投資に興味を持つと、初めて「アセット」という言葉を耳にするかもしれません。
資産という意味を持つアセットですが、なぜ重要なのでしょうか。
本記事では、アセットの持つ重要性や、資産形成のためのヒントについて解説していきます。
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アセットとは?
まずは、アセットの基本情報などについて解説します。
アセットの基本情報と種類
アセットとは、資産を表す言葉です。
美術品や金といった現物として存在する実物資産、著作権やブランド、スキルなど形のない無形資産などがありますが、投資の世界では主に金融資産を指しています。
金融資産は主に、株式、債券、現金、不動産、コモディティなどに分類されます。

アセットアロケーションとは
アセットアロケーションとは、資産をどう配分するかということです。
例えば、「国内株式40%、外国債券20%、国内不動産20%、仮想通貨20%」といった形で、ポートフォリオを構成します。
資産を一種類にまとめると、その資産が暴落した際に大きな損失が発生します。
しかし、いくつかに分散しておくことでリスクを抑え、全体として安定的なリターンを目指すことが可能です。
こうした分散戦略は、資産運用において最も重要な戦略の一つだとされています。
また、似ている用語としてアセットロケーションというものがあります。
これは、資産をどこにおくかという視点です。
課税口座や非課税口座(NISA・iDeCo)、海外口座など、どの場所に資産を置くかを考えます。
資産運用を始める前の心構え
初めて資産運用をする方は、2つの心構えを持っておきましょう。
1つ目は、投資には必ずリスクが伴うと認識することです。
SNSなどでは「絶対安全!」「投資でかんたんに資産を倍増!」といった文言を目にすることもありますが、投資には必ずリスクがあります。
もちろん、ハイリスク・ハイリターンのものもローリスク・ローリターンのものもありますが、ゼロ・リスクになることはありません。
リターンを狙うことだけでなく、リスクを最小限に抑える努力をしましょう。
2つ目は、自分に合ったアセットを選ぶことです。
人によって選ぶべきアセットは異なります。
投資先の選択は、自分の年齢やリスク許容度、目的などをもとに、その時の状況に応じて自分で判断してください。
リスク許容度とは、どのくらいまで資産が減少するのを許容できるかという心理的な度合いです。
リスク許容度が高いほど、資産が大きく増減する可能性が高まります。
例えば、リスク許容度が低い場合、債券などのリスクが小さいアセットを中心に組むことになります。
アセットを持つことの重要性とは
なぜアセットを持つことが重要か、複数の視点から解説します。
資産からの収入を得る
アセットを持つ最大のメリットは、労働収入以外の収入源を得られることです。
例えば、株式から得られる配当金、債券から得られる利子、不動産から得られる家賃収入などがあります。
これらの収入は、自分自身がどこかに行って働く時間を取らずとも、自動的に入ってくる不労所得です。
けがや病気といった万が一の際や、家族の介護など生活の制限が生まれても継続的に得られる収入となり、将来的な経済安定につながるでしょう。
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複数の収入源を持つ
収入源が一つしかなければ、その収入源に何かあるとお金の流れが途絶えてしまうことになるため、経済的リスクが高いです。
例えば、会社員として企業で働き労働収入だけを得ている方は、自分が病気にかかったり、働いている会社が倒産したりといった理由で収入が途絶えると、一気に生活が不安定になる可能性があります。
アセットを持つことで複数の収入源を確保し、リスクマネジメントができるようになります。
一つの収入源が途絶えても、他の収入源でカバーできるため、経済的な安定性が高まるでしょう。
リスク分散ができる
複数のアセットを持つことで、リスク分散が可能です。
例えば、株式と債券の両方を持っていれば、金利が上がった時も下がった時も、どちらかの価値が下がってももう一方の価値が上がるため、結果的に安定して収入を確保できます。
こういったバランスが取れていると、経済的なメリットはもちろん、「何かあっても、収入がゼロにはなる可能性が低い」と考えメンタル面の安定にもつながります。
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資産形成を成功させるためのヒントと注意点
アセットを活用して資産形成するためには、以下のポイントに注意しましょう。
過度な期待をしない
資産形成において、「絶対」はありません。
リスクが低いものも高いものもありますが、元本割れや思いもよらない損失のリスクはあります。
特に、初心者の方が短期間で資産を一気に増やそうとすると、非常に危険性が高いです。
最終的に資産をしっかり形成するためには、現実的な目標を持ち長期的にコツコツ続けていく方がよいと言われています。
目的を明確にする
なぜ資産形成をするのか、目的を明確にしましょう。
「老後の生活費のため」「子供の教育費のため」など具体的な目的があれば、いつまでにいくらを目指すのか、どのくらいのリスクを取れるのかなど運用計画を立てやすくなります。
目的が曖昧なままなんとなくで始めると、運用中に迷いが生じやすく投資判断が鈍る原因となります。
積立投資を活用する
資産形成の初心者の方は、積立投資から始めるケースが多いです。
これは、毎月一定額を自動的に積み立てていく投資方法で、価格が安い時には多く買い、高い時には少なく買うことになり、購入価格が平均化される「ドルコスト平均法」の効果が期待できます。
また、手動で売買する手間が省けるため、感情に左右されずに長期的な運用を続けられます。

アセットに関するよくある質問
アセットに関する質問に回答します。
Q1. アセットとは具体的に何ですか?
アセットとは資産のことです。
実物資産や無形資産などもありますが、投資の世界では金融資産を指すことがほとんどです。
株式や債券、不動産など複数の種類があります。
Q2. アセットの見直しは必要ですか?
はい、アセットは定期的な見直しが必要です。
アセットの価値は常に変動しており、当初設定したアセットロケーションのバランスが崩れることがあります。
一定期間でバランスを調整し、当初の運用計画に戻すことが重要です。
Q3. なぜアセットは分散すべきですか?
アセットが分散していなければ、特定のアセットが下落した時に大きな損失が出てしまい、それをカバーすることができません。
複数のアセットがあれば、一つが下落しても別のアセットが高騰することで、全体的な損失を最小限に抑えやすくなります。
まとめ
本記事では、アセットについて解説しました。
これから資産運用をしていく方にとって、アセットの考え方や重要性を身につけておくことは非常に重要です。
いくつかのアセットに分散することや、リスク許容度に合わせたアセット選びをすることなど、いくつかのポイントをおさえておきましょう。
また、資産運用に絶対はありません。
ローリスクと言われる商品でも、常に何らかのリスクがあることは心にとめておきましょう。

株トレード歴40年のプロトレーダー相場師朗先生が監修する株式投資情報総合サイト「インテク」の編集部です。今から株式投資を始めたいと思っている投資初心者の方から、プロが実際に使っているトレード手法の解説までの幅広いコンテンツを「わかりやすく、気軽に、実用的に」をモットーに発信しています。







