米国株CFDとは?メリット・デメリットをわかりやすく解説

米国株の取引方法には、現物取引以外にもCFD(差金決済取引)を利用する方法があります。

米国株CFDとは米国株を対象としたCFDのことで、現物取引にはないようなメリットを得られることもあります。

ただしCFDではレバレッジを掛けられるので、リスクが高いことも事実です。

そこで本記事では、米国株CFDについて詳しくご説明したうえで、メリット・デメリットの両面を見ていきます。

この記事でわかること

  • 米国株CFDの概要
  • 米国株CFDのメリット
  • 米国株CFDのデメリット

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目次

米国株CFDとは?

米国株CFDとは、米国株を対象にしたCFDのことです。

CFD(contact for difference)は、差金決済取引のことを指します。

差金決済取引とは、株式などの現物の受渡日に買付代金や現物の受け渡しによる決済を行わずに、売買の差額だけで決済する(売りまたは買いで相殺する)取引のことです。

CFDは、信用取引や外国為替証拠金取引(FX)などを除き、金融商品取引法第161条の2に規定する取引及びその保証金に関する内閣府令で禁止されている取引方法になります。

まったく意図していなくても、現物取引の際に同じ日に同じ銘柄を同じ資金で「買付⇒売付⇒買付」もしくは「売付⇒買付⇒売付」を行おうとすると、CFDに該当する可能性があるので、証券会社では上記のような注文をすることができません。

もし同じ日に同じ銘柄の売買を行いたい場合は同じ資金を使用することはできないので、再度不足分の資金を証券口座に入金する必要があります。

CFDを防ぐためのルールなので、知っておきましょう。

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米国株CFDのメリット

米国株CFDは、米国株を取引する方法の1つです。

以下では、CFDを利用して米国株の取引を行うメリットをご紹介します。

少額な元手で大きな取引ができる

1つめのメリットは、少額な元手で大きな取引ができる点です。CFDでは、証拠金として元本を証券会社に預け入れます。

すると証券会社から、その証拠金を担保として、最大5倍の資金や株式を借り入れることができるようになります。

例えば10万円を証拠金として預け入れた場合、米国株CFDでは最大50万円の銘柄の取引をおこなうことが可能です。

このような、元手の数倍の取引が行える仕組みのことをレバレッジ効果といいます。

米国株では同じくレバレッジ効果を発揮する信用取引は行えませんが、それ以上に大きなレバレッジ効果を発揮できるCFDが利用できるので、少額な元手で大きな取引を行いたい方にはぴったりです。

取引できる銘柄が豊富

2つめのメリットは、取引できる銘柄が豊富な点です。

日本の証券会社では、CFDではなくても米国株の取引が行えますが、取引できる銘柄は米国株CFDの方が大いに豊富です。

例えば個別銘柄に着目すると、ネット証券大手のSBI証券が3,000銘柄以上を取り扱っているのに対し、米国株CFDが利用できるIG証券ではなんと4,000銘柄以上を取り扱っています。

より幅広い投資対象から選んで米国株投資をしたい場合は、米国株CFDが理想的です。

売りから入ることができる

3つ目のメリットは、売りから入ることができる点です。

CFDでは、空売り規制さえなければ、現物取引とは違って買いだけではなく売りから取引を始めることができます。

つまり、株価が下落している状態でも、利益を狙える余地があります。

うまく使いこなせば、現物取引のヘッジ取引として活用することもできるでしょう。

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米国株CFDのデメリット

次に、CFDを利用して米国株の取引を行うデメリットをご紹介します。

きちんとリスクも理解して、米国株CFDを行う際の参考にしてください。

オーバーナイト金利が発生する

1つめのデメリットは、オーバーナイト金利が発生する点です。

オーバーナイト金利とは、CFDにおいてポジションを翌日に持ち越すと発生する金利のことです。

とくに買いポジションの場合は、金利を支払う必要が出てきます。

金利は国の政策金利や証券会社がどのように設定しているかで決まるので、売りポジションだからといって必ず金利を受け取れるとも限りません。

とくに景気回復時は、政策金利が上昇するため注意が必要です。

大きな損失を被る可能性がある

2つめのデメリットは、大きな損失を被る可能性がある点です。

メリットの1つとしてご紹介したレバレッジ効果は裏をかけば、予想を外してしまった際に、あっという間に損失が膨らんでしまうというリスクがあります。

米国株CFDでは5倍のレバレッジを掛けることができますが、高いレバレッジを掛け続けるのはよくありません。

なぜなら、常に高いレバレッジを掛けていると、追加保証金(追証)の入金が求められたり強制決済になってしまったりすることがあるからです。

ハイリスクである分大きなリターンも期待できますが、米国株CFDをする場合はまず控えめにレバレッジを掛けるようにしましょう。

特定口座やNISA口座に非対応

3つめのデメリットは、特定口座やNISA口座に非対応である点です。

まずは、それぞれの口座についておさらいしておきましょう。

  • 特定口座:証券会社がトレーダーの代わりに年間損益を計算し、年間取引報告書を交付してくれる口座
  • NISA口座:投資した金融商品が値上がりした場合の値上がり益に対する課税や投資した金融商品から発生する配当等に対する課税が非課税になる口座

特定口座には「源泉徴収あり」と「源泉徴収なし」の2種類があり、「源泉徴収あり」を選択すれば確定申告が不要になるなど、トレーダーにとってはうれしい制度です。

しかし米国株CFDで得た利益は特定口座やNISA口座には対応しておらず、年間損益の計算や確定申告が必要で、節税メリットなどもありません。

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まとめ

  • 米国株CFDとは、米国株を対象とするCFD(差金決済取引)のこと
  • CFDとは、現物の受渡日に買付代金や現物の受け渡しによる決済を行わずに、売買の差額だけで決済する取引のこと
  • レバレッジ効果を得られ、取扱銘柄数が多いのがメリット
  • オーバーナイト金利の負担や損失リスクがあるのがデメリット

いかがでしたでしょうか?

本記事では、米国株CFDについて詳しく解説しました。

現物取引にはないレバレッジ効果を得られるといったメリットもありますが、大きな取引をしようとして高いレバレッジを掛けすぎないよう注意が必要です。

もちろん米国株CFDは適切な利用方法を覚えることで、利益を得られる可能性もあります。自分なりに方針を決めて、米国株投資の計画をたててみてはいかがでしょうか。

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この記事の監修者

監修者プロフィール

トレード歴40年の株職人。“株匠” を目指している。
20歳で株の売買を始めてから20年間、
「日本郵船」1銘柄のみの「売り」「買い」に集中、大きな利益を重ねる。
その後、宮本武蔵が洞窟に籠もるかの如く、チャートと建玉の研究に没頭する。

現在も、チャートと建玉の操作のトレード手法をさらに極めるべく精進を重ねており、
日本株、米国株、イタリア指数、イギリス指数、ユーロ指数、金、原油、コーン、FXなど、
どの市場でも大きな利益を生み出している。

ラジオNIKKEI「相場師朗の株は技術だ!」でキャスターを務める。
東京証券取引所北浜投資塾講師、日本経済新聞社お金の学校講師。

この記事を書いた人

著者プロフィール
根本 卓(株塾・インテク運営責任者)
1年間勉強・練習後に2013年から株式投資を運用資金30万円から開始。

地道に続け、7年後に月500万円の利益を出せるように。

その経験を活かし、株塾サービスに反映・インテク記事を書いています。

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