【入門編】株式投資を始める前に絶対におさえておきたいポイントを解説!

【入門編】株式投資を始める前に絶対におさえておきたいポイントを解説!

株式投資に興味があっても、「難しそう」「損をするのでは」と不安に思う方はたくさんいます。

初心者の方には難易度が非常に高く感じるかもしれませんが、仕組みやポイントを理解すれば、誰でも資産形成の手段として活用できるものです。

今回は株式投資の入門編として、株式の基本から賢く資産を増やす方法、よくある失敗例、そして口座開設の手順まで解説します。

目次

株式投資の初心者が学ぶべき3つの要素

株式投資について知るため、以下の3つの要素を理解しましょう。

株式とは

株式とは、企業が資金を集めるために発行する、企業の所有権を細分化した有価証券です。

株式を購入するとその企業の「一部のオーナー」になり、企業が成長することで株価の上昇や配当金の受け取りといったメリットを得られます。

また、株主総会を通じて企業の経営方針や人事などについて、意見を述べる権利を得ます。

保有株式数が少ない小口株主に大きな権利はないと思われることもありますが、株主総会で質問をしたり、複数の小口株主が集まり意見を出したりといったことが可能です。

株主が株式を売買することで、主に3つのメリットを得られます。

1つ目のメリットは、インカムゲインです。

企業は事業が成長して利益が増えると、その一部を株主に還元します。

株主は保有株数に応じて配当金をもらえますが、業績や企業の方針によって配当金が得られないこともあります。

2つ目のメリットは、キャピタルゲインです。

株主が購入した時の株価より売却した時の株価の方が高ければ、売買益を得られます。

ただし株式投資に元本保証はないため、購入時の価格より安くなることもあり、さらには倒産によって無価値になることもあります。

3つ目のメリットは、株主優待です。

企業は株主に対し、自社の商品やサービスを割引または無料で提供します。

なお、株主優待のある銘柄もあればない銘柄もあります。

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株式投資の仕組みと流れ

株式の取引は、主に証券取引所で行われます。

企業が上場する際の株式を売買する場を一次市場、すでに発行された株が投資家の間で売買する場を二次市場と呼び、企業は一次市場の売れたときだけお金を得られます。

株式取引は、5つのステップで進みます。

1.口座開設

投資家は証券会社で口座を開設し、資金を入金します。

2.銘柄選定

東京証券取引所にはおよそ4,000社が上場しており、その中から企業の業績や将来性、株価の動向などを分析してどの銘柄を購入するか決めます。

3.注文の発注

証券会社のWebサイトやアプリを通じて、銘柄、株数、注文方法を指定し注文を出します。

4.約定

売り手と買い手の注文が一致すると、取引が成立します。

5.受渡し

約定日から数営業日後に、株の受け渡しと代金の精算が行われます。

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株価が変動する4つの要因

株価は日々変動しますが、その要因は4つあります。

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初心者でも株式投資で資産を増やす方法

株式投資は難しいイメージがあるかもしれませんが、以下のポイントに気を付けることでリスクを抑えることが可能です。

少額の積立投資から始める

初心者の方はいきなり大量の資金を投入するのではなく、少額の積立投資から始めるとよいでしょう。

特に、毎月決まった金額を定期的に投資していけば、株価が高い時には少なく、低い時には多く購入できる「ドルコスト平均法」の効果が得られ、高値つかみのリスクを軽減できます。

また、損失が出ても過度に不安にならない程度の少額から始めることで、市場の動きや投資の感覚を落ち着いて学ぶことができ、心理的な負担を抑えながら経験を積んでいけます。

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分散投資する

株式投資の基本は、分散投資です。

一つの銘柄に全資産を集中させると、その銘柄の株価が大きく下落した場合、資産全体に甚大な影響を及ぼす可能性があります。

異なる業種や業界、あるいは国内と海外の株式など、投資対象を幅広く分散して投資することでリスクを軽減しましょう。

インデックスファンドを選ぶ

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インデックスファンドとは、日経平均株価やTOPIXなどの株価指数(インデックス)と連動することを目指す商品です。

指標より優れた成績を目指すアクティブファンドに比べてリターンは小さいですが、安定性があり、いわばローリスクローリターンだと言えます。

インデックスファンドを選ぶことで、個別銘柄の選定や分析の手間が省け、特定の企業の倒産リスクを回避しながら市場全体の成長の恩恵を受けられます。

低コストで運用できるものも多いため、長期的な資産形成に適しているでしょう。

過度な資金を投入しない

株式投資の鉄則は、余剰資金を使うことです。

「これを失ったら生活に支障が出る」という資金には手を出さず、借金をしてまで投資するといったことはやめましょう。

生活資金を使うと日々の暮らしに影響が出るだけでなく、心理的な負担も大きくなり、拙速な判断をして大きな損失につながりやすくなります。

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初心者がよく陥る失敗

株式投資を始めたばかりの方がよくしてしまう失敗について解説します。

正しい情報を十分に集められない

株式投資についての情報は玉石混交であり、中にはまったく信頼できないものもあります。

特にSNSでは「この株が急騰する」「絶対に今すぐ売った方がいい」など真偽不明な情報があふれているため、鵜呑みにしないようにしましょう。

情報収集の際は、企業の公式サイトや決算報告書、有価証券報告書、新聞や信頼できる経済ニュースサイトなどをチェックしてください。

リスク分散ができていない

株式投資に慣れないうちは、複数の銘柄を選定できなかったり、様々な業界・国のリサーチができなかったりという理由から、同じ業種や同じ銘柄に全財産を投じてしまうこともあります。

しかし、特定の企業や業界に問題が発生すると資産全体が大きなダメージを受けます。

銘柄選定の際はリスク分散を意識して、複数の銘柄や異なる業界に投資し、予期せぬ事態でも損失を限定できるようにしていきましょう。

短期的な利益を狙う

株式投資で短期的な利益を狙うこともできますが、それには知識と経験が必要です。

また、瞬時に正しい選択をする判断力が求められるため、初心者の方には向いていません。

まずは長期運用から始め、企業の成長と共に資産を増やすことを目指しましょう。

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株式投資のための証券口座の開設方法

株式投資を始めるには、証券口座の開設が必要です。

どのように証券会社を選び、どう手続きすればよいかを解説します。

証券会社の選び方

証券会社を選ぶときは、以下のポイントに注目してください。

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証券会社は、ネット証券と対面証券に大別できます。

ネット証券は店舗運営や人件費といったコストがかからない分、手数料が安いです。

24時間取引可能なので、いつでも注文ができます。

株式に限らず投資信託やFXなど幅広い金融商品を取り扱っており、企業分析ツールやチャート分析ツールといった情報が豊富な点もポイントです。

対面証券では、専門の担当者が投資の相談に乗ってくれるなどサポートが手厚いです。

担当者から市場の動向や個別銘柄の情報などを聞くことができ、電話や窓口で注文することができます。

証券口座開設の流れ

ネット証券の口座開設は、以下の5ステップに沿って進みます。

1.証券会社のウェブサイトで申し込みネット証券の公式サイトから「口座開設」を選び、申し込みフォームに進みます。

氏名や住所などの情報を入力したら、NISA口座や特定口座(源泉徴収あり/なし)などを選択します。

2.書類提出

本人確認書類やマイナンバーなどの書類を提出します。

オンラインアップロードの場合、スマートフォンで運転免許証やマイナンバーカードなどを撮影し、アップロードします。

最近では「eKYC(オンライン本人確認)」というツールを使って、最短即日で手続きが完了するケースも多いです。

郵送の場合、申し込みフォーム入力後、必要書類を印刷して指定の住所に送ります。

3.審査

証券会社が書類を確認し、審査します。

4.口座開設

審査を通過すると、ログインIDやパスワード、取引に関する重要な情報が記載された口座開設完了通知が届きます。

メールで届く場合は事前に入力したアドレスに、郵送で届く場合は入力した住所に簡易書留で送られてきます。

5.初期設定と入金

証券会社のサイトにログインし、取引パスワードの設定や勤務先情報などを入力します。

取引に必要な資金を銀行口座から証券口座に入金すれば、取引を開始できます。

続いて、対面証券について解説します。

対面証券の口座開設は、以下の6ステップに沿って進みます。

1.資料請求または店舗訪問

まず、証券会社のウェブサイトから口座開設資料を請求するか、直接店舗に訪問して口座開設の相談をします。
担当者から説明を受けたら、申込書を受け取ります。

2.申込書の記入

申込書に氏名や住所などの個人情報を手書きで記入します。

3.書類提出

店舗で提出する場合、直接訪問し、担当者の指示に従って運転免許証やマイナンバーカードなどの本人確認書類を提示します。

郵送で提出する場合、必要書類のコピーを申込書に添付し、返信用封筒で郵送します。

4.審査

証券会社が書類を確認し、審査します。

5.口座開設
審査を通過すると、口座番号などが記載された口座開設完了通知が郵送で届きます。

6.初期設定と入金

通知に記載された情報をもとに、取引に必要な初期設定を行います。

資金を銀行口座から証券口座に入金すれば取引を開始でき、入金方法について担当者から説明を受けることが可能です。

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少額の株式投資の活用例

具体的にどのように少額投資していくか、活用例をご紹介します。

普段から利用する企業の株式を購入した方の事例

■Aさんの事例

株式投資に興味があるものの、いきなり大金を投資することは抵抗がありました。

そこで、通常よりも少ない株数を売買できるS株や単元未満株といったサービスを利用。

応援できる企業の銘柄を長期的に保有したいと考えていたため、普段から使っているコンビニや、お気に入りのビールメーカー、家で使っている家電メーカーの株式などを1株ずつ購入しました。

1株あたりの価格は数百円から数千円程度のため、株価が下がっても大きな損失にはつながりません。

また、株価が変動する感覚や、企業のニュースが株価にどう影響するかをリアルタイムで学べました。

株主になると、その会社のIR情報やニュースに自然とアンテナを張るようになり、経済への興味が深まっていく感覚もありました。

その後、利益が出た銘柄は売却し、損失が出た銘柄は早めに損切りすることで、リスク管理の重要性を体感しています。

優待や配当を目的とした方の事例

■Bさんの事例

Bさんはテレビで株式優待について知り興味を持ったものの、投資経験がなく不安を感じたそうです。

そこで、株主優待が1単元(100株)でももらえる銘柄を厳選し、月々数万円程度を投資しました。

特に、自社製品の割引券や、買い物券、QUOカードなど、生活に役立つ優待を出している企業を中心に選びました。

その結果として、数ヶ月に一度優待品が届くのが楽しみになり、投資を継続するモチベーションになったそうです。

また、金額は少ないですが配当金も得られるようになり、投資を通じて資産を形成する感覚もつかめました。

新NISAを活用し月2万円で積立投資した方の事例

■Cさんの場合

現在のペースでは老後のための資金が十分に貯まらないだろうと思いつつ、投資経験がないため実践に踏み切れませんでした。

そんな時、新NISAの「つみたて投資枠」というものがあるということ、口座開設から設定までスマホで簡単にできることを知りました。

これを利用して、毎月1万円〜3万円程度を全世界株式やS&P500といったインデックスファンドに積立投資を開始。

少額投資を通じて、少しずつ資産を増やせるようになりました。

また、株価が下がっても「安く買えるチャンス」と捉えて積立を継続し、プロに運用を任せながら無理なく長期投資を続けています。

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株式投資に関するよくある質問

株式投資に関するよくある質問に回答します。

Q.株式投資初心者はどんな銘柄を買えばいいですか?

ニッチな銘柄ではなく、有名企業の株式からチェックしてみましょう。

大きな企業であれば情報が得やすく、流動性も高いため初心者でも売買しやすいです。

また、商品やサービスを使ったことがあれば、その企業がどんな事業をしているのか、どんな方針なのかも理解しやすいでしょう。

種類としては、アクティブファンドではなくインデックスファンドを選ぶことで、リスクを抑えられます。

Q.株式投資で失敗しないためにはどうしたらいいですか?

まず、株式投資には元本保証がありませんし、「絶対に勝てる方法」も存在しません。

FXなどに比べればローリスクではありますが、それでもなお一定のリスクがあることを理解してから始めましょう。

その上で気をつけるべきポイントは、余剰資金で投資すること、分散投資を徹底すること、短期的な利益を狙わず長期投資をすることです。

一時の感情に流されると損失につながりやすいため、損切や利益確定のルールを事前に設定しておくとよいでしょう。

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まとめ

今回は、株式投資について解説しました。

株式投資は元本保証がありませんが、正しく知識を身につけ、経験を積んでいけば少しずつ資産形成できるチャンスがあります。

未経験のうちは「怖い」というイメージもあるかもしれませんが、仕組みを理解してノウハウを得れば、不安感は小さくなるものです。

まずは本記事を通じて基本を理解し、少額から始めてみましょう。

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この記事の監修者

監修者プロフィール

トレード歴40年の株職人。“株匠” を目指している。
20歳で株の売買を始めてから20年間、
「日本郵船」1銘柄のみの「売り」「買い」に集中、大きな利益を重ねる。
その後、宮本武蔵が洞窟に籠もるかの如く、チャートと建玉の研究に没頭する。

現在も、チャートと建玉の操作のトレード手法をさらに極めるべく精進を重ねており、
日本株、米国株、イタリア指数、イギリス指数、ユーロ指数、金、原油、コーン、FXなど、
どの市場でも大きな利益を生み出している。

ラジオNIKKEI「相場師朗の株は技術だ!」でキャスターを務める。
東京証券取引所北浜投資塾講師、日本経済新聞社お金の学校講師。

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この記事を書いた人

株トレード歴40年のプロトレーダー相場師朗先生が監修する株式投資情報総合サイト「インテク」の編集部です。今から株式投資を始めたいと思っている投資初心者の方から、プロが実際に使っているトレード手法の解説までの幅広いコンテンツを「わかりやすく、気軽に、実用的に」をモットーに発信しています。

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