インサイダー取引とは?会社員が注意すべき株取引のリスクとルールを解説

インサイダー取引とは?

会社員として働きながら株式投資を始めたいと思う人は増えています。

しかし一方で、「会社員でも株をやって大丈夫なの?」「インサイダー取引が怖い…」「同僚に株取引していることがバレたらまずいのかな?」と不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。

会社員でも勤務先のルールに従っていれば株取引を行うことは可能です。

しかし「インサイダー取引」に該当する行為だけは絶対に避ける必要があります。

また、勤務先ごとの社内ルールや、会社員だからこそ注意すべき振る舞いも存在します。

本記事では、会社員が株取引をする際に最低限知っておくべきルールとリスク、そしてインサイダー取引の具体例をわかりやすく解説します。

ぜひ安全な投資のための参考にしてください。

   
目次

インサイダー取引とは?会社員が絶対に避けるべき行為

インサイダー取引とは、株価に重大な影響を与える未公表の重要情報を知り、その情報を利用して株式を売買する行為です。

インサイダー取引は金融商品取引法で厳しく禁止されており、

違反すると「5年以下の懲役または500万円以下の罰金」 の対象になります。

利益が出た場合だけでなく、損失が出た場合でも違反は成立します。

事例で見るインサイダー取引

ある電機メーカーの社員・Oさんは、役員会議で「中堅企業Aを買収する」という未公表の情報を知りました。

「買収が発表されたら株価が上がりそうだ」と考えた小野寺さんは、中堅企業Aの株を事前に購入。

買収ニュースが公開されると株価が急騰し、利益を得ました。

これは典型的なインサイダー取引です。

会社員であれば会議・メール・社内雑談など、未公表情報に触れる機会は想像以上に多くあります。

そして家族に話して、その家族が取引した場合でもインサイダー取引に該当するため、情報の扱いには細心の注意が必要です。

会社員が株取引を行う際に注意すべきこと

インサイダー取引以外にも、会社員が株取引を行う際に注意しておきたいことがあります。

会社のルールを確認する

まず会社員の場合、勤務先の会社の規則で株取引が禁止されていないか事前に確認しておく必要があります。

証券・銀行・生保・損保等の金融機関業務に従事している場合、金融商品取引法等によって投機的利益の追求を目的として有価証券の売買を行うことが禁止されています。

金融機関以外の会社でもマスコミ関連企業などでは、株を購入する場合は事前に会社の承認が必要というルールになっている会社もあるので注意が必要です。

会社の規則に違反すると何らかの懲戒を受ける可能性もありますので、必ず事前によく確認しておきましょう。

業務時間中に株取引をしない

日本の株式市場は平日朝9時から午後3時までなので、ちょうど会社員は仕事をしている時間にあたります。

株取引を始めるとつい夢中になり、業務時間中にも取引をしたくなってしまうかもしれません。

当然のことですが、業務時間中に株取引を行うことはくれぐれもやめましょう。

会社のパソコンでこっそり株の取引画面を見ているつもりでも、意外と誰かに見られていてバレることもあります。

株取引では業務時間外に注文を入れておくことが可能ですので、出勤前や昼休み、帰宅中などの時間も活用してうまく取引を行いましょう。

もしくは、保有銘柄を手仕舞うだけであればスマホで一瞬で可能なので、取引が終了する14時30~15時の間でトイレに行くついでにエグジットをするのもよいでしょう。

サラリーマンが株をする時間については、サラリーマンが株をする時間はいつ?効率的に利益を上げるためのトレード時間とはの記事で詳しくまとめているので、合わせてご覧になってみてください。

株式投資に熱中し過ぎて業務がおろそかにならないように、気をつけながら株式投資を楽しみましょう。

会社員向け・安全に投資をするための実践ポイント

会社員は立場上「情報との距離」を意識する必要があります。

安全に投資を続けるためのルールをまとめました。

勤務先および関連会社の銘柄は基本触れない

勤務先に関わる情報は多く、意図せず未公表情報を知ることがあります。

長期積立(インデックス投資)を活用する

会社員と相性の良い手法です。

取引回数が少なく、情報漏えいリスクも避けやすくなります。

証拠を残すために「投資ノート」をつける

  • 取引理由

  • エントリー日

  • 情報源(必ず公開情報)

万一の説明責任にも役立ちます。

SNSで株の話をしすぎない

軽い気持ちの発信が社内ルール違反につながるケースがあります。

よくある質問(Q&A)

Q1. 社内で知った情報を家族に話すだけでもインサイダー取引になりますか?

はい、なる可能性があります。

たとえ自分が株を売買しなくても、家族や友人などに重要な未公表情報を伝え、その相手が株を売買した場合は「情報伝達者」として処罰の対象になることがあります。

家族間の会話であっても、公表前の情報は口外しないように注意しましょう。

Q2. インサイダー取引を防ぐために、会社員ができることは?

まず、勤務先で知った未公表の情報を一切株式売買に利用しないことが最も重要です。

また、勤務先や取引先の株は特に慎重に扱いましょう。

情報を扱う部署では、株取引の制限や報告義務がある場合もあるため、社内ルールを必ず確認してから取引を行うようにしてください。

まとめ

  • インサイダー取引は未公表情報を利用した売買であり、会社員は情報接触の機会が多いため特に注意が必要

  • 勤務先によっては株取引の制限・禁止ルールがあるため、必ず事前に確認する

  • 業務時間中の取引は避け、公開情報のみで判断することが安全

  • 情報を家族に話しても違反になる可能性があるため要注意

会社員でもルールを守れば株式投資を楽しむことはできます。

まずは安全な取引環境を整えたうえで、健全な投資活動を続けていきましょう。

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この記事の監修者

監修者プロフィール

トレード歴40年の株職人。“株匠” を目指している。
20歳で株の売買を始めてから20年間、
「日本郵船」1銘柄のみの「売り」「買い」に集中、大きな利益を重ねる。
その後、宮本武蔵が洞窟に籠もるかの如く、チャートと建玉の研究に没頭する。

現在も、チャートと建玉の操作のトレード手法をさらに極めるべく精進を重ねており、
日本株、米国株、イタリア指数、イギリス指数、ユーロ指数、金、原油、コーン、FXなど、
どの市場でも大きな利益を生み出している。

ラジオNIKKEI「相場師朗の株は技術だ!」でキャスターを務める。
東京証券取引所北浜投資塾講師、日本経済新聞社お金の学校講師。

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この記事を書いた人

著者プロフィール
根本 卓(株塾・インテク運営責任者)
1年間勉強・練習後に2013年から株式投資を運用資金30万円から開始。

地道に続け、7年後に月500万円の利益を出せるように。

その経験を活かし、株塾サービスに反映・インテク記事を書いています。

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