マーチンゲール法は株式投資で使える?必勝法かリスク増大かを検証

マーチンゲール法は株式投資で使える?必勝法かリスク増大かを検証

ギャンブルでは必勝法と呼ばれている「マーチンゲール法」をご存知でしょうか。

マーチンゲール法を簡単に説明すると、何度負けていても1度の勝ちで損益をプラスにすることができる法則です。

これだけ聞くとまるで魔法のような法則ですよね。

人によっては、そのマーチンゲール法を株式投資で使えば、必勝トレードができるのではと考えてしまうのではないでしょうか。

確かにマーチンゲール法を実践することができれば、ギャンブルでは必勝となるでしょう。

しかし、そもそも実践すること自体がハードルが高く、且つ株式投資では通用しない可能性があるのです。

そこで今回は、ギャンブルでは必勝と言われているマーチンゲール法を紹介し、株式投資でも使うことができるのかを紹介します。

この記事でわかること

  • マーチンゲール法について
  • マーチンゲール法の弱点
  • 株式投資でマーチンゲール法は使えるのか

ビジネスでよく聞くPDCA。株式投資で使えば利益を上げる近道になる。

目次

そもそもマーチンゲール法とは?

マーチンゲール法とは、カジノの攻略として生み出された法則です。

仕組みとしては単純で、配当が2倍になるゲームにて勝つまで掛金を倍にしていくだけです。

例えば、〇か×を当てるゲームにおいて、当てたら掛金が2倍となり外れたら掛金が没収されるとします。

1円から掛けはじめて、1回目のゲームで負ければ2回目は2円の掛金、2回目のゲームで負ければ3回目は4円の掛金、3回目のゲームで負ければ4回目は8円の掛金、4回目のゲームで・・・、といったように負ければ掛金を2倍にしていきます。

マーチンゲール法の内容はすごく簡単なものとなりますが、理論上の勝率は100%に近く、負けることはほとんど無いと言われているのです。

ではマーチゲール法が必勝と呼ばれる理由と、その弱点を見ていきましょう。

マーチンゲール法を使えば1度勝つだけで損益はプラスとなる

マーチンゲール法の一番の利点は、1度でも勝つことができれば損益はプラスになるという点です。

先ほどの例えで紹介した〇か×を当てるゲームにおいて、3回目の4円まで負けたとします。

累計の損失額は1円+2円+4円=7円となります。

当てたら掛金が2倍となり外れたら掛金が没収されるルールですので、8円以上の利益を出せれば勝ちとなります。

4回目のゲームでは、掛金8円で勝負をした際に勝つと2倍の配当を手にすることができます。

16円-7円となるので9円のプラスとなります。

初めの掛金を変えたとしても同様の計算となるので、いくらから掛けはじめたとしても同様の収益率です。

このようにマーチンゲール法を使えば1度勝つだけで、損益はプラスとなるため必勝法と呼ばれているのです。

負けが続くと損失額は膨らむばかり

一見最強の必勝法に見えるマーチンゲール法ですが、あくまでも理論上の必勝法と呼ばれています。

なぜなら、1回勝つまでに耐え得る資金を用意できるかわからないためです。

例えば、先ほど同様の〇か×を当てるゲームにおいて、初めの掛金を10万円とし、6回まで連敗したとします。

1回目10万円、2回目20万円、3回目40万円、4回目80万円、5回目160万円、6回目320万円という結果になり、トータルの損失額は630万円となります。

さらに次の7回目は倍の掛金の640万円が必要となり、トータルで1270万円の資金が無ければ続けることができないのです。

ここまで説明するとお気づきになられる方も多いと思いますが、マーチンゲール法は掛金を倍にしていくだけという単純な仕組みではありますが、その分負ければ負けるほど掛金が増えていき、追加資金を準備でずに破産するという結末も待っているのです。

当然ながらギャンブルにいつ当たるのかという確証はないため、いつまでも負け続けて10連敗や20連敗をしてしまう可能性もあります。

そのため、”資金が準備できれば”という意味を含めて、「理論上の必勝法」と呼ばれています。

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株式投資でマーチンゲール法を使えば必勝法となる?

ギャンブルの必勝法であるマーチンゲール法について紹介をしてきました。

ではこのマーチンゲール法、株式投資で活用することはできるのでしょうか。

実践するとするならば、トレードで負けるたびに株の購入数を200株、400株と増やしていくか、またはナンピンで買い増して行く方法があります。

果たして本当にそのやり方は可能なのでしょうか。

ここからは株式投資でマーチンゲール法を使うことができるのかを紹介していきます。

マーチンゲール法に頼ること自体がギャンブル的思考を生む

早速となりますが、株式投資でマーチンゲール法を使うことは、基本的におすすめできません。

これはマーチンゲール法が理論上の必勝法であると紹介した通りで、負ければ負けるほど準備すべき資金が増えていくからです。

株式投資は基本100株単位からの購入が必要となり、資金としては数万円~数十万円用意しなければなりません。

マーチンゲール法でトレードをしてしまうと、負ければ負けるほど大金を用意しなければならず、連敗してしまう可能性を考えると数千万円から数億円準備しておかなければならないでしょう。

それに掛金が2倍になるという条件を株式投資に当てはめると、株価が購入時から2倍まで上昇しなければならず、この条件達成もなかなかに厳しいでしょう。

テクニカル分析などを用いて株価を予測しながらマーチンゲール法を使うならまだしも、マーチンゲール法だけに頼ったトレードをしてしまうと、結果的にギャンブルとなる恐れがあります。

マーチンゲール法は、掛金が2倍となる勝率50%のゲームを繰り返すという前提条件のもと考案された攻略法であるため、いつかは勝てるだろうという考えがあるのです。

しかし、株式投資にはいつかは勝てるだろうという思考は一切通用せず、勘に頼ったトレードは結果的に負けを呼び込んでしまいます。

そのため、マーチンゲール法自体がギャンブルの性質を持ち、それを株式投資に当てはめてしまうと投資ではなくギャンブルとなるので、おすすめはできません。

株はギャンブルではなく投資、着実に稼いでいくことに専念すべき

株式投資は投資による資産運用を行っているのであり、ギャンブルを行っているわけではありません。

直感で株を買い、株価が上昇し利益を得ることがあるかもしれませんが、それは偶然のまぐれでしょう。

直観で株を売買するというのは、繰り返すことで資金を失い退場の道を進んでいく結果となります。

それはマーチンゲール法も同様であり、資金は無限ではなく有限です。

準備した資金を極力減らさないように、テクニカル分析やトレードの技術を磨くのが一番堅実と言えます。

そして株式投資は、技術次第で勝率を50%以上に上げていくことができる投資です。

株式投資で稼いでいくことを考える際には、マーチンゲール法などを使うのではなく、しっかりと技術を磨いて実力をつけて着実に稼いでいきましょう。

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まとめ

  • マーチンゲール法は負ければ掛金を2倍にする理論上の必勝法
  • マーチンゲール法を実践するためには無限の資金が必要
  • 株式投資でマーチンゲール法を使うことはおすすめできない

いかがでしたでしょうか。

マーチンゲール法は最強のように見えますが、株式投資に試すことはおすすめできません。

何度も言っていますが、チャートを分析する力を付けたり売買するタイミングを勉強して、コツコツ少しづつ稼いでいくのが良いでしょう。

ちなみに、自分のトレードがギャンブルのようになっているかもしれないと感じている人は「株式投資で勝てない?あなたのトレードはギャンブルになっていませんか?」を参考にしてみてください。

株式投資はギャンブルで勝ち続けられるほど甘い世界ではないので、技術を磨きながら自分のレベルを上げて着実に稼ぐ道を歩んでいきましょう。

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この記事の監修者

監修者プロフィール

トレード歴40年の株職人。“株匠” を目指している。
20歳で株の売買を始めてから20年間、
「日本郵船」1銘柄のみの「売り」「買い」に集中、大きな利益を重ねる。
その後、宮本武蔵が洞窟に籠もるかの如く、チャートと建玉の研究に没頭する。

現在も、チャートと建玉の操作のトレード手法をさらに極めるべく精進を重ねており、
日本株、米国株、イタリア指数、イギリス指数、ユーロ指数、金、原油、コーン、FXなど、
どの市場でも大きな利益を生み出している。

ラジオNIKKEI「相場師朗の株は技術だ!」でキャスターを務める。
東京証券取引所北浜投資塾講師、日本経済新聞社お金の学校講師。

この記事を書いた人

著者プロフィール
根本 卓(株塾・インテク運営責任者)
1年間勉強・練習後に2013年から株式投資を運用資金30万円から開始。

地道に続け、7年後に月500万円の利益を出せるように。

その経験を活かし、株塾サービスに反映・インテク記事を書いています。

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