四本値とは?初心者にもわかる4つの価格とローソク足の関係を徹底解説

四本値とは?初心者向けにローソク足と4つの価格を徹底解説!

株式投資のニュースやチャート分析でよく耳にする「四本値(よんほんね)」。

これは、「始値」「高値」「安値」「終値」の4つの価格をまとめた呼び方です。

株価の動きを読み解くうえで欠かせない基礎データであり、ローソク足チャートの土台となる重要な指標でもあります。

本記事では、四本値の意味や仕組み、ローソク足との関係を初心者にもわかりやすく解説します。

   
目次

四本値(よんほんね)とは?

四本値とは、一定期間における株価の始値・高値・安値・終値の4つを示す価格データのことです。

「SMBC日興証券」の用語集では次のように定義されています。

四本値とは、ある一定期間の始値、終値、高値、安値の4つの価格のこと。

ここで言う“一定期間”とは、チャートの足種(日足・週足・月足など)によって異なります。

たとえば、日足なら1日分・週足なら1週間分の四本値が使われます。

四本値の4つの要素

始値(はじめね)

始値とは、一定期間で最初に取引された価格です。

例えば一定期間を1日(日足)とする場合、株式売買が始まるのは9時からですが始値が必ず9時の株価になるというわけではありません。

株式売買が成立するには、買いたい人と売りたい人の売買株価が一致する必要があるからです。

もしその1日で最初に売買が成立したのが9時10分であったとしたら、始値は9時10分の株価になります。

終値(おわりね)

終値とは、一定期間で最後に取引された価格です。

始値と同様に、日足で考えた場合に市場が閉まる15時の株価が必ず終値になるというわけではなく、15時までの間で最後に売買が成立した時間の株価が終値になります。

高値(たかね)

高値とは、一定期間でもっとも高く取引された価格です。

安値(やすね)

安値とは、一定期間でもっとも安く取引された価格です。

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四本値はローソク足を構成している

チャートの図

ローソク足は、四本値を図形に落とし込んだ表現です。胴体(実体)は始値と終値、ヒゲは期間内の到達点(高値・安値)を示します。

取引ツールにより配色や陰陽の表示は異なることがありますが、読み解く考え方は共通です。

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窓(ギャップ)とヒゲの関係

窓(ギャップ)は、新しい足の始値が前の終値から飛んで始まる現象です。上方向に離れればギャップアップ、下方向ならギャップダウンです。

ギャップが出ると、実体全体が上や下に“ずれた”配置になり、ヒゲはその期間中の行って来い(上ヒゲ/下ヒゲ)を示します。

決算や配当落ち、外部環境の変化などで発生しやすく、ヒゲの長短や実体の位置関係と合わせて、どの価格帯で売買が集中したかを読み取る手掛かりになります。

ローソク足の成り立ち

ローソク足ができるまでの流れを追っていきましょう。

1.ローソク足をつくる期間を決めます。(日足、週足、月足など)

2.その期間の始値と終値を確認し、その価格のラインに横線を引きます。

始値と終値の図

3.2で書いた線を縦に結んで、長方形を作ります。

これを「胴体」といいます。

胴体の図

4.胴体の真ん中の延長線上に高値と安値を書き、線で繋ぎます。

胴体からはみ出した線を「ヒゲ」といいます。

ヒゲを足した図

5.始値より終値が高い場合、胴体は白抜きです。

これを「陽線」といいます。

陽線の図

・始値より終値が安い場合、胴体を黒く(白以外の色で)塗ります。

これを「陰線」といいます。

陰線の図

ローソク足は四本値を使ってこのように描かれます。

形状や陽線・陰線の色は証券会社にもよって異なるのでこの限りではありませんが、当サイトの監修をしている相場師朗(あいばしろう)先生がお使いになっているパンローリングのチャートギャラリーでは、白色のローソク足が陽線、黒色のローソク足が陰線として示されています。

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陽線と陰線の攻防

前述した通り、始値より終値が高いものを「陽線」、始値より終値が安いものを「陰線」といいます。

陽線は買い方と売り方が戦った結果、買い方が強かった結果です。

一方陰線は、売りが強かったことを表しています。

また、胴体が長いほど買い方(売り方)の勢いが強いです。

局面の図

上図のように、上昇の局面では陽線が多くなり、下落の局面では陰線が多くなります。

このような局面を、上昇トレンド・下降トレンドなどと呼びます。

トレンドについて詳しくは、株のトレンドについて知る!テクニカルにおける上昇・下降トレンドとはの記事をご覧ください。

胴体とヒゲから考えるトレーダー心理

胴体は始値と終値の差を、ヒゲは期間内の到達点を可視化します。

上ヒゲが長い足は上値での売り圧力が示唆されることがあり、下ヒゲが長い足は下値での買い戻しが示唆されることがあります。

観察の順序を定めて、だましを減らす視点を持ちましょう。

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だましを減らす確認順序

①上位足の方向(週足・日足で上昇/下降/もみ合い)→②重要水準(直近高安・移動平均・トレンドライン)→③足形(実体の長短、上/下ヒゲの長さ、連続性)→④出来高(平常比での増減)の順に確認します。

イベント日(決算・配当落ち・指数入替など)や寄り/引けの板寄せ要因も合わせてチェックすると、単一の足形に過度な意味付けをしにくくなります。

四本値は事実、解釈は状況依存であることを念頭に、複数の根拠を積み上げる姿勢が有効です。

四本値に関するQ&A

Q1. 四本値は株以外の金融商品でも使われる?

A. はい、使われます。

四本値は株式だけでなく、FXや仮想通貨、先物取引など幅広い金融商品のチャートでも利用されます。

どの市場でも「始値・高値・安値・終値」という価格の動きは基本的に同じ考え方で表現できるため、分析の基礎指標として欠かせません。

Q2. 四本値を活用する具体的な練習方法は?

A. 初心者におすすめなのは「過去のチャートを使って検証」することです。

ローソク足を1本ずつ見ながら「このときのトレーダー心理はどうだったか?」を想像すると理解が深まります。

また、移動平均線やトレンドラインと組み合わせて観察することで、四本値がトレードの判断材料としてどう機能するのかを体感できるでしょう。

まとめ

    四本値は、選んだ時間軸における価格の骨格(始値・高値・安値・終値)です。

    寄り付き/引けの板寄せで始値・終値が確定し、期間中の推移が高値・安値や実体・ヒゲとしてローソク足に表現されます。

    読み取りでは、上位足→重要水準→足形→出来高の順に確認し、ギャップやイベントの影響も踏まえて解釈を整えることが要点です。

    基礎を押さえたうえで、自分の時間軸で過去チャートを観察・記録すると、数字と形のつながりが自然に身につきます。

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    この記事の監修者

    監修者プロフィール

    トレード歴40年の株職人。“株匠” を目指している。
    20歳で株の売買を始めてから20年間、
    「日本郵船」1銘柄のみの「売り」「買い」に集中、大きな利益を重ねる。
    その後、宮本武蔵が洞窟に籠もるかの如く、チャートと建玉の研究に没頭する。

    現在も、チャートと建玉の操作のトレード手法をさらに極めるべく精進を重ねており、
    日本株、米国株、イタリア指数、イギリス指数、ユーロ指数、金、原油、コーン、FXなど、
    どの市場でも大きな利益を生み出している。

    ラジオNIKKEI「相場師朗の株は技術だ!」でキャスターを務める。
    東京証券取引所北浜投資塾講師、日本経済新聞社お金の学校講師。

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    この記事を書いた人

    著者プロフィール
    根本 卓(株塾・インテク運営責任者)
    1年間勉強・練習後に2013年から株式投資を運用資金30万円から開始。

    地道に続け、7年後に月500万円の利益を出せるように。

    その経験を活かし、株塾サービスに反映・インテク記事を書いています。

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