「iDeCoはデメリットしかないって本当なのかな?」と疑問に思っていませんか?
iDeCoに興味はあるものの、デメリットしかないと聞いて、実際のところどうなのか知りたいという方が多いようです。
結論から言うと、iDeCoはデメリットしかないわけではなく優れたメリットもある制度です。
そこで今回は、iDeCoがデメリットしかないと言われる理由やiDeCoのメリットについて解説します。
本記事を読むと、iDeCoのデメリットとメリットの両方を理解したうえで、自分に合った制度かどうか判断できるようになりますので、ぜひ最後までご覧ください。
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iDeCoにはデメリットしかないわけではない
iDeCoは「デメリットしかない」と評されることもありますが、実際には誤解と言えます。
なぜならiDeCoでは、掛金が全額所得控除になるうえ、運用益は非課税、受取時にも退職所得控除や公的年金等控除が適用されるからです。
こうした三段階の税制メリットは、iDeCoならではの大きな強みです。
たしかに「60歳まで引き出せない」といったデメリットは事実としてあります。
しかし、引き出しに制限があるからこそ、老後資金を確実に積み立てられるとも考えられます。
したがって、デメリットだけに目を向けるのではなく、メリットとデメリットの両面を正しく理解したうえで、iDeCoの活用を検討することが大切です。
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そもそもiDeCoとは
iDeCo(個人型確定拠出年金)とは、掛金の拠出から金融商品の選択・運用までを自分で行い、その成果を60歳以降に受け取る私的年金制度です。
具体的には、定期預金・保険・投資信託で運用します。
公的年金だけでは老後資金が不足しやすいことから、国は自助努力を後押しするために税制優遇つきのiDeCoを用意しました。
毎月の掛金は5,000円から1,000円単位で自由に設定でき、上限額は働き方によって以下のように異なります。
| 働き方 | 掛金の上限(月額) | 掛金の上限(月額)2026年12月以降 |
| 自営業者など(第1号被保険者) | 6.8万円 | 7.5万円 |
| 会社員(企業年金なし) | 2.3万円 | 6.2万円 |
| 会社員(企業年金あり)・公務員 | 2.0万円 | 6.2万円 |
| 専業主婦(主夫)(第3号被保険者) | 2.3万円 | 2.3万円 |
なお、2026年12月分からは、自営業者は月7.5万円、会社員・公務員は企業年金と合算で月6.2万円へ上限が引き上げられる予定です。
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iDeCoがデメリットしかないと言われる理由
本章では、iDeCoが「デメリットしかない」と言われてしまう背景にある以下の内容に沿って解説します。
- 原則60歳まで引き出せない
- 元本割れのリスクがある
- 商品の選択肢が限られる
- 手数料がかかる
- だれでも加入できるわけではない
それぞれみていきましょう。
原則60歳まで引き出せない
iDeCo最大のデメリットは、積み立てた掛金を原則60歳まで引き出せないことです。
iDeCoは老後資金の確保を目的とした年金制度なので、途中の引き出しが法律で制限されています。
そのため、住宅の購入や子どもの教育費、急な病気でまとまったお金が必要になっても、iDeCoの資産は充てられません。
いつでも売却して現金化できるNISAと比べると、資金の流動性は大きく見劣りします。
このように、いざというときに自分のお金を自由に使えないという制約は、節税メリットを差し引いても「デメリットしかない」と感じさせる大きな要因になっています。
元本割れのリスクがある
「iDeCoがデメリットしかない」と言われる理由の一つが、元本割れのリスクです。
iDeCoでは投資信託などの元本変動型商品で運用するケースが多く、市場の動向によっては、受け取る金額が拠出した掛金の総額を下回る可能性があります。
また、定期預金などの元本確保型商品を選んでも、金利水準によっては手数料が利息を上回り、実質的に資産が目減りする場合もあります。
こうした「損をする可能性」があることが、iDeCoに否定的なイメージを持たれる原因になっていると言えるでしょう。
商品の選択肢が限られる
iDeCoで運用できる商品は、契約した金融機関が用意したラインナップの中からしか選べません。
また、法令によって金融機関が提示できる商品数は原則35本以下に制限されており、投資信託・定期預金・保険商品が中心となっています。
そのため、個別株やETF(証券取引所に上場している投資信託)に投資できるNISAと比べると自由度は低めです。
商品選択の自由度の低さは「自分が購入したい銘柄に投資できない」という不満につながりやすく、こうした制約が他のデメリットと重なることで「iDeCoはデメリットしかない」という声が出る一因になっています。
手数料がかかる
iDeCoでは、加入時・運用期間中・受取時のそれぞれの場面で手数料がかかります。
具体的にかかる手数料は、以下の表のとおりです。
| タイミング | 手数料の金額 |
| 加入時 | 2,829円(どの金融機関でも共通) |
| 運用期間中 | 毎月171円(国民年金基金連合会へ105円、信託銀行へ66円) |
| 受取時 | 受け取り1回につき440円 |
運用期間中の手数料は掛金の額にかかわらず毎月必ず発生するため、少額で積み立てている人ほどコスト負担の割合が大きくなります。
なお、2027年1月引落分からは国民年金基金連合会への手数料が月額120円に引き上げられ、合計で毎月186円の負担となります。
また、利益が出ていない月であっても、手数料は差し引かれるため「積み立てているのに資産が目減りしている」と感じる場面も起こり得るでしょう。
こうした「運用成績に関係なくコストがかかり続ける」という仕組みが、iDeCoはデメリットしかないと声が上がる理由の一つだと言えます。
だれでも加入できるわけではない
iDeCoは希望すればだれでも入れる制度ではなく、加入には一定の条件があります。
具体的には、以下の条件に当てはまる人は加入できません。
- 国民年金保険料の免除を受けている人
- 加入可能年齢を超えている人
- 老齢基礎年金やiDeCoの老齢給付金をすでに受け取っている人
- 企業型DCでマッチング拠出を利用している人
- 農業者年金の被保険者
国民年金保険料の免除を受けている人は、原則として加入できません。
ただし、産前産後期間の保険料免除や、障害基礎年金の受給による法定免除などであれば加入することができます。
また、加入可能年齢は現行制度では第1号・第3号被保険者は原則60歳未満、第2号被保険者(会社員・公務員など)は65歳未満が上限となっています。
このような加入条件が壁となって、利用をあきらめる人が少なからずいることも「iDeCoはデメリットしかない」と言われる原因の一つになっているようです。
iDeCoのメリット
本章では、iDeCoのメリットである以下の3つの内容について順番に解説します。
- 掛金が全額所得控除の対象になる
- 運用益が非課税になる
- 受取時にも税制優遇がある
それぞれみていきましょう。
掛金が全額所得控除の対象になる
iDeCoの大きなメリットの一つが、掛金が全額所得控除の対象になることです。
毎月の掛金は「小規模企業共済等掛金控除」として、その年の所得から差し引かれるため、所得税と住民税の負担を軽減できます。
たとえば、毎月2万円(年間24万円)を拠出した場合、所得税率10%・住民税率10%の人なら、年間約4.8万円も税負担が軽くなる計算です。
この節税効果は掛金を拠出している間ずっと続くため、加入期間が長いほど恩恵も大きくなります。
老後資金を準備しながら現役時代の税金も抑えられる点は、iDeCoならではの魅力と言えるでしょう。
運用益が非課税になる
iDeCoでは、運用で得た利益がすべて非課税になるのも大きな強みです。
通常、投資信託や定期預金などの金融商品から得た利益には、所得税・復興特別所得税・住民税を合わせて20.315%の税金が課されます。
しかし、iDeCoの口座内で発生した利息や売却益といった運用益には税金が一切かかりません。
本来であれば税金として差し引かれる金額をそのまま再投資に回せるので、複利効果を最大限に活かした効率的な資産形成が可能になります。
長期間にわたって運用を続けるほど非課税の恩恵は大きくなり、老後に向けた資産をより着実に増やすことが期待できます。
受取時にも税制優遇がある
iDeCoは掛金の拠出時だけでなく、受取時にも税制上の優遇措置が設けられています。
受取方法は「一時金」「年金」「一時金と年金の併用」の3つから選ぶことができ、それぞれに異なる控除が適用されます。
一時金として一括で受け取る場合は「退職所得控除」が適用され、勤続年数(加入年数)に応じて税負担を軽減することが可能です。
一方、年金として分割で受け取る場合は「公的年金等控除」の対象となり、雑所得としての課税額を抑えられます。
このように、受取時にも税制上の優遇を受けられる点も、iDeCoのメリットの一つです。
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iDeCoをやった方がいい人
iDeCoを始めた方がいい人の特徴は、以下のとおりです。
- 退職金や厚生年金がない人
- 所得税・住民税を納めている人
- 老後資金を確実に貯めたい人
- 毎月の家計に余裕があり、長期間積み立てを続けられる人
自営業者やフリーランスの方は、退職金や厚生年金がないため、老後の収入が国民年金のみになりがちです。
しかし、iDeCoを活用すれば掛金が全額所得控除になる節税メリットを受けながら、自分で老後資金を計画的に準備することができます。
また、会社員や公務員の方も所得税・住民税を軽減しながら、老後資金を効率よく蓄えられます。
なお、上記に当てはまらない場合は無理に始める必要はなく、まずは生活防衛資金の確保やNISAの活用を優先するのも一つの選択肢です。
iDeCoをやめた方がいい人
一方で、以下のような人はiDeCoの利用を慎重に検討した方がよいと言えます。
- 収入が不安定で、毎月の掛金が家計の負担になりかねない人
- 住宅購入や教育費などで、近い将来まとまった資金が必要になる人
- 所得がない、または少ない専業主婦(主夫)の人
- 生活防衛資金をまだ確保できていない人
iDeCoは原則として60歳まで資金を引き出せないので、急な出費に対応できないリスクがあります。
そのため、生活費に余裕がない状態で無理に加入すると、日々の家計を圧迫してしまうおそれがあります。
また、所得が少ない人はiDeCoの最大のメリットである節税の恩恵を十分に受けられません。
したがって、上記に当てはまる方は、まず家計の見直しや生活防衛資金の確保を優先し、余裕ができてから改めて加入を検討するのがよいでしょう。
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iDeCoで資産運用した場合のシミュレーション
本章では、30歳から60歳までの30年間、年収500万の人が年3%の利回りで運用できた場合の資産額を働き方別に試算しました。
なお、本シミュレーションの掛金は働き方ごとの上限額を用いています。
| 働き方 | 毎月の掛金 | 積立元本 | 運用収益 | 30年後の資産額 | 減税額(所得税+住民税) | 運用収益非課税額 |
| 自営業者 | 6.8万円 | 2,448万円 | 約1,496万円 | 約3,944万円 | 約734万円 | 304万円 |
| 会社員(企業年金なし) | 2.3万円 | 828万円 | 約506万円 | 約1,334万円 | 約165万円 | 約102万円 |
| 会社員(企業年金あり)・公務員 | 2万円 | 720万円 | 約440万円 | 約1,160万円 | 約144万円 | 約89万円 |
自営業者は掛金の上限が他の働き方と比べて高いので、iDeCoで最も恩恵を受けられます。
会社員の方でも長期間にわたって積み立てることで、着実な資産形成が期待できるため、十分に活用する価値があるといえるでしょう。
なお、本シミュレーションはあくまで試算であり、実際の運用成果を保証するものではない点にご留意ください。
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よくある質問
iDeCoは途中で掛金の額を変更できますか?
iDeCoの掛金額は年に1回まで変更可能です。
「加入者掛金額変更届」を金融機関へ提出すれば、月5,000円から上限額の範囲内で1,000円単位で設定し直せます。
お金が払えなくなった場合、途中でやめることはできますか?
iDeCoは原則として途中解約(脱退)はできませんが、掛金の拠出を止めることは可能です。
「加入者資格喪失届」を提出して「運用指図者」になれば、新たな掛金を出さずに積み立てた資産の運用だけを続けられます。
ただし、拠出を止めた後も事務委託手数料(月66円)はかかり続ける点に注意が必要です。
まとめ
今回は、iDeCoがデメリットしかないと言われる理由と、メリットについて解説しました。
iDeCoには60歳まで引き出せないことや、手数料の負担などからデメリットしかないと一部の人から言われています。
ですが、掛金の全額所得控除や運用益の非課税など大きな強みもあります。
ぜひ本記事を参考に、自分のライフプランに合った判断をしてみてください。
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株トレード歴40年のプロトレーダー相場師朗先生が監修する株式投資情報総合サイト「インテク」の編集部です。今から株式投資を始めたいと思っている投資初心者の方から、プロが実際に使っているトレード手法の解説までの幅広いコンテンツを「わかりやすく、気軽に、実用的に」をモットーに発信しています。





