十字線の翌日はどうなる?過去のデータ4,000銘柄を徹底検証

十字線,翌日

十字線の翌日、株価が上昇するのか下落するのか、知りたいと思ってはいませんか?

チャートを見ているとたびたび目にする十字線。

十字線は翌日反転のシグナルともいわれていますが、実際のところどうなのでしょうか。

そこで今回は、十字線が出た翌日株価はどうなるのか徹底検証。

継続率98%を誇る投資塾「株塾」を運営している私たちが、4,000銘柄1週間分のデータをもとに、十字線の翌日どうトレードすべきかをお伝えします。

今まさに十字線を目の前にしている方は、トレードをする前にぜひ参考にしてください。

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目次

十字線は翌日反転のシグナル

十字線とは

十字線は、始値と終値が等しくなっているローソク足のパターンです。

買いと売りの勢いが拮抗している状態を示し、翌日反転のシグナルといわれています。

上昇中に十字線が出現したら、翌日下落する可能性が高いということですね。

高値・安値での出現で特に反転しやすい

高値・安値における十字線の出現は、特に反転しやすいといわれています。

最高値・最安値を十字線でつけている可能性が高く、それ以上はトレンドが続かないとされているのです。

十字線をチェックするときは、出現位置にも注意しましょう。

トレンドの途中で出現することも

高値・安値ではなく、トレンドの途中で十字線が出現することも多いです。

十字線が出現しても反転しない場合は、トレンド継続となる可能性が高いといわれています。

「上伸途上のクロス」「下げ足のクロス」という、トレンド継続を示す十字線のシグナルもあるのです。

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4,000銘柄1週間分のデータから十字線の翌日を徹底検証

今回、4,000銘柄1週間分のデータから、十字線の翌日どうなるかを徹底検証しました。

十字線が出現した回数は、1週間で655回。

そのうち、翌日反転したのか、トレンド継続となったのかを調査しています。

結果は五分五分

十字線の翌日、値動きは反転が約35%、トレンド継続も約35%と五分五分の結果となりました。

翌日の値動き 銘柄数 割合
反転 230 35.11%
トレンド継続 235 35.88%

また反転といってもかなり一時的な反転をしているケースが多く、1週間という期間でみればトレンド継続しているケースがほとんどでした。

さらに細かい検証結果は以下の通りです。

前日→当日 当日→翌日 銘柄数 割合
上昇 上昇 99 15.11%
上昇 下落 107 16.34%
上昇 変わらず 17 2.60%
下落 上昇 123 18.78%
下落 下落 136 20.76%
下落 変わらず 25 3.82%
変わらず 上昇 71 10.84%
変わらず 下落 56 8.55%
変わらず 変わらず 21 3.21%

1週間で見ればトレンド継続が多数

十字線の翌日、反転とトレンド継続の割合は五分五分でしたが、1週間という期間でみればトレンド継続が多数でした。

実際の例として、イントループ(9556)のチャートを見てみましょう。

十字線,翌日,イントループ

十字線が出現している前後だけ見れば、確かに値動きは反転しています。

しかし1週間以上の期間で見てみれば、そもそも下落トレンドが発生していて、その中での一時的な上昇に対して十字線が出現していることがわかります。

「大きなトレンドが発生していて、その中で一時的に反転したときに出現した十字線」は出現率が高く、翌日再び大きなトレンドに沿って値動きする可能性が高いのです。

十字線がどのような局面で出現しているかは、きちんと確認しておきましょう。

十字線の翌日反転したケース

十字線の翌日、反転したケースを見てみましょう。

下図は、SFOODS2292)のチャートです。

十字線,翌日,SFOODS

7月29日に十字線が出現、これまでゆるやかな上昇トレンドだったところ、出現以降明確に下降トレンドが発生しています。

十字線の翌日から売りでエントリーできていれば、利益を狙える場面ですね。

十字線の翌日反転しなかったケース

十字線の翌日、反転せずにトレンド計測したケースを見てみましょう。

アヲハタ(2830)は、722日に十字線が出現したものの、トレンドが反転することはありませんでした。

十字線,翌日,アヲハタ

上昇トレンドの最中に十字線が出現し、そのままトレンド継続となっていることがわかります。

反転すると思って売りを入れていれば、損をしてしまっている場面ですね。

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十字線だけで判断しないようにしよう

十字線だけで、トレードの判断をしないようにしましょう。

今回検証した結果、十字線の翌日反転するかどうかは五分五分となりました。

つまり、上がるか下がるか予想することは難しいのです。

「十字線が出たから買いを入れよう」というのは危険ですから、一度立ち止まり考えるようにしましょう。

十字線だけではだましに合う可能性が高い

十字線だけではだましに合う可能性が高いです。

反転すると思ってエントリーしても、翌日だけ反転して、結局その後またトレンドが復活するパターンもあります。

特に高値・安値以外で出現する十字線には注意しましょう。

十字線はあくまでも買いと売りが拮抗している状態。

十字線単体では判断が難しいですから、直近の値動きも必ず確認してくださいね。

他の指標も組み合わせてトレードすべき

十字線だけでなく、他の指標も組み合わせてトレードするようにしましょう。

ローソク足はもちろん、移動平均線や一目均衡表など、別角度からも分析するのです。

手元の情報が増えれば、結論も変わってきます。

十字線と組み合わせることで、分析の精度を上げていきましょう。

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まとめ

十字線の翌日、株価が上がるか下がるかは五分五分です。

トレンド反転するかどうかも五分五分ですから、基本的に十字線だけでトレードするのはオススメできません。

あくまでも情報の一つとして掴んでおき、他の指標と組み合わせるようにしましょう。

組み合わせて分析し、十字線の翌日どうなったかを確認し、自分に合った分析手法を見つけていってくださいね。

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この記事の監修者

監修者プロフィール

トレード歴40年の株職人。“株匠” を目指している。
20歳で株の売買を始めてから20年間、
「日本郵船」1銘柄のみの「売り」「買い」に集中、大きな利益を重ねる。
その後、宮本武蔵が洞窟に籠もるかの如く、チャートと建玉の研究に没頭する。

現在も、チャートと建玉の操作のトレード手法をさらに極めるべく精進を重ねており、
日本株、米国株、イタリア指数、イギリス指数、ユーロ指数、金、原油、コーン、FXなど、
どの市場でも大きな利益を生み出している。

ラジオNIKKEI「相場師朗の株は技術だ!」でキャスターを務める。
東京証券取引所北浜投資塾講師、日本経済新聞社お金の学校講師。

この記事を書いた人

これまで10以上のメディア運営に従事。現在は自身も株塾で学びつつ、毎日コンテンツ作成をし続ける。

あらゆるジャンルで編集者として活動してきた経験を活かし、初心者から上級者まで役立つ記事を作成。

情報をわかりやすく、魅力的にお届けすることがモッ

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