消費税増税は株価にどう影響する?知っておきたい消費税と株の関係とは

1989年に3%で導入された消費税は、1997年に5%に増税され、さらに2014年に8%となりました。

そして2019年10月には、消費税率が8%から10 %に引き上げられました。

株式投資に興味を持たれている方の中には、

「消費税増税は株価にどう影響するのだろう?」
「そもそも、株取引で消費税ってかかるの?」

と疑問に思われている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

今回は、消費税増税に向けて知っておきたい消費税と株の関係、そして消費税増税が株価にどう影響するかについて見ていきましょう。

この記事でわかること

  • 株の売買にかかる消費税とは
  • 消費税増税が株価に与える影響とは

株式投資で節税はできるの?具体的な方法をご紹介します

目次

株の売買にかかる消費税とは

まず、株の売買には消費税はかかるのでしょうか。

株取引においては、株式の売買手数料に対してのみ消費税が加算されます。

株式の購入価格に対しては、消費税は加算されません。

株を売却して利益が生じた場合、利益に対して20.315%の税金がかかりますが、これは「株式譲渡における譲渡所得税」と呼ばれる税金で、消費税とは別の税金になります。

株式の売買手数料は証券会社によって異なりますが、下記の例でシミュレーションしてみましょう。

手数料が100万円まで487円(税抜き)の場合

まず、現在の消費税8%で100万円の株を買った場合、

  • 株式の購入価格:100万円(消費税なし)
  • 手数料:487円×8%=税込525円

となります。

次に、消費税が10 %に増税された場合、手数料の税率が2%分あがり、

  • 株式の購入価格:100万円(消費税なし)
  • 手数料:487円×10%=税込535円

となり、税込み手数料の金額が値上がりしていることがおわかりいただけるでしょう。

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消費税増税が株価に与える影響とは

次に、消費税が10%増税された場合、株価にどのような影響があるか考察してみます。

まず、過去に消費税が増税された際の株価の推移を見てみましょう。

(1) 1989年4月 消費税導入(3%)

4月の日経平均株価は33,000円ほどでしたが、その後株価は上昇しました。

1989年12月29には、日経平均史上最高値である38,915円をマークしています。

しかしその後、バブルの崩壊により株価は一気に下落していきます。

(2) 1997年4月 消費税増税(5%)

4月の日経平均株価は18,000円ほどでしたが、その後12月には16,000円ほどに下がっています。

1997年は北海道拓殖銀行の破綻や山一證券の破綻など、株価が下がりやすい出来事が続いている年でした。

(3) 2014年4月 消費税増税(8%)

2014年は、有効求人倍率がバブル崩壊後最高値を記録するなど、日本経済は好調でした。

4月に14,000円ほどであった株価は、12月には18,000円越えを記録しました。

過去の歴史を振り返ると、消費税増税そのものよりも、当時の経済状況が株価に大きな影響を与えていたことが分かります。

2014年には消費税が増税されたにも関わらず、経済状況が良かったため株価は上昇しました。

株価を動かすのは、投資家心理が大きく影響しています。

消費税増税により消費減少による景気悪化を懸念して、株価が下がる可能性があります。

しかし、消費税増税による財政再建などを期待して、株価が上がる可能性もあるでしょう。

さらに、過去の増税と株価の関係を見ても分かる通り、経済状況は消費税以外の要素によっても大きく左右されるため、一概に消費税増税が株価に直結するとは言い切れません。

最近では、アメリカのトランプ大統領の貿易関税に関する発言が株価を大きく左右しています。

株価の推移を予測するためには、消費税増税以外のさまざまな要素についても注意深く見ていく必要があるでしょう。

株価の決まり方がわかる!株価が変動する理由と実例も合わせて解説

まとめ

  • 株の売買では、売買手数料のみ消費税がかかる
  • 消費税増税は株価を動かす一因とはなりうるが、他の要因の方が株価に与える影響は大きい

いかがだったでしょうか?

株の売買では売買手数料にのみ消費税がかかること、消費税増税は必ずしも株価に直結しないことがお分かりいただけたでしょうか。

消費税増税は一時的には株価を下げる要因となるかもしれませんが、長期的には経済状況や投資家心理に左右される可能性が高いでしょう。

株式投資を始めようと考えている方の中には、始めるタイミングを悩まれている方もいらっしゃるかもしれません。

株価は消費税増税などの大きなイベントに関わらず、日々細かな上下を繰り返しています。

テクニカル分析と呼ばれる株価チャートを分析して行う株取引であれば、この株価の動きを利用して、利益を狙うことが可能です。

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この記事の監修者

監修者プロフィール

トレード歴40年の株職人。“株匠” を目指している。
20歳で株の売買を始めてから20年間、
「日本郵船」1銘柄のみの「売り」「買い」に集中、大きな利益を重ねる。
その後、宮本武蔵が洞窟に籠もるかの如く、チャートと建玉の研究に没頭する。

現在も、チャートと建玉の操作のトレード手法をさらに極めるべく精進を重ねており、
日本株、米国株、イタリア指数、イギリス指数、ユーロ指数、金、原油、コーン、FXなど、
どの市場でも大きな利益を生み出している。

ラジオNIKKEI「相場師朗の株は技術だ!」でキャスターを務める。
東京証券取引所北浜投資塾講師、日本経済新聞社お金の学校講師。

この記事を書いた人

著者プロフィール
根本 卓(株塾・インテク運営責任者)
1年間勉強・練習後に2013年から株式投資を運用資金30万円から開始。

地道に続け、7年後に月500万円の利益を出せるように。

その経験を活かし、株塾サービスに反映・インテク記事を書いています。

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