資産運用は人に任せるべき?潜むリスクと自分でやるメリットを解説

資産運用は人に任せるべき?潜むリスクと自分でやるメリットを解説

資産運用は「人に任せる」方法と「自分で運用する」方法があることをご紹介しました。

雑誌や書籍、各種ウェブサイトなどでは、「人に任せる」方法をすすめる内容が少なくありません。

「難しい資産運用も、プロに任せれば安心ですよ」

「資産運用を任せてしまえば、煩わしい手間や時間を省けます」

「資産運用の知識がなくても大丈夫」

そんな謳い文句を目にしたことはありませんか?

あたかも資産運用について知識がなくても、どんどん資産が増えていきそうに感じてしまいますね。

しかしそんなウマイ話が本当にあるのでしょうか?

今回は「人に任せる」資産運用のリスクについて解説します。

資産運用の2つの方法「自分で運用」「人に任せる」

目次

人に任せる運用方法のリスク

まず、必ずしも「プロに任せておけば必ず資産が増える」わけではありません。

資産運用を人に任せると、どのようなリスクがあるのか詳しく解説します。

投資信託のリスク

投資信託の場合、以下のようなリスクが考えられます。

手数料がかかる

投資信託には手数料がかかります。

投資信託は、主に「インデックスファンド」と「アクティブファンド」の2種類に分けられます。

インデックスファンドは「日経平均株価」や「TOPIX」などの指数に連動するよう設計されており、投資先の調査やファンドマネージャーが必要ないため、手数料は少なくすみます。

いっぽうアクティブファンドは、ファンドマネージャーが投資判断をするもので、さまざまな企業を調査・分析しているので手数料が高くなる傾向があります。

手数料が高い分、アクティブファンドの方が儲かるのかというと、決してそうとは限りません。

証券会社では手数料の高いアクティブファンドをすすめることも少なくないので、注意が必要です。

商品の中身が分かりにくい

投資信託は、複数の銘柄に投資することでリスクを抑える「分散効果」がメリットとされています。

しかしその分、実際に何に投資しているのか、特に初心者には分かりにくくなっています。

なかには複数の投資信託を組み合わせて、1つの投資信託にまとめた「ファンド・オブ・ファンズ」と呼ばれる投資信託も存在します。

組み込まれているファンドについて、詳しく確認している投資家はほとんどいないでしょう。

まるでブラックボックスのような金融商品を、本当に購入する必要があるのか、投資家はよく考える必要があります。

元本割れの可能性がある

投資信託は「たくさんの銘柄を組み入れることで、分散効果が働き、投資のリスクを少なくすることができます」と紹介されることもあります。

このため「何となく安全そう」「元本割れする可能性が低そう」と感じてしまう消費者もいるようです。

しかし投資信託の運用対象は、あくまで元本保証のない株式や債券です。

当然、投資信託自体にも元本割れのリスクがあるのです。

銘柄推奨のリスク

銘柄推奨の場合、以下のようなリスクが考えられます。

予想が外れることもある

資産運用のプロやベテラン投資家から紹介された銘柄が値下がりした、ということは決して少なくありません。

どれほど豊富な知識と経験を持つベテラン投資家であっても、予想を外してしまうことはあります。

情報を鵜呑みにするのではなく、「予想は外れる可能性がある」という事実をしっかり認識しておく必要があるでしょう。

手数料がかかる

銘柄推奨のアドバイスを受けるために投資顧問会社と契約すると、手数料がかかります。

投資顧問料には、一定期間ごとに料金がかかる「顧問料」と、運用して利益が出た場合にかかる「成功報酬顧問料」があります。

顧問料の金額は会社によって異なりますが、一般的に定額の場合は「月額数万円~20万円程度」、低率の場合は「1~2%程度」となっています。

また成功報酬顧問料は、収益の10~30%程度となっています。

運用してもうまく利益が上がらなければ、手数料がかさみ赤字幅が拡大してしまうことも考えられるのです。

人間関係のトラブルや詐欺も

仲間内で銘柄を紹介しあう分には、基本的にお金はかからないでしょう。

しかし損失が発生した場合、責任の所在をめぐってトラブルとなることも考えられます。

「あくまで投資は自己責任だから」と言っていても、実際に多額の損失を前にすると「すすめた奴が悪い」と考えて責めてしまう人もいるでしょう。

人間関係のトラブルを避けるためにも、安易に銘柄推奨に頼ることはやめたほうが良いでしょう。

さらに近年は、高齢者を中心とした詐欺的な投資勧誘の被害が後を絶ちません。

「必ず儲かる」

「ある企業の株式が、もうすぐ上場して高値が付く見込み。今のうちに買えば儲かる」

などと言われたら注意が必要です。

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まとめ

「資産運用を人に任せる」ことのリスクについて解説しました。

資産運用を行う側からすると、資産運用を請け負うことが収益源となるため、費用をかけて公告を打っていることが少なくありません。

このため投資の初心者からすると、「資産運用は人に任せるべき」という趣旨の公告を目にすることが多く、そのように思い込んでしまうこともあります。

しかし実際にはさまざまなリスクがあることを理解したうえで、正しい判断をする必要があるでしょう。

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この記事の監修者

監修者プロフィール

トレード歴40年の株職人。“株匠” を目指している。
20歳で株の売買を始めてから20年間、
「日本郵船」1銘柄のみの「売り」「買い」に集中、大きな利益を重ねる。
その後、宮本武蔵が洞窟に籠もるかの如く、チャートと建玉の研究に没頭する。

現在も、チャートと建玉の操作のトレード手法をさらに極めるべく精進を重ねており、
日本株、米国株、イタリア指数、イギリス指数、ユーロ指数、金、原油、コーン、FXなど、
どの市場でも大きな利益を生み出している。

ラジオNIKKEI「相場師朗の株は技術だ!」でキャスターを務める。
東京証券取引所北浜投資塾講師、日本経済新聞社お金の学校講師。

この記事を書いた人

著者プロフィール
根本 卓(株塾・インテク運営責任者)
1年間勉強・練習後に2013年から株式投資を運用資金30万円から開始。

地道に続け、7年後に月500万円の利益を出せるように。

その経験を活かし、株塾サービスに反映・インテク記事を書いています。

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