預け替え(株式移管)とは?初心者向けに手続きと注意点を解説

預け替え(株式移管)

株式投資をおこなっている方は、たくさんある証券会社のなかから1つを選び、その証券会社で証券口座を開設したかと思います。

取引をする中で「違う証券会社を利用したいな…」と思ったことはありませんか?

そのようなときに、便利な方法があります。

実は、株式は証券会社間で移動させることが可能なのです。

本記事では、株式をほかの証券会社に移動させる「預け替え」について解説していきます。

この記事でわかること

  • 預け替えの意味
  • 預け替えをおこなう理由
  • 預け替えをするのに必要な手続き
  • 預け替えをするときの注意点

相対取引とは?メリット・デメリットを株初心者にもわかりやすく解説します

目次

預け替え(株式移管)って何?

まずは「預け替え(株式移管)」の意味についてご説明していきます。

預け替えとは、現在ある証券会社にて証券口座を開設し保有している株式を、ほかの証券会社の証券口座に移動させることをいいます。

近年は対面証券よりも、インターネット上で株式売買ができるネット証券を活用する人が増えてきています。

ネット証券は、対面証券のように数多くの営業店舗を構えていないことから人件費というコストを削減できるため、株式売買に関わる手数料を大幅に引き下げることが可能になっています。

そのため、最近では「○○証券が△△手数料を無料化へ」といったニュースを耳にすることも増えてきました。

株式売買におけるコストをできるだけ避けて利便性を上げたいトレーダーの方からすると、利用する証券会社を変更するメリットは大きいでしょう。

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預け替え(株式移管)が必要になる事例

では、実際に預け替えはどのようなケースで必要になってくるのでしょうか?

上記でも少し触れましたが、手数料の削減を含む3つの事例についてご紹介していきます。

株式売買におけるコストを小さくしたい

1つめは、先ほどもご紹介しましたが株式売買におけるコスト(手数料)を抑えたい場合です。

従来では対面証券がメジャーとなっており、電話注文が必要なことや電話において株価情報を入手する必要があったことから、対面証券における株式売買の手数料は比較的高めに設定されています。

手数料が高いと、含み益が生じていたとしても手数料が発生することによって実質的にはマイナスになってしまう可能性があるので、株式を売りたいときになかなか売れないといった問題点もあります。

そこで、安価な手数料を実現しているネット証券に預け替えをすればインターネット上で株式売買が完結するだけではなく手数料も抑えることもできるため、多くの投資家に利用されている現状です。

そうしたコスト削減のため、預け替えをするケースも増えています。

親族が保有している株式を相続したい

2つめは、亡くなった親族が保有していた株式を相続したい場合です。

このとき預け替えが有効となるのは、自分(相続人)が亡くなった親族(被相続人)とは異なる証券会社で証券口座を開設して主に利用しているときのみになります。

預け替えをすれば、自分が保有している株式と相続した株式を同じ証券会社の同じ口座で管理することができるというメリットがあります。

信用取引に利用する証拠金を増やしたい

3つめは、信用取引・先物取引・CFD・FXなどの金融商品を取引する際に必要になる証拠金をさらに手元に準備したい場合です。

この証拠金には、証券口座の預り金・株式・投資信託などを充当することが可能なのですが、どうしても不足してしまうことがあるかもしれません。

このような場合にも預け替えをすることで、ほかの証券会社の証券口座で保有していた株式を証拠金に充当することが可能になります。

預け替え(株式移管)はどのような流れでおこなわれる?

では実際に預け替えをしたいと思った場合、どのような手続きが必要になるのでしょうか?

各証券会社で大きな違いはありませんので、以下でおおまかな流れをご説明していきます。

  1. 預け替え元(移動させる前)の証券会社で預け替えに必要な書類を取り寄せて、必要事項を記入し提出する
  2. 約1~3週間ほどで、預け替え手続き完了の連絡が来る
  3. 預け替え先(移動させた後)の証券会社で、必要な書類があれば記入し提出する

このように、預け替えの手続きは書類上でおこなわれ、最大3週間程度で完了する簡単なものとなっています。

詳しくは、預け替え元と預け替え後の証券会社に問い合わせをしてみてください。

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預け替え(株式移管)をするときの注意点

非常に便利な預け替えですが、実際におこなうにあたって知っておきたい注意点があります。

1つずつチェックしていきましょう。

預け替え元から移動させるときに手数料がかかることがある

預け替え元から株式を取り出すことを「出庫」というのですが、出庫には手数料が発生することがあります。

手数料を支払ったとしても、預け替えをすることによってメリットを享受することができるのかどうかをしっかり吟味しておきましょう。

外国株は預け替えをすることができないことがある

残念ながら、外国株を取り扱っている証券会社同士であっても同じ国の同じ銘柄を降り扱っていない場合は預け替えをすることができません。

そもそも外国株を取り扱っている証券会社がまだ日本には少ないことも原因ですが、外国株を購入するときは預け替えをすることができないリスクを想定して、慎重に証券会社を選ぶ必要がありそうです。

口座の種類が違うと預け替えをすることができない

証券口座には「一般口座」、「特定口座」の2種類があり、証券口座を開設するときにどちらかを選択したかと思います。

ですが預け替えは、“特定口座から特定口座“もしくは”一般口座から一般口座“といった同じ種類の口座間でしかおこなうことができません。

もし預け替え先の証券会社では異なる種類の口座を利用したいという方は、あらかじめ預け替え元の証券会社で口座の種類を切り替えておきましょう。

証券口座の開設の仕方は?必要なものや最短で開設するための流れを紹介

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まとめ

  • 預け替えとは、保有している株式をほかの証券会社の証券口座に移すこと
  • 手数料の削減、相続、証拠金の補充といった目的でおこなわれることが多い
  • 預け替え自体に手数料が発生したり移すことができない銘柄があったりするので要注意

本記事では、預け替えの意味や手続きの流れ、注意点について解説してきました。

近年では、従来とは違った形の証券会社がどんどん台頭してきているため、違う証券会社を利用したいと思う機会も増えてくるかもしれません。

そのようなときは、ぜひ本記事を参考に預け替えを検討してみてくださいね。

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この記事の監修者

監修者プロフィール

トレード歴40年の株職人。“株匠” を目指している。
20歳で株の売買を始めてから20年間、
「日本郵船」1銘柄のみの「売り」「買い」に集中、大きな利益を重ねる。
その後、宮本武蔵が洞窟に籠もるかの如く、チャートと建玉の研究に没頭する。

現在も、チャートと建玉の操作のトレード手法をさらに極めるべく精進を重ねており、
日本株、米国株、イタリア指数、イギリス指数、ユーロ指数、金、原油、コーン、FXなど、
どの市場でも大きな利益を生み出している。

ラジオNIKKEI「相場師朗の株は技術だ!」でキャスターを務める。
東京証券取引所北浜投資塾講師、日本経済新聞社お金の学校講師。

この記事を書いた人

著者プロフィール
根本 卓(株塾・インテク運営責任者)
1年間勉強・練習後に2013年から株式投資を運用資金30万円から開始。

地道に続け、7年後に月500万円の利益を出せるように。

その経験を活かし、株塾サービスに反映・インテク記事を書いています。

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