日本に住んでいても、アメリカや中国など様々な国の株式を購入することができます。
海外株式といえば、AmazonやGoogleなど日本でも有名な企業が上場しているアメリカのイメージが強いかもしれません。
しかし実は今、台湾の株式市場が盛り上がっていることをご存じでしょうか。
「台湾の株式市場は日本とどう違うの?」
「台湾株を購入するためにはどうすればいい?」
今回は、なぜ台湾の株式市場が注目されているのかご紹介し、台湾株をトレードするための方法や、日本の株式市場との違いについて解説していきます。
(1)台湾の株式市場が注目されている理由
台湾は日本から飛行機で3~4時間程度と地理的に日本に近く、親日としても知られることから日本人にとっても馴染み深い存在です。
グルメや夜市が魅力の台北、「千と千尋の神隠し」のような雰囲気の九份(きゅうふん)など、旅行先としても人気が高いので、訪れたことがある方も多いのではないでしょうか。
台湾の人口は約2,400万人ほどで、面積は日本の九州と同じくらいです。
台湾では1960年代に軽工業、70年代には重工業によって高度成長を遂げ、1980年代半ばからは半導体産業が大きく成長しました。
現在の台湾は、PCやスマホなどのIT製品の製造委託や部品調達を引き受ける「ハイテクアイランド」として、世界のIT産業における重要な役割を担っています。
例えば2016年に電機メーカーのシャープを買収したことで注目された「鴻海(ホンハイ)精密工業」は、台湾を代表する企業で、世界的に人気の高いスマホ「iphone」の生産などを請け負っています。
また台湾市場で時価総額トップを誇る、半導体の受託製造大手の台灣積體電路(TMSC)は、中国ファーウェイのスマホのプロセッサ製造などを請け負っており、半導体業界でアメリカのインテル、韓国のサムスン電子と並んでビッグスリーと称されているのです。
ITの発達に伴って、台湾のIT産業は世界的に高く注目されています。
多くの大手部品サプライヤーなどが上場する台湾の株式市場は、投資家にとって魅力的なトレードの舞台なのです。
台湾では、若い女性からビジネスマン、高齢者まで、PCやスマホを駆使して日常的に株の売買をしている人が少なくありません。
(2)台湾株をトレードする方法
日本在住の日本人が、個人で台湾株を売買するには、日本の証券会社を通して取引するのが一般的です。
現在日本国内の証券会社で台湾株を取り扱っているのは「アイザワ証券」が有名です。
社名を初めて耳にする方も多いかもしれませんが、大正7年(1918年)に創業した、歴史と伝統のある会社で、関東から中国まで全国に59店舗のネットワークを持っています。
2000年8月から台湾・香港・韓国の株式の取り扱いを開始した、アジア株のパイオニアともいえる会社です。
台湾のほかシンガポールやタイなどアジア全体で12市場、約3,300銘柄と、業界最高水準の取扱い数を誇っています。
アジアの各市場と直結した取引システムを構築し、日本株式をトレードしているような間隔で、リアルタイムの取引を行うことができます。
直接担当営業員に発注する対面取引のほか、ネット上でトレードすることもできます。
・取引時間:月曜日~金曜日(祝祭日除く)9:00~13:30(日本時間 10:00~14:30)
・売買単位:1,000株
・売買通貨:台湾ドル
・値幅制限:前日終値±10%
・決済方法:円貨決済、外貨決済から選択可能
日本と台湾の時差はわずか1時間なので、リアルタイムのトレードでも負担が少なくてすむでしょう。
また日本と同様値幅制限が設けられているので、大暴落のリスクも少なく、値幅制限のないアメリカ市場などと比べると、より安心してトレードに臨むことができるはずです。
まとめ
今回は、盛り上がりを見せている台湾の株式市場についてご紹介しました。
台湾はPCやスマホなどの製造委託先や部品調達先として、世界のIT産業に欠かせない存在として注目されており、多数の企業が台湾の株式市場に上場しています。
日本に住んでいる人でも、日本国内の証券会社を通して台湾の株式をトレードすることができます。
台湾の株式投資で利益を上げるためには、台湾の経済に精通している必要があるのではないかと思われる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし株価のチャートを分析して値動きを予測する「テクニカル分析」を用いてトレードを行えば、経済状況や企業業績といった時間のかかるリサーチや分析を行わなくとも、利益を上げることができるのです。
テクニカル分析は日本の株式市場に限らず、海外の株式市場でも普遍的に活用できる技術です。
著者プロフィール
根本 卓(株塾・インテク運営責任者)
1年間勉強・練習後に2013年から株式投資を運用資金30万円から開始。
地道に続け、7年後に月500万円の利益を出せるように。
その経験を活かし、株塾サービスに反映・インテク記事を書いています。