大陽線が出た!
とはいえここからどう対処するべきなのか、そもそも大陽線にはどんな意味があるのか、あなたは説明できますか?
大陽線の意味を正しく理解できれば、買うべきか売るべきか、成果を出すための戦略を練ることができます。
テクニカル分析をするうえでも大陽線との正しい向き合い方を知っておきましょう。
アジア最大級の投資塾「株塾」を運営している私たちが、株のプロとして大陽線を徹底解剖。
大陽線が持つ意味から、種類・買い時・注意点に至るまで解説していきます。
ぜひこれからのトレードに役立ててくださいね。
大陽線とは
大陽線とは、陽線の長さが過去と比べて明らかに長い陽線のことです。
特に長さの基準はありませんが、通常時の5倍以上あれば大陽線と考えてよいでしょう。
大陽線が出現したときは、買いを検討するタイミングでもあります。
そんな大陽線からは、2つの意味が読み取れます。
- 買いの意欲が高まっている
- 株価上昇の可能性アリ
チャートに時折出現する大陽線を、どうとらえればいいのか見てきましょう。
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買いの意欲が高まっている
大陽線がでたら、「買いの意欲が高まっている」という意味が読み取れます。
なぜなら、買い手側のほうがかなり多い場合に大陽線が出るからです。
そもそも、陽線は株価が上昇して終了したことを表しています。
買い手が多ければ多いほど株価は上昇しますから、売るよりも買う勢いのほうが強かったということですね。
その上昇幅が大きくなると大陽線になるわけですから、それだけ買い手の勢いがあるということになります。
買いの意欲がとても高いことが、大陽線でわかるのです。
株価上昇の可能性アリ
大陽線の出現は、株価上層の可能性があることも示しています。
買いの意欲が高まっているということは、投資家たちは「今後価値は上がっていくだろう」と期待しているのです。
それだけ多くの投資家たちが強気に出ているわけですから、株価上昇の可能性は高いといえます。
大陽線の中でも特徴的なパターン3つ
大陽線の中でも、特徴的なパターンが3つあります。
それぞれ異なる内容が読み取れますから、しっかり区別しておけるようにしましょう。
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丸坊主
丸坊主は、大陽線がただの四角で、線が上からも下からも出ていない状態のものです。
用語を使えば、上ヒゲも下ヒゲもない状態ですね。
この場合、始値を下回ることもなく、常に買いの勢いが強かったということを示します。
大陽線の中でももっとも強気のサインともいえ、株価が急上昇する際に出現することが多いです。
実際の例として、ヤマシナ(5955)のチャートを見てみましょう。
2024年5月25日に丸坊主の大陽線が出現、その後株価が上昇しています。
大引け坊主
大引け坊主は、下ヒゲだけある大陽線です。
始値より一時は下げたものの、最終的には大きく上昇しているパターンが多いです。
通常の大陽線同様、今後株価が上昇することが期待できます。
株価が大きく下落しているときに出現すると、下落から上昇に反転するきっかけになるケースもあります。
サイオス(3744)の例を見てみましょう。
株価が動いていなかったところで陽線の大引け坊主が出現、その後株価が上昇しています。
寄付き坊主
寄付き坊主は、上ヒゲだけがある大陽線です。
強気のサインではあるものの、高値圏で出現した場合には下落する可能性もあるので要注意。
サイオス(3744)の実例を見てみましょう。
大陽線の寄付き坊主が出ていますが、株価は下がっています。
より広い範囲でチャートを見てみましょう。
矢印の位置が先ほどの寄付き坊主の位置です。
高値圏の位置で出現していることがわかりますね。
このように高値圏で出現する場合は、上昇から一転、下落していくきっかけとなる場合があるため注意しましょう。
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買い時といえる大陽線
実際のトレードに活かすためにも、買い時といえる大陽線がどんなものか覚えましょう。
買い時といえる大陽線のパターンは3種類。
それぞれ詳しく解説していきます。
小さな値動きが続いているところから出現
株価が停滞しているとき、つまり小さな値動きが続いているときに大陽線が出現したら要チェック。
株価上昇の可能性が高いため買い時だといえます。
ワシントンホテル(4691)の例を見てみましょう。
株価が横ばいになっていたところで、突如大陽線が出現、その後株価が上昇していることがわかります。
直前に下ヒゲ陰線が連続して出現している
大陽線が出現する直前に下ヒゲ陰線が連続して出ていれば要注目です。
下ヒゲが長いほど、それだけ株価が下がってから持ち直したということでもあります。
買いの勢いもある程度あることが読み取れ、そこからの大陽線なので、売りから買いへと勢いが切り替わった可能性が高いのです。
そうなれば株価は上がっていくわけです。
中央自動車工業(8117)の例を見てみましょう。
下ヒゲの陰線が連続して出現しているところで、大陽線が出て株価が上昇していっています。
大陽線出現翌日、その半値を下回らない
大陽線が出現した翌日、その半値を下回らない場合も買い時といえます。
それだけ買いの意欲が強いことを示している状態であり、株価上昇の可能性が高いからです。
日産自動車(7201)の例を見てみます。
大陽線が出た翌日、その半値よりも上の状態で陽線が出ています。
その後株価は上昇していますね。
では半値を下回った場合はどうでしょうか。
同じく日産自動車(7201)を例に見てみましょう。
株価が下落していっていることがわかりますね。
大陽線の半値を下回った場合は、買い時とは言えないのです。
注意したい大陽線の特徴
注意すべき大陽線の特徴も押さえておきましょう。
大陽線だからと飛びついてみたのものの、結局株価が下がっていってしまい注意することもあります。
株価が上がるとは限らない大陽線について解説していきます。
長い上ヒゲである
長い上ヒゲができている大陽線には注意してください。
上ヒゲが長いということは、その日の高値と終値にそれだけの差があるということです。
例えば100円でスタートして、その日に500円まで上がったが結局300円で一日が終了した場合で考えてみましょう。
400円分上げるほどの買いの勢いはあったものの、200円下げるという売りの抵抗もかなりあったことがわかります。
そのため、大陽線だったとしてもその後売りの勢いが強まり株価は下がってしまう可能性があるのです。
楽天グループ(4755)の例を見てみましょう。
上ヒゲが長い大陽線の後に、株価が下がっていっています。
買い時だと思っても、大陽線の上ヒゲが長い時は、一度立ち止まって買うべきかどうか検討するようにしましょう。
翌日かぶさるように陰線が出現
大陽線が出た翌日、かぶさるように陰線が出現したときは要注意。
買いではなく売りの勢いのほうが強くなっているため、株価が下がってしまう可能性があります。
実際にツムラ(4540)を例に見てみましょう。
大陽線は出ているものの、翌日かぶさるように陰線が出現、その後株価が下がっていることがわかります。
大陽線が出たとしても、必ずしも株価が上昇するわけではないことは、肝に銘じておきたいですね。
大陽線だけで判断しないことが大切
大陽線だけで、株価の動きを判断しないことが大切です。
他にも株価の動きを予測するための指標・理論はたくさんあります。
さまざま組み合わせて、自分なりに勝てる法則を見つけて再現していくようにしましょう。
大陽線は、あくまでも要素の一つにすぎません。
株で利益を出していくためにも、日々勉強して鍛錬するようにしてくださいね。
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まとめ
大陽線は、株価の状況を示す重要なローソク足です。
買いの勢いが強く、株価上昇の可能性があります。
とはいえ、必ず上がるわけではなく、株価が下がることもあるため、テクニカル分析などを活用して今後の株価を予測していきましょう。
まずは今回紹介した大陽線の意味や種類、買い時に注意点を覚えて日々のトレードに活かしてみてください。
一歩一歩、着実に進むようにしてくださいね。
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著者プロフィール
根本 卓(株塾・インテク運営責任者)
1年間勉強・練習後に2013年から株式投資を運用資金30万円から開始。
地道に続け、7年後に月500万円の利益を出せるように。
その経験を活かし、株塾サービスに反映・インテク記事を書いています。