「投資のポートフォリオとはどんな意味?」と疑問に思っていませんか?
ポートフォリオという単語は聞いたことがあるものの、具体的にどのようなものかわからないと思っている方が多いようです。
そこで今回は、ポートフォリオの基本的な概念について詳しく解説します。
本記事を読むと、初心者の方でも投資のポートフォリオとはどのようなものか理解できるようになります。
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投資のポートフォリオとは?
ポートフォリオは、複数の資産を組み合わせた金融商品の保有状況を指す概念です。
投資で長期的に安定した資産形成を目指すなら、ポートフォリオの理解は欠かせません。
そこで本章では、以下の3つの内容に沿ってポートフォリオについて解説します。
- ポートフォリオの基本的な意味
- 投資におけるポートフォリオの役割
- なぜ投資ではポートフォリオが重視されるのか
それぞれみていきましょう。
ポートフォリオの基本的な意味
ポートフォリオとは、複数の金融資産の組み合わせと、その保有状況を意味する投資用語です。
たとえば「株式60%、債券30%、現金10%」といった資産の組み合わせがポートフォリオの一例です。
上記のような、保有する金融商品全体の構成を可視化したものが、ポートフォリオと呼ばれます。
ちなみにポートフォリオとは、もともとは書類カバンや紙ばさみを意味する言葉で、複数の資産をひとまとめにする様子を表現しています。
投資におけるポートフォリオの役割
ポートフォリオは、リスク管理と収益の最適化を実現するための役割を果たします。
単一の資産に集中投資すると、資産が値下がりした際に大きな損失を被るリスクがあります。
ですが、複数の異なる値動きをする資産を組み合わせると、一部が損失を出しても他の資産でカバーできる仕組みを作ることが可能です。
たとえば、株式市場が低迷しても債券が安定していれば、ポートフォリオ全体の損失を抑えられます。
このように、リスクとリターンのバランスを管理して、長期的に安定した資産形成を可能とすることがポートフォリオの本質的な役割といえます。
なぜ投資ではポートフォリオが重視されるのか
投資においてポートフォリオが重視されるのは、複数の資産を保有してリスクを分散させることが安定的な資産形成のために大切だからです。
「卵を一つのカゴに盛るな」という投資の格言が示すように、集中投資は資産全体が危険にさらされます。
たとえば、2008年のリーマンショック時、株式のみに投資していた投資家は大きな損失を被りました。
一方で、債券も保有していた投資家は損失を軽減できています。
このように、異なる資産クラスに分散投資させたポートフォリオを組むことで、市場の変動に対する耐性を高められるため、投資の基本として重視されています。
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ポートフォリオの作り方
本章では、ポートフォリオの作り方について以下の手順に沿って解説します。
- STEP1.許容できるリスクの水準を設定する
- STEP2.何のために投資するかを明確にする
- STEP3.どの資産にどれだけ配分するかを決める
- STEP4.実際に投資する商品を選ぶ
それぞれみていきましょう。
STEP1.許容できるリスクの水準を設定する
ポートフォリオ構築の第一歩は、自分がどれだけの損失に耐えられるかというリスク許容度を明確にすることです。
リスク許容度を超えた投資を行うと、価格変動に耐えられず、本来の目的を見失って損失を確定させてしまう可能性が高くなるからです。
そのため、自分のリスク許容度を数値化して、無理のないポートフォリオを構築するようにしましょう。
たとえば「資産の20%までの損失なら耐えられる」と設定すれば、20%までの損失を許容した資産配分を決められます。
なお、年齢・収入・資産状況・投資経験によってリスク許容度は異なるため、まず自分の年収や貯蓄額を確認することからはじめると良いでしょう。
STEP2.何のために投資するかを明確にする
投資目的を明確にすると、投資期間に応じた適切なポートフォリオを組めます。
たとえば、20年~30年後の老後資金が目的なら長期運用が可能であるため、リスクをとって株式比率を高めるといった調整が可能です。
一方、10年後に必要な教育資金なら、比較的投資期間が短いため債券や現金比率を高めて安定性を重視すべきでしょう。
このように、投資目的を明確にすることで、ポートフォリオに組み入れる商品の方向性を決められます。
まず、自分が何年後にいくら必要なのかを書き出してみると、目的が明確になります。
STEP3.どの資産にどれだけ配分するかを決める
リスク許容度と投資目的に基づいて、現金・債券・投資信託・株式・不動産などの具体的な配分比率を決定します。
以下の表では、各資産のリスクとリターン特性をまとめていますので、ポートフォリオの配分を決める際に参考にしてみてください。
| 現金 | 債券 | 投資信託 | 株式 | 不動産 | |
| ローリスク・ローリターン | ○ | ○ | |||
| ミドルリスク・ミドルリターン | ○ | ||||
| ハイリスク・ハイリターン | ○ | ○ |
保守的な運用を望むなら現金や債券の割合を多くし、リスクと安定性のバランスをとりたい場合は投資信託が推奨されます。
また、大きなリスクをとってでも高いリターンを目指すのであれば、株式や不動産への投資が良いでしょう。
ちなみにポートフォリオ構築では、投資家の年齢や運用期間を考慮しながら、資産配分を段階的に見直していくことが大切です。
たとえば、下記の表に示すように、年齢の上昇とともに安定志向の資産への配分を段階的に高めるとライフステージに適した投資バランスを保てます。
| 債券 | 株式 | |
| 20代 | 20% | 80% |
| 40代 | 50% | 50% |
| 60代 | 80% | 20% |
なお、投資期間が短いほど低リスク商品への投資が基本となります。
STEP4.実際に投資する商品を選ぶ
資産配分が決まったら、各資産クラスで具体的な商品を選択します。
商品選びで重要なのは、それぞれのコストを理解することです。
たとえば、債券への投資では売買手数料がかからない場合が多いですが、株式なら証券会社によっては購入時と売却時に手数料が徴収されます。
また、投資信託は信託報酬や売買手数料がかかるものもあります。
信託報酬とは、商品を保有している期間中に継続的に支払う運用管理費用のことです。
不動産投資では、管理費や修繕積立金、仲介手数料などが発生します。
長期運用では、コスト差が運用成果に大きく影響するため、できるだけコストが低い商品を選ぶのが重要です。
また、同じ資産クラス内でも複数の商品に分散投資することでリスクを軽減できます。
たとえば株式投資なら、国内株式だけでなく先進国株式や新興国株式にも分散すると良いでしょう。
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投資でポートフォリオを運用するときの注意点
投資でポートフォリオを運用する際の注意点は、以下のとおりです。
- 分散投資を徹底する
- 長期的な視点で運用する
- 定期的にリバランスをする
それぞれ解説します。
分散投資を徹底する
ポートフォリオを運用する際は、資産クラス・地域・セクター・時間の4つの軸で分散させることが重要です。
一つの資産や地域、セクターに偏ると、市場が低迷した際にポートフォリオ全体が大きな影響を受けるためです。
そのため、日本株だけでなく米国株や新興国株も組み入れる、株式でもテクノロジー・金融・ヘルスケアなど異なるセクターに分散するといった工夫が必要となります。
また、時間分散として一括投資ではなくドルコスト平均法で定期的に積み立てると、購入価格を平準化できます。
ドルコスト平均法とは、定期的に一定額を投資して高値掴みを避ける手法です。
多角的な分散投資を徹底すると、特定のリスク要因に左右されにくい強固なポートフォリオが構築できます。
長期的な視点で運用する
ポートフォリオ運用では、短期的な値動きに一喜一憂せず、最低でも5年~10年以上の長期視点で継続することが成功の鍵となります。
短期的には市場が大きく下落しても、長期的には経済成長やインフレに伴い資産価値が増加する傾向があるからです。
株式市場を例にみても短期的には暴落することがありますが、15年~20年以上の長期では右肩上がりに成長しています。
またインフレの進行により、現金で保有している資産の実質的な価値は目減りする一方で、株式や不動産などの実物資産は物価上昇に連動して価値が上昇する傾向があります。
そのため、短期的な値動きを気にしすぎず、目標達成まで淡々と投資を継続する姿勢が大切です。
定期的にリバランスをする
ポートフォリオは定期的に保有資産の一部を売買し、当初設定した資産配分比率を維持する必要があります。
市場の値動きによって各資産の比率が変化し、当初のリスク許容度から外れてしまう可能性があるためです。
たとえば「株式60%、債券40%」で開始しても、株式が上昇すると「株式70%、債券30%」になり、リスクが高まる場合があります。
ですがリバランスを行い、値上がりした資産を売却し値下がりした資産を購入すると、当初設定した資産配分比率に戻せるためリスク水準を適切に保つことが可能です。
上記のような定期的なリバランスによって、ポートフォリオの健全性を維持すると、長期的な投資成果を最適化できます。
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投資のポートフォリオについて知りたい人によくある質問
投資におけるポートフォリオについて知りたい人によくある質問は、以下のとおりです。
- 銘柄を増やせばポートフォリオは良くなりますか?
- 分散投資とポートフォリオは同じ意味ですか?
それぞれ解説します。
銘柄を増やせばポートフォリオは良くなりますか?
銘柄数を増やせば必ずしもポートフォリオが良くなるわけではなく、適切な分散が重要となります。
同じセクターや地域の銘柄を多数保有しても真の分散効果は得られず、管理も複雑になるからです。
たとえばIT関連株を30銘柄保有していても、テクノロジーセクター全体が下落すれば、すべての銘柄が同時に値下がりするリスクがあります。
そのため、銘柄数よりも資産クラス・地域・セクターの質的な分散を重視するのが、効果的なポートフォリオ構築につながります。
投資初心者の方は、銘柄数を増やすことより、異なる特性を持つ資産への分散を優先しましょう。
分散投資とポートフォリオは同じ意味ですか?
分散投資とポートフォリオは、異なる概念です。
ポートフォリオとは、保有している株式や債券、投資信託など資産の組み合わせ全体を指します。
一方、分散投資はリスクを軽減するための投資戦略で、複数の資産や業種、地域に資金を分けて投資する手法です。
つまり、ポートフォリオは「何を持っているか」を意味し、分散投資は「どのように投資するか」を表します。
両者は密接に関連していますが、同じ意味ではありません。
まとめ
今回は、投資のポートフォリオの基本から作り方、注意点まで解説しました。
ポートフォリオは、リスク分散により安定的な資産形成を実現するための重要な概念です。
リスク許容度の設定から資産配分の決定まで、4つのステップを踏んで構築すると、自分に合ったポートフォリオを作れます。
そして、分散投資の徹底と長期的な視点での運用、定期的なリバランスを心がけると、市場変動に左右されにくい強固な資産形成が可能になります。
ぜひ本記事を参考に、ご自身の投資目的に合ったポートフォリオ構築をはじめてみてください。
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株トレード歴40年のプロトレーダー相場師朗先生が監修する株式投資情報総合サイト「インテク」の編集部です。今から株式投資を始めたいと思っている投資初心者の方から、プロが実際に使っているトレード手法の解説までの幅広いコンテンツを「わかりやすく、気軽に、実用的に」をモットーに発信しています。






