カップウィズハンドルは、株価が大きく上昇する前に現れやすいチャートパターンです。
初心者の方にとっては難しく感じるかもしれませんが、正しい成立条件や出来高の変化を知ればだましを避けることができます。
本記事では、カップウィズハンドルの見つけ方から具体的な買い時や売り時まで分かりやすく解説します。
カップウィズハンドルとは

カップウィズハンドルは、価格が「丸い底(カップ)」を形成した後、浅い押し目(ハンドル)を経て高値を試すときに観察されるチャートパターンです。
形だけで判断すると誤認が生じやすいため、一般的な定義と見分け方を整理しておくと理解が進みます。
一般的に、カップウィズハンドルは「底の丸いカップ形状」+「右側で短い押し目(ハンドル)」で構成されます。
カップは急角度のV字よりも、やや時間をかけたU字に近い滑らかな形とされることが多いです。
ハンドルはカップ右肩の上半分で短期的に推移し、過度に深くならないことが目安とされます。
このパターンは、過去研究の文脈では上昇前に見られることがあると紹介されますが、すべての銘柄やあらゆる相場で同様に機能するわけではありません。
あくまで「過去に観察された一例」に基づく判断補助ツールとして捉え、他の指標や出来高の動きと合わせて多面的に確認する姿勢が重要です。
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カップウィズハンドルの成立条件
カップウィズハンドルの成立条件は、絶対的なルールではなく、市場や銘柄の特性によってある程度の振れ幅があります。
ここでは、よく紹介される典型的な目安を示し、なぜその条件が重要視されるのかという考え方を、詳しく解説します。
上昇トレンドからの調整とU字形成

まず最初に、30%程度の株価上昇から始まります。
株価500円であれば、650円まで上昇すれば30%上昇といえますね。
3~6か月かけて12~33%程度下落したあと上昇(U字型)

30%上昇後、3~6か月かけて12~33%下落した後上昇し、U字を形作ります。
これでカップ本体までが完成です。
あとはこの後取っ手が出現するかどうかで、カップウィズハンドルになるかが決まってきます。
上昇後、1~2週間かけて5~10%下落

U字型の後、1~2週間かけて5~10%下落します。
株価650円であれば、585~618円まで下がっている状態ですね。
その後の上昇時に、出来高が40~50%以上増加

最後に、上昇と同時に出来高が40~50%増加すればカップウィズハンドルの完成です。
今後株価が急騰していくことが予想されます。
株だから分かる「出来高」の読み方
カップウィズハンドルは、ウィリアム・オニールが株式市場のために提唱した理論です。
株式投資では出来高の変化を読めるため、カップウィズハンドルが判断しやすいのです。
カップの底では出来高が枯渇する
カップの底では、売りも買いも一巡して出来高が極端に少なくなることが多いです。
この出来高の枯渇は、売り圧力が弱まったサインであり、次の上昇に向けたエネルギーが蓄積されている状態を示します。
逆に、カップの底で出来高が多いままの場合は売り圧力がまだ残っていることを意味します。
そのままハンドルを形成せず崩れるリスクがあるので要注意です。
底での出来高枯渇を必ず確認しましょう。
ブレイク時に出来高が急増するか必ず確認する
ハンドルの高値を上抜けるブレイクアウト時に、直近平均比で40〜50%以上の出来高増加が確認できれば、多くの投資家が上昇を確信して買ったことがわかります。
出来高を伴わないブレイクはダマシに終わる可能性が高いため、飛び乗りは厳禁です。
【フェーズ別】形ができる理由
形の背景には、投資家の需給と心理が絡み合います。
各フェーズで何が起きやすいかを把握すると、見かけ上の形だけでなく、動きの意味を読み取りやすくなります。
最初の上昇:皆買いに走っている

一般的には、最初の上昇で関心が高まり、その後の調整で利確や様子見が増えます。
最初の下落:上昇からの調整

買いの勢いが収まり、一転下落しているときは相場の調整期間です。
ある程度の投資家が利益を確定することにより、売りが増え株価が下落へと転じます。
U字形成:ある程度経ってからの買戻し

時間をかけたU字は、売り一巡と分散的な買い戻しが重なった状態を示すことがあります。
2回目の上昇:つられて買いが発生

上昇し始めた株価を見て、投資家たちがつられて買っていくことにより、2回目の上昇が発生します。
今のうちに買えば利益がでるだろうと注目を集めているわけです。
2回目の下落:一部の投資家が不安になって利益確定

前回の高値に近づいたタイミングで、一部の投資家たちは不安になって利益確定し売ります。
売りにより2回目の下落が発生、しかし投資家たちの中には動じず保有し続けるツワモノも多いです。
3回目の上昇:カップの形に気付いた投資家たちが買い増し

カップウィズハンドルになるのでは…と気付いた投資家が買い増しをすることにより、3回目の上昇が発生します。
ここで買い増す投資家は「カップウィズハンドルで上昇していく」と判断しているため、どんどん買いだけが集まっていきます。
上昇トレンド発生:買い増しが続く

これまでの高値を突破し、買い増しが続いていくことにより上昇トレンドが発生します。
投資家たちはとことん勝つために、買いが買いを呼び、株価は上昇し続けていくのです。
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だましに合わない見分け方
カップウィズハンドルは、条件が揃えば強力なサインとなりますが、上昇せずにそのまま下落してしまう「だまし」のケースも存在します。
大切な資金を守るために、だましを回避する見分け方を、しっかりと覚えておきましょう。
仕手株となる銘柄の見分け方は?過去話題になった実例も合わせて解説
成立条件を満たしているか
カップウィズハンドルの成立条件を満たしているか確認しましょう。
一つでも多くの条件を満たしているほど、カップウィズハンドルとしての信頼度は高くなるといえます。
逆にただ形がそれっぽいだけで、カップウィズハンドルであると判断しないようにしましょう。
ハンドル部分がカップの上半分で出現しているか

ハンドル部分がカップの上半分で出現しているか確認しましょう。
上半分に収まっていないようであれば、そのまま取っ手を作らずに下落してしまう可能性もあります。
ハンドルが10週移動平均線より上で形成されているか

カップウィズハンドルのハンドル(取って)の部分が、10週移動平均線より上かどうかをチェックしましょう。
下回っている場合、そのままハンドルになることなく下落する可能性もあります。
V字かU字か

カップの底の形にも注目しましょう。
U字ではなくV字に近ければ、それだけ底値からの上昇が急であることを示します。
投資家たちによって何日も買い戻されているわけではないため、カップウィズハンドルが成立する可能性は低くなるのです。
出来高が増えているか
カップウィズハンドルのハンドル部分が完成する最後の上昇時、出来高が増えているか確認しましょう。
出来高が増えていれば、それだけ買い増されているわけですから上昇の可能性は高くなります。
逆に出来高が特に増えていなければ、だましではないかと疑いましょう。
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カップウィズハンドルの買い時
タイミングの考え方は、一般的に「どの局面を確認材料とするか」の違いに整理できます。
以下は代表的な考え方であり、将来の値動きを示唆・保証するものではありません。
2つのシグナルを確認する
ネックラインを超えたらすぐ買うのではなく、シグナルをよく確認することで「だまし」を減らせます。
以下の2つのシグナルをエントリー前に必ず確認しましょう。
①5日移動平均線が20日移動平均線を上抜いているか?
短期の勢いが中期トレンドに乗った状態を確認します。
いわゆる「ゴールデンクロス」が起きているかどうかをチェックしましょう。
この並びになっていないブレイクアウトは、時期尚早であることが多いです。
②「下半身」シグナルが出ているか?
株価が5日線を上回って陽線で引けた状態(下半身)を確認します。
ブレイクアウトの翌日以降も下半身が連続して出ていれば、上昇トレンドの継続が期待できるでしょう。
カップの起点である高値をハンドル部分が超えたとき

カップの起点である高値をハンドル部分が超えたときは、買い時だといえます。
カップウィズハンドルが完成している段階であり、今後株価上昇が見込めるタイミングでの買いですから、一気に利益を狙えます。
急上昇の反面、急落する可能性にも注意して追っておきましょう。
ハンドルの底

ハンドル部分の底値も、買い時の一つです。
ただしこれはハンドル部分の底値を予想できる場合であり、そのまま下落してハンドルが完成しないパターンにも注意しなくてはなりません。
早めにカップウィズハンドルを見極める必要があるため、やや上級者向けの買い時です。
急上昇後の戻りを待ってからも一つの手

カップウィズハンドルが完成し、急上昇した後の戻りを待ってから買うのも一つの手です。
ただし、急上昇後に戻るとは限らないため、あくまでも追加での買いとして選択肢に加えておきましょう。
戻らない場合は、無理して買いを追加する必要はありません。
買い時の具体例
買い時の具体例を2つご紹介します。
まずSERIOホールディングス(6567)にて出現したカップウィズハンドルでの買い時です。

取っ手の底部分と、カップの起点である高値をブレイクした段階で買えば、利益を狙えます。
カップ自体も、期間をかけてしっかり形作られていますね。
続いて、ソフトバンク(9434)の例です。

カップウィズハンドルによる上昇からの戻りを待ってから買いを入れれば、利益を狙いに行けますね。
実際のチャートで見るカップウィズハンドルの「美しい形」
カップウィズハンドルには「信頼できる美しい形」と「一見似ているが手を出してはいけないいびつな形」が存在します。
美しい形のチェックポイントは以下の通りです。
①カップがU字で時間(3〜6か月)をかけて形成されている
②ハンドルがカップの上半分かつ10週移動平均線より上
③ブレイク時に出来高が急増(40〜50%以上) ④5日線が20日線を上抜いている
以下が2026年4月にカカクコム(2371)で出現したカップウィズハンドルです。

逆に、手を出してはいけない形のチェックポイントは以下の通りです。
①カップがV字で急上昇・急下落(売り圧力の消化不足) ②ハンドルがカップの下半分まで深く押している ③ブレイク時に出来高が増えていない ④カップの期間が短すぎる(1〜2か月以内)
いびつな形でエントリーすると、ブレイク直後に失速して「だまし」に遭うケースが多くなります。美しい形かどうかを時間をかけて見極めましょう。
カップウィズハンドルの売るべきタイミング
買うタイミングだけでなく、カップウィズハンドルの売るべきタイミングを覚えましょう。
いくら買い時が上手くいったとしても、利益を確定させる「売り」で間違えば損失につながることもありえます。
売り時3つと、具体例を見ていきましょう。
カップの底値から起点までと同じ値幅まで上昇

カップの底値から起点までと同じ値幅まで上昇したタイミングは、売り時です。
底から起点までの幅と同じだけ上昇すると、そこで上昇トレンドが終わる可能性が高いといえます。
それ以降は下がってしまう可能性を見越して、売っておくわけですね。
ただしそこに到達するよりも株価が下がり始めたら、早めに利益を確定させなければならないこともあるでしょう。
カップよりも前の高値を更新

カップ形成よりも前の高値を更新したタイミングも売り時の一つです。
いわゆる天井に当たって、上昇から下落にトレンドが変わる可能性を見越して売ります。
ただし、直近の高値がどこなのかを見極めなければならないため、初心者にはあまりオススメはしません。
出来高が減少した
出来高が減少したときも売り時であるといえます。
出来高が減少すると、それだけ買いの勢いも弱まっていることを示すため、上昇トレンドが終わる可能性があるのです。
株価だけでなく、出来高にも注目しておきましょう。
売り時の具体例
カップウィズハンドルの売り時を具体例からみてみましょう。
SERIOホールディングス(6567)の場合は、下記の通りとなります。

カップの起点である高値をハンドル部分が超えたときに買っていた場合、594円で買うことになるため、カップの起点から底値までの値幅と同じ位置で売りをすると966円になったタイミングで売りとなります。
つまり372円の利益です。
100株であれば37,200円、1,000株であれば372,000円の利益となるわけですね。
逆のカップウィズハンドルも見逃すな

カップウィズハンドルは上昇のトレンドを示すパターンですから、基本的には買いを入れて利益を狙います。
一方で、逆のカップウィズハンドルも見逃さないようにしましょう。
逆さになったカップウィズハンドルが出現すれば、下落のトレンドを示しているため、空売りから利益を狙いに行けます。
買いだけでなく売りでも利益を取れれば、チャンスは2倍あることになりますよね。
通常のカップウィズハンドルだけでなく、逆さになったパターンにも注目しておきましょう。
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「だまし」に遭ったときの対処法は?
「カップウィズハンドルのブレイクアウトに乗ったものの、その後株価が下落してしまった……」そんな経験はありませんか?
ここでは「だまし」に遭ってしまったときにどうすればいいのかを解説します。
ルールに基づいて損切りをする
「この下落は一時的なもので、待っていれば上がるはず」など、根拠なく期待を持ってしまう方もいるでしょう。
しかし、そんなときほど機械的に損切りをすることで、結果的に損失を少なくさせることができます。
「だまし」に遭ったときはその状況を速やかに認識し、感情的にならずに判断することが大切です。
空売りでヘッジしてリスクを相殺する
株価が失速してハンドルの安値付近まで戻してきたタイミングで、同銘柄の空売りを建てる「ヘッジ」を活用する手もあります。
買い玉と空売り玉の両建てにすることで、株価がどちらに動いても損失を最小限に抑えられます。
その後、株価が再び上昇すれば空売りを外して利益を伸ばし、下落が続けば買い玉を外して空売りで利益を取る。
このように、ピンチを凌ぎながらチャンスに変えるという手段もあります。
カップ ウィズ ハンドルに関するよくある質問
カップ ウィズ ハンドルはどの時間軸で見ますか?
基本は週足で全体の形を確認し、日足で買いのタイミングを詰めるのがおすすめです。
週足では、カップがU字になっているか、ハンドルが上半分にあるかを確認します。
日足では、ブレイクのタイミングや出来高の増加を見ます。
短い時間足だけで判断すると、形ができているように見えても、全体ではただの小さな反発にすぎないことがあります。
だましを避けるには何を見ればよいですか?
形、出来高、移動平均線をセットで確認しましょう。
カップがU字に近いか、ハンドルが浅いか、ブレイク時に出来高が増えているかを見ることが重要です。
また、ハンドルが10週移動平均線より上で形成されているかも確認材料になります。
ひとつの条件だけで判断せず、複数の材料がそろった場面を選ぶと、だましを減らしやすくなります。
ブレイクしたらすぐ買ってもよいですか?
すぐに飛び乗るのは注意が必要です。
一時的に高値を上抜けても、終値では戻ってしまうことがあります。
初心者は、終値でハンドルの高値を上抜けたか、出来高が増えているかを確認しましょう。
さらに、翌日以降も上抜けた水準を維持できるかを見ると、だましを避けやすくなります。
損切りはどこに置くのがよいですか?
一般的には、ハンドルの安値を下回った位置がひとつの目安になります。
ブレイク後にハンドルの安値を明確に割り込む場合、パターンが失敗している可能性があります。
また、10週移動平均線を大きく下回る場合も注意が必要です。
エントリー前に損切りラインを決めておくことで、感情的な判断を避けやすくなります。
まとめ
カップ ウィズ ハンドルは、上昇前に見られることがある代表的なチャートパターンです。
ただし、形が似ているだけで買うと、だましにあう可能性があります。
初心者は、カップがU字か、ハンドルが浅いか、ブレイク時に出来高が増えているかを確認しましょう。
さらに、買う前に損切りラインも決めておくことで、冷静に判断しやすくなります。
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株価チャートを見ていると、
「今は買っていい場面なのか」
「もう少し待つべきなのか」
「この上昇は続くのか、それとも一時的なものなのか」
「そもそも、チャートのサインがわからない」
など、判断に迷う場面は少なくないでしょう。
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特に見逃してはいけない「大きなトレンドサイン」は必見です。
【株塾受講者の声】
M・Aさん特徴は難しい専門用語ではなく、オノマトペのような直感で理解できる用語で講義を進めてもらえるので経済・経営学が解らなくても受講できます。

著者プロフィール
根本 卓(株塾・インテク運営責任者)
1年間勉強・練習後に2013年から株式投資を運用資金30万円から開始。
地道に続け、7年後に月500万円の利益を出せるように。
その経験を活かし、株塾サービスに反映・インテク記事を書いています。






