十字線の翌日、株価が上昇するのか下落するのか、知りたいと思ってはいませんか?
チャートを見ているとたびたび目にする十字線。
十字線は翌日反転のシグナルともいわれていますが、実際のところどうなのでしょうか。
そこで今回は、十字線が出た翌日株価はどうなるのか徹底検証。
継続率98%を誇る投資塾「株塾」を運営している私たちが、4,000銘柄1週間分のデータをもとに、十字線の翌日どうトレードすべきかをお伝えします。
今まさに十字線を目の前にしている方は、トレードをする前にぜひ参考にしてください。
株におけるゴールデンクロスの勝率は35.71%!過去20年間のデータから徹底検証
十字線は翌日反転のシグナル
十字線は、始値と終値が等しくなっているローソク足のパターンです。
買いと売りの勢いが拮抗している状態を示し、翌日反転のシグナルといわれています。
上昇中に十字線が出現したら、翌日下落する可能性が高いということですね。
高値・安値での出現で特に反転しやすい
高値・安値における十字線の出現は、特に反転しやすいといわれています。
最高値・最安値を十字線でつけている可能性が高く、それ以上はトレンドが続かないとされているのです。
十字線をチェックするときは、出現位置にも注意しましょう。
トレンドの途中で出現することも
高値・安値ではなく、トレンドの途中で十字線が出現することも多いです。
十字線が出現しても反転しない場合は、トレンド継続となる可能性が高いといわれています。
「上伸途上のクロス」「下げ足のクロス」という、トレンド継続を示す十字線のシグナルもあるのです。
三空踏み上げには売り向かうべからず?過去のデータ4,000銘柄を徹底検証
4,000銘柄1週間分のデータから十字線の翌日を徹底検証
今回、4,000銘柄1週間分のデータから、十字線の翌日どうなるかを徹底検証しました。
十字線が出現した回数は、1週間で655回。
そのうち、翌日反転したのか、トレンド継続となったのかを調査しています。
結果は五分五分
十字線の翌日、値動きは反転が約35%、トレンド継続も約35%と五分五分の結果となりました。
翌日の値動き | 銘柄数 | 割合 |
反転 | 230 | 35.11% |
トレンド継続 | 235 | 35.88% |
また反転といってもかなり一時的な反転をしているケースが多く、1週間という期間でみればトレンド継続しているケースがほとんどでした。
さらに細かい検証結果は以下の通りです。
前日→当日 | 当日→翌日 | 銘柄数 | 割合 |
上昇 | 上昇 | 99 | 15.11% |
上昇 | 下落 | 107 | 16.34% |
上昇 | 変わらず | 17 | 2.60% |
下落 | 上昇 | 123 | 18.78% |
下落 | 下落 | 136 | 20.76% |
下落 | 変わらず | 25 | 3.82% |
変わらず | 上昇 | 71 | 10.84% |
変わらず | 下落 | 56 | 8.55% |
変わらず | 変わらず | 21 | 3.21% |
1週間で見ればトレンド継続が多数
十字線の翌日、反転とトレンド継続の割合は五分五分でしたが、1週間という期間でみればトレンド継続が多数でした。
実際の例として、イントループ(9556)のチャートを見てみましょう。
十字線が出現している前後だけ見れば、確かに値動きは反転しています。
しかし1週間以上の期間で見てみれば、そもそも下落トレンドが発生していて、その中での一時的な上昇に対して十字線が出現していることがわかります。
「大きなトレンドが発生していて、その中で一時的に反転したときに出現した十字線」は出現率が高く、翌日再び大きなトレンドに沿って値動きする可能性が高いのです。
十字線がどのような局面で出現しているかは、きちんと確認しておきましょう。
バンドウォークとは?順張りで利益を出せるようになる見極め方を解説
十字線の翌日反転したケース
十字線の翌日、反転したケースを見てみましょう。
下図は、SFOODS(2292)のチャートです。
7月29日に十字線が出現、これまでゆるやかな上昇トレンドだったところ、出現以降明確に下降トレンドが発生しています。
十字線の翌日から売りでエントリーできていれば、利益を狙える場面ですね。
十字線の翌日反転しなかったケース
十字線の翌日、反転せずにトレンド計測したケースを見てみましょう。
アヲハタ(2830)は、7月22日に十字線が出現したものの、トレンドが反転することはありませんでした。
上昇トレンドの最中に十字線が出現し、そのままトレンド継続となっていることがわかります。
反転すると思って売りを入れていれば、損をしてしまっている場面ですね。
宵の明星をチャートから見つける方法!より精度を上げる合わせ技も紹介
十字線だけで判断しないようにしよう
十字線だけで、トレードの判断をしないようにしましょう。
今回検証した結果、十字線の翌日反転するかどうかは五分五分となりました。
つまり、上がるか下がるか予想することは難しいのです。
「十字線が出たから買いを入れよう」というのは危険ですから、一度立ち止まり考えるようにしましょう。
十字線だけではだましに合う可能性が高い
十字線だけではだましに合う可能性が高いです。
反転すると思ってエントリーしても、翌日だけ反転して、結局その後またトレンドが復活するパターンもあります。
特に高値・安値以外で出現する十字線には注意しましょう。
十字線はあくまでも買いと売りが拮抗している状態。
十字線単体では判断が難しいですから、直近の値動きも必ず確認してくださいね。
他の指標も組み合わせてトレードすべき
十字線だけでなく、他の指標も組み合わせてトレードするようにしましょう。
ローソク足はもちろん、移動平均線や一目均衡表など、別角度からも分析するのです。
手元の情報が増えれば、結論も変わってきます。
十字線と組み合わせることで、分析の精度を上げていきましょう。
ボリンジャーバンドの最強手法!利益につながる最強設定や組み合わせを徹底解説
まとめ
十字線の翌日、株価が上がるか下がるかは五分五分です。
トレンド反転するかどうかも五分五分ですから、基本的に十字線だけでトレードするのはオススメできません。
あくまでも情報の一つとして掴んでおき、他の指標と組み合わせるようにしましょう。
組み合わせて分析し、十字線の翌日どうなったかを確認し、自分に合った分析手法を見つけていってくださいね。
これまで10以上のメディア運営に従事。現在は自身も株塾で学びつつ、毎日コンテンツ作成をし続ける。
あらゆるジャンルで編集者として活動してきた経験を活かし、初心者から上級者まで役立つ記事を作成。
情報をわかりやすく、魅力的にお届けすることがモッ