ドルコスト平均法は嘘なのかどうか、真実を確かめたいと思ってはいませんか?
有名な投資手法の一つであるドルコスト平均法、銀行や証券会社が紹介しているのだから安心できる気がしますよね。
せっかく投資をするなら、ドルコスト平均法でリスクを抑えつつ利益を狙いたいはずです。
しかし、ドルコスト平均法を活用したにもかかわらず、損失が膨らんでしまうケースがあります。
「ドルコスト平均法を信じたのに騙された、嘘だった」と感じる人が出てくるわけですね。
では、騙されないためにはどうすればいいのか。
今回はドルコスト平均法が嘘なのかどうか徹底解説。
アジア最大の投資塾である株塾を運営している私たちが、プロの視点でドルコスト平均法を検証します。
ドルコスト平均法を活用するかどうか悩んでいる人は、ぜひ参考にしてくださいね。
ドルコスト平均法は嘘?
結論から言えば、ドルコスト平均法は嘘ではありません。
そもそもドルコスト平均法は、投資の方法論です。
上記の例であれば、6万円で982口購入しているため、1口当たり約61円で購入していることになります。
定期的に同じ金額で購入することで、高値掴みを避けているわけですね。
実際に多くの投資家たちが実践してきた方法ですし、銀行や証券会社も紹介しています。
方法自体には、間違いはないのです。
ドルコスト平均法自体は嘘ではない
購入金額とタイミングを一定に保つことで、価格変動リスクを下げるドルコスト平均法。
価格が変動する商品であれば、有効な投資手法です。
特に変動幅が大きければ大きいほど、ドルコスト平均法は有効といえるでしょう。
必ず勝てるというのは嘘
「ドルコスト平均法なら必ず勝てる」というのは嘘です。
あくまでもリスクを下げる手法であり、100%利益を生み出すわけではありません。
いくらリスクを下げても、株価が右肩下がりの銘柄を買い続ければ損失しか発生しませんよね。
ドルコスト平均法をすればOK、という簡単な話ではないのです。
何に投資するのかがもっとも重要
ドルコスト平均法自体に問題があるのではなく、「何に投資するのか」がもっとも重要です。
ドルコスト平均法でリスクを下げても、上がる見込みのないものに投資を続けても利益は出ません。
どこに投資をするのかによって、ドルコスト平均法が活きるかどうかが決まってきます。
ドルコスト平均法で利益が出るかどうかは、何に投資するのかで変わるのです。
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ドルコスト平均法はリスクを0にするわけではない
ドルコスト平均法は、リスクを0にするわけではありません。
定期的に投資を続けた結果、損失で終わってしまう可能性があるのです。
投資をする以上、必ず勝てるとは限らないわけですね。
長期での積立によって損失が膨らむことも
ドルコスト平均法で、長期間積立投資をしたにも関わらず損失が膨らむこともあります。
とある銘柄が、右肩下がりで株価が下がり続けたとします。
その場合、どのタイミングで買ったとしても、株価は下がってしまうため損失になってしまうのです。
ドルコスト平均法によってリスクを0にするどころか、損失を増やしてしまうわけですね。
手数料負担が増えることも
ドルコスト平均法によって、手数料負担が増えてしまう点にも注意が必要です。
定期的に購入する以上、購入のたびに手数料が発生し、その分だけ利益が減ることになります。
1回の手数料は些細な金額だとしても、塵も積もれば山となる、10年以上続ければそれなりの金額になりますよね。
手数料が気になる方は、手数料が安いもしくは0円の証券会社を使うようにしましょう。
一括投資のほうが大きな利益になることも
ドルコスト平均法よりも、一括投資のほうが大きな利益になることもあります。
株価が右肩上がりになっている銘柄の場合、ある程度上がったタイミングで購入すると、それだけ利益は小さくなってしまいます。
そのため、一括投資のほうが大きな利益になるケースもあるのです。
とはいえ、株価が右肩上がりになるかどうか予測するのは簡単ではないため、「一括投資をすればOK」とは思わないようにしましょう。
ドルコスト平均法でも損をするパターン
実際に、ドルコスト平均法でも損をするパターンを見ていましょう。
下図は、AMAZIA(4424)の約5年間のチャートです。
4か月に1回、購入していた場合どうなるでしょうか。
黄色の点線が現在の価格、そうなるとほとんどが高い価格で購入していることがわかります。
当然、利益ではなく損失のほうが大きくなりますね。
いくらリスクを分散させても、損するタイミングばかり選んでいれば利益は狙えないのです。
この場合、買いではなく空売りを入れれば利益を狙えますね。
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実際にドルコスト平均法で利益が出るか検証してみた
実際の商品で、ドルコスト平均法を実施した場合利益が出るのかどうかを検証してみました。
期間は10年、毎月2万円を定期的に投資したケースで検証します。
金
上図は、金の10年間のチャートです。
順調に右肩上がりになっていることがわかりますね。
毎月2万円を10年間続けた場合、投資額は240万円です。
ドルコスト平均法で金に10年間投資した結果は、+2,945,458円でした。
約290万円の利益となるわけですね。
ただし、手数料などは考慮していないため、数万円は下がると思っておきましょう。
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日経225
上図は日経225先物のチャートです。
いわゆる日経平均株価ですが、こちらも基本的に右肩上がりになっていますね。
ドルコスト平均法で日経225先物に10年間投資した結果は、+2,116,867円でした。
約210万円の利益を得られるわけです。
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東証REIT
東証REITは、東京証券取引所に上場しているREIT(不動産投資信託)全銘柄を対処とした指数です。
東証REITに10年間、ドルコスト平均法で投資をした場合はどうなるのでしょうか。
右肩上がりとは言えないチャートですよね。
結果は+361,524円でした。
右肩上がりだった商品と比べれば利益は小さいですが、確かにプラスにはなっていますね。
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ドルコスト平均法に頼り切らないようにしよう
ドルコスト平均法は少額から取り組めて、高値掴みを避けやすいところが魅力的な手法です。
定期的に購入すればいい分、感情に左右されにくいところも大きなメリット。
とはいえ、何も考えずにドルコスト平均法を頼るのはやめましょう。
ドルコスト平均法自体は有効であっても、投資先を間違えれば大きな損失になりかねません。
右肩下がりの商品・銘柄に投資しないよう注意してくださいね。
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まとめ
ドルコスト平均法は嘘ではありません。
有用な投資手法の一つであり、多くの投資家たちが実践しています。
とはいえ、必ず勝てる方法というわけではありませんから、実際に投資をする際は、「何に投資するか」きちんと考えるようにしましょう。
何も勉強せずに投資を始めてしまうと、損をしている理由もわからないまま、損失を膨らませてしまうことになりますよ。
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これまで10以上のメディア運営に従事。現在は自身も株塾で学びつつ、毎日コンテンツ作成をし続ける。
あらゆるジャンルで編集者として活動してきた経験を活かし、初心者から上級者まで役立つ記事を作成。
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