株式投資の方法には「成長株投資」(別名:グロース株投資)と呼ばれる、中長期の投資法が存在します。
成長株は企業の成長に合わせて株価が上昇することが多いため、見極めることができれば利益を取りやすいと考えられています。
しかしこの考え方は本当にリスクはないのでしょうか。
今回は成長株の定義をはじめ、成長株投資のポイントやリスク面について、ご説明します。
この記事でわかること
- 成長株とはどのような株か
- 成長株投資のリスク
成長株は業績が良い銘柄
「 成長株」は別名グロース株とも呼ばれ、企業の業績が良く、今後も売り上げが伸びていくと予想されている銘柄を指します。
また、業績だけでなく、企業の経営方針や新商品などあらゆる側面から分析した際、成長性が見いだせる場合も成長株と呼びます。
例えば、最近ニュースなどで見かける「人工知能(AI)」や「ICタグ」、「マイクロチップ」や「自動運転」など、最新技術を事業としている企業の株なども成長株として考えます。
いわゆる、業界の最先端技術やサービス、流行に関連した株と考えれば良いでしょう。
また、成長株は最新技術や流行以外でも見かけることがあります。
製造業や農業など各業種の景気が良好な場合も、成長株が発生しやすいようです。
中長期投資では成長性の見極めが大切
中長期投資は、50万円や100万円くらいの自己資金を用意し、大型株を狙って売買するケースが多いといえます。
中・小型株でも中長期投資に向いている銘柄が存在することから、比較的少額から始めることもできます。
出来高の多い銘柄
中長期投資に必要な要素の1つが、出来高の多さです。
出来高が多いということは、投資家が日々活発に取引している証拠と見ることができます。
また、出来高が多い銘柄は、急な上昇や下落を繰り返しにくくなります。
例えば、投機目的(ギャンブルのような取引)による大量買いが発生しても、各価格帯の出来高がクッションのような役割を果たし、急騰や急落が起きにくいです。
したがって、中長期投資を行った場合、急落や急騰といった、不安定な値動きに悩まされることが少ないといえます。
値動きは小さいが長期的に見ると上昇している銘柄
中長期投資では、デイトレードやスイングトレードといった、1ヶ月以内に取引を完了させる投資方法とは異なる視点で銘柄を選びます。
その1つが、短期的に値動きが小さい銘柄を選ぶ点です。
出来高が多く値動きが小さい銘柄の中には、半年や1年といったスパンでチャートを見た場合、値上がりしているケースがあります。
このような銘柄は景気に影響されにくい側面があり、中長期投資に向いています。
成長株を含む業績を上方修正している銘柄
中長期投資と成長株投資に共通しているのは、業績の上方修正や成長傾向にある企業の株を購入するという考え方です。
景気や一時的な上昇相場によって値動きが激しくなる銘柄と、中長期投資は相性が良くありません。
対して、企業の業績や新商品開発など、株価の上昇理由が企業価値と結び付けられる銘柄は、中長期投資と相性が良いと考えることができます。
成長株投資にもリスクはある
成長株を中長期投資目的で購入したのは良いけど、実際には大きくリターンを得られないケースもあるでしょう。
理由は、投資家心理が影響していると考えられます。
例えば、成長株の成長が鈍化した場合を想定してみましょう。
投資家としては、株価が下落して利益が減るのを防ぐために、利益確定をするために売却が増える可能性があります。
全ての投資家が中長期目的の投資とは考えにくいので、その段階で株価が下がる可能性は否定できません。
長期保有していても、結局利益確定するタイミングを逃してしまい、利益を得ることができないというケースもあるでしょう。
まとめ
- 成長株は、長期的に成長するかの見極めが大事
- 成長株にもリスクはあることを把握した上で、取引を行う
成長株投資をする場合、ネガティブ要因により株価が下がることも視野に入れ、動向をつねに見ていく必要があります。
成長株に投資をする際は、注意が必要です。
当サイトの監修をしてくださっている相場師朗(あいばしろう)先生は、成長株はではなく株技術を磨くことで安定的に収益を狙える銘柄を中心にトレードをしています。
プロの銘柄選定にご興味がある方は、「初心者におすすめの株の買い方とは?プロも活用する3つの基本ポイントを押さえよう」の記事をご覧ください。
投資家として、常に最善の判断ができるよう、戦略を立てて投資をしていくことが必要です。
著者プロフィール
根本 卓(株塾・インテク運営責任者)
1年間勉強・練習後に2013年から株式投資を運用資金30万円から開始。
地道に続け、7年後に月500万円の利益を出せるように。
その経験を活かし、株塾サービスに反映・インテク記事を書いています。