「株のスクリーニングってなに?」と疑問に思っていませんか?
株式投資をしていて、スクリーニングという単語は聞いたことがあるものの、具体的にどういうものなのかわからないと思っている投資初心者の方が多いようです。
そこで今回は、株のスクリーニングとはなんなのかについて解説します。
本記事を読むと、初心者の方でもスクリーニングとはどのようなものなのか理解できるようになります。
また、スクリーニングのやり方についても紹介しました。
ぜひ本記事の内容を参考に、ご自身でもスクリーニングツールを活用して、数千もの銘柄の中から質の高い投資候補をみつけてみてください。
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株のスクリーニングとはなにをする作業か
本章では、株のスクリーニングの基本的な意味について以下の内容に沿って解説します。
- 株のスクリーニングとは
- スクリーニングでできることとできないこと
それぞれみていきましょう。
株のスクリーニングとは
株のスクリーニングとは、投資条件を満たす銘柄を効率的に抽出できるツールです。
日本には約4,000社の企業が上場しており、すべてを手動で調べるのは大きな労力が必要です。
ところが、スクリーニングツールを活用すれば、膨大な数の企業情報を手作業で調査する手間を大幅に効率化できます。
たとえば「配当利回り3%以上かつPER(株価収益率)15倍以下」といった条件を設定すれば、自動的に該当する銘柄を一覧表示させることが可能です。
スクリーニング機能を使うと、投資家は限られた時間の中で効率的な投資判断を行えるようになります。
なお、PERとは株価が1株当たり利益の何倍になっているかを示す、数値が低いほど割安と判断される指標です。
スクリーニングでできることとできないこと
スクリーニングは、財務データや株価指標による数値的な条件での絞り込みは得意ですが、企業の質的分析はできません。
なぜなら、経営陣の質や事業の将来性、競争優位性は数値化が困難だからです。
そのため、業績数字は優秀だとわかっても、スクリーニングで主力事業の構造的衰退や将来性の欠如を判明させることは難しいです。
したがって、スクリーニングは候補選定の第一段階として活用し、最終的な投資判断では詳細な企業分析が必要となります。
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株のスクリーニングを行う前に整理すべき投資目的
スクリーニングを効果的に活用するには、投資目的や投資期間を事前に明確化するのが重要です。
そこで本章では、スクリーニングを行う前に整理すべきこととして以下の内容を解説します。
- なぜスクリーニングの前に目的が必要か
- 投資期間による目的の違い
それぞれみていきましょう。
なぜスクリーニングの前に目的が必要か
なぜスクリーニングの前に目的が必要かというと、投資目的によって条件設定の方向性が根本的に変わってしまうからです。
たとえば、安定した配当収入を得ることが目的なら、配当利回りや配当性向(利益の何割を配当に回しているかを示す指標)を重視します。
一方で資産の成長を重視するなら、売上高やEPS(1株当たり当期純利益)などの指標が条件設定に必要です。
このように、投資目的に応じて重視すべき指標や評価基準が全く異なるため、目的が重要になります。
投資期間による目的の違い
投資期間によっても、重視する指標や条件設定が根本的に変わります。
たとえば、短期投資では株価の値動きの大きさが重要で、長期投資では企業の安定性や持続的な成長性が優先されます。
そのため、デイトレードのような短期売買なら出来高(取引量)を重視するとよいでしょう。
バリュー投資のような長期投資なら、PERやPBR(株価純資産倍率)などの割安指標をみて、財務安定性の高い企業を選別します。
なお、PBRとは株価が1株当たり純資産の何倍になっているかを示す指標です。
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初心者向け株のスクリーニングのやり方
本章では、初心者向けのスクリーニングのやり方を以下の手順で解説します。
- STEP1.投資目的を明確にする
- STEP2.スクリーニング条件を設定する
- STEP3.条件を入力して検索実行
- STEP4.追加条件で絞り込み
それぞれみていきましょう。
STEP1.投資目的を明確にする
株式投資をはじめる前に、まず自分の投資目的を明確にすることが重要です。
目的によって、適切な銘柄選択の基準が大きく変わるからです。
主な投資目的には「配当収入を得る」「資産の成長を図る」などがあります。
配当収入が目的なら高配当銘柄を、資産成長が目的なら成長性の高い企業を重点的に探すことになります。
STEP2.スクリーニング条件を設定する
設定した投資目的に基づいて、適切なスクリーニング条件を選択します。
配当収入が目的の場合は配当利回り・配当性向を重視し、資産成長が目的なら売上高成長率・EPS成長率などの指標を中心に条件設定を行います。
初心者の場合は、一度に多くの条件を設定するのではなく、2個〜3個の基本的な指標からはじめていくとよいでしょう。
たとえば「配当利回り3%以上」「PER15倍以下」「時価総額1,000億円以上」といったシンプルな組み合わせからはじめて、各指標の意味と相場観を身につけてから徐々に条件を増やしていきます。
STEP3.条件を入力して検索実行
設定した条件をスクリーニングツールへ正確に入力し、検索を実行します。
初回は条件を比較的緩めに設定し、検索結果を確認してから徐々に条件を厳しくするアプローチが効果的です。
厳しすぎる条件からはじめると、該当する銘柄が少なくなってしまい、条件設定の妥当性を判断できないからです。
たとえば、最初は「配当利回り2%以上」で検索し、候補が多すぎる場合は「3%以上」「4%以上」と段階的に引き上げていきます。
まずは、検索結果が50銘柄〜100銘柄程度になるよう条件を調整するとよいでしょう。
STEP4.追加条件で絞り込み
初回スクリーニングの結果を分析し、必要に応じて追加条件でさらなる絞り込みを行います。
一度に多くの条件を設定するより、段階的に条件を追加する方が各指標の影響を理解しやすくなるからです。
たとえば配当利回りで絞った後に「自己資本比率50%以上」を追加し、財務安定性も考慮に入れます。
自己資本比率とは総資産に占める自己資本の割合で、高いほど財務が安定していることがわかる指標です。
さらに「営業キャッシュフロー黒字」といった条件を加えることで、実際にお金を稼いでいる企業に絞り込めます。
営業キャッシュフローとは本業からの現金収支で、黒字の企業は事業で着実にお金を生み出しています。
このように段階的に条件を追加すると、各条件の意味を深く理解しながら質の高い投資候補を選定することが可能です。
最終的に20銘柄~30銘柄程度に絞り込めれば、個別企業の詳細分析に進みましょう。
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株のスクリーニングをする際の注意点
本章では、株のスクリーニングをする際の注意点として、以下の内容について解説します。
- ツールの表示情報を鵜呑みにしない
- 数値の更新タイミングに注意
- スクリーニング結果をそのまま投資判断で使わない
それぞれみていきましょう。
ツールの表示情報を鵜呑みにしない
スクリーニングツールでは、計算方法の違いにより実際の数値と異なる場合があるため、投資判断前には必ず元データの確認が必要です。
たとえば、PERの計算で、過去12ヶ月の実績利益を使うツールと予想利益を使うツールでは数値が異なります。
そのため気になる銘柄については、企業が公式発表している有価証券報告書や決算短信で財務数値を確認し、ツールの表示内容と照らし合わせる習慣をつけるのが大切です。
数値の更新タイミングに注意
スクリーニングツールのデータ更新タイミングは、提供する会社によって異なるため古い情報で判断してしまうリスクに注意が必要です。
たとえば、決算発表で大幅な減益が発表されたにもかかわらず、スクリーニングツール上では直近の情報が反映されておらず、前四半期の好調な数値でPERが計算される場合があります。
このような状況では、実際には割高な株を割安だと誤認してしまう危険性があります。
そのため、株を買うかどうか決める前には企業のホームページや証券会社のレポートで現時点の業績情報を確認し、ツールの情報が最新かどうかをチェックするようにしましょう。
スクリーニング結果をそのまま投資判断で使わない
スクリーニングは、効率的な銘柄選択の手段にすぎず、最終的な投資判断には多面的な分析が不可欠です。
数値的な条件を満たしていても、業界環境の変化や経営上のリスクにより企業価値が大きく変動する可能性があるからです。
たとえば財務指標が優良でも、主力事業が技術革新により陳腐化する業界にあったり、新規参入により競争が激化している場合があります。
そのため、スクリーニングで絞り込んだ銘柄については、必ず企業分析を深掘りし財務諸表に現れない要因も含めて総合的に投資価値を判断するのが重要です。
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株のスクリーニングについて知りたい人によくある質問
株のスクリーニングについて知りたい人によくある質問は、以下の以下のとおりです。
- 株のスクリーニングは初心者でも使えますか?
- 条件はどれくらい入れるのが適切ですか?
それぞれみていきましょう。
株のスクリーニングは初心者でも使えますか?
株のスクリーニングは、初心者でも十分活用できるツールです。
多くの証券会社やウェブサイトで無料のスクリーニング機能が提供されており、専門知識がなくても手軽に利用できます。
売上高やPER、配当利回りなどわかりやすい指標から絞り込んでいくと、数千銘柄の中から自分の投資方針に合った株式を効率的にスクリーニングできます。
最初は簡単な条件設定からはじめて、徐々に高度な機能を使っていけば、投資判断の精度も向上していくでしょう。
条件はどれくらい入れるのが適切ですか?
スクリーニング条件は、3個〜5個程度が適切だといえます。
なぜなら、多すぎると投資候補がゼロになり、少なすぎると効果的な絞り込みができないからです。
そのため、まずは配当利回り・PER・時価総額など3つの基本条件からはじめて、投資経験が増えてきたらROEやROAなどの条件を段階的に追加していきます。
実際に条件を1個ずつ追加するたびに検索結果の銘柄数がどう変化するかを観察すると、各条件の影響力を理解できるでしょう。
最終的に20銘柄〜30銘柄程度に絞り込めれば、個別企業の詳細分析が現実的に可能な範囲となります。
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まとめ
今回は、株のスクリーニングとはなにか、そして効果的な活用方法について解説しました。
スクリーニング機能は、約4,000社の上場企業の中から投資条件を満たす銘柄を効率的に抽出できる便利なツールです。
スクリーニングを有効活用するなら、まず投資目的を明確にしてから、段階的に条件を設定していくことです。
ただし、スクリーニングは銘柄選定の第一段階にすぎず、最終的な投資判断には企業の詳細分析が欠かせない点は理解しておきましょう。
ぜひ本記事を参考に、スクリーニング機能を活用して効率的な投資判断を行ってみてください。
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株トレード歴40年のプロトレーダー相場師朗先生が監修する株式投資情報総合サイト「インテク」の編集部です。今から株式投資を始めたいと思っている投資初心者の方から、プロが実際に使っているトレード手法の解説までの幅広いコンテンツを「わかりやすく、気軽に、実用的に」をモットーに発信しています。






