ストキャスティクスの設定を最適なものにして、トレードで利益を得たいと思っていませんか?
せっかくストキャスティクスを使うなら、最大限強みを活かしてトレードしたいですよね。
しかし設定を間違えてしまえば、いくら売買タイミング通りに動いても損をしてしまう可能性があります。
そこで今回は、ストキャスティクスのおすすめ設定を徹底解説。
アジア最大の投資塾である「株塾」を運営している私たちが、株のプロとしてストキャスティクスの設定と使い方をお伝えします。
海外で人気の高いストキャスティクスをトレードに取り入れたい方は、ぜひ参考にしてくださいね。
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ストキャスティクスのおすすめ設定
ストキャスティクスのオススメ設定は、%Kが20、%Dが3です。
相場の過熱感を示すオシレーター系のテクニカル指標であるストキャスティクスは、設定を変えるとシグナルも変わってしまいます。
オススメ設定にしたうえで、どうトレードするか戦略を立てていきましょう。
%Kは20日がおすすめ
ストキャスティクスの%Kは、20日設定がおすすめです。
そもそも%Kは、対象期間の値幅において、現在の価格がどの位置にあるのかを示す数値。
例えば20日の間に0~200円で株価が動いていたとすると、現在200円なら%Kは100%、現在0円なら%Kは0%です。
現在100円の場合は、%Kは50%ということですね。
20日という数値は、市場が開いている約1か月分の日数からオススメとしています。
過去1か月分もあれば、高いか安いかの判断はしやすいといえるでしょう。
超短期での手仕舞いや損切りなら%Kは9日
トレードの期間が短い場合は、%Kの設定は9日がオススメ。
超短期での手仕舞いや損切りにおいては、ちょっとした値動きも逃さないようにしたいですよね。
9日設定であれば、小さな値動きにも敏感に反応するため、すぐに対応することができます。
通常時に使用すると、シグナルが出現しすぎてしまうため、あくまでも超短期に特化した設定です。
%Dは3日がオススメ
%Dは3日設定がオススメです。
%Dは、%Kの平均値であり、3日設定の場合は3日平均となります。
あくまでも%Kがあるうえで、それをさらに見やすくするために%Dが存在しているのです。
基本的に%Dは3で固定して問題ありません。
%Kの設定は人それぞれですが、%Dはほとんどの投資家が3日設定で使っています。
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ストキャスティクスのおすすめ売買タイミング
ストキャスティクスのおすすめ売買タイミングは2つあります。
- %Kが5以下になったあと%Dが20を超えたら買い
- %Kが90超えかつ%Dが80を割ったら売り
それぞれ確認していきましょう。
%Kが5以下になったあと%Dが20を超えたら買い
ストキャスティクスでの買いシグナルは「%Kが5以下になったあと%Dが20を超えたタイミング」です。
まず%Kが5以下になっているかどうかで、現在の価格が底値に近いかどうかがわかります。
%Dも20を割り込んでいるのであれば、それは下降トレンド中である可能性が高いです。
そんな底打ちの状況で、%Dが20を超えると、下降トレンドから上昇トレンドに転換し始めているシグナル。
さらに%Kと%Dがどちらも上向きであればより強いシグナルだといえます。
上図はMonotaRo(3064)の2022年1月のチャートです。
ストキャスティクスによる買いシグナルが出た後、上昇トレンドが発生していますね。
買いを入れていれば利益を狙えるタイミングです。
%Kが90超えかつ%Dが80を割ったら売り
ストキャスティクスの売りシグナルは、「%Kが90超えかつ%Dが80を割ったタイミング」です。
%Kが90を超えている状態は、価格が高値圏に近づいていることを意味します。
そんななか、%Dが80を割るというのは上昇から下落へとトレンドが転換する合図。
そのタイミングで売りを入れれば、下降トレンドを掴める可能性が高いです。
上図はMonotaRo(3064)の2022年3月のチャートです。
ストキャスティクスの売りシグナルが出現した後に、上昇トレンドから下降トレンドへと切り替わっているのがわかりますね。
空売りを入れていれば、利益を狙える場面です。
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ストキャスティクスの設定が最適かどうか検証
ストキャスティクスの設定が最適かどうか、実際に検証してみました。
日経225・金・ドル円の相場で、実際にストキャスティクスの買いシグナル・売りシグナルを確認してみましょう。
買いシグナルで買った場合は売りシグナルで手仕舞い、売りシグナルで空売りした場合は買いシグナルで手仕舞いするルールで検証しています。
今回の検証結果から、ストキャスティクスはある程度信じてよいものの、大きなトレンドが発生している場合は注意が必要だということがわかりました。
いくら勝ちを重ねたとしても、強い上昇トレンド中に空売りを入れるという逆張りをすれば、大負けしてしまう可能性があります。
その点も踏まえて、検証結果を確認してみてくださいね。
日経225
上図は2023年9月から約1年間の日経225のチャートです。
ストキャスティクスでの買いシグナルと売りシグナルで売買した場合の結果を表しています。
結果は5勝3敗、やや勝ったものの、だましのシグナルが3つありました。
だましはすべて売りシグナルで出現しており、「大きな上昇トレンドの中にある小さな下降トレンド」に振り回されています。
この結果からもわかる通り、ストキャスティクスの注意点として「大きなトレンドを踏まえたうえでトレードするか検討する」ことが重要です。
金
上図は、2023年9月から約1年間の金チャートです。
全体的に右肩上がりであり、日経225同様売りのシグナルが多め。
とはいえ、結果的には10勝2敗でした。
しかし、2敗がかなりの大負けとなっているため、大勝利というわけではありません。
ストキャスティクスだけでなく、他の指標も活用してトレードすれば、より精度の高い分析ができるようになります。
大きな上昇トレンド中の売りシグナルには特に注意したいですね。
ドル円
上図は、ドル円における2023年9月から約1年間のチャートです。
ストキャスティクスでのトレード結果は、10勝0敗。
利益の大小はあれど、全勝という結果になりました。
この時期のドル円とストキャスティクスによる分析は、相性が良かったといえます。
もちろん、ルール通りにやらなければ全勝という結果は得られません。
特に後半の空売りを積み重ねる場面では、含み損がどんどん膨らんでいく状況です。
そのような状況を耐えきった後に手仕舞うことができれば、利益を得られるわけですね。
売買シグナルが出ていないなら売買しないというのも、勝ち負けを左右する要素の一つです。
まとめ
ストキャスティクスの設定は、%Kは20・%Dは3がオススメです。
とはいえ、ストキャスティクスだけに頼り切るのではだましを0にすることはできません。
少しでも分析の精度を上げるためにも、他の指標も合わせて使うようにしましょう。
すぐにストキャスティクスを使いこなそうとせず、じっくり使い続けて技術を磨いてくださいね。
これまで10以上のメディア運営に従事。現在は自身も株塾で学びつつ、毎日コンテンツ作成をし続ける。
あらゆるジャンルで編集者として活動してきた経験を活かし、初心者から上級者まで役立つ記事を作成。
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