株の長期投資は放置でOK?初心者にも簡単に取り組めるのか解説

株式投資初心者のギモンとして、「株の長期投資は株を買って放置しておけば儲かると聞いたことがあるけれど本当なのか」と、考えたことはありませんか?

今から5年後や10年後に日本経済が成長し、株価もそれにともなう形で上昇すると考え、株を持っておくだけで良いなら出来そうだと、初心者でも簡単に投資ができると思うかもしれません。

しかし、株の長期投資は買って放置をしておくだけで儲かるほど簡単ではなく、数年後の株価を予測する難しい投資でもあるのです。

そこで今回は、株の長期投資はなぜ買って放置をしておくだけではだめなのかについて紹介します。

この記事でわかること

  • 株の長期投資は放置していればいいのか
  • 株の長期投資の難しさ
  • 初心者が長期投資よりも学ぶべき投資スタイル

株の勉強は絶対にやるべき!オススメ勉強ステップや失敗しないためのコツ

目次

株を数年間保有する長期投資

株の長期投資とは、株を買い数年から数十年のあいだ保有し続ける投資スタイルとなります。

特にこれといった明確な期間の指定などはなく、おおよそ1~2年以上株式を保有し続ければ長期投資であるとされています。

株を長期で保有するので上手く株価が上昇を続けた時には大きな利幅を狙うことができ、投資中もデイトレードのように毎日売買の判断をしなくてもよいという点で、初心者がはじめに興味を持ちやすい投資スタイルでもあるのです。

そこで初心者の中には、株の長期投資は数年間放置をしているだけで儲かると考えてしまう人がいるようですが、決してそのようなことはありません。

長期投資であっても、毎日株価を確認しておく必要がある投資なのです。

長期投資は買って放置をしていい投資ではない

長期投資で放置をしても儲かると考える人がいるのは、株式投資がプラスサムゲーム(※)であり、いつかは利益になるという根拠があるためです。

(※プラスサムゲーム:参加者全員の利益合計が、投資額に対してプラスになること)

株式投資がプラスサムゲームと言われるのは、日本経済の成長と共に企業が成長を続け、株式市場もそれに伴い成長をしていくことで株価上昇が起き、参加者の多くが利益を得られたためです。

そのため放置をしていても将来的には儲かると考えられてしまうのですが、決してそのようなことはありません。

経済は確実に成長し続けるというわけではありませんし、個別の株で見てみると右肩上がりを続ける株ばかりではなく、株価が下降傾向の右肩下がりであったり、一定の価格帯を行ったり来たりを繰り返している場合もあるのです。

つまり、株を個別に見ると経済の成長とは逆行していたり、思わぬ上昇や下落が起きるていることがあるので放置はしないほうが安全と言えます。

それと、投資は自己責任と自己判断で行うことが基本です。

買った株を放置するというのは、ネットやSNSからの情報や、株に詳しい知人からの助言を信じて疑わないという心理からの行動が多いのではないでしょうか。

それはつまり、自分で売買の判断を行っていないことになり、株価が上がることだけに掛けているギャンブルと同じことと言えます。

株はギャンブルではなく投資なので、長期投資の放置はギャンブル性を持っているがためにおすすめできないのです。

長期投資こそ難しい一面を持つ投資

長期投資に初心者が挑戦するのをおススメできない理由がもう一つあります。

それは、長期投資はファンダメンタルズ分析が必要になるため、少し難しい一面を持つ投資でもあるためです。

長期投資で株を買う判断は、ファンダメンタルズ分析による企業の業績上昇や日本経済の拡大などの予測で行われます。

しかし、このファンダメンタルズ分析による株価予測を行う事は難しく、予測をしたとしても当たらない場合が多いのです。

なぜならば、個人投資家が得られる情報には限りがあり、情報を得た段階だとその情報はすでに株価に織り込まれていることが多く、無意味な情報による分析となってしまうことがあるからです。

他にも日本国内の株式と言っても多くの海外投資家が参入しており、海外情勢や日本経済の変動なども絡んでくるため、予測を行うことが初心者の方にはほぼ不可能に近いと言えるでしょう。

以上のことから、株の長期投資は初心者には難しく、放置をしているだけで儲かる投資とは決して言えないということがお分かりいただけたと思います。

テクニカル分析とファンダメンタルズ分析どっちがおすすめ?違いを徹底比較

講座

株初心者は長期投資ではなくスイングトレードからはじめるのがおすすめ

ここまでは、長期投資で放置したまま稼ぐのは難しいということを紹介してきました。

そこで初心者の方におすすめなのが、長期ではなく数日から数週間でトレードを行うスイングトレードです。

スイングトレードはチャートを確認して株価の予測を行うテクニカル分析との相性が良く、チャートを読む技術を磨いていくことによって実力で稼ぐことができるのです。

スイングトレードではテクニカル分析をもとに株価の上昇、下落を判断するため、株価チャートの状態を判断することができれば今後の動きを予想することができます。

テクニカル分析の特徴としては、「再現性がある」ということが挙げられます。

どういうことかというと、過去の株価チャートを確認してみると、上昇や下落をする際に同じようなシグナルを見つけることができます。

例えば、当サイトの監修者である株歴38年以上のプロトレーダー「相場師朗(あいばしろう)」先生の株技術の一つである下半身や逆下半身。

このようなシグナルがチャートで確認できた場合、株価の上昇や下落を判断する上での一つの判断材料となるのです。

下半身・逆下半身については【相場流株技術用語】下半身・逆下半身とは? 株初心者にもわかりやすく解説しますの記事で詳しく解説しているので、こちらもご覧になってみてください。

数日から数週間株を保有するスイングトレードであれば、このようなテクニカル分析による再現性の高い分析ができるようになるので、株価の変動を予測しやすいのです。

特にテクニカル分析による株価変動の予測は、投資家心理が反映されているチャートのローソク足からも分析を行うため、ファンダメンタルズ分析のように細かい事象を一つ一つ確認していく必要もありません。

無理に投資先の企業についての情報を得なくても、株価に反映されている情報を含んだ予測を立てられるというメリットがテクニカル分析にはあるのです。

そのため、スイングトレードによるテクニカル分析は初心者に向いている投資スタイルと言えます。

株のスイングトレード本でおすすめ6選!株のプロが厳選

投資は放置で儲かるほど簡単ではなく、学んで技術を磨いていくべき

株は放置をしておくだけで儲かるほど簡単な投資ではありません。

常に株価を確認し、株の売買の判断を考えながら行う投資です。

どうしても長期投資は、株を買って上昇するのを待つという単純な投資に見えてしまうため、放置をしておけば良いなどと考えが広まってしまうのですが、本来は毎日でも株価とチャートを見て、トレンドが変わっていないのかを確認しながら行う投資です。

コロナやリーマンショックのように経済へ大きなダメージを与える問題が発生した時には、株価に著しい下落が発生することもあり、放置をしていると大きな損失につながる可能性もあります。

そのため、初心者は難しい投資には無理に手を出さず、テクニカル分析を学びながら実戦していけるスイングトレードがおすすめです。

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まとめ

  • 株の長期投資で放置をしてはいけない
  • 株の長期投資は予測が難しく初心者向きではない
  • 初心者はテクニカル分析が有効なスイングトレードがおすすめ

いかがでしたでしょうか。

長期投資だからこそ放置をしても儲かると考えるかもしれませんが、それではギャンブルとなり利益が出ない可能性も高いのでおすすめできません。

何よりも長期投資は予測が難しく、初心者がはじめから手を出さない方が良い投資スタイルとも言えます。

初心者でも株の技術次第で利益を狙えるスイングトレードなどがあるので、自分のできる投資を学び、確実に稼いでいきましょう。

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この記事の監修者

監修者プロフィール

トレード歴40年の株職人。“株匠” を目指している。
20歳で株の売買を始めてから20年間、
「日本郵船」1銘柄のみの「売り」「買い」に集中、大きな利益を重ねる。
その後、宮本武蔵が洞窟に籠もるかの如く、チャートと建玉の研究に没頭する。

現在も、チャートと建玉の操作のトレード手法をさらに極めるべく精進を重ねており、
日本株、米国株、イタリア指数、イギリス指数、ユーロ指数、金、原油、コーン、FXなど、
どの市場でも大きな利益を生み出している。

ラジオNIKKEI「相場師朗の株は技術だ!」でキャスターを務める。
東京証券取引所北浜投資塾講師、日本経済新聞社お金の学校講師。

この記事を書いた人

著者プロフィール
根本 卓(株塾・インテク運営責任者)
1年間勉強・練習後に2013年から株式投資を運用資金30万円から開始。

地道に続け、7年後に月500万円の利益を出せるように。

その経験を活かし、株塾サービスに反映・インテク記事を書いています。

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