スキャルピングとは?具体的なやり方を手順にそって解説!

スキャルピングとは?具体的なやり方を手順にそって解説!

スキャルピングを通じて利益を出したいと思っても、「具体的にどうすれば?」「どんなところに注意すればいいの?」といった疑問が生まれるのではないでしょうか。

また、「やり方がよくわからないまま始めて、損失を出したくない」という心配もありますよね。

そこで今回は、スキャルピングの手法について具体的に解説します。

スキャルピングを成功させるコツやテクニックを紹介するので、これから挑戦する方はぜひ参考にしてください。

目次

スキャルピングの手法

スキャルピングとは、数秒から数分の非常に短い期間で売買する取引方法です。

1回のトレードリスクが少なく、資金効率が良いというメリットがあります。

また、ポジションを翌日に持ち越さないため、大きな価格変動を受けにくい点もポイントです。

一方で、取引回数が増える分、スプレッド分のコストがかさんでしまいます。

一度に大きな利益を出すことも難しいので、コツコツ何度も繰り返すことが必要です。

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スキャルピングを成功させるコツ

スキャルピングを成功させるには、いくつかのコツがあります。

初心者の方は、まず以下の4つを押さえておきましょう。

順張りする

スキャルピングを成功させるためには、まずトレンド相場で順張りすることから始めましょう。

逆張りをして戻りを待っていると、短期的に見て勝率が落ちる傾向にあります。

スキャルピングとは?具体的なやり方を手順にそって解説!

上図のように、上昇トレンドの中で下がったタイミングと、下落トレンドの中で上がったタイミングをつかむことが大切です。

上昇トレンドではサポートライン、下落トレンドならレジスタンスラインに触れる瞬間を目安にしてください。

時間帯による違いを理解する

FX相場は、時間によって値動きが異なります。

狙っている通貨がいつ値動きが活発になるのかを知ることが、スキャルピングを成功させる大切なポイントです。

特に、世界三大市場とのオープン直後は逃さないようにするため、東京市場は9時、ロンドン市場は17時、ニューヨーク市場は22時のタイミングに動けるようにしましょう。

状況に応じて逆指値を活用する

逆指値とは、現状より価格が上がったら買い、価格が下がったら売るという発注方法です。

一見すると不利な手法に見えますが、自動的に損切を行え、チャート監視の必要がなくなるというメリットがあります。

秒単位で行うスキャルピングの場合、わざわざ目を離す必要がないので基本的には逆指値は不要です。

しかし、ポジションを数分以上持つ場合には逆指値注文を出しておくことで決済の遅れを防げ、予想外の値動きがあっても損失を小さく抑えられます。

逆指値の位置は、サポート・レジスタンスラインやボラティリティを加味して決定しましょう。

経験をつんでからチャレンジする

スキャルピングをする上で何より大切なのは、まずはとにかく経験を積むことです。

FX取引に慣れていないうちから、通常よりも素早い判断が必要なスキャルピングにチャレンジしても、上手くいく可能性は非常に低いです。

また、チャートをじっくり観察しながら小さな値動きに反応する集中力も求められます。

取引中は少しも目を離せず、体力的・精神的負担も大きいです。

FX取引自体が初心者の方には向いているとは言えないので、何度も取引を経験した後にスキャルピングにチャレンジしてみてください。

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スキャルピングにおけるエントリー

スキャルピングで利益を出していく鍵は、エントリータイミングの見極めです。

どうすれば正しくタイミングを見極められるか、コツを3つ解説します。

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エントリーのルールを決めることが重要

まずは、エントリーのルールを決めておきましょう。

ルールもなく無秩序に始め、値動きを見ながら毎回どうするか考えていては、素早い判断ができず失敗してしまいます。

適切なタイミングでエントリーすることがスキャルピングを成功させる最大のポイントなので、その場その場ですべてを考えるスタイルはやめましょう。

また、スキャルピングを始めてすぐに質の高いルールが作れるわけではありません。

数か月かけて基盤を作り、どのような判断をした時に利益が出ているかをしっかり分析してください。

エントリータイミングの見つけ方

実際にどのようなタイミングでエントリーすればよいか、具体例を解説します。

まずは、サポートラインとレジスタンスラインを基本としましょう。

サポートラインでの買いエントリータイミングとしては、過去に反発実績が複数ある価格帯に近づいたときは、注目してください。

また、出来高の増加を伴って価格が反発している現象も買いのタイミングです。

さらに、テクニカル指標によって必要以上に売られすぎている時も、買いエントリータイミングだと言えるでしょう。

レジスタンスラインでの売りエントリータイミングの例しては、直近の高値圏でもみ合いをしている時が挙げられます。

また、上昇トレンドが鈍化した時も、売りでよいでしょう。

ほかにも、MACDを見てデッドクロスができている時や、日足・4時間足で下降トレンドが確認できたときも売りエントリータイミングです。

リスク管理とエントリータイミング

スキャルピングを成功させるには、適切なリスク管理が欠かせません。

押さえておきたいのが、リスクリワードです。

リスクリワードとは、損失と利益の比率を指しています。

スキャルピングとは?具体的なやり方を手順にそって解説!

また、損切ラインの設定も重要です。

直近の値動きの範囲を考慮し、スプレッドコストの影響度合いを加味しながらラインを設定してください。

この時、必ず重要な価格帯の外側に設定することで、無意味なストップロスの発動を防げます。

損失を小さく抑えるためには、特にボラティリティが急に上昇する時と、市場の流動性が落ち着く時間帯は慎重にエントリーしてください。

経済指標が発表される時には、発表30分前には新規エントリーをしないことがコツです。

既存のポジションのリスク量は半分ほどに調整し、発表されてもすぐに動かず15分ほどは様子を見ることをおすすめします。

一通り観察してボラティリティが落ち着いてから通常取引に戻ると、思わぬ大損失を避けることができます。

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スキャルピングにおける注文テクニック

スキャルピングには、いくつかの注文テクニックがあります。

様々な情報を活用することで利益を積み上げやすくなるので、ぜひチェックしてください。

トレンドラインの活用

トレンドラインとは、相場の安値と高値を結んだ線のことです。

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トレンドラインには、下値支持線であるサポートライン、上値抵抗線であるレジスタンスライン、2つのラインと並行に描くチャネルラインの3種類があります。

価格が下落してサポートラインに近づくと、そこから反転して上昇する可能性が高いです。

しかし、サポートラインの底を抜けると、上昇トレンドから下落トレンドへの転換になることが多いです。

価格が上昇してレジスタンスラインに近づくと、そこから反転して下落する可能性が高いです。

しかし、レジスタンスラインを上抜けると、下落トレンドから上昇トレンドへの転換になることが多いです。

トレンドラインの中でも、サポートラインと並行に描かれるものを上昇チャネルラインと呼び、この付近では下落しやすくなります。

レジスタンスラインと並行に描かれるものを下落チャネルラインを呼び、この付近では上昇しやすいです。

移動平均線の活用

移動平均線とは、ある一定期間の終値の平均値がどのように変化したかを表わす折れ線グラフです。

移動平均線には、一定期間の終値を平均化したシンプルな線である単純移動平均線(SMA)、直近の価格を重視して算出する指数平滑移動平均線(EMA)、指数平滑移動平均線よりさらに直近の価格を重視して算出する加重移動平均線(WMA)の3種類があります。

単に移動平均という時は、単純移動平均線を指すことがほとんどです。

移動平均線の使い方として、短期線が長期線を下から抜けることをゴールデンクロスといい、これは上昇トレンドを表わしています。

反対に、短期線が長期線を上から抜けるとデッドクロスといい、これは下落トレンド入りの合図です。

ゴールデンクロスは買い、デッドクロスは売りのサインとなります。

【プロ直伝】移動平均線の最適な設定値とは?設定変更の方法についても解説します

ボリンジャーバンドの活用

ボリンジャーバンドとは、今後の価格変動範囲の予測に使われます。

ボリンジャーバンドはどのような状態かによって、見方が変わります。

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スクイーズ収とは縮している状態で、ボラティリティが小さくもみ合い相場になるため、値動きは期待しにくいです。

エクスパンションとは拡大している状態で、ボラティリティが高くトレンドが発生しやすいです。

ボージとはエクスパンションによってもっとも拡大した部分で、値動きは穏やかになる可能性があります。

バンドウォークとは価格が1σや2σに沿って一方向に動いている状態で、トレンドが継続します。

基本的には、エクスパンションで順張りをするのが基本です。

順張りでエントリーした場合、縮小段階に入ったらそのポジションを決済するのがおすすめです。

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MACDの活用

MACDとは、トレンドの方向性をチェックし相場の買われすぎ・売られすぎを判断するための指標です。

短期の指数平滑移動平均線から長期の指数平滑移動平均線を引いたMACDと、MACDの移動平均線であるシグナルという2つをチェックします。

MACDとシグナルでゴールデンクロスが見られたら買いサイン、デッドクロスが見られたら売りサインです。

また、価格が下落する中でMACDが上昇していたら、上昇トレンドへの天下のサインとなります。

反対に、価格は上昇しているのにMACDが下落していたら、下落トレンドになると考えられるでしょう。

MACDとは?初心者でもわかりやすい使い方と特徴を解説

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まとめ

今回は、スキャルピングの手法について解説しました。

スキャルピングはスピード感が求められ、やみくもに売買していてもなかなか利益が出せません。

成功させるには様々なコツをつかみ、注文テクニックスキルを磨く必要があります。

経験を積むうちにいつエントリーするべきかがだんだんとわかってくるので、ぜひ少しずつチャレンジしてみてください。

スキャルピングとは?成功するコツと注意点を解説!

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この記事の監修者

監修者プロフィール

トレード歴40年の株職人。“株匠” を目指している。
20歳で株の売買を始めてから20年間、
「日本郵船」1銘柄のみの「売り」「買い」に集中、大きな利益を重ねる。
その後、宮本武蔵が洞窟に籠もるかの如く、チャートと建玉の研究に没頭する。

現在も、チャートと建玉の操作のトレード手法をさらに極めるべく精進を重ねており、
日本株、米国株、イタリア指数、イギリス指数、ユーロ指数、金、原油、コーン、FXなど、
どの市場でも大きな利益を生み出している。

ラジオNIKKEI「相場師朗の株は技術だ!」でキャスターを務める。
東京証券取引所北浜投資塾講師、日本経済新聞社お金の学校講師。

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この記事を書いた人

株トレード歴40年のプロトレーダー相場師朗先生が監修する株式投資情報総合サイト「インテク」の編集部です。今から株式投資を始めたいと思っている投資初心者の方から、プロが実際に使っているトレード手法の解説までの幅広いコンテンツを「わかりやすく、気軽に、実用的に」をモットーに発信しています。

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