株式投資初心者のギモンのひとつとして、株式投資で株を買った後にはどうすればいいのかと悩んでしまう場合があるのではないでしょうか?
実際に株を買った後には、株を売るか、買い増すか、待つか、などの選択肢があります。
しかし、株式投資をはじめたばかりの初心者であれば、銘柄選びから買い建玉を持つタイミングなど株を買うまでの作業で精一杯ということもあり、その後の行動を予定しておくことは難しいでしょう。
特にどのようなこと意識して、行動を取れば良いのか初めは分からないかと思います。
そこで今回は、株式投資で株を買った後にはどうすればいいのかについて紹介をします。
この記事でわかること
- 株を買った後の行動について
- 株を買った後の行動で初心者が意識すべきポイント
- 損切りとナンピンについて取るべき行動
株式投資で株を買った後には3つの行動がある
株式投資では買い玉で利益を狙う場合、株を買い、売るまでが一連の流れとなります。
しかし、株を買った後にすぐ売るというわけではなく、株を買い増したり、予定していた価格到達まで待つという選択もあります。
特に株式投資初心者の場合、株を買った後には売るしかないと思い込んでいる場合もあるため、上手く利益を伸ばせなかったり、利益が気づけば含み損となっていることもあるのです。
そこでまずは、株を買った後にどのような行動を取れば良いかを紹介していきます。
株を売る
株を買った後に取る行動として一番基本となるのが、株を売ることです。
持ち株は売られることで現金として換金されるので、株式投資の一連の目標としては売ることにあります。
ただ、株を売る際には保有株を全て売るのか、分割して売るのかという選択があるのです。
十分な利益を得ている場合には株を全て売却しても良いですし、あらかじめ決めておいた売却価格に到達した際には一括で売却して問題ありません。
しかし、保有している株がまだ上昇を続ける余地がある場合には、現時点で株を半分売却し、残り半分をさらに株価が上昇した際に売ることもできます。
このように、単に株を売るだけでも持ち株全てを売るのか、分割して売るのかを投資家は選択することができるので、株価のチャートを確認しながら売っていきましょう。
株を買い増す
株を買った後に取れる行動としては、株を売ることだけではなく、さらに買い増すという選択肢もあります。
あらかじめ計画をしておいた予定売却価格に株価が到達した際に、チャートを確認してみるとまだまだ株価が上昇する可能性が高い場合には、更なる利益を求めて買い増すことができます。
他にも、当初から全力で株を買うのではなく2回に分けて株を買い、分割で買い増していくという方法もあります。
ただ、株を買い増す時には必ずチャート上で上昇トレンドが確認できている時でなければ、上手く株価が上昇してくれません。
そのため、株を売る時以上に株を買い増す時はチャートでテクニカル分析などを確認しながら行いましょう。
大きく価格が動くまで待つ
意外にも株を買った後の選択肢として意識をされにくいのが、株を買った後に「待つ」という行動になります。
特に人は、投資において少しの含み益が発生しただけでも、損をしたくないということから利益確定の決済(売り)を行いたくなる性質があり、初心者はやってしまいがちです。
しかし、株を買った後に待つという行動は非常に大切であり、投資で利益額を上げるためには必要なスキルとなります。
買った株のチャートを確認してみるときちんと上昇トレンドが確認できており、テクニカル分析でも上昇のサインが出ているのに、緩やかな株価の上昇しか起こらない。
こういう時には、
「もしかすると反転して株価が下落していくかもしれない」
「株価の値動きが緩やかでじれったいので売りたい」
という感情が強く働きます。
しかし、自分で行ったテクニカル分析の結果をきちんと信じることも重要で、すぐに株を売らずに持ち続けることで、緩やかな上昇の後に大きな上昇が待っており捉えることができるのです。
他にも待つというスキルは、株を買う時にも明確なチャンスが訪れる際までタイミングを見計らう際に使えるので、是非とも活用してみてください。
ただし、本当に株価が下落に転じる可能性もあるので、そこの判断力を磨いていく必要があることは覚えておきましょう。
株式投資で買った後の行動を初心者は利確と損切で考えるべき
株を買った後の行動で、株を売る、株を買い増す、待つという選択肢があることを紹介しました。
この選択肢に加えて、利益確定と損切りを意識しながら行動を選択するようにしましょう。
株を売るという選択の場合だと、利確と損切りを行う際に使うことができますし、待つという選択の場合も含み損から利益に変わる可能性が十分ある場合には損切りをせずに待つといった判断を行うことができます。
それぞれはじめは意識をすることが難しいかもしれませんが、トレードを繰り返す内に利確を意識した売りや損切り、利確をせずにさらに買い増しを行いもう一段上の価格帯で利確をするということができるようになります。
損切りラインは株を買う前に決めておく
ちなみに、買った後の行動で損切りを意識すべきと紹介しましたが、基本的に損切りライン(損切りを行う価格)は株を買う前に決めておきましょう。
買った株で含み損が出てしまった場合に「待っておけば株価が上昇し値が戻る」というバイアスを初心者は持ってしまいやすいのです。
すると気づけば損切ができずに、含み損が膨らんでいき大きな損失へとつながります。
ちなみに待つという選択肢も大切と紹介しましたが、これはあくまで損切ラインに到達をしていない前提の話で、あらかじめ損切りラインを設定しておいた中で取れる行動となります。
そのため、株を買う前に株価が〇〇〇〇円まで下落した場合には損切りで売る、含み損が口座内の資金の〇%の損失となった場合には売る、という明確な損切ラインを設定しておきましょう。
株式投資で大切なのは、資金を増やし続けることばかりではなく、失敗で資金を失わないためにも守ることでもあるのです。
「〇日移動平均線を割り込んでしまった」
「前の安値を割り込んで下落している」
など、あらかじめストーリーを描いておくことで、躊躇を減らしたトレードが実現できるようになるでしょう。
一つの目安となる前の安値や高値については【相場流株技術用語】前の高値・安値とは? 株初心者にもわかりやすく解説しますの記事を参考にしてみてください。
含み損からの買い増しであるナンピンはできるだけ避けよう
株を買った後の買い増しには注意すべきことがあります。
それは、含み損を抱えてしまっている状態から、持ち株の平均購入価格を下げる「ナンピン」と呼ばれる買い玉を足してしまう行為です。
これは避けるようにしましょう。
ナンピンは持ち株で含み損が発生してしまった際に、株を買い増すことで平均購入価格を下げ、次に株価が上昇した際に小さな上昇でも利益を狙える難しい手法です。
一見有用な手法に見えますが、上昇トレンドと判断し株を買ったのに含み損を抱えているという状況なので、上昇トレンドという判断が間違いで下降トレンドに突入している可能性があるのです。
その場合に、ナンピンを行うとさらに株価は下落をしていき、当初買った玉数よりも多くの玉数で損失を抱えることになり、一瞬で大きな損失に繋がってしまう可能性もあります。
特に株価の下落は一瞬にして起きやすく、時に上昇の3倍の速度で下落をしていくので気づけば取り返しのつかない損失を抱えている場合があるのです。
そのため株式投資にまだ慣れていない初心者は、含み損を抱えている際の買い増しであるナンピンは避けるようにしましょう。
ちなみにナンピンについてはナンピン(難平)の意味とは? 株初心者にもわかりやすく解説しますの記事で詳しく解説してあるので、参考にしてみてください。
まとめ
- 株を買った後には、株を売る、株を買い増す、待つという選択がある
- 株を買った後の行動では利確と損切りを意識しよう
- 損切りラインは株を買う前に設定しておき、ナンピンは避けるようにしよう
いかがでしたでしょうか。
株式投資で株を買った後には、株を売るか買い増すか、待つかという選択肢があります。
それぞれ、チャートを確認しながら判断をしていくことで、上手く利益を伸ばせたり損失を限定させることができるので、意識をして使っていくようにしましょう。
もちろん、すぐに使いこなすことは難しいと思うので、過去のチャートをもとに練習をしたり、実際の少額トレードで試してみると良いでしょう。
ぜひ、株を買うことだけではなく、株を買った後の行動も意識をしながら株式投資を行っていきましょう。
株の正しい勉強方法は?優待・ファンダ・テクニカルそれぞれ完全ガイド
著者プロフィール
根本 卓(株塾・インテク運営責任者)
1年間勉強・練習後に2013年から株式投資を運用資金30万円から開始。
地道に続け、7年後に月500万円の利益を出せるように。
その経験を活かし、株塾サービスに反映・インテク記事を書いています。