サラリーマンやフリーランスの方であれば、普段からPDCAサイクルを取り入れて仕事をしている人もいらっしゃるのではないでしょうか。
もちろん仕事だけではなく、プライベートやちょっとした副業などで活用している方もいるでしょう。
そんなPDCAを、株式投資に活用することができるのをご存知でしょうか。
株式投資にPDCAを取り入れることで、これまで感覚的に行っていた投資に計画性を取り入れることができ、自身の手法確立や改善に役立てることができるのです。
そこで今回は、株式投資でPDCAを活用する方法や、PDCAを回すのが苦手な人でもはじめられる方法を紹介します。
この記事でわかること
- 株式投資に活用するPDCA
- PDCAを回すとどのようなメリットがあるのか
- PDCAを回すのが苦手な人でもはじめられるコツ
株式投資に役立つPDCAとは
ビジネスの世界では時に、知っていて当たり前のように語られることがあるPDCA。
言葉は聞いたことはあるけど意味は知らなかったり、中には初めて聞いたという方もいるでしょう。
PDCAとは、下記の意味を持つ単語の頭文字を取ったものです。
- 計画:Plan
- 実行:Do
- 評価:Check
- 改善:Action
ビジネスであれば、プロジェクトを計画(Plan)して実行(Do)に移し、どれだけの効果や利益があったのか評価(Check)して改善(Action)していくというのが基本的な使い方です。
プロジェクトをひたすら押し進めるよりも、PDCAを使って改善していくことで、より利益を上げることに繋げるのが目的です。
このように計画から改善を一連の流れで行うことから、PDCAは”回す”という言い回しを使うことがあります。
では、株式投資でPDCAを回す場合にはどのように回せば良いのか、計画と実行、評価と改善に分けて紹介していきます。
計画(Plan)はトレードシナリオであり、実行(Do)はトレード
株式投資でPDCAを回す場合、Pである計画は「トレードのシナリオを立てる」ことになり、Dである実行は「トレードを行うこと」に当てはまります。
まず計画の段階で、どの銘柄を売買するのか、そして買い時(売り時)はいつなのかを探していきます。
買い時(売り時)を見つけることができれば、同時に損切りラインや利確ラインを決めておくとよいでしょう。
そして計画したシナリオを、Dである実行でトレードをします。
PとDの段階ではPが一番重要であり、Pのシナリオをどこまで考えられるのかによって、トレードの結果に影響を与えます。
あらかじめ損切りラインを決めておけば大損失を避けることができますし、利確ラインも決めておくことで確実に利益を伸ばしていけるのです。
さらにテクニカル分析も活用することで、株価の上昇下落を予測することができ、勝率の高いトレードを行うための準備が可能となります。
評価(Check)はトレードの結果を記録し、改善(Action)は手法に反映する
PであるトレードシナリオとDであるトレードを行った次は、Cの評価である「トレードの記録」とAの「改善による手法への反映」を行いましょう。
Cの評価では、株を買った理由や売買価格、利益や損失につながった理由と損益の結果などを記録していきます。
そして記録したトレードの結果から、なぜ今回は勝つことができたのか、あるいはなぜ今回は負けてしまったのかの理由を考えます。
問題点を発見することが出来れば、Aで改善することが出来るのです。
特に、株を買う瞬間や利確および損切りの瞬間は、様々な考えや思考が飛び交います。
人間はその時々により感情や思考が変わる生き物です。
そしてその感情や思考にトレードは大きく影響されるので、利確や損切りを行った時はすぐに記録を付けるのがおすすめです。
記録の付け方に関しては、パソコンでExcelやWordを使っても良いですし、手書きで手帳などに書き込んでも問題ありません。
自分が付けやすい好きな方法で記録をしましょう。
自分の手法が確立していない場合
ここまでお伝えしてきた通り、PDCAの最後はAの改善を行わなければなりません。
しかし、自分の手法をまだ確立していないという初心者の方もいるでしょう。
そこで手法を確立していない時の方法をお伝えします。
簡単なことですが、勝った時のトレード記録から自分の手法を作り上げてみましょう。
勝った時というのはトレードが上手くいっている時であり、共通するパータンというのが多く存在します。
その共通するパターンは自分の勝てるトレードであり、それを手法とすることで勝てるようになるのです。
まだ自分の中で勝てるパターンがしっくりきていない人でも、PDCAを回していくことで手法を作り上げることができるので実戦してみてください。
仕事でPDCAを回しているなら、株式投資でもすぐに回せるようになる
株式投資におけるPDCAについて紹介をしてきましたが、ビジネスにおけるPDCAと大きな違いはありません。
普段から仕事でPDCAを回している人であれば、株式投資でもすぐに回せるようになります。
そしてPDCAを株式投資に取り入れることで、これまで勝てる機会が少なかった投資家は急成長をすることも不可能ではありません。
とても危険なことですが、なんとなく思い付きで株を買っている人も多く、明確な基準を設けている人は少ないのが現状です。
なんとなくの思い付きで株を買っていた人がPDCAを取り入れることで、自分の株式投資を明確な基準の下行えるようになれば、堅実なトレードも夢ではありません。
そのため株式投資初心者であれば、なおのことPDCAを取り入れた方が良いのですが、PDCAを使ったことが無い場合や回すのが苦手という方もいるでしょう。
そこでPDCAが苦手という方でもPDCAを回せるようになるコツを紹介します。
PDCAを回すのが苦手な人は、トレード記録を付けることから始めるのがおすすめ
PDCAが苦手という人は、Cの評価の部分でもあるトレード記録だけを付けるところから始めましょう。
トレード記録を付けることで、自分が現在どのような基準でトレードを行っているのか知ることができます。
先ほども紹介した通り、トレード記録は手法改善や自分の手法確立を行うことができるため、記録を付けていくだけでも大きな効果を得ることができるのです。
そしてトレード記録を付けることに慣れてきたら、手法をもとにトレードシナリオを組み立てる練習をしてみましょう。
自然とPDCAが回せるようになるはずです。
また、トレード記録を付けること自体が苦手という方もいるかもしれません。
そう言う場合には、簡単なメモだけもいいので付けるようにしたり、Excelで枠だけを作っておき入力するだけの状態を作り上げたりしましょう。
スマホにメモをしたり、スマホからExcelやスプレッドシートなどを使ってみるのもおすすめです。
自分がトレード記録を片手間でも簡単につけられる方法を見つけて、トレード記録を付けるようにしてみましょう。
まとめ
- 株式投資にPDCAを取り入れることで計画的なトレードを行える
- PDCAを回すと勝率を上げることや手法確立ができる
- PDCAを回すのが苦手な人はトレード記録を付けることからはじめよう
いかがでしたでしょうか。
普段仕事くらいしかPDCAを使う機会というのはないかもしれませんが、株式投資でも大いに役立つのでぜひ取り入れてみてください。
はじめてPDCAを回すという人でも、まずはトレード記録をつけてみることだけでもやってみましょう。
PDCAを回した分だけ手法を改善することが出来て、自分のトレードを成長させることができるでしょう。
ただし、同時にテクニカル分析などの株の技術も向上させなければトレードは上手くいかないので、PDCAを回しながら株の技術についてしっかりと磨くようにしてください。
著者プロフィール
根本 卓(株塾・インテク運営責任者)
1年間勉強・練習後に2013年から株式投資を運用資金30万円から開始。
地道に続け、7年後に月500万円の利益を出せるように。
その経験を活かし、株塾サービスに反映・インテク記事を書いています。