「ポートフォリオとはなに?」と疑問に思っていませんか?
投資をはじめたばかりの方にとって、ポートフォリオという単語はあまり聞き慣れないという方が多いようです。
そこで今回は、ポートフォリオの基本的な概念について解説します。
本記事を読むと、初心者の方でも投資におけるポートフォリオとはなんなのか理解できるようになります。
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投資におけるポートフォリオとは?
ポートフォリオとは、複数の異なる投資商品を組み合わせる仕組みのことです。
たとえば株式や債券、不動産など様々な商品を含めて分散して投資させます。
ポートフォリオを組むメリットは、リスクを効果的に分散できることです。
有名な投資格言「卵を一つのカゴに盛るな」が示すように、一つの商品だけに資金を集中させると、投資先になにか問題が起きたときに大きな損失を被る可能性があります。
しかし複数の異なる特性を持つ資産に分散投資すると、一つの投資先で損失が出ても他の投資先でカバーできる仕組みを作れます。
そのため、投資で長期的に成功するためには、適切なポートフォリオ構築が必要不可欠です。
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リスクレベル別の投資スタイル
ポートフォリオを構築する前に、投資におけるリスクとリターンの関係を正しく理解することが重要です。
リスクとリターンは、一般的に相反する関係にあります。
たとえば、元本保証で安全性が高いものの利回りは低く、価格変動リスクが大きいものは、高いリターンが期待できます。
上記のようなリスクとリターンの関係性を把握すると、自分に適した投資戦略を選択できるようになるでしょう。
そこで本章では、リスクレベル別の投資スタイルを詳しく解説していきます。
ローリスク・ローリターン
ローリスク・ローリターンは、安全性を重視する投資スタイルで、元本を失うリスクが低い投資手法です。
ローリスク・ローリターンを重視するスタイルで、投資される商品の代表例が、銀行の定期預金や国債などです。
日本国債や大手銀行の定期預金では、年利0.1%〜1.5%程度の収益が期待できます。
金額は少ないものの、確実に資産を増やしていけるため安心感があります。
また流動性も比較的高く、急にお金が必要になったときにも対応しやすいのがメリットです。
ローリスク・ローリターン投資は、投資経験がまったくない初心者の方に適した投資スタイルだといえます。
ただし物価上昇(インフレ)により実質的な資産価値が目減りするリスクがあることも理解しておきましょう。
ミドルリスク・ミドルリターン
ミドルリスク・ミドルリターンは、適度なリスクを受け入れながら安定的な収益の獲得を目指す投資スタイルです。
代表的な投資手法として、株式と債券を組み合わせたバランス型投資信託や、株価指数に連動した投資信託への投資があります。
上記のような投資では年利3%~7%程度の収益を期待できますが、市場環境によっては一時的に損失が発生する可能性があることに注意が必要です。
ミドルリスク・ミドルリターン投資は、投資の基本を理解した一般的な投資家に実践しやすいアプローチとなります。
ハイリスク・ハイリターン
ハイリスク・ハイリターンは、大きな収益を狙う代わりに大きな損失の可能性も受け入れる投資スタイルです。
急成長が期待される個別企業の株式投資や不動産への投資などが該当します。
たとえば、将来性の高い成長企業への投資やアパート経営では、年利10%以上の高い収益も期待できます。
しかし同時に、投資資金を失うリスクも存在するため注意が必要です。
ハイリスク・ハイリターン投資は、十分な投資資金と豊富な投資経験を持つ上級者向けの投資手法です。
投資初心者の方は、まず基本的な投資手法をマスターしてから挑戦するのがよいでしょう。
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ポートフォリオに組む基本的な資産
効果的なポートフォリオを構築するためには、異なる特性を持つ複数の資産クラスを組み合わせるのが重要です。
本章では、以下の基本的な資産について解説します。
- 現金
- 債券
- 投資信託
- 株式
- 不動産
- 金
それぞれみていきましょう。
現金
現金は流動性が高く安全性に優れた資産で、ポートフォリオ全体の安定性を支える基盤となります。
現金保有の大きなメリットは、緊急時の生活費確保と新たな投資機会への迅速な対応が可能なことです。
一般的には生活費の3ヶ月~6ヶ月のお金を確保しておくことが推奨されており、現金があると安心して他の投資にチャレンジできるようになります。
投資初心者の方は、まず十分な現金を確保してから他の投資を検討しましょう。
債券
債券は国や企業が資金調達のために発行する借用証書で、定期的な利息収入と満期時の元本返済が約束された安定性の高い投資商品です。
株式投資と比較して価格変動が穏やかで、ポートフォリオ全体の安定性を向上させる効果があります。
代表的な債券として、日本国債や優良企業が発行する社債があり、国債は国が発行するため信用度が高いのが特徴です。
しかし、発行体が破綻してしまった場合は、利子や満期時に払い戻される額面金額が債券購入時の予定どおりではなくなることもあるため注意が必要です。
投資信託
投資信託は、多くの投資家から資金を集めて大きな「共通の財布」を作り、その資金を専門家(ファンドマネージャー)が株式や債券など様々な商品に投資して運用する仕組みです。
本来なら個別に購入する必要がある数十〜数百の株式や債券などが、一つのパッケージ商品として提供されます。
少額からはじめられるにもかかわらず、個人では買えない多様な商品に投資できるのが魅力です。
たとえば、海外の株式市場や新興国の債券など、個人では直接購入が困難な商品にも簡単に投資できます。
また、すでに分散されている商品がほとんどであるため、リスクが比較的低い特徴があります。
ただし元本保証はなく、価格は日々変動するため、長期的な視点で投資することが大切です。
株式
株式とは企業が資金調達のために発行する証券で、購入するとその企業の株主となり、会社の利益の一部を受け取る権利(配当)や経営に参加する資格を得ます。
加えて、株式は企業の将来性や経済情勢などにより、日々価値が変動するのが特徴です。
そのため、株価が上がれば売却時に利益を得られる一方で、下がれば損失となるリスクもあります。
初心者が株式を購入する際は、まず自分がよく知っている企業からはじめるのがよいでしょう。
また、一度に大きな金額を投資せず、少額からはじめて徐々に経験を積むことが大切です。
不動産
不動産投資は、アパートやマンションなど物件を購入し、家賃収入や売却益を得る投資方法です。
毎月の安定した家賃収入が魅力で、株式と比べて価格変動が穏やかな傾向があります。
また、インフレ時には物件価値が上昇しやすく、資産保全効果も期待できます。
ただし、数百万円から数千万円の初期費用が必要で、修繕費や管理の手間もかかる点に注意が必要です。
加えて、立地や物件選びが収益に大きく影響するため、十分な市場調査をする必要があります。
金
金は数千年にわたり価値保存手段の役割で機能してきた貴金属で、経済情勢が不安定な時期に安全資産という立場で重要な地位を占めています。
また、インフレや通貨価値の下落から資産を守る効果があり、ポートフォリオ全体のリスクヘッジとして機能します。
金への投資は、金ETF(上場投資信託)や金地金の購入により実現可能です。
金投資は利息や配当などの定期収入は得られませんが、長期的な資産保全と分散投資の観点から、将来の経済不安に備えたい方には適した投資対象といえます。
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ポートフォリオの作り方
効果的なポートフォリオを作成するためには、適切な手順に沿って段階的にアプローチするのが重要です。
本章では、ポートフォリオの作り方を以下の4つのステップで解説します。
- STEP1.リスク許容度を明確にする
- STEP2.目的を決める
- STEP3.資産配分を考える
- STEP4.投資先を決める
それぞれみていきましょう。
STEP1.リスク許容度を明確にする
まずは、ご自身のリスク許容度を明確にしましょう。
リスク許容度の把握は、年齢や収入の安定性、投資経験などを総合的に考慮して決定する必要があります。
たとえば30代で安定した収入があり独身の方であれば、多少のリスクを取って積極的な投資も可能でしょう。
ですが、60代で退職間近の方は元本保証を重視した保守的な運用が適しています。
自分のリスク許容度を超えた投資を行うと、市場が下落した際に精神的な負担が大きくなり、パニック売りなどの冷静さを欠いた判断をする原因となります。
そのため、事前に自分のライフステージや家計状況を冷静に分析し、リスク許容度を設定するのが大切です。
STEP2.目的を決める
ご自身のリスク許容度がわかったら、次は投資目的を明確に設定します。
目的が明確でないと、途中で投資方針がぶれてしまう可能性があり、一貫した戦略を維持することが困難になってしまうからです。
具体的な投資目的として、老後の生活資金や子供の教育費、マイホーム購入資金などが挙げられます。
それぞれの目的により必要な投資期間や目標収益が大きく異なるため、まずはなぜ投資するのかを明確にしましょう。
たとえば10年後の住宅購入資金の頭金であれば、投資期限が少し短いため元本保証を重視したローリスクの運用が適しています。
一方で30年後の老後資金であれば時間を味方につけられるため、ミドルリスクの投資が効果的です。
目的が曖昧なまま投資をはじめると、市場の変動に一喜一憂して感情的な売買を繰り返しやすくなるため、事前に目的を決めて方向性を定めるようにしましょう。
STEP3.資産配分を考える
STEP1で明確にしたリスク許容度と、STEP2で設定した目的を基に資産配分を決定します。
下表は、各資産のリスク・リターン特性を示しています。
ご自身の目的やリスク許容度に適したポートフォリオを構築する際に、参考にしてみてください。
| 現金 | 債券 | 投資信託 | 株式 | 不動産 | 金 | |
| ローリスク・ローリターン | ○ | ○ | ||||
| ミドルリスク・ミドルリターン | ○ | ○ | ||||
| ハイリスク・ハイリターン | ○ | ○ |
安定性や確実性を重視する場合は現金や債券を中心とした配分、バランス重視なら投資信託、積極的な成長を求めるなら株式や不動産の比重を高めるのが効果的です。
重要なのは一つの資産クラスに偏らせずリスクを分散させつつ、年齢や投資期間に応じて配分比率を徐々に調整していくことです。
たとえば、以下の表のように年齢が上がるにつれて安定性の高い資産の比重を増やしていくとよいでしょう。
| 債券 | 株式 | |
| 20代 | 20% | 80% |
| 40代 | 50% | 50% |
| 60代 | 80% | 20% |
なお、投資期間が短いほどリスクの低い商品への投資を検討するのが基本です。
STEP4.投資先を決める
資産配分が決まったら、具体的な投資商品を選択します。
本章では、それぞれのリスクレベル別に適した商品を紹介しているので参考にしてみてください。
ローリスク・ローリターン
ローリスク・ローリターンの商品は、個人向け国債や定期預金などが該当します。
これらは元本割れのリスクが低く、安定した収益が期待できます。
特に個人向け国債は国が元本と利息を保証しており、安全性の高い投資先といえるでしょう。
ミドルリスク・ミドルリターン
ミドルリスク・ミドルリターンの商品はバランス型投資信託、インデックスファンド(S&P500、TOPIX連動型)、金などが代表的です。
ある程度のリスクを取りながら、長期的にみて安定的なリターンを目指せます。
ハイリスク・ハイリターン
ハイリスクハイリターンの投資先では、マンション・アパートなどの不動産や個別株の成長株・高配当株が該当します。
大きなリターンが期待できる反面、元本割れや大幅な損失のリスクも高くなります。
十分な投資知識と経験、そして損失に耐えうる資金的・精神的余裕が必要な投資先です。
ポートフォリオを運用するときの注意点
組んだポートフォリオを運用しているときに、注意しておかなければいけないのが資産配分が変わることです。
各資産の価格変動により、時間の経過とともに当初設定した資産配分比率からずれが生じ、想定していたリスク・リターン特性が変化してしまいます。
そのため、定期的なリバランスの実施が重要です。
リバランスとは、市場変動によってずれた資産配分を元の比率に戻す作業のことです。
たとえば、1,000万円で株式500万円、債券500万円の50:50配分でポートフォリオを組んだとします。
株式市場の上昇により株式が600万円に増加し、ポートフォリオ全体が1,100万円(株式600万円、債券500万円)になったとしましょう。
この時点で配分は約55:45になってしまうので、株式を50万円分売却してその資金で債券を購入し、株式550万円、債券550万円の50:50配分に戻します。
リバランスをすると、想定以上のリスクを取ることを防ぎながら、長期的な投資目標の達成に向けて規律ある投資を継続できます。
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投資におけるポートフォリオについて知りたい人によくある質問
投資におけるポートフォリオについて知りたい人によくある質問は、以下のとおりです。
- 30代は投資する上でどんなポートフォリオがいい?
- 50代は投資する上でどんなポートフォリオがいい?
それぞれ解説します。
30代は投資する上でどんなポートフォリオがいい?
30代は長期投資が可能で収入も比較的安定している年代のため、長期的な資産増大に集中できる絶好のタイミングです。
一つの例ですが具体的な資産配分として、投資信託(インデックスファンド)80%、債券20%の比率で年利5%~7%の収益を目指すのが現実的でしょう。
毎月一定額を積み立てるドルコスト平均法を採用すると、市場の変動リスクを分散でき、安定した資産形成が期待できます。
50代は投資する上でどんなポートフォリオがいい?
50代は、大きな失敗を避けたい年代ではありますが収入が高いため、安定性を重視しながらも一定の成長を目指すバランス型の戦略が適しています。
資産配分は、投資信託(インデックスファンド)50%、債券50%で年利3%~5%程度の安定した収益を目指すことが望ましいでしょう。
投資信託(インデックスファンド)の比率を低めにし、債券の比率を高めることで、価格変動リスクを抑制しながらも一定の成長性を維持できます。
なお、上記の具体例はあくまでも一例です。
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まとめ
今回は、投資におけるポートフォリオの基本概念から具体的な構築方法まで詳しく解説しました。
ポートフォリオとは、複数の異なる投資商品を組み合わせた資産配分の仕組みを指します。
「卵を一つのカゴに盛るな」という投資格言が示すように、リスクを効果的に分散できるのがメリットです。
投資を成功させるためには、まず自分のリスク許容度を把握して目的を明確にし、それに応じた適切な資産配分を決定することが重要です。
また、ポートフォリオは一度組んで終わりではありません。
市場の変動により資産配分比率がずれてしまうため、定期的なリバランスを実施して当初の配分に戻す必要があります。
ぜひ本記事を参考に、自分に適したポートフォリオを構築して、長期的な視点での資産形成に取り組んでみてください。
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