイミングはトレンド転換点
ゴールデンクロスで上昇トレンドに乗ったのであれば、トレンド転換点で手仕舞いましょう。
デッドクロスで手仕舞うのも一つの手ではありますが、ある程度下がってから手仕舞うことになるため、その分利益は小さくなってしまいます。
トレンド転換を見極める方法はたくさんありますから、いろいろ試してみましょう。
オススメはエリオット波動や首吊り線、相場流「逆下半身」です。
また直近の高値・安値も意識しておくと、「高値に近いからそろそろ下落しそう」と、トレンド転換を見極めやすくなりますよ。
エリオット波動とは?基本原則や利益を出すコツをプロが徹底解説
交差の角度が垂直に近いほど信頼度は高い
ゴールデンクロスの交差の角度が、垂直に近いほど、株価上昇の信頼度は高いといえます。
短期移動平均線が垂直になるということは、それだけ上昇の勢いが強い状況ということです。
買いが買いを呼ぶ展開にもなりやすいですから、買いを入れておけば大きな利益を狙えます。
長期移動平均線が下向き(下落トレンド)の場合は、垂直に交わっていたとしても一時的な上昇となる可能性が高いため注意してください。
短期・長期移動平均線どちらも上向きなら信頼度は高い
短期・長期移動平均線がどちらも上向きでのゴールデンクロスは、株価上昇の可能性が高いです。
長期的に見て上昇トレンド中、そのうえで更に短期でも上昇している状態ですから、利益を狙いやすい状況だといえます。
逆に下向きの場合は、ゴールデンクロスでもだましとなる可能性が高いため、トレードは避けておきましょう。
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まとめ
ゴールデンクロスで重要なのは、「どういう局面でゴールデンクロスが発生しているか」です。
正しいゴールデンクロスの使い方を学んで、株の勝率を上げていきましょう。
ゴールデンクロスを使いこなすためにも、他の指標やテクニックを覚えておくと、さらに勝率は上がります。
株の技術を磨きたい方は、ぜひアジア最大の投資塾「株塾」をのぞいてみてくださいね。
著者プロフィール
根本 卓(株塾・インテク運営責任者)
1年間勉強・練習後に2013年から株式投資を運用資金30万円から開始。
地道に続け、7年後に月500万円の利益を出せるように。
その経験を活かし、株塾サービスに反映・インテク記事を書いています。